I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と詳しい解説でお届けします♪

「反逆のヒーロー」ジョニー・ヘイツ・ジャズ

2014.07.28

category : Johnny Hates Jazz

Johnny Hates Jazz - I Dont Want To Be A Hero1 Johnny Hates Jazz - I Dont Want To Be A Hero2


Johnny Hates Jazz - I Don't Want To Be A Hero (1987年)


~Prologue~

日本の長い歴史に於いて、最も重い意味を持つであろう1945(昭和20)年8月。
“たった2発の爆弾”が、想像も及ばぬほど多くの人命を奪いました。
広島・長崎両市HPによるとそれぞれの死者数は広島が約14万人(1945年12月末までに)、長崎は73,884人(昭和25年7月発表の報告による)です。
もちろん、その死すら確認されぬまま亡くなった方、その後原爆症に苦しみ亡くなった方々は含まれていません。

あれから69年が迫る今年7月28日、広島に原爆を投下したアメリカ軍のB29爆撃機“エノラ・ゲイ”の搭乗員の一人だった男性が93歳で亡くなりました(これにより広島・長崎に原爆を投下した爆撃機の乗組員全員が死去)。
少なくとも14万人の死に関与した彼は英雄? それとも…。



~概要~

ジョニー・ヘイツ・ジャズは、1986年にデビューしたイギリスのバンドです。
“Johnny Hates Jazz(ジョニーはジャズ嫌い)”という変わったバンド名は、奥さんがジャズ好きで朝から晩まで傍で聴かされたメンバーの友人が、半ばノイローゼになったというエピソードに由来します。
翌年2ndシングル「Shattered Dreams」が英米で大ヒット、それに続いて発売されたのが3rdシングル「I Don't Want To Be A Hero」でした。

イギリスでは11位とまずまずの成績でしたがアメリカのレコード会社はこの作品が“反戦的である”と発売に乗り気ではなかったそうです。
結局アメリカでもシングルは発売されることとなるのですが、当初イギリスで公開されたPVはヴォーカルのクラーク・ダッチェラーの美男子ぶりをフィーチャーした映像(カラー)なのに、アメリカ用(モノクロ)には戦争シーンを挿入させた重苦しい映像で、ヒットはしたもののBillboard Hot 100では31位に終わりました。

 I Don't Want To Be A Hero (US Version)


1988年初頭に「Shattered Dreams」「I Don't Want To Be A Hero」の入った1stアルバム『反ヒーロー宣言(Turn Back the Clock)』がリリースされ全英1位をはじめヨーロッパで大ヒット、アメリカBillboard 200(アルバム・チャート)では56位まで上昇しました。
日本では「ヴィーナス」をカバー・ヒットさせた長山洋子(現・演歌歌手)が、日本語カバー「反逆のヒーロー」としてオリコン10位とヒットさせています(内容はラブ・ソングに変更)。



~Lyrics~

Oh, send me off to war With a gun in my hand
あぁ…銃を握らせ、戦場に送り出すがいい
But I won't pull the trigger
だけど、僕はトリガーを引いたりはしない

「反逆のヒーロー」たる所以です。
軍というものは、“任務遂行のためなら殺人も厭わない”性質の組織であり、“トリガーを引かない”という行動は自己矛盾に他なりません。
直後の“赤と白、青の支配”というのは恐らく“ユニオンジャック(イギリスの国旗)”のことで、この歌が批判しているのは1982年にアルゼンチンとの間に生じた“フォークランド紛争(Falklands War)”ともいわれます。


And what if I fail Will you put me in jail
…そしてあなたは、しくじった僕を投獄するというのか?
For a murder I will not commit?
“人を殺さなかった罪”として

一般社会では、“人を殺した罪”ですよね。
人を多く殺せば“英雄”と呼ばれ、人一人殺せなければ“臆病者”と呼ばれるのが戦場。
こんな“狂気”の中でサバイバルを強いられたら、心が壊れてしまっても不思議ではありません…。


And those who return Come back only to learn
生還した兵士は帰郷し、ただ思い知らされる
That they're hated by those who they love
愛する人にさえ、忌み嫌われる自分に

イラク戦争から帰還した米兵の6人に1人はPTSD(心的外傷後ストレス障害)など深刻な問題を抱えているとされ、戦後の復興支援に派遣された自衛隊員26人がその後自殺したと報告されています。
戦場から物理的に解放されても、残虐非道の世界に適応すべく高度に訓練された心と感覚は、直ぐには切り替われるものではありません。
平和の世界しか知らない家族には、彼の本当の苦しみは想像さえ及ばないことでしょう…。



~Epilogue~

冒頭に挙げた広島・長崎に原爆を投下したB29の搭乗員たちは、間違いなくアメリカにとって第二次世界大戦中の偉大な英雄のひとり(チーム)です。
戦後、彼ら自身もアメリカ政府も、あるいは次世代へ歴史を伝える教科書も一貫して“原爆の投下は、戦争終結を早め犠牲者拡大を防いだ正当な行為”と主張し、この点について公式に謝意を表明したことはありません。

公式な答弁は、彼らが勝者なのだから仕方ありませんが(日本が勝っていたら真珠湾攻撃も正当化していたはず…戦争とは、そうしたものです)、10万人もの命を殺害したという逃れようのない事実について彼ら自身、一人の人間として内心どう思っていたのでしょう?
目の前で微笑む我が子の澄んだ瞳に、曇りなき親心で応えることができたのだろうか…。


一方、現在の我が国へと目を向けると近年中国の尖閣諸島への領土・領海的野心は明らかで、日中両国の艦船・航空機が尖閣周辺で接近することは今や日常茶飯事の出来事であり、いつ不測の事態が起きても不思議ではありません。
安倍首相はこのような有事を想定して“米国頼み”を強固にすべく、これまで歴代内閣が決して認めてこなかった“集団的自衛権の(一部)容認”に踏み込みましたが、国民の理解と賛同を得ぬまま各国首脳との会談で“積極的平和主義”を触れ回って既成事実化を図っています。

また、7月1日の閣議決定では“憲法解釈変更した/しない、どちらとも取れる玉虫色”でお茶を濁しており、安倍政権にはこの問題を国民と徹底的に対話するつもりはないように感じられます(今年の知事選・来年の統一地方選で争点にしたくない)。
私が一番恐れるのは、ある軍事行動に対し“国民の大多数が反対”しているにも関わらず、海外で既成事実化した“日本は集団的自衛権を行使する国”が独り歩きし、この国を思いがけず戦争へと導くことです。

“敵を多く殺す英雄”を生まない社会こそ、69年前の8月の先人が切望した境地であるはずだし、この国の政権を受け継いだ“誰か”が目指すべき“美しい国”なのだと、私は思います…。



「反逆のヒーロー」

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「二人だけのデート」ベイ・シティ・ローラーズ

2014.07.25

category : Bay City Rollers

Bay City Rollers - I Only Want To Be With You1 Bay City Rollers - I Only Want To Be With You2


Bay City Rollers - I Only Want To Be With You (1976年)


~待望の夏休み♪~

“今年は、全国的に涼しい夏となるでしょう。” 
気象予報士の爽やかな言葉に、ホッとしたのも束の間…

…30 …35 …38.8℃??

梅雨が明け、待っていたのは猛暑の夏!?(長期予報も、“暑い夏”に変わってるし…?
続々と届けられる全国からの“猛暑日”の便りに重ねてウンザリする毎日ですが、学生さんにとっては待ちに待った夏休みの幕が開けました。
休み入り際のあんなウキウキ感って、大人になるとなかなか味わえませんね?

やりたい事いっぱいで胸が膨らんでいた、“あの頃”が懐かしい…。



~概要~

ベイ・シティ・ローラーズ(以下BCR)はイギリス・スコットランド出身のロック・バンドで、甘いマスクと若さ溢れるエネルギーに熱狂する女の子たちのさまは、“ビートルズの再来”とまで騒がれました。
またスコットランドの民族衣装に由来する“タータン(チェック)やキルト”はBCRのトレードマークであり、“タータン・ハリケーン”と形容されるほど時代のファッションにも広く影響を及ぼしています。

「二人だけのデート」は1976年の4thアルバム『青春に捧げるメロディー(Dedication)』の1stシングルで、全英4位を記録しました。
前年に『サタデー・ナイト』で初めてアメリカのチャートNo.1に輝いた余波が生きていて、ここでもBillboard Hot 100で12位とヒットを遂げています。
アルバムのレコーディング・セッション中に創設メンバーで年長のアラン・ロングミュアーが脱退、当時まだ17歳で最年少のイアン・ミッチェルが加入しました(しかし、半年ほどで脱退)。

日本ではこのアルバムが初めてオリコン週間1位を記録し、1977年の年間10位に輝きました。
しかも、この年は他の2枚もアルバム年間5位&27位に入っており、まさに絶頂期を象徴する大活躍だったといえるでしょう。
また、「二人だけのデート」が日本人にとって特に身近に感じられるのは、長年生活情報番組『はなまるマーケット』OP曲として親しまれた影響もあるでしょうか…。



~オリジナル&カバー~

ダスティ・スプリングフィールド

この作品は元々イギリスの女性ポップ・シンガー、ダスティ・スプリングフィールドが1963年に発表し全英4位/全米12位とヒットさせた作品で、BCR以外でも数多くカバーされています。




サマンサ・フォックス

私のお気に入りのカバー。
1989年に、時のユーロビート・ブームの仕掛け人SAW(ストック・エイトケン・ウォーターマン)と組んで発表した作品で、全英16位/全米31位を記録。
サマンサというと普段はセクシーさが売りですが、ここでは明るく健全(?)な彼女が意外にハマります!
SAWプロデュースだけあって歴代カバーでも恐らく最もダンサブルなテイストで、きっとみなさんもノリノリにさせるでしょう♪
PVはとっても楽しくテンションが上がる映像なのですが現在Upされていないので、こちらをご覧ください。




日本のカバーではピンク・レディーや、タケカワユキヒデが訳詞したハッスル3のバージョンなどが有名です。



~Lyrics~

I don't know what it is that makes me love you so
何が、こんなにも僕の心を躍らせるのだろう
I only know I never want to let you go
この胸は、“もう放さない”と告げている

冒頭の部分。
早くもloveとかyouとか“答え”は明らかなのですが続くフレーズを生かすため、訳ではそれをぽかして表現しました。
敢えて“躍らせる”としたのは、主人公のウキウキ感と恋のときめきを冒頭でカタチにしておきたかったから…。


Cause you started something
心に火を点けたのは、君
Oh can't you see
覚えてない?

きっと、彼女が意図して始めたわけでなく、“彼が勝手に始めちゃった”のでしょうねっ!?
彼にとっては運命を変えた大事な一瞬だったのに彼女にその自覚がなく、“えっ!覚えてないの!?”というトホホ感が’他人事としては’面白いでしょ? 


I fell into your open arms
君の腕の中に身を任せたけど…
I didn't stand a chance
僕って、“見込み”ないっ!?

立ち止まって“踊らない?”なので、人気ない砂浜あたりが舞台でしょうか…。
ここもちょっとコミカルな場面を想像し、主人公が不慣れな自分の踊りっぷりに“僕は、踊りのセンスがない!”と嘆く自虐的なオチにしてみました。
でも、こんなときに見事なダンス・シーンよりも、ぎこちなかったりしてクスクス笑い合ってる方が微笑ましいと思うのは、私だけ?


 「二人だけのデート」はとても明るくてノリのいい曲なので、和訳も表現が重くならないよう心掛けました。
特に今回重点を置いたのは“ノリ”で、字脚こそメロディーに揃えてはいませんが1フレーズ毎に歌を聴きながらそのフィーリングに合う言葉を探ったつもりです。
…なのでみなさんも是非、今回は音楽を聴きながらリアルタイムで和訳でフレーズをなぞるように楽しんでみてくださいね。
きっと、もっとこの歌のハッピーな感覚を味わえることと思いますよ♪ 



~Epilogue~

邦題は「二人だけのデート」ですが、作品の本質とはちょっと違うような気がします。
確かに曲のウキウキ感は楽しいデートを想起させるものですが、詞を読み込むと「I Only Want To Be With You君と一緒にいるだけでいい)」という想いが込められていることに気づくはずです。

最初は一緒にいるだけで顔を真っ赤にするほど幸せを感じられたのに、いつの間にかプレゼントやサプライズが伴わないと腹が立つ自分がいる…。
そんなんじゃ、齢を重ねるほどに幸福感を満たすのはどんどん難しくなる一方ですよね。
この歌には、そんな“しあわせのレシピ”が込められているような気がします。

It doesn't matter where you go or what you do
君が何処へ行き、何をしたって構わない
I want to spend each moment of the day with you
一日の、その一瞬一瞬を共に過ごせるなら



「二人だけのデート」

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comment(12) 

「フロム・ザ・ハート」ブライアン・アダムス

2014.07.18

category : Bryan Adams

Bryan Adams - Straight From The Heart1 Bryan Adams - Straight From The Heart2


Bryan Adams - Straight From The Heart (1983年)


~Prologue~

みなさんは、ブライアン・アダムスをご存知ですか?
カナダ出身のロック・シンガーで、90年代の“映画『ロビン・フッド』や『三銃士』のテーマ曲を歌った人”といえば思い出していただけるかもしれません。
これらの名バラードは世界中で大ヒットしましたが、夏がまだ若いこの時期は、青臭くて汗の似合うロック・バラードはいかがでしょう?

ブライアン自身の成長と共に歌の表現も変わってゆくので、一人の男の成熟過程もお楽しみください…。



~概要~

「フロム・ザ・ハート」は1983年の3rdアルバム『カッツ・ライク・ア・ナイフ(Cuts Like a Knife)』からの1stシングルで、ブライアンにとって初めてBillboard Hot 100でTop10入り(週間10位/年間71位)を果たした作品です。

彼は当時23歳でしたがこの作品はデビュー前の1978年、まだ18歳の時に書いたもので、友人のEric Kagnaが考えたタイトルからストーリーが創作されました。
しかし作品は彼本人によるレコーディングが実行されぬまま、1980年に Ian Lloyd によって初めて世に出ることとなります。
82年末にようやくブライアンがこの曲のレコーディングを果たしシングル・リリースまで至るものの、Rosetta Stone のカバーver.が1ヶ月前、チャートを上昇中にもボニー・タイラーのカバーがリリースされるなど同作品の発表時期が重なってしまいました。



~年代に伴う変化~

オリジナル音源版

現在ブライアンの公式YouTubeチャンネルでUpされている動画は3種類ですが「フロム・ザ・ハート」の“オリジナル音源”はこれに含まれていないので(多分PVは制作されていない)、とても貴重です。
また、この動画は歌詞をナビゲートしてくれるので、一緒に歌うにも便利ですよ♪

メインに採用した映像は唯一当時の映像(ライブ)ですが、ブライアンも観衆も互いの応答に慣れていないのか、まだぎこちなさがあります。
でも未成熟だからこそ、若者の溢れるアツい想いを“真っ直ぐに伝えよう”と懸命なひたむきさが作品本来の世界観を表していて、心を揺らされることでしょう…。




ライブ 1

30代前半ぐらい…?
20代の頃に比べると、ルックスも音楽もかなり洗練されています。
“青臭さ”も取れ、男として心身のバランスの良い年代です。
パフォーマンスにも、それが感じられます♪




ライブ 2

40代…?
オリジナルは“甘酸っぱさ”が魅力ですが、ここでそれは“黄昏(たそがれ)”に変貌しています。
若い頃は“自分が盛り上げなくちゃ”という気負いが先行しているのに対し、ここでは“会場の空気はみんなで創るもの”と達観しているかのようです。
あぁ、こんな素敵な雰囲気の中の一員でいたいなぁ…。





~Lyrics~

I could start dreamin' but it never ends
胸に芽生えたこの夢は、決して終わらない
As long as you're gone we may as well pretend
君が行ってしまうなら、“ふり”だっていい

“片思い”であろうと、この夢を描き続ける覚悟を決めたのでしょう…。
過去に同じ心境のTOTO「ストップ・ラヴィング・ユー」を紹介しましたが、こういう“負けないぞ!”の感情を含ませるのにロックほど打って付けな音楽表現はないですね!


You say it's easy but who's to say
“簡単”と君は言うけれど、そんなの誰にも分かりはしない
That we'd be able to keep it this way
僕らがずっと変わらずいられるかなんて

人と人は、遠い未来を見過ぎて不安になり、現在という時間を共有している喜びを忘れ心を違えてしまうことがあります。
もし、人に尻尾が生えていたなら 
その瞬間の喜びをもっと素直に、偽りなく伝えられるのに…。


Tell me we can make another start
“もう一度、やり直せる”と、言っておくれ
You know I'll never go
そうさ、僕は離れない

彼は毎日、心の中で同じ問答を繰り返しているのでしょう。
こうしている限り、彼は心の中で彼女と一緒にいられるから。
“離れない”は、物理的な孤独は耐えられても心理的な孤独は耐え難いということ。
本当の孤独とは、心の中にさえ思い浮かべるべき人が存在しなくなった時…。



~Epilogue~

ブライアンがこの作品に創作当時の自分を投影していると仮定するなら、主人公も18歳位?
18歳といえば人生に於いて大きな分岐点となる時期です。
進学や就職で地元を離れる必要性が生じ、それまで親しくした人たちとも多く別れが訪れることになります。
私は、そんなストーリーを想像してしまいました…。

恋人は強い絆があるから大丈夫と思いきや、遠距離でその強い絆を維持するのが困難となり別れてしまうケースも少なからず、この主人公もそうだったのかもしれません。
“替わりが利く”相手なら別の人を見つければ良いのですが、そうでない人は…。

As long as I know
その日が来ると信じてる
It's coming straight from the heart
心から、ただ真っ直ぐに…



「フロム・ザ・ハート」

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comment(8) 

「コパカバーナ」バリー・マニロウ

2014.07.11

category : Barry Manilow

Barry Manilow - Copacabana (At The Copa)1 Barry Manilow - Copacabana (At The Copa)2


Barry Manilow - Copacabana (At The Copa) (1978年)


~サッカーW杯・ブラジル大会、閉幕~

ドイツの24年ぶり、4度目の優勝で幕を閉じたサッカーW杯・ブラジル大会。
でも勝敗はともかく、開催国ブラジルのエース・ネイマールには最後までピッチに立たせてあげたかったですね…。

コパカバーナ(Copacabana)
ブラジル第2の都市リオデジャネイロ南東部にある白い砂浜の海岸線沿いのリゾート地。
海も、空も人も陽気なブラジルを象徴する楽しい曲ですが、実はいろんな意味でそれを裏切っています。
そうした意外性も含めて、作品をお楽しみください♪ 



~概要~

「コパカバーナ」は、1978年のアルバム『愛と微笑の世界(Even Now)』に収録された曲です。
(同アルバムからは、過去に「夜のしじまに」を紹介しました)
3rdシングルとしてリリースされBillboard Hot 100で8位(年間74位)を記録、バリーは翌年この曲で“グラミー最優秀男性ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス賞”を授賞しています。
バリーの作品を代表するラテン・ダンス・ナンバーで、それ以外でもブラスバンド演奏曲としてお馴染みですね♪

同78年にバリーはゴールディ・ホーン&チェビー・チェイス主演の映画『ファール・プレイ(Foul Play)』の主題歌「愛に生きる二人(Ready To Take a Chance Again)」(Hot 100/11位)を手掛けていて、「コパカバーナ」はその挿入曲でもありました。
ゴールディ・ホーンといえばキャメロン・ディアスとよく似た顔立ちをしていますが、そのキャメロンが起用された2006年のソフトバンクCM曲としてこの曲をご記憶の方も多いのではないでしょうか?



~Copacabanaは、ブラジルじゃない!?~

作曲はバリー、作詞はブルース・サスマン&ジャック・フェルドマンによる作品で、心躍る曲調に反し歌詞は意外にも“サスペンス風”です(詳細は後述)。
“Copacabanaを題材にしよう”というアイデアは、彼らがリオデジャネイロの“ Copacabana Hotel ”での話し合いから生まれました。
ただし直接的にこのビーチを舞台とするのではなく、“キューバのハバナにある(架空の)クラブ”での物語という設定がなされています。
ちなみに、ここで描かれているクラブはバリーが1960年代に通い詰めたニューヨークのナイトクラブ“Copacabana”をモデルとしており、タイトルにも使われる“Copa”はこのクラブの愛称だそうです(現在もこのクラブは存在する)。

また、本英語ver. のリリースされた直後バリー本人による“スペイン語ver.”は発売されましたが、ブラジルの公用語であるポルトガル語ver.は発売されませんでした。



~楽しいライブ・パフォーマンス~

バリーといえば、“フランク・シナトラの後継者”と称されたアメリカ・ショー・ビジネス界が誇るエンターテイナーであり、とにかくライブ・パフォーマンスの楽しさは折り紙付きです。

ここでご紹介する映像は1978年の『the Parkinson Show』のものですが、冒頭で登場するバリーの服装に“!? ”と思わせられませんでしたか?
でもきっと、それも最後には“ ”に変わっていると思いますよ!? 





~Lyrics~

Her name was Lola, she was a showgirl
女の名はローラ、ショー・ガールなんだ
With yellow feathers in her hair and a dress cut down to there
黄色い羽を髪に飾り、短くカットしたドレスを纏って

物語の主人公。
彼女は流行りのナイトクラブで、スターを夢見て働いています。
そして、傍にはいつもそれをやさしく見守るトニーがいる…
まさに、夢のような毎日だったことでしょう…。


And while she tried to be a star
彼女がスターを目指し頑張る傍ら
Tony always tended bar Across the crowded floor
トニーは混み合うフロアのバーで接客し

実は、1985年にこの歌を基にTVミュージカル『Copacabana』が制作されており、ナンとそこでトニー役を務めたのがバリー自身でした(しかも主役)!

歌のイメージではトニーはワイルドな男を私は想像していたのですが、劇中ではバリーが役を務めたせいか“彼はソングライター志望”という設定で、どう見ても優男にしか見えません!?
しかしこのTVミュージカルは翌年“エミー賞”を授賞するなど評価も高く、その後配役を変えて世界各地で舞台公演が行われました。




And then the punches flew and chairs were smashed in two
何発のパンチが飛び交い、椅子は真っ二つ
There was blood and a single gun shot
一発の銃声が響き、そこには鮮血…

そして二人の夢を打ち砕いたのが、リコという男(ミュージカルではギャングという設定)。
ローラにちょっかい出されたトニーが、怒ってリコに殴りかかりますが…。
普通に考えるとトニーを撃ったのはリコですが、上の映像では犯人は意外な人物!?



~Epilogue~

自分を庇うために命を落とした最愛の人…

トニーにとって間違いなくそれは“名誉の死”だったはずですが、残されたローラにとってどうだったのでしょう?
守られた自分の名誉に比べ、“失った愛する生命”“負わされた自責の念”の方が遥かに重かったのではないでしょうか…。
男の立場からすると恋人の窮地を助けない選択肢はありませんが、自らが命を落とし残された人をこれほどまでに苦しめることになるならば、“もっと違う方法”を熟考すべきだったと省みずにいられません。

She lost her youth and she lost her Tony
若さを失い、愛するトニーを失い
Now she's lost her mind
今も、失った心を取り戻せぬまま…

あれから30年…
時は無常にも流れ、身につけた羽飾りさえ色褪せたのに、心の時間だけが止まったままのローラ…
彼女を救う手だては、あるのでしょうか…。



「コパカバーナ」

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「時への誓い」ジャーニー

2014.07.04

category : Journey

Journey - Faithfully1 Journey - Faithfully2

Journey - Faithfully (1983年)


~七夕~

折角の七夕ですが、7月の台風としては過去最強クラスといわれる台風8号が沖縄に接近しています。
みなさま、まず身の安全の確保をお忘れなきよう…。

さて…
七夕といえば、“織姫・彦星伝説”が有名ですね(中国の伝説)。
織姫は機織り上手な女性で、牛飼いの牽牛とは夫婦でした。
二人は仲が良過ぎて遊んでばかりいたため天帝の怒りを買い、天の川を隔てて引き離されるも7月7日だけは会うことを許された…
…というお話。

“織姫星”こと・こと座のベガと、“彦星”こと・わし座のアルタイルは“夏の大三角”(+はくちょう座デネブ)を形成する星で、七夕の時期だと東の空・天の川を挟んで頂点に織姫星、対岸(下の方)に彦星があります(22~0時頃が見ごろ)。
伝説によると2人は1年に一度会うことになっていますが、実際2人の距離は16光年… ? …アレレっ
どうやって、1年に一度会うんだ…!?

無粋なツッコミはともかく、今回の作品はそんな“彦星のキモチ”を汲んだ選曲にしてみました♪

 お星さまをご覧になれなかった方は、映像でどうぞ。



~概要~

「時への誓い」はアメリカのロック・バンド“ジャーニー”1983年の8thアルバム『フロンティアーズ (Frontiers) 』からの2ndシングルでBillboard Hot 100の12位(3週間/年間81位)、アダルト・コンテンポラリーでも24位を記録するバラードの代表曲の一つです。
前作『エスケイプ』で「ドント・ストップ・ビリーヴィン」や「オープン・アームズ」など大成功に導いたジョナサン・ケイン(key)の手による作品で、こうした一連の“しっとりした楽曲”が生まれたのも彼に由るところが大きいでしょう。
当時ジャーニーが人気絶頂で家を留守にしがちだったジョナサンが、奥さんのトーニーへの淋しさと愛情を“Faithfully(忠実に)”と想いを込めた内容になっています。

イントロのちょっと淋しげなキーボードはジョナサン、情感豊かなヴォーカルはもちろんスティーヴ・ペリー。
そんな静かな展開から、後半にかけてニール・ショーンの情熱的なギターに誘われるかのように切ない想いが堪えきれないほどに昂ぶってゆきます…。
ニールとジョナサンのコンビといえば忘れてならないのが1989年の“バッド・イングリッシュ”で、「ホエン・アイ・シー・ユー・スマイル」では更にドラマティックな名演奏を聴かせてくれました!

PVは歌詞を反映させた内容となっており、メンバーがバスや飛行機でツアーを回る映像が入っています。
興味深いのは珍しくスティーヴが口ひげを生やしていることで、映像中にその“ヒゲを自ら剃り落とす”という荒ワザを披露していますよ!



~Lyrics~

They say that the road
人は言う…
Ain't no place to start a family
“ロードに、安らかな家庭を育む場所はない”と

ロック・ミュージシャンにとってライブは活動の柱であり、ツアーが始まると彼らは長期間家庭を空けることになり、その間家族は淋しい思いをすることになります。
職業柄仕方ないといえばそれまでですが、中には“ロードで家庭と仕事の一挙両得を成し遂げたオトコ”もいます!
かのポール・マッカートニーがその人で、“ライブ大好き+奥さん大好き”なポールはビートルズ解散後結成したバンド“ウイングス”に演奏経験のない妻リンダを無理矢理メンバーに加え(key)、レコーディングもツアーも全て活動を共にしました。
お陰でリンダが亡くなるまでの約30年に亘り、日本での“あの日”以外ほとんど2人が別々に過ごした日は無かったそうです。
リンダは、さぞ大変だったでしょうケド…?


Circus life
サーカス団の暮らし
Under the big top world
その一員として生きるには

そんな“music man”の暮らしを、サーカスに喩えているのでしょうか…。
いくら音楽が好きでも年中ライブ・パフォーマンスや長距離移動を強いられたら、苦しい時だってあるはずです。

娯楽に不自由しない現代の人々の目や耳を満足させるのは、容易なことではありません。
歯を食いしばって続けられるのは、自分のため? お客さんのため? それとも…?


Sending all my love
ありったけの愛を、君に届けよう 
Along the wire
二人だけの“線”にのせて

離れた相手にメッセージを送る手段といえば昔は手紙だったでしょうが、この作品当時はPVでスティーヴが演じているように“the wire(電話)”が最も有効といえたでしょう。
敢えて“線”としたのは、電話線はみんなが共有する公の線なので、もっと“二人だけが繋がる特別な心の線”という極めて限定的な意味合いを含ませたかったから。

でも織姫と彦星はお互いの距離を、どう繋いでいるのでしょうね…
まさか、“LINE”!? 



~Epilogue~

And being apart
離れ離れの恋を
Ain't easy on this love affair
遂げるのは容易いことではないけれど

確かに“離れ離れ”というのは互いを直接確かめ合えない淋しさや不安が募り、見えない分余計な心配をしたり苦労が絶えません。
しかし近くにいるからと安心が油断に変わり、隣にあっても相手の変化に気づかなかったり、互いが傍にいられる幸せすら感じ取れなくなってしまうことだってあります。
まるで、生きるために不可欠な酸素の存在を、私たちが普段気にも留めないかのように…。

出逢った頃のあなた自身の気持ちを、思い出してみてください。
現在は、何か変わってはいませんか?
“離れ離れ”で本当に深刻なのは物理的距離ではなく、“心が離れ離れ”になってしまった時。

大切なのは、二人を繋ぐ“心の線”を力を合わせ紡ぎ続けること…。



「時への誓い」

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