I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と詳しい解説でお届けします♪

「ランド・オブ・コンフュージョン~混迷の地~」 ジェネシス

2017.01.13

category : Genesis+

Genesis - Land Of Confusion1 Genesis - Land Of Confusion2


Genesis - Land Of Confusion (1986年)



~2017年は【相剋】の年?~

2017年の干支は十干(じっかん)が丁(ひのと)、十二支が酉(とり)で、“丁酉”(ひのと・とり)です。
丁(ひのと)は[火の弟]とも書き五行思想で“火の性質”を持ち、酉(とり)は“金の性質”を持ちます。
火と金を組み合わせると火は金属を熔かしてしまうので、火が金属に打ち勝つ[火剋金(かこくごん)]の関係。
つまり丁酉は一方が他方を打ち滅ぼす【相剋】の組み合わせであり、“相いれない二つのものが、互いに勝とうとして争う”意味となります。

古(いにしえ)の格言が現在の世界の風潮を予言しているようで、何だか胸騒ぎ…。



~概要~

「ランド・オブ・コンフュージョン~混迷の地~」は1986年に発表されたジェネシスの13thアルバム『インヴィジブル・タッチ (Invisible Touch)』の収録曲で、3rdシングルとしてBillboard Hot 100の4位(1987年の年間40位)を記録しました。
本作のシングル・ジャケットを見て、“何か”を思い浮かべた方もおられるでしょう…
このジャケットはビートルズの2ndアルバム『With the Beatles』のパロディーであり、本作以外にもこれまで多数の“迷作(?)”を生んでいます。

Genesis - Land Of Confusion3 Genesis - Land Of Confusion1

作詞は過去にご紹介した名作「The Living Years」の作者で、ギタリストのマイク・ラザフォード。
「Land Of Confusion」という“さも事情ありげ”なテーマを掲げた本作ですが、ヴォーカル・レコーディングの直前にマイクはインフルエンザにかかってしまい予定日までに作詞が完成されていなかったようで、当日も自宅で高熱を出して寝込んでいたところを訪れたフィル・コリンズに、枕元から“マイク自身が【confusion(混乱状態)】”で歌詞を口述して書き取ってもらった事情があったそうです。
しかしその内容はマイク本人が“こんなにも素晴らしい世界に生きているのに、僕ら(人間)の生み出すものは混乱ばかり”という気持ちを込めた大真面目なものとなっています。

パペット(puppet)を全編に用いた楽しいミュージック・ビデオはジェネシス一個というより80年代を代表する名作で、1987年のグラミーで“Best Concept Music Video”を受賞しました。
社会問題をテーマとしているだけあって世界の政治家のパペットが多数出演(別項参照)しており、その他ジェネシスのメンバーをはじめ数え切れないほどの有名人(…と、思われる)パペットが登場します(※以下、ビデオに登場するキャラクターや作品の名前は全て推定としてハナシを進めます)。
一例を挙げてみると音楽界からプリンス、ピート・タウンゼント、デヴィッド・ボウイ、ボブ・ディラン、ミック・ジャガー、ティナ・ターナー、マイケル・ジャクソン、マドンナ、「We Are the World」、映画界からレナード・ニモイ、『2001年宇宙の旅』、プロレス界からハルク・ホーガン、そしてスペシャル・ゲストとして教皇ヨハネ・パウロ二世がエレキ・ギターを披露していますョ! 

その他に、「Land Of Confusion」は80年代を代表するアメリカのドラマ『Miami Vice』シーズン5最終話「Freefal」に使用されました。
2006年にはアメリカのHMバンドのディスターブド (Disturbed)によってカバーされており、そのアニメMVにはジョージ・W・ブッシュ、プーチン、シラク、ブレアといった当時の各国首脳が登場し、その中には日本の小泉純一郎首相の顔もあります。

 



~Lyrics~

I must've dreamed a thousand dreams
もう千回も見ただろう
Been haunted by a million screams
百万の悲鳴にうなされる夢



壮大なストーリーを展開するPVは、実はその主人公を演じるロナルド・レーガンが俳優時代の1951年に主演したコメディー映画『Bedtime for Bonzo』のパロディーとなっています。
映画では、犯罪歴のある父をもつ心理学者のレーガンが学部長の娘と結婚するために[Bonzo]というチンパンジーに人間のモラルを覚えさせることで、遺伝より環境が重要であることを証明する(=結婚を許してもらう)というストーリーになっていて、後に大統領にまでなったレーガンがチンパンジーに翻弄される内容から、格好の“ネタ”にされた代物です。

そしてPVでは、レーガンが眠りに就いた夢の中でストーリーが展開してゆきます…。
(ちなみに、ベッドで彼の隣にいるのは奥さまのナンシー・レーガン)


Too many people
ひしめき合う人の群れが
Making too many problems
次々と、難題を生み出してゆく

夢の中では“多くの顔”が去来してレーガンを悩ませ、夢に魘(うな)された彼はあまりの寝汗でベッドが湯船のようになって溺れかけてしまいます!(“お約束”のアヒル隊長も登場♪ 
彼を悪夢へと引きずり込んでいたのはイタリアの独裁者ムッソリーニやイランの最高指導者ホメイニ師、ソ連最後の最高指導者ミハイル・ゴルバチョフ、リビアの独裁者カダフィ大佐…という錚々たる顔ぶれ。

当時現実でレーガンを最も悩ませたであろう要因はやはりソビエト連邦との“東西冷戦”であり、長年に亘る軍拡競争によって1980年代初頭までにソ連の軍事力はアメリカのそれを(量的に)凌駕するほどになっていました。
1983年3月の演説でレーガンはソ連を、自由を抑圧し対外膨張を図る“悪の帝国(evil empire)”と名指しで非難するまでに米ソ両国の緊張関係は高まっていたのです…。
(モスクワ、ロサンゼルスというそれぞれが開催するオリンピックのボイコット合戦を繰り広げたのも、この頃でした)


Ooh Superman where are you now
あぁスーパーマン、どこにいる?
When everything's gone wrong somehow
何もかもが悪い方へと向かう、こんな時に

PVの中で、世界の危機を救うべく(?)立ち上がったレーガンはスーパーマンに変身し、時に勇敢なカウボーイとなって奔走(迷走?)します。
やがて悪夢から目が覚めた彼は、ベッドサイドにある【NUKE(核兵器)】ボタンに手を伸ばし…!? 

核開発競争によってソ連は広島型原爆の約3300倍の破壊力をもつ超大型水素爆弾や、核攻撃を受けると自動で核ミサイルを発射する報復システムを開発するなど、たとえそれが一発の誤射であっても全世界を破滅させる全面核戦争を引き起こしかねない時代に突入しました。
このためレーガンはアメリカの国防予算を大幅に増額してミサイルやレーザーを搭載した衛星で敵ミサイルを迎撃する“スターウォーズ計画”を推進させ、両国の軍拡競争は宇宙空間にまでエスカレートしてゆきます。
しかし結果として、財政基盤の弱いソ連は破綻を起こし1991年12月の共産党解散を以って事実上崩壊、東西冷戦時代は一応の鎮静へと向かうことになります…。



~Epilogue~

間もなく、世界のリーダーであるアメリカ合衆国第45代大統領が誕生します…

その共和党ドナルド・ジョン・トランプ(Donald John Trump)氏が尊敬する政治家こそ、第40代アメリカ大統領ロナルド・レーガン氏です(※敬称は2度目以降略します)。
トランプは大統領選で“Make America Great Again(アメリカを再び偉大な国に)”を掲げ当選しましたが、この言葉は1980年の大統領選に於いて共和党候補のレーガンが使用していたものです。
レーガンが当選した背景には、前・民主党カーター政権が不況とイランのアメリカ大使館人質事件で有効な打開策を取れなかったことに国民が募らせた不満がありました。


“強いアメリカ”復活のために…

ノーベル平和賞を受賞した現アメリカ大統領バラク・オバマ氏の平和希求の理想と現実は、皮肉にも原爆を投下した国の元首として史上初めて被爆地・広島に“核フットボール(核兵器の発射ボタン)”を帯同させ訪問したことに象徴しており、同時にこれは“Yes We Can”に抱いたアメリカ国民の希望と失望にも重なります。

今回のトランプ当選の背景にも、自由貿易協定 (FTA)下での国内製造業の国外流出及び移民流入による雇用喪失や、オバマのロシア・中国・ISILに対する弱腰な印象の外交への不満を募らせた国民にトランプの“Make America Great Again”が心地よかったことは想像に難くありません。
しかし、トランプ一方的に宣言しながら費用を相手に支払わせるというメキシコ国境の壁に“理想と現実”はないのでしょうか…。


“逆らう者を力でねじ伏せる”ことこそ、強者の証…?

一方、トランプが就任前からその力を見せつけているのがツイッターによる投稿で、彼の一方的な“つぶやき”だけで世界の大企業トヨタから“今後5年間で100億ドル(約1兆1600億円)の投資”を引き出しました。
(※これについて経団連の榊原定征会長は“もともとあった計画と推測”と報じられていますが…?)

また先日、初の記者会見では、禍根をもつCNNに所属するテレビ記者の質問を“お前の組織は最低だ”“黙れ”“FAKE(偽)ニュースだ”と罵り全く受け付けなかった映像は日本でも何度も伝えられました。


好きな女優? 過大評価された女優?

2017年のゴールデングローブ賞で女優メリル・ストリープが名指しこそ避けたものの、障害ある記者を真似て茶化すような言動を取ったトランプについて“衝動的に人を侮辱するパフォーマンスを、公の舞台に立つ人間、権力のある人間が演じれば、あらゆる人たちの生活に影響が及び、他の人たちも同じことをしてもいいという、ある種の許可証を与えることになる”と自戒を促しました。
これに対し、トランプはすぐさまメリルを“最も過大評価されている女優の一人”と応じましたが…

彼は2015年8月の雑誌のインタビューでお気に入りの女優を問われた際ジュリア・ロバーツとメリルの名を挙げており、さらに“メリル・ストリープは素晴らしい女優だ。人としても立派だよ”と評していたそうです。


そして、核のボタンは“その男”に委ねられる…

かつて冷戦時代、アメリカは最大で約31,000発、ソ連は約45,000発の核弾頭を保有していたとされ、世界を破滅に導く全面核戦争の危機が囁かれていました。
そして、軍拡競争に敗れたソ連は確かに崩壊しました。
しかしその殆んどはロシアに引き継がれ、削減が重ねられた2016年3月時点でもアメリカ約6,970発、ロシア約7,300発の核弾頭を保有しており、しかもそのうち約1,800発が今も即時発射可能な状態に配備されているといわれます。

一方による核ミサイルの発射の知らせから、他方首脳が反撃の判断に許される時間は約10分…

オバマはこうした核兵器の常時臨戦態勢を解き、その役割を敵の核攻撃抑止のためだけに限定(敵が核兵器を使用、または使いそうな局面に限ってアメリカも使用)する“唯一の目的政策”の達成を目指していましたが、国防総省や安倍政権などの反対によりそれは果たせぬ夢に終わりました。

そして今週末、この即時発射可能な核ミサイルのスイッチが、選挙戦中“ISILによる対米攻撃には核で反撃する”と発言するトランプの手に引き継がれる…。


This is the world we live in
…これが、僕らの住む世界
And these are the hands we're given
でも、与えられしその手により
Use them and let's start trying
挑んでみよう
To make it a place worth living in.
世界を、住みよいものとするために



「ランド・オブ・コンフュージョン~混迷の地~」

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「リヴィング・イヤーズ」マイク&ザ・メカニックス

2014.06.06

category : Genesis+

Mike + The Mechanics - The Living Years1 Mike + The Mechanics - The Living Years2


Mike + The Mechanics - The Living Years (1988年)


~もうすぐ“父の日”~

6月第3日曜日(今年は15日)は、“父の日”。
母の日に比べ何となく地味な印象を拭えませんが、先月マイナビが女性会員を対象に行った(何で女性だけかは分かりません)アンケートによると“78.2%が父を尊敬・感謝している”と答えたそうです。

私のイメージからすると“意外な高評価”な気もしますが、みなさんはお父さんにその気持ちを伝えておられるでしょうか?
今日は、そんな想いを伝えることが出来なかった男の、哀しみの歌です…。



~Mike + The Mechanics~

マイク&ザ・メカニックスはイギリスのロック・バンド“ジェネシス”のギタリスト/ベーシストであるマイク・ラザフォードが1985年に結成したバンドです。
ジェネシスといえば1960年代から続くロックの名門として成功を収めたバンドと広く認められていますが、当初のピーター・ガブリエルやその後のフィル・コリンズら稀代の牽引役の影響力が大き過ぎて、マイクにとって必ずしも自分の創作を存分に発揮できる場ではありませんでした。
1980年代初頭にソロ・アルバムの発表を経て“サポートしてくれる仲間が必要”と実感し、結成に至ったのがマイク&ザ・メカニックスでした。

ところで、このヴォーカリストに見覚えはあるでしょう?
・・・えっ? フィル・コリンズ!?(確かに似てますが
違いますよ! 彼の名はポール・キャラック
4月にこのブログで紹介した「ウォーク・イン・ザ・ルーム」で、素敵な歌声を聴かせてくれた人です!
私は、彼のヴォーカルが好きだなぁ…♪



~概要~

「リヴィング・イヤーズ」は1988年の2ndアルバム『Living Years』からの2ndシングルとしてリリースされ、Billboard Hot 100でNo.1(89年・年間31位)に輝いた他、オーストラリア・カナダ・アイルランドで1位を記録しました。
日本では高嶋政伸主演のドラマ『HOTEL』第2シリーズ主題歌として、1992年に島田歌穂(『がんばれ!!ロボコン』のロビンちゃん)が「FRIENDS」というタイトルでカバーしているので、そちらをご記憶の方もあるかもしれません。

この作品は作者のマイク・ラザフォードとB. A. ロバートソンの実体験が組み込まれており、出版者やレコード会社の影響力を排除し公平公正に楽曲や作曲家を審査をすることで知られるイギリスで非常に権威の高い『アイヴァー・ノヴェロ賞(Ivor Novello Awards)』で、“Best Song Musically & Lyrically”(1989年)を授賞しました。
また、1996年には「雨にぬれても」や「ニューヨーク・シティ・セレナーデ」など多数の名曲を輩出した著名な作曲家バート・バカラックによって、“この10年で最も優れた詞の一つ”と評されました。

私が特に印象に残っているのが1990年のグラミーで、「リヴィング・イヤーズ」は最優秀楽曲賞にノミネートされマイク&ザ・メカニックスは式場でパフォーマンスを披露しています。
(ちなみに、この時の授賞曲はベット・ミドラーの「愛は翼にのって」

ここでは歌詞の世界観を象徴するように、子どもと大人という異なる世代がバック・コーラスとして融合されていて、当時私はこの演出に甚く感動を覚えたものでした。
実はこの演出はMVを再現したもので、MVでは演奏シーン以外でもマイクがストーリーを演じていますが、一緒に登場する男の子は彼の実の息子さんです。

 32nd Annual Grammy Awards



~Lyrics~

Every generation
どの世代も
Blames the one before
前の世代を非難するもの

年配者の決まり文句といえば“今の若い者は…”ですが、現代は年配者の方が分の悪い時代といえるのではないでしょうか?
昔話に語られるようなのんびりした時代だったら“亀の甲より年の功”が通用したかもしれませんが、社会のしくみやテクノロジーが日進月歩の今日では、年配者は余程努力を重ねていない限り若者の目には“時代遅れ”と映ってしまうかもしれません。
むしろ、“返すアテもなく膨れ上がった大借金”・“10万年先まで危険を及ぼす放射性廃棄物”・“地球温暖化などの環境破壊”など、将来世代へ重い責任を押し付ける行いは、非難されて然るべき事柄のような気もします…。


We all talk a different language
互いに“異なる言語”で話し
Talking in defense
弁解ばかりしてるんだ

攻撃を仕掛ければ相手は防御するし、当然隙を衝いて反撃も返ってくる…
互いを尊重しない同士の会話は、まるで言語が異なるようにもどかしいものです。

親の苦労を知る我が子だから、解ってくれるはず…
子を愛するはずの親だから、解ってほしい…
いいえ、親子だからこそ争わねばならないのかも知れません。


I'm sure I heard his echo
確かに父の声を聞いたのだ
In my baby's new born tears
生命を授かった我が子の産声の中に

実は、作者のマイク・ラザフォードは「リヴィング・イヤーズ」を発表する前年の1986年にお父さんを亡くしています。
この時彼はジェネシスのツアー中で父の死に目には会えず、その後悔がストーリーの根幹として綴られているわけです。
また、それから間もなく彼は第3子・次男を授かっていて(1986年生まれ)、本当にこういう感覚を得たのかもしれません…。



~Epilogue~

マイクのお父さんは元海軍士官で、軍人らしく非常に厳格な人だったようです。
彼は幼い頃から、“海軍士官の息子に相応しく振る舞い、強くあれ”としつけられました。
学校も父の意向で進学させられ、そこで後のジェネシスのメンバーに出会いますがギターを禁じられ反抗し中退、マイクは父のルールに従って生きることを止めました。

その後ジェネシスは成功を収め、お父さんはコンサートに訪れたりマイクが両親に毎年の船旅をプレゼントするなど関係は改善していたものの、二人が打ち解けて言葉を交わすことはなかったようです。
しかし、父は親に背いて音楽の道を志したマイクを金銭的に支援したり、マイクも父が亡くなった際“一番の後悔は、僕の人生に於いて父がどんなに大切な存在であったか伝えられなかったこと”と語るように、互いに親子としての情愛がなかったわけではありません。
なのに何故、二人は親しく交わることができなかったのでしょう…?
それについてマイク自身は、“二人は共有する言語を持たなかった”と振り返っています。

Say it loud, say it clear
自分の想いは、大きな声ではっきり伝え
You can listen as well as you hear
相手の言葉は、でき得る限りに耳を傾けよう

父と息子…
私もその端くれとして実感していますが、血の繋がった男同士というのは意外に難しいものです。
女性は年を取っても時代の変化や新しいものを柔軟に受容し順応できる気がしますが、男性は保守的で時代が変わっても自分の固定観念から抜け切れない所があります。
そのため、彼らが今の時代を生きる息子をあるがままに認めることは難しいのかもしれません。

この歌は、息子であるマイクが“父に伝えておけばよかった…”と後悔の念を込めた作品ですが、後に彼は思わぬ形で父からのメッセージを受け取ることとなります。
それは遺品を整理した際に発見した彼の“回顧録”で、そこにはマイクが「リヴィング・イヤーズ」で宛てた父への想いと同じ気持ちが綴られていて、そのことに深く感銘を覚えた彼は“最高の遺産”と喜んだそうです。
こうして数十年に亘って繰り広げられた父と息子の葛藤は、二人が“同じ言語を共有する”ことでようやく心の底から分かち合える“真の親子”へと辿り着きました…。



「リヴィング・イヤーズ」

最後までお読みいただき、ありがとうございました♪
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「ウォーク・イン・ザ・ルーム」ポール・キャラック

2014.04.09

category : Genesis+

Paul Carrack - When You Walk in the Room1 Paul Carrack - When You Walk in the Room2


Paul Carrack - When You Walk in the Room (1987年)


~Prologue~

突然ですが…
あなたは青春時代、好きになった異性にどのように接していましたか?


①ハッキリと、想いを告げる
②告白しないが、相手が“気づくよう”に振舞う
③告白しないし、相手に“気づかれないよう”に振舞う
④素直に表現できず、イジワルに振舞う

今日は、そんな青春時代を思い出しながらお付き合いくださいね♪
果たして主人公は、何番を選択したのでしょう…。


~概要~

ポール・キャラックはイギリス出身のシンガー・ソングライターで、決定的なキャリアは1985年にジェネシスのマイク・ラザフォードらと結成した“マイク&ザ・メカニックス”の成功によりもたらされ、1989年には「リヴィング・イヤーズ」を彼のヴォーカルにより全米No.1に導いています。

そして、ソロとして彼の活躍が強く印象に残ったのは1987年のことでした。
3rdアルバム『ワン・グッド・リーズン(One Good Reason)』から、アメリカでは「涙に別れを」が1stシングルとして大ヒットしていましたが、イギリスでの1stシングルは「ウォーク・イン・ザ・ルーム」という選曲になっていて、同曲はアメリカでは翌年にリリースされています。
結局「ウォーク・イン・ザ・ルーム」は米90位/英48位とチャート運には恵まれなかったものの、楽曲・ヴォーカル共に申し分ない作品であり、今日こうして取り上げるほど私にとってお気に入りの曲です。


曲を聴いて分かるとおり、「ビー・マイ・ベイビー」ザ・ロネッツ「素敵じゃないか」ザ・ビーチ・ボーイズに共通する60's特有の心和ませるハッピー・テイストで、どこか“可愛らしさ”があるでしょう?
それもそのはず、オリジナルはこの時代の作品であり、アメリカの女性シンガー・ソングライターのジャッキー・デシャノン(Jackie DeShannon)が1963年に作曲し歌ったもので、歌詞は女性の視点から書かれたストーリーだったのです。
残念ながらジャッキーのバージョンもBillboard Hot 100では99位がやっとでしたが、彼女は後年9週連続No.1という大記録を遂げる「ベティ・デイビスの瞳(Bette Davis Eyes)」の作者として面目を躍如することとなります。

 Jackie DeShannon


チャート運には恵まれなかったこの作品ですがチャーミング溢れるテイストは時代を越えて愛され、多くの“超大物”によってカバーされました。
アバアグネッタクリフ・リチャード、ギター・インストゥルメンタルのザ・ベンチャーズ

中でも私のお気に入りはブルース・スプリングスティーンで、男臭い象徴である彼が可愛らしいこの作品を歌うのは意外なカンジですが、曲の本質を生かしながら“Boss味”を出しているのはサスガです!

 Bruce Springsteen


あと一つ記載すべき事項がありますが、それは“PV別バージョン”とともに“追記”で述べることと致します…。



~Lyrics~

I can feel a new expression on my face
僕の顔に、“新たな表現”が刻まれ
I can feel a glowing sensation taking place
真っ赤に火照るよう…

このPVは歌詞を辿りながらコメディー仕立てになっていて、誰かが教室に入ってくる(“walk in the room”のフレーズ)度に主人公に何かが起こります!(どんどん傷だらけになってゆく?
一つ前のフレーズで、主人公は他の男から彼女を腕ずくで奪おうと挑みますが…
次のこのフレーズでは、その結果が“新たな表現”として彼の目の周りに刻まれていますネっ!

expression(表現)とかsensation(感覚)は抽象的な言葉でどうにでも解釈可能なので、追記の“全訳”歌詞では全体のストーリーに添ったロマンティックな訳し方をしていますが、ここではPVに合うよう直訳に近い表現をしてみました…。


I can hear something pounding in my brain
頭の中が、どきんどきん木霊する
very time that someone speaks your name
誰かが君の名前を口にすると

poundというと“心臓がドキドキ”というイメージがありますが“brain(脳)”を充てたとすると、より強いインパクトがあると想像しました。
“ガンガン鳴り響く”の方が実際に近いとも思いましたが、ドキドキ感を生かしたくてこのカタチを選んでいます。


Trumpets sounding; I hear love in bloom
トランペットも、“恋は満開”と告げるよう
Every time that you walk in the room
君が、部屋に入ってくる度…

「love in bloom」って素敵な表現ですが、“ある仮説”が浮かびました。
これは、1934年のビング・クロスビーの映画『彼女は僕を愛さない(She Loves Me Not)』で歌われた
同名曲の事ではないか?…と。
全くの推論ですが…。


~Epilogue~

Wish I could tell you how much I care
どんなに想っているか、君に伝えられたらいいのに
But I only have the nerve to stare
見つめるだけが、精一杯の僕…

青春時代の恋って、大半は“そういうもの”ではないでしょうか?
異性をよく知らないからこそ恋は無限であり、想いは妄想となって実体の何倍にも膨らみ大人のそれより喜びも痛みも大きくなる。
経験は人生にとって大切な財産ですが増え過ぎると害になることもあるし、それと引き換えに失われるものもあります。
一見こうしたもどかしさは“未熟”という価値判断で括りがちですが、その未熟さこそ“人生のスパイス”のような気もするのです。

失敗があるから、成功が嬉しい。
未熟があるから、もっと成熟したい。

何歳になろうが、そういうスパイスは失いたくない…。



「ウォーク・イン・ザ・ルーム」

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