I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と詳しい解説でお届けします♪

「チェンジ・ザ・ワールド」エリック・クラプトン

2016.04.08

category : Eric Clapton

Eric Clapton - Change The World1 Eric Clapton - Change The World2


Eric Clapton - Change The World (1996年)



~日本大好き!エリック・クラプトン、21度目の来日~

エリック・クラプトンが4/13日から、“ホーム・グラウンド(※)”日本武道館で5夜限定の来日公演を行います。
(※格闘技オタクの彼にとって、そういう意味でも聖地である)
現在来日中の74歳ボブ・ディラン(過去ログ)が“最後の来日”といわれるように、現在71歳のエリックも“今回が最後”らしい…
…とはいっても彼の場合、もう15年前から来日の度にそんなことが囁かれており(その後6回も来ている!)、その信ぴょう性は微妙…?

ただ、以前からエリックは“70歳になったらツアーをやめる”と公言しており、今回の来日がそうであるようにこれからも単発的なライブはあり得るのかもしれません。
(原宿・明治神宮前『福よし』“鳥かつを食べたくなったら日本に来る”? ケコ~オッ!!



~概要~

「チェンジ・ザ・ワールド」は、1996年7月に公開されたジョン・トラボルタ主演のファンタジー恋愛映画『フェノミナン(Phenomenon)』の挿入曲としてエリック・クラプトンが歌唱した作品です。
シングルとしてBillboard Hot 100の5位(年間19位)を記録し日本でもラジオ局J-WAVE(TOKIO HOT 100)で年間No.1に輝くなど、世界各国で大ヒットしました。
その後も日本ではカバー&CMなどで広く・長く愛され続け、2015年3月からはトミー・リー・ジョーンズ&タモリの不思議な空気感と共に“サントリー・コーヒー・プレミアムボス”のCM曲としてお馴染みでしょう♪

“ギター・レジェンド”のエリックが“当代随一の音楽プロデューサー”ベイビーフェイス (Babyface)とコンビを組んだことでも話題を呼んだ作品であり、ベイビーフェイスはPVにもギター・プレイヤーとして出演しました。
翌年のグラミーで「Change The World」は“最優秀レコード賞/最優秀楽曲賞/最優秀ポップ男性ヴォーカル賞”の三冠を獲得しており、その授賞式でもこの2人のギターの弾き語りによってパフォーマンスされています。
以来エリックのアコースティックの定番としてライブには欠かせないナンバーとなりましたが、一方のベイビーフェイスにとっても長年のレパートリーとなっているようです。


あまりにもこのイメージが強いせいか、彼またはベイビーフェイスの作曲と思われがちですが作者はこの何れでもなくトミー・シムズ(ブルース スプリングスティーンの「Streets of Philadelphia」をプロデュース)、ゴードン・ケネディ、ウェイン・カークパトリックによって1990年代前半に書かれたものです。
エリックがこの曲を聴いたとき車を運転しながらノンストップで200回聴き続けるほど気に入ったそうで、ヒットを確信したといわれます。

さらに、初めて「Change The World」を正式に発表したのはアメリカの女性カントリー歌手ワイノナ・ジャッド(Wynonna Judd)で、エリックver.の5カ月前の1996年2月にリリースしたアルバム『Revelations』に於いてでした。
エリックver.がグラミーで最高の評価を得たにもかかわらず、アカデミー歌曲賞の候補に挙がらなかったのはこのためと思われます。

 
 
Eric Clapton Change the World 投稿者 cloudy_boy



~Lyrics~

If I could reach the stars
もしもこの手が星に届くなら
Pull one down for you
ひとつ、君に取ってあげよう

“星に手が届くワケないじゃん!”
…なんて、ツッコミ入れているのは誰です?
折角のムードですから、そっとしておいてあげましょう♪

 星なんて持ってきたら、押し潰されるに決まってるし?
 ・・・・


If I could be king, even for a day
僕が一日、キングになれたなら
I'd take you as my queen
君をクイーンに迎えよう

覚えておいでですか?
“オリジナルは女性が歌っていた”ということを!
そのため、“エリックver.ではkingとqueenを入れ換えて”歌っています。

ちなみに[United Kingdom]ウィンザー朝の君主エリザベス2世の称号は【Queen】ですが、夫エディンバラ公の称号は【Prince】です。


But for now I find
今はまだ
It's only in my dreams
夢の中にある物語

…そう、これは何もかもまだ夢の物語。
道理で【stars】【world】【universe】など、ハナシが大きいわけですね♪

 う~む、“君という宇宙を照らす陽の光となろう”は使えそうだ…。
 また悪いコトに使うつもりじゃないでしょうね?



~Epilogue~

“Change The World”

…なんて、大業を目標に掲げた偉人が好んで言いそうなセリフ?
例えば2008年のアメリカ大統領選挙でバラク・オバマ氏が連呼した
Change, Yes, we can.変えよう、我々ならできる)”が浮かびます。

あるいは、アップル・コンピュータ創業者のスティーブ・ジョブズ氏の有名な殺し文句!
Do you want to sell sugared water for the rest of your life, or do you want to come with me and change the world?
このまま一生砂糖水を売り続けたいか、それとも私と一緒に世界を変えたいか?
[ペプシコーラの事業担当社長ジョン・スカリー氏(※)をアップルに引き抜いた際の言葉(※マイケル・ジャクソンをCMに起用するなど、ペプシをコーラ業界トップにした人)]

主人公は、“大業を成し遂げられたら君と幸せを築く”というのだろうか…
それとも、映画『フェノミナン』のように奇跡によって世界は変わる?


私は、大業とか奇跡ではない、ごく普通の人のストーリーを想像しました。
誰かに恋をして、ひとり胸を膨らませ、あるいは想いは共有しているものの【kingdom】を築くだけの条件がまだ揃っていない…
そんな、誰にでもあるような平凡な夢や悩みです。
それが叶おうと叶うまいと、きっと世の中の大勢に影響を及ぼすこともないささやかな人生…

You would think my love was really something good,
きっと心からこの愛を喜んでもらえる
Baby if I could change the world
僕が、世界を変えることができたなら…

たとえ自分という小さな世界であれ、人はままならないその現実に悩み、苦しむ。
そして、彼は明日という日に光を描かずには生きられない。

この詩は、そんな“あなたという宇宙を照らす陽の光”… 
 ハテ、何処かで聞いたような…



「チェンジ・ザ・ワールド」

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tags : 音楽 Lyrics 和訳 洋楽 映画 

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「ホワイト・ルーム」クリーム

2014.10.31

category : Eric Clapton

Cream - White Room1 Cream - White Room2


Cream - White Room (1968年)



~ジャック・ブルース死去~

エリック・クラプトンが1960年代に在籍し、実働僅か2年で伝説となったロック・バンド“Cream”の元ベーシスト兼ヴォーカリストのジャック・ブルースが、10月25日に亡くなりました(肝疾患と思われる/享年71)。
ジャックはロック界を代表するベーシストとして同世代・後進を問わず多大な影響を与え、彼の死を悼んだリンゴ・スターやトニー・アイオミ(ブラック・サバス)、フリー(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)ほか多くのコメントが寄せられたそうです。

盟友であるエリック・クラプトンからは、“彼は素晴らしいミュージシャンで作曲家だった。そして、僕にとってとてつもなく大きなインスピレーションだった。”のメッセージと共に、エリック自身のアコースティック・ギターによる「For Jack」という追悼曲が捧げられています。

 Cream - White Room3Jack Bruce(1943-2014)

 ブラウザの環境(IE?)によって「For Jack」の再生画面が正しく表示されない場合は
直接オフィシャル・サイトでお聴きください。



~概要~

クリームは1966年に“The Graham Bond Organisation”のジンジャー・ベイカー(dr)が、当時早くも“CLAPTON IS GOD”と形容される存在となっていたエリック(g/vo)を新しいバンドに誘い、彼の“ジャック・ブルース(b/vo)を加えるなら”という条件の下に結成され、同年1stアルバム『Fresh Cream』でデビューしました。
1968年7月、3rdアルバム『クリームの素晴らしき世界(Wheels of Fire)』がリリースされますが、それとほぼ同時期に“バンドの解散(の意向)”という悲しい知らせが発表されてしまいます。
同年9月、「ホワイト・ルーム」はアルバムからの1stシングルとしてカットされBillboard Hot 100で6位(年間69位)を記録するものの、まさにその光の陰でクリーム最後のライブ(1968年11月26日のロイヤル・アルバート・ホール)が遂行され、バンドは実働2年という短い歴史の幕を下ろしました。

「ホワイト・ルーム」の作者は作曲がジャック・ブルース/作詞が詩人ピート・ブラウンで、もう1つの代表曲「Sunshine of Your Love」もこの二人のコンビによるものです。
「ホワイト・ルーム」…というか、クリーム・サウンドの特徴の一つであるギター音の独特な歪みは“ワウペダル (Wah-wah pedal)”というペダルを足で操作するエフェクターを用いたもので、当時のジミ・ヘンドリックスの影響を受けています。


オリジナルのリード・ヴォーカルはブルースですが、1985年の“LIVE AID”以降エリックも「ホワイト・ルーム」をステージで歌っているので、この曲を(露出の多い)エリックの作品と思っている方も少なくないのではないでしょうか?

 Eric Clapton (Live Aid 1985)


 2005年にクリームが再結成されたロイヤル・アルバート・ホールのステージでは、ジャックとエリックが分け合うカタチで歌われました。

 Cream (Royal Albert Hall 2005)



~Lyrics~

In the white room with black curtains near the station.
“その駅”の近くにある、黒のカーテンに閉ざされた白い部屋
Black-roof country, no gold pavements, tired starlings.
黒い屋根で覆われた国…黄金の舗道も無く、疲れたムクドリが佇む

この作品は抽象的で、論理的な成文というより何かを暗示する言葉を羅列して構成されています。
“その駅”、“黒カーテンの白い部屋”、“黒屋根の国”、“黄金の舗道が無い”、“疲れたムクドリたち”…

何を意味するか、あなたもご一緒に想像してみでくださいネ? 


Silver horses run down moonbeams in your dark eyes.
銀色の馬が月光を駆け下り、お前の黒い瞳に宿る
Dawn-light smiles on you leaving, my contentment.
暁陽が微笑み、俺を満たしお前は去りゆく

この作品は独特な言葉遣いが多いので、私も言葉を創ってみました!
(あかつき)の(ひ)と書いて、“ぎょうよう”。
早速辞書を2,3当たってみると該当せず、どうやら“新語”っぽい♪
ところが、ネットを検索してみると“先客”が…!?

【暁陽】は“人名”として用いられることがあるようで、【あきひと】という呼び方もありました。
それ以外にも、最近は【暁陽=あきひ・あけひ】と読ませる人もいるようで…
でもコレって、男の子? 女の子? 


I walked into such a sad time
あぁ、これ程まで悲しい時間の渦に足を踏み入れてしまった
at the station.
“その駅”で…

この物語に於いて、“the station”はとても大切な意味を持っていると思われます。
一般的にも“駅”は人と人との出会いの場であり、別れの場。
主人公にとっても、それが当てはまるかもしれません。
walked intoが悲しみのはじまり”だとしたら、二人の間に何があったのでしょう…。



~Epilogue~

あなたはこの歌に、どんな物語を想像しましたか?

何せロックだし彼ら自身が“曰く付きな人達”なので、ロックの世界にどっぷり浸っている人ほど“これは麻薬を示唆した歌で、駅は主人公とヤクの売人と接点”…といった連想を働かせるかもしれません。
確かにそれでも筋が通るし、私が意味を理解できなかった3番の歌詞(At the party… )の不可解さも説明が可能でしょう。
どんなストーリーを描くかは、あなたの心に全て託されています…。


I'll wait in the queue when the trains come back;
俺は待つ…列に並び、列車の帰りを
Lie with you where the shadows run from themselves.
お前の幻影を抱き…影さえ逃れんとする暗闇の中

私が描いたのは、“倫ならぬ恋”…
あるいは、“コール・ガールとの恋”なのかもしれません。
相手の女性は割り切って付き合っているのに対し、主人公は“自分だけのものにする”ことを強く望んでいます。

二人の現在が交わるのが“駅”や“黒カーテンの白い部屋”・“黒屋根の国”と秘密めいており、これらの場所は実在というより彼の心象風景なのかもしれません。
二人が描く未来は一致しておらず、だからこそ彼らの世界には“黄金の舗道(=希望?)”が存在しない。

彼は、孤独な暗黒の中で一人待ち続けることでしょう。
いつか“列車”が帰って来ることを信じ、いつまでも、いつまででも。
それがきっと、彼女に“walked into”してしまった彼の生きる意味…。



「ホワイト・ルーム」

最後までお読みいただき、ありがとうございました♪
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「ワンダフル・トゥナイト」エリック・クラプトン

2013.10.23

category : Eric Clapton

Eric Clapton - Wonderful Tonight1 Eric Clapton - Wonderful Tonight2
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Eric Clapton - Wonderful Tonight(1977年)


~Prologue~


「いとしのレイラ」で親友ジョージ・ハリスンの妻パティ・ボイドへの恋を高らかに“宣言”し、何年もの“茨(いばら)の道”の末とうとう彼女を手に入れたエリック・クラプトン。
「ワンダフル・トゥナイト」は、そんな幸せの絶頂にあった彼の心境を物語る“Love Story”です。
果たして、神はこの二人に“永遠”をお与えになったのでしょうか…。


~概要~

「ワンダフル・トゥナイト」は1977年のアルバム『スローハンド(Slowhand)』の収録曲です。
“Slowhand”はヤードバーズ時代にライブでギターの弦を切って、弦を張り替える間観客がゆっくり拍手(スローハンド)して彼の戻りを待ったという逸話から名付けられたエリックの愛称で、彼の“代名詞”にもなっています。
アルバムはBillboardで2位を記録、ローリング・ストーン誌“500 Greatest Albums Of All Time”325位にも選ばれる名盤です。

「ワンダフル・トゥナイト」は78年に2ndシングルとしてBillboard Hot 100で16位を記録し、日本では1992年のドラマ『しあわせの決断』の主題歌にも起用されました。
当時の彼にしては珍しいしっとりとしたバラード・ナンバーで、ファンの間では賛否が分かれたようですが「いとしのレイラ」のように攻撃的でなくとも、この曲で聴かせる“泣きのギター”はやはり見事としか言いようがありません!

エリックの作品中でも屈指の人気ナンバーでありライブでもよく演奏されますが、オリジナルに比べてもさらに
スローに歌われることが多いようです。

1974年にパティはジョージと別居しエリックの元に身を寄せたわけですが、すぐに離婚が成立したわけではありません。
「ワンダフル・トゥナイト」は、1976年9月7日に催されたポール・マッカートニー夫妻が主催の“バディ・ホリー・パーティ”のあった一日のことを書いたとされ、この時パティは法的にはまだ“ハリスン夫人”でした。
パーティといってもホーム・パーティなどではなく音楽関係者が多数集まる盛大なもので、当時二人は“ビミョ~な関係”のまま、この晴れがましい場に“連れ”として出席していたことになります…。


~Lyrics~

It's late in the evening
夕暮れが宵へと移ろうころ
She's wondering what clothes to wear
ドレス選びに思いを巡らす君

夫婦が出掛ける前の、ごくありふれた光景です。
パティは準備に時間が掛かりエリックはそれを待っていますが、そこはさすがに一流のミュージシャン!
実は「ワンダフル・トゥナイト」は、この待ち時間に書かれたといわれています。


Is that you just don't realize
君は気づいてはいないね
How much I love you
どれほど俺が、深く君を愛しているか…

ちょっと回りくどい表現ですが、要は“君が想像する以上に、僕は君を愛している”と言いたかったのでしょう。
でも、“パティがエリックを十分理解してくれていないという不満(不安)”とも、取れなくもない…?
(その辺についての根拠は、この後…)


As I turn out the light
君に語り掛ける…
I say my darling, you were wonderful tonight
“今夜の君は特別に素敵だった”

タイトルは「Wonderful Tonight」ですが、本当に言いたかったのは“you were wonderful”ですよね!
昔だったら酔っ払って帰ってきたら、そのまま倒れて朝まで…
…みたいな生活が、やさしく介抱してくれる人がいるという幸せを、しみじみ思う瞬間かもしれません。


~激しい愛、穏やかな愛~

さて、その後1977年にパティとジョージの正式離婚を経て、1979年にようやく二人の結婚は叶えられています。
しかし、幸せな結婚生活は長くは続きませんでした。
原因はエリックの女癖とアルコール依存症(どちらも重度)で、パティが“命があったのは幸運”と振り返るほど二人の生活は荒れていたようです。
決定的だったのは1985年、子どものできないパティをよそにエリックが別の女性と子どもを設けただけでなく、翌年にもまた別の女性との間に息子が生まれたことでした。
結局、エリックの熱烈な略奪愛に始まった二人の結婚生活は哀しみ色に満ちたまま、1989年に幕を閉じることとなります…。

当時のことをパティは“まるで大人ぶって遊んでいる子供だった”と振り返り、エリックとの結婚については後悔しているそうです。
彼女のことを歌った「ワンダフル・トゥナイト」についても、“舞い上がるほどうれしかった。でも幸せだったあの頃を思い起こさせるだけに、エリックとダメになってからは拷問のようだった”といいます。
一方で、“エリックに出会うまで、あれほど誰かを深く想い抱くことなどなかった。彼を拒んでいたら、私はあの情熱的な愛を知る事は出来なかった。”とも語っています。

また、最初の夫であるジョージ・ハリスンとは生涯仲の良い兄妹のような関係であったそうです。
別れに際し“困ったことがあった時は、いつでも頼っておいで。”とパティに言い渡した彼は、実際にもエリックとの生活でお金に困っていた彼女を黙って支援してあげたこともあったとか…。
“ジョージの愛はエリックの激しい愛に比べ、穏やかで優しい愛だった。私がもっと我慢すれば、最後は二人で笑えていたかもしれないのに…。”と、後悔を述べています。


~Epilogue~

身も心も焦がすような激しい愛か、穏やかで包み込むような優しい愛か…
人は、恐らくどちらの願望も持ち合わせているものなのでしょう。
でもパティの場合、出逢う順番が違っていたら人生そのものが違った色になっていたのかもしれませんね…。



「ワンダフル・トゥナイト」

最後までお読みいただき、ありがとうございました♪

オススメ作品
“エリック・クラプトン”作品>>
「シー・オブ・ラヴ」ザ・ハニードリッパーズ>>

“Lyrics&歌詞和訳”は、こちらから…


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「いとしのレイラ」エリック・クラプトン

2013.10.19

category : Eric Clapton

Eric Clapton - Layla1 Eric Clapton - Layla2


Derek and the Dominos - Layla(1970)


~Prologue~

今回何故この作品か、ピンときた方もおありでしょう?
歌詞は作者エリック・クラプトンのドキュメントでもあり、前回の「サムシング」との“ある因縁”が隠されているからです。
コレを、公式に当てはめると…

G × E / P = ・・・ ・・・ ・・・ ・・・

申し訳ございません。
当社が誇るスーパー・コンピュータ『垓(がい)』でも、解読不能のようでございますっ!?
(※垓は、“京”の上の数字の単位)

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~概要~

“ギターの神様”エリック・クラプトンは、1964年にヤードバーズでデビュー以来(正確には63年に“ルースターズ”というのがあるらしい)ギターの腕は既に“神”と呼ばれる程でしたが、その拠り所は定まらず7つのグループを転々としながら60年代を過ごします。

1970年にアメリカで立ち上げたのが“デレク・アンド・ザ・ドミノス(Derek and the Dominos)”で、その1stアルバムが『Layla and Other Assorted Love Songs』でしたがBillboardでも16位でイギリスではチャート・インすら無く、必ずしも成功とは言えないままに、またしてもバンドは分裂し翌年には解散してしまいました。
「いとしのレイラ」はその収録曲として7分以上あるオリジナルを2分43秒にカットしたバージョンが1971年にシングル・カットされますが、Billboard Hot 100で51位と振るいませんでした。
1972年、それまでのエリックのキャリアのベスト盤『The History of Eric Clapton』が発売され、ここから「いとしのレイラ」のロング・バージョンが再リリースされるとBillboardで10位・イギリスも7位と大ヒットを記録しています。

以来エリックのライブでは欠かすことのできないレパートリーとして親しまれ、イギリスでは1982年に4位の再ヒット、1992年には世界的大ヒットとなったアルバム『Unplugged』の目玉として脚光を集めました。
また、この曲はローリング・ストーン誌の“The 500 Greatest Songs of All Time”では27位にランクされています。


~Sound~

楽曲は情熱的なギター&ヴォーカル部分と、後半のピアノを中心とする安らかなインストゥルメンタル部分で構成されています。
前者はエリックによる作詞・作曲ですが、メンバーのジム・ゴードンがレコーディングの合い間に自身のソロ・アルバム用の曲をピアノで演奏していたのをエリックが気に入り、「Layla」の後半に組み入れました。
別のメンバー(ボビー・ウィットロック)によると、後半のピアノ部分はジムの当時の恋人リタ・クーリッジが作ったものだと証言していますが、確かに…!

何といっても強く印象に刻まれる“ジャララララララ~ン”のギター・リフの素になっているのは、偉大なブルース・ギタリストの一人アルバート・キングの「As the Years Go Passing By」の歌メロで、ブルースらしい哀愁のフレーズをエリックがロックの情熱で味付けしています。
ローリング・ストーン誌“100 Greatest Guitarists 2011”9位にも選ばれるデュアン・オールマンがスライド・ギターで参加していて、同2位のエリックとの競演は歴史に語り継がれる名演といえるでしょう。


~「Layla」に隠された真のストーリー~

タイトルの“Layla”は、ペルシャの古典的悲恋物語『ライラとマジュヌーン(Layla and Majnun)』
から来ています。
主人公の青年がLaylaという美女に恋焦がれ、Majnun(狂人)になってしまうという話ですが…
この青年は、当時のエリックにそのまま当てはまる内容となっています。
そして、エリックが狂おしいほど恋焦がれてしまった美女こそ、前回「サムシング」で紹介した
ジョージ・ハリスンの妻パティ・ボイドでした!

上の写真を見て分かるとおり相当な美人であったパティはエリックに限らずロック・スターにモテモテで、ジョージと結婚前にはジョン・レノンやミック・ジャガーも彼女を狙っていたとされ、特にミックはその後数年に亘り口説き続けたとか…(失敗に終わる)。
1960年代後半、エリックとジョージは親友となりますがジョージは同時にインド哲学やクリシュナ意識国際協会に傾倒するようになってゆきます。
こうした状況を夫の親友であるエリックに相談するうちに、彼がパティに夢中になってしまうワケです。

道ならぬ恋に心を焦がし何度もパティにアタックしますが何れもパティには拒まれ、その苦衷を歌ったのが
「いとしのレイラ」
でした。
実は当時エリックはパティの妹ポーラと付き合っていましたが、この歌を聴いた彼女は“自分は姉の身代わり”と悟り彼の元を去っています。
自暴自棄になったエリックはその後数年間薬物に溺れ、引退同然のようになってしまったのです。

一方、その間もジョージとパティの夫婦仲は冷え込む一方でした。
ジョージのインド傾倒は増すばかりで、更に夫婦にとって致命的な事件が起こります。
ある日パティが帰宅すると、ジョージと女性が裸でベッドにいるのを目の当たりにすることとなるのです!
片やそのパティ自身も、他の男性との浮気を報道され…。

1974年、結局パティはジョージと別居しエリックの元に身を寄せますが…
この直後に発売されたジョージのアルバム『ダーク・ホース』に収録された「Bye Bye Love」という曲があって、その一節にはこんなフレーズがあります。

I hope she's happy, old Clapper too
彼女の幸せを願う、“old Clapper”も…な

これは、「いとしのレイラ」でエリックがジョージのことを…

When your old man had let you down.
お前がアイツに失望させられた時に…

“old man”と呼んだことに対しClaptonを“old Clapper”と表現した、ジョージなりの精一杯の皮肉を込めた祝福だったといえるでしょう。
しかしそんな彼の強がりも、このアルバムでの痛々しいまで変わり果てた声(喉を傷めていた)を聴くと、パティとの別れのダメージが相当なものであったことが窺い知れるようです。
反対に、まるで別人のように生き返ったのがエリックで、同年発表した『いとしのレイラ』以来4年ぶりのアルバム『461 オーシャン・ブールヴァード』がBillboard No.1に輝く劇的復活を遂げています!


~Epilogue~

Like a fool, I fell in love with you,
愚かなほど、お前に夢中になり
Turned my whole world upside down.
俺の世界は、すっかりひっくり返ってしまったのさ

エリックの、狂おしい程のパティへの想いを象徴する一節です。
溢れるほどの情熱は、それを十分に受け止めてくれる相手があればこそ生きるものですが…
この時の彼にとって、そのエネルギーを受け止め切れるのは“薬物”という魔物だけだったのかもしれません。

そんなエリックの激しい愛情を歌ったのがロック「いとしのレイラ」とすれば、“夢”を叶えた彼が
パティへの穏やかな愛を綴ったのが、“あの名バラード”です。
エリックとパティの物語には、まだ続きがあります。
そして、パティとジョージの物語にも実は続きがあるのです。
そうしたことを織り交ぜながら次回、お届けしましょう…。



「いとしのレイラ」

最後までお読みいただき、ありがとうございました♪

過去の“せつない恋のロック”作品…
「愛していたい」ハート

“Lyrics&歌詞和訳”は、こちらから…


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