I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と詳しい解説でお届けします♪

「ワン・モーメント・イン・タイム」ホイットニー・ヒューストン

2014.02.08

category : Whitney Houston

Whitney Houston - One Moment In Time1 Whitney Houston - One Moment In Time2


Whitney Houston - One Moment In Time (1988年)


~Prologue~

ソチ・オリンピックが始まりましたが、今日の紹介曲は1988年のソウル・オリンピックのテーマ曲だった作品です。
そして、この曲を歌ったホイットニー・ヒューストンが亡くなったのが2年前、2012年2月11日のことでした。
彼女の急死の衝撃は私にとって記憶に新しいところで、そういった意味でも今回はホイットニーが歌う“アスリートの心情を代弁する作品”を取り上げることとしてみます…。


~“時”・“空”を超えて~

1988年のソウル・オリンピックといえば、陸上競技男子100m・カナダのベン・ジョンソンとアメリカのカール・ルイスの名勝負が注目を浴びました。
勝負はベン・ジョンソンが当時としては驚異的な世界記録で圧勝しましたが、結局彼の薬物違反により“思いがけない結末”で幕を閉じることとなりましたが…。
他にも、同・女子100mでは派手なマニキュアの長い爪で微笑みながら世界記録で駆け抜けたフローレンス・ジョイナーや、“バサロ泳法”の鈴木大地選手の活躍も脚光を浴びた大会です。

1988年なんて26年も前のことだし、“平成生まれ”の人にとっては生まれる前のハナシです。
普通に考えるとそんな昔との接点なんて思いも寄らぬことですが、1988年から現在に至るまで世界の第一線で闘い続けた男が存在します。
海外で“KAMIKAZE”との異名を持ち、今年1月には41歳7ヶ月の史上最年長でワールドカップ優勝を果たし、世界から“legend(伝説)”と敬われるスキー・ジャンプ日本代表・葛西紀明選手です。
1988/89シーズンからワールドカップに出場し上記選手と同時代を共にした彼が、今なおオリンピックで金メダルを狙えるポジションにあるなんて…
今回のオリンピックで私は、彼の“時空を超えた軌跡(大ジャンプ)”を楽しみにしています♪


~概要~

「ワン・モーメント・イン・タイム」はホイットニーのオリジナル・アルバムのための楽曲ではなく、アメリカ“NBCスポーツ”が中継したソウル・オリンピックをサポートした歌で、企画アルバム『1988 Summer Olympics Album: One Moment in Time』に収録されました。
シングルとしてもBillboard Hot 100で5位(年間89位)と大ヒットし、米国テレビ芸術科学アカデミー主催の“エミー賞”も授賞しています。
作家陣が豪華で、作詞「トップ・オブ・ザ・ワールド」(カーペンターズ)のジョン・ベティス、作曲「カリフォルニアの青い空」のアルバート・ハモンド、プロデュースはナラダ・マイケル・ウォルデンというメンバーを揃えました。

1989年のグラミーでは惜しくも受賞を逃しましたがこの曲で“最優秀女性ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス賞”にノミネートされ、オープニングでは圧巻のパフォーマンスを見せてくれました!




~Lyrics~

Each day I live, I want to be
一日一日の営みに、私は望みを込める
A day to give the best of me
今日一日が、至上の明日をもたらす一歩であれと

一日一秒を大切に、悔いのない時間を過ごす…
大人は子どもにそう教えますが、オリンピックを目指すトップ選手にも当てはまるようです。
自分の為になることを、地味に毎日続ける…
(ダイエットや禁酒禁煙とか!?
でも見た目派手なトレーニングだけでなく、そうした生活習慣のコントロールも今や必須です!


I broke my heart for every gain
これまでの張り裂ける心は、すべて勝利のため
To taste the sweet, I faced the pain
甘美を味わうために、痛みと向き合った

大きな成功を手に入れようと思えば、それに応じた痛みを受け入れなければならないのが道理。
上のフレーズで触れているように、アスリートは今日一日分の安楽をいつか叶う(かもしれない)大きな喜びのために積み立てています。
どれ程苦しい思いをすれば、金メダルに適うのでしょうね…?(私には、想像もつきません


~Epilogue~

まだ始まったばかりのオリンピックですが、ちょうどこの歌に触れている私の心を強く揺さぶったのが
女子モーグルの上村愛子選手でした。
彼女は18歳で長野オリンピック7位を手にした才能の持ち主でありながら、後年“何で、こんなに一段一段(7→6→5→4位)なんだろう…”と自身が涙混じりに苦笑いするように、大会毎に順位を1つずつ上げる軌跡を歩んできました。

この間の苦労を知らない人が“立派な(or 物足りない)成績”と評するのは簡単なことだけれど、常に世界一を目指してそれに適うだけの努力を積み重ねてきた彼女にとって“4年懸けて一段ずつの12年間”とは、どんなに辛く苦しい時間だったことだろう…。
それから更に4年を費やした5回目のオリンピック・ソチ大会は結局4位に終わり、勝利の女神は彼女にメダルをお与えになりませんでした。

Give me one moment in time
どうか、その一瞬を与え給え
When I'm racing with destiny
運命を懸けたレースに於いて

Then in that one moment of time
その瞬きの中にこそ
I will feel, I will feel eternity
私は、永遠を見出すだろう

恐らくこれが最後のオリンピックとなる彼女にとって、この大会が“その一瞬”を得るものであったか、
私にはわかりません。
しかし、ソチという“一瞬”に拘らず“一個の人生”として捉えてみると、これまで歩んできた“一段一段”がこれからの人生に耐え得るたくましさを育んでいるのだと、レース後のインタビューから思いました…。




「ワン・モーメント・イン・タイム」

最後までお読みいただき、ありがとうございました♪

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tags : 音楽 洋楽 和訳  訳詞 Lyrics 

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「オールウェイズ・ラヴ・ユー」ホイットニー・ヒューストン

2013.07.24

category : Whitney Houston

Whitney Houston - I Will Always Love You1 Whitney Houston - I Will Always Love You2


Whitney Houston - I Will Always Love You(1992年)


~今ごろ、ホイットニーの墓が完成!?~

昨年2月の急死以来、これまでニュージャージー州フェアビュー墓地にある父の墓の隣に墓石もなく埋葬されていたホイットニー・ヒューストン。
この墓地は一般人が気軽に出入りできる環境にあるため“その場所”は、盗掘を防ぐため24時間体制のガードマンに守られていたそうです。
それが、墓の周囲をコンクリートで固めることによって予防できるようになり、つい先日ようやく彼女の墓石が建てられました。

墓石は落ち着いたピンク色で、“涙”を象(かたど)った本体の内側にはハ-トがデザインされており、彼女の名前と“THE VOICE”の称号が刻まれています。
その下には、彼女を象徴する“ I will always love you”の言葉を添えて…。
(写真は、今回の動画の中に入れています)


~概要~

「オールウェイズ・ラヴ・ユー」は、1992年11月から公開された映画『ボディガード(The Bodyguard)』の主題歌です。
主演はホイットニー自身と、当時最も売れっ子だった俳優ケビン・コスナーの共演というだけあって、それだけでも話題となりました。
この映画はホイットニー演じる人気歌手を、ケビン演じる元シークレット・サービスの男が守るという設定の話ですが、元々は1970年代にダイアナ・ロスとスティーブ・マックイーンを主人公に想定して書かれた脚本でした。
ダイアナは他にも、『ドリームガールズ』やホイットニーの遺作映画『スパークル』でもモデルとされていて、さすがの影響力といえます…。

一方、映画のサウンドトラックは記録ずくめで、シングル「オールウェイズ・ラヴ・ユー」はBillboard14週連続No.1、ホイットニーが6曲歌ったアルバムは全世界で4200万枚・日本でも当時洋楽史上最高の280万枚を売り上げました!
グラミーでは“最優秀レコード賞”“最優秀女性ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス賞”の二冠を制し、MTVやアメリカン・ミュージック・アワードでも授賞しましたが、何故か“アカデミー歌曲賞”にはノミネートされていません。
(映画で歌った他の2曲「Run to You」と「I Have Nothing」はノミネートされた)


And I...
Will always love you

(いつの時も、あなたを愛するでしょう)

…のフレーズを超人的な力強さで歌い上げるホイットニーの歌唱によって、つい“情熱的な恋の歌”と思いがちですが実は“別れの歌”で、
“そばにいても何もしてあげられない私だから、(あなたのために)あなたの元を離れます。でも、 I will always love you…”
という切ない物語であり、この曲が流れる映画のエンディングと重なるのでは…?


~歌姫にとってのバイブル~

「I Will Always Love You」はホイットニーのオリジナルではなく作詞・作曲したドリー・パートンが1973年に自身のアルバムで発表したもので、74年と82年にBillboard カントリー・チャートで1位に輝いた作品です。
ドリーはこれを別れの淋しい気持ちを素朴に表現しましたが、ホイットニーは“ I will always love you”のフレーズを強調することで、より切ないストーリーへと昇華させました。

彼女のカバー以降女性歌手にとってこの曲は憧れの作品で、ホイットニーが亡くなった直後のグラミーで追悼したジェニファー・ハドソンやビヨンセ、シャリース・ペンペンコ、リアン・ライムスら多数がカバーし、ドラマ『glee』でも取り上げられています。


~Produced by David Foster~

この作品に於いてもう一つ忘れてならないのはプロデューサーのデイヴィッド・フォスターの存在で、ホイットニーの見事な歌唱は勿論のことではありますが、彼女の歌を上手く引き立てたのも彼の功績といえるでしょう。

みなさんも、もう一度この曲に耳を澄ましてお聴きになってみてください…。
華やかなイメージのするこの作品も、ヴォーカル以外のサウンドが驚くほど抑えられていて、特に前半はほとんどホイットニーのアカペラといっていい程でしょう。

プロデューサーの仕事は“化粧”と似ていて、化粧を施すほど自分の色を演出できますが、一歩間違えれば“厚化粧”と受け取られてしまいます。
ホイットニーのヴォーカルを“絶世の美女”と信じるからこそ、その美しさをそのまま生かすことで、素晴らしい作品を遺そうという彼の信念が感じられる“職人”ならではの仕事ですね…。


~さようなら…でも、愛してる~

最後に、この作品のテーマである“大好きな人なのに、相手の幸せのために敢えて別れる”という選択を、みなさんはどう受け取られたでしょう?
その真意は歌の冒頭部分…

I would only be in your way

…にありますが、直訳するとこれは
“私は、あなたのそばにいるだけ”というカンジですが、“最愛の人がそばにいてくれるだけで十分だよ!”とお考えの方も多いのではないでしょうか。
互いを想い合っているのに別れるなんて、ナンセンスだと…。

きっと…
彼女はとても愛情深い人なのでしょう。
“ずっとそばにいたい”という自らの望み以上に、“彼に幸せになってほしい”という願いが勝った故の決断だったと思います。
最愛の人だからこそ、自分が幸せに導いてあげたい…。
人を愛する誰もが、そう思うはず。
でも、自分にはそれを叶えてあげられないと気づいた時、あなたならどうしますか?
そんな、せつない状況を自分に置き換え、改めて作品の世界を辿ってみてくださいネ…。



「オールウェイズ・ラヴ・ユー」


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「グレイテスト・ラヴ・オブ・オール」ホイットニー・ヒューストン

2013.05.03

category : Whitney Houston

Whitney Houston - Greatest Love Of All Whitney Houston



Whitney Houston - Greatest Love Of All(1986年)


~Prologue~

5月5日は、“こどもの日”。
…ということで、それに因んだ作品のご紹介です。
あまりに有名な「オールウェイズ・ラヴ・ユー」で見事なまでに恋愛を歌い切ったホイットニーが、“全ての中で最高の愛”と叫ぶのですから直感的にラブ・ソングと思ってしまうのも無理はありませんが、然に非ず(さにあらず)!
もっと大切なものが、あるでしょう…!?


~Summary~

「グレイテスト・ラヴ・オブ・オール」はホイットニー1985年の1stアルバム『そよ風の贈りもの(Whitney Houston)』に収録された曲です。
この作品はちょっと変わった経緯を持っていて、当初は先行シングル「そよ風の贈りもの(You Give Good Love)」の“B面”としてシングル・カットされています。

ところが2曲目3曲目とシングルが出される度に全米No.1を記録する彼女の勢いは目ざましく、恐れを知らないレコード会社は4枚目のシングル(A面)として再び「グレイテスト・ラヴ・オブ・オール」をリリースしてしまうのです!
その思惑は見事に当たり3曲目のNo.1(3週)に輝くと、これがビージーズの6曲連続を塗り替える“7曲連続No.1”の偉業へのステップとなります…。


~Music~

楽曲はプロデューサーのマイケル・マッサーが1977年に書いたもので、偉大なボクシングチャンピオン、モハメド・アリの伝記映画『アリ/ザ・グレーテスト』のOPテーマとしてジョージ・ベンソンが歌いました。
http://youtu.be/ZTmnetyXviM

これだけ素晴らしい楽曲でありながらホイットニーでB面に甘んじたのも、恐らくカバー作品だったせいでしょう。
アリスタ・レコードの社長クライヴ・デイヴィスは、この曲のレコーディング自体反対だったともいわれます…。

ジョージ・ベンソンのバージョンはピアノとギターのシンプルな構成でほのぼのしているのに対し、ホイットニーのは洗練されたアレンジでなんといっても並外れて歌声に力がある!!
たとえ無名の新人であってもこんなケタ外れ、彼女が“タダモノじゃない”ことなど素人でも一聴して気づく次元の目映い光を放っています…。


~Lyrics~

歌詞はリンダ・クリードが書いたもの。
当時彼女は乳癌という重篤な病魔と闘いながら紡ぎ出した、まさに生命の結晶で、ホイットニーがこの曲をシングルA面としてリリースした翌月の1986年4月、37歳の若さで亡くなっています。
もしかしたら「グレイテスト・ラヴ・オブ・オール」が再リリースされた背景には、死に直面したリンダを励まそうという想いがあったのかもしれません…。

この作品は“子どもを正しく教え導きましょう”とメッセージされていますが、ホイットニーは実際に幼少から母シシー・ヒューストンの音楽一家としてゴスペルを教わったり従姉ディオンヌ・ワーウィックのツアーに同行して英才教育を重ねています。
高校卒業後はシシーとステージで歌っていた処、クライヴ・デイヴィスの目に留まり一気にスターへの階段を駆け上がることになるのです。


~Epilogue~

ホイットニーは、母シシーには歌以上に大切なことを教わったと語っています。
それこそが“愛”であり、そういう意味で「グレイテスト・ラヴ・オブ・オール」は彼女にとって生涯最も大切にしてきた作品です。
残念ながら彼女の若過ぎる死により今はもう、その美しい生の歌声を聴くことは叶いませんが、この曲に込められたメッセージは愛嬢ボビー・クリスティナ・ヒューストン・ブラウンに受け継がれていることでしょう。

この歌を、子どもをお持ちの全ての親御さんに…。



「グレイテスト・ラヴ・オブ・オール」収録アルバム


Whitney Houston


The Ultimate Collection

【CD作品一覧】
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「グレイテスト・ラヴ・オブ・オール」




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