I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と詳しい解説でお届けします♪

「99」TOTO

2015.10.30

category : TOTO

TOTO - 991 TOTO - 992


TOTO - 99 (1980年)



~“99”って人間?それとも…。~

TOTO作品には大ヒットした「Rosanna」や「Holyanna」など“女性名を掲げたタイトル”が多く存在するのは、ファンのみなさんならお気づきのことでしょう。
それもそのはず、1980年代までに発表したTOTOのアルバムには必ず1曲以上女性名の曲が含まれているからです。

…エっ?「99」なんて名前の女性はいない!? 
それを言われるとヨワいのですが、ひょっとしたら私たちの未来の姿かもしれない、ちょっとせつないラブ・ストーリーをどうぞ…。



~概要~

デビュー・アルバム『宇宙の騎士』の大成功を受けて制作された1979年の2ndアルバム『ハイドラ(Hydra)』は、前作のスペーシーでハードなロック・サウンドに加え、タイトル曲「Hydra」などプログレ(Progressive rock)の実験的・前衛的な要素が組み込まれた作品です。
「99」はそこからの1stシングルとしてリリースされ、Billboard Hot 100で26位を記録しました。
作者はデヴィッド・ペイチ(key)ですが“哀愁=スティーヴ・ルカサー(g)”という役割分担からか(?)、自分では歌わずスティーヴにヴォーカルを任せています。

「99」は“名前が番号”ということを除き、歌詞とメロディーを辿っても一見普通のせつないラブ・バラードの名曲に思えますが、【I love you 99】などのフレーズをなぞる毎に“何で99?”…と疑問が募ることでしょう。
やっぱり【I love you】の後には“Emma”とか“Olivia”といった女性の名前(※2015年アメリカ赤ちゃんの名前ランキングの1・2位)の方が自然に感情移入できるし、番号だと受験かロボットみたいで味気ない…

…ロボット? 
実は、「99」はロボットが活躍する映画でお馴染みジョージ・ルーカスの影響を強く受けています。

“…それじゃあ、「99」はロボットのラブ・ストーリー!?” 

…ビミョ~に違うのですが、遠からずです。
まずは論より証拠、ジョージ・ルーカスが制作したこの映像をご覧ください♪
「99」が影響を受けたのは、ルーカスが学生時代の原案を基に制作した映画監督デビュー作『THX 1138』(1971年)です。
ルーカス作品というと『スター・ウォーズ』や『インディ・ジョーンズ』など“冒険活劇”のイメージがありますが、ごく初期のこの作品は“難解な前衛作品”であり、ここでの“真っ白の映像”を見ただけで心理的に圧迫感があるでしょ?(PVはこれをマネている)
そのため興行的には失敗作に終わったものの、タイトルの一部である『THX』は彼が設立した映画のクオリティ管理会社名として現在も活躍中です(映画やビデオでこのロゴをよく見掛ける)。

 
 



~Lyrics~

99...I've been waiting so long
ずっと待っていた
Oh 99...Where did we go wrong
何処で、道を誤ってしまったのだろう

映画『THX 1138』の舞台は25世紀、人類は名前さえ持たず番号で識別され薬物によって欲望や感情を奪われ、コンピューターに管理された地下都市の中で生きていました。
主人公の男の番号は“THX1138”、彼が同室の女性“LUH3417”と恋に落ち彼女は子どもを宿しますが、それはこの世界では“犯罪”であり、これにより二人は強制的に引き離されてしまいます。

掟に背いた二人に、その後もたらされる運命とは…?


99...I keep breaking your heart
君のこと、傷つけてばかり
Oh 99...How can we be apart
…でも、どうして離れられよう

結論から言うと、二人の愛が成就することはありません。
誰かに恋をし、我が子を愛おしむという人間が持っている最も根源的な本能が禁じられる管理社会
結果として、確かに彼は彼女に“取り返しのつかぬ傷”を負わせてしまうことになるのですが、二人はただ愛し合っただけであり、真に罪深いのはこの二人か、それとも“奴ら”なのかは言及するまでもありません。

ただ、両者の間にある決定的な違いは、一方は“支配する側”であり、もう一方は“支配される側”であるということ…。



~Epilogue~

さて…、あなたの元には“番号”が届いたでしょうか?
来年1月から始まる“マイナンバー制度”導入ため、住民票を有する国民一人一人に割り当てられた12桁の個人番号(マイナンバー)が記された“通知カード”が10月から郵送によって世帯毎に届けられることになっています。
カードは市区町村ごとの郵便局への通知カード差出しから20日以内に各家庭に届くとのことで、11月末頃までの完了を目指しているそうです。
尚、こちらのHPに各市区町村ごとの差出し状況が掲載されていますので、確認なされたい方はどうぞ♪
地方公共団体情報システム機構(J-LIS)HP;通知カードの郵便局への差出し状況

マイナンバーは“現在複数の省庁がそれぞれ管理している納税社会保障の個人情報を相互参照し易くするシステム”であり、それぞれ脱税や不正受給を防ぐ手段として考案されたものです。
当初はこの2つに“災害補償”を加えた3分野の情報に限っての運用に制限されていますが、既にマイナンバーの利用範囲を広げることを定めた『改正マイナンバー法』が今年9月に成立しており、これによって2018年1月から金融機関の口座にマイナンバーが適用され(この時点では任意)、“2021年を目途に口座とマイナンバーの連結を義務化”する方針のようです。
いずれは金融資産のみならず不動産や高額動産にもマイナンバーが適用され、“資産課税強化”も視野に入れていると思われます(それ以前に、国や公共機関の収支にマイナンバーを導入して欲しいものですが…)。


『内閣官房HP』によると、マイナンバーは公平・公正な社会の実現”国民の利便性の向上”行政の効率化”のために導入すると謳われていますが、それぞれについて以下のような疑問が残ります。

本当に悪質な不正(記録に残らない直接授受による政治献金など)に無効なのに公正?
逆に将来、マイナンバー・カードを携帯しなければ買い物もできなくなる?
既存の『住基ネット(年間維持費180億円)』があるのに、初期費用2700億円・維持費300億円/年を新たに費やすことが効率化?

メリットだけが強調され“本当の目的”を表にしないその姿勢は、映画『THX 1138』で人間を監視するアンドロイド警官が発する“我々は危害を加えない、あなたを助けたい”という言葉の気持ち悪さを彷彿させずにはおきません。
『特定秘密保護法』によって国民の“知る権利”を削ぎ自らの秘密保護を強化する一方、『マイナンバー法』で国民の極めて高度な個人情報を統合するシステムを構築し、『改正マイナンバー法』によって国民の財産を詳細に掌握、これによって集積した膨大な“ビッグ・データ”を企業に提供し見返りに支持票や献金、天下り先を確保するというシステム…
…そう解釈するのは、過ぎたる妄想?


個人情報は、カネになります…

でも、“そのカネは私たち国民一人ひとりの自由と権利を引き換えた代償”であって、“それを享受するのは誰か?”を私たち自身よく考えるべきです。
たった一つの個人情報はただのデータに過ぎないとしても、それをビッグ・データに集約することで“個人の人格まで判ってしまう”ことがあります。
また、既に同様の『社会保障番号(SSN)』を布いているアメリカではSSNを悪用した“なりすまし被害”が深刻で、2014年には16歳以上の7%・延べ1760万人が被害に遭いました(06年~08年の3年間での被害額は1兆7300億円にも上る)。
日本で被害がどれ程になるかはマイナンバーの利用頻度次第で、それを防ぐために“指紋やDNAをデータに入れよう!”…なんてことにもなりかねません。

将来、マイナンバーがどこまで深く個人に立ち入ってくるのか…
憲法学者の殆んどが違憲と断じ、国民の大半が反対する法律を強行成立させる支配が許されるこの国の現在に於いては、歯止めは彼らの利害の内にしかありません。

I never thought it would happen
こんなことになるなんて、思いもしなかった
No one to blame
だけど、誰のせいでもない

彼らはまた、こんな言葉を繰り返すのだろうか… 



「99」

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「ヒア・アイ・ゴー・アゲイン」ホワイトスネイク

2015.10.23

category : 1980年代

Whitesnake - Here I Go Again1 Whitesnake - Here I Go Again2


Whitesnake - Here I Go Again (1987年)



~Whitesnake 来日~

今年デイヴィッド・カヴァデールのディープ・パープル時代の楽曲をセルフ・カバーしたアルバム『The Purple Album』が日本のオリコンでTop10入りを記録したイギリスのロック・バンド、ホワイトスネイク。
そのホワイトスネイクが『THE PURPLE TOUR』で現在、来日中です(10/20~11/2)。

正直“HRのヴォーカリストが還暦を過ぎてステージに立つ”ということ自体想像するのも難しいですが、この9月に64歳を迎えたデイヴィッド・カヴァデールは今年のパフォーマンスを見る限りまだまだ“現役”のようです♪





~概要~

ホワイトスネイクは日本でもとりわけ人気の高いロック・バンド“ディープ・パープル(Deep Purple)”に1973~76年頃在籍したヴォーカリストデイヴィッド・カヴァデールが、脱退した翌年に結成したバンドです。
しかしデイヴィッドを語る際ディープ・パープルやホワイトスネイクの名を挙げるより、日本のみなさんには木村拓哉をフィーチャーした“『タマホーム』CMソングの元歌を歌っている人”と言った方が分かり易いのではないでしょうか?
元歌はデイヴィッドがヴォーカルを務めたディープ・パープルの「Burn」で、このCMを歌っているのは元ポイズン/MR.BIGのリッチー・コッツェンによるカバーですが、驚くほどデイヴィッドの歌声と似ています)



「ヒア・アイ・ゴー・アゲイン」は1987年の7thアルバム『白蛇の紋章~サーペンス・アルバス(Whitesnake)』からの2ndシングルで、Billboard Hot 100のNo.1(1週/年間7位)を獲得したホワイトスネイクの代表曲です。
元々は1981年にデイヴィッドと当時のギタリスト、バーニー・マースデンによって作曲され、翌年5thアルバム『Saints & Sinners』の収録曲として全英34位を記録しました《写真・右》。
このオリジナルver.には元ディープ・パープルのジョン・ロード(key)とイアン・ペイス(但し、映像でドラムスをプレイしているのは元レインボーのコージー・パウエル)も参加しており、特にジョン・ロードのキーボードが“淋しげなテイスト”を演出しているのが特徴といえるでしょうか…。

1987年、移籍先のゲフィン・レコードの要望により再録音された「ヒア・アイ・ゴー・アゲイン」は“ドラマティックなテイスト”に生まれ変わり、悲願である全米No.1を成し遂げました。
ここからのシングルver.《写真・左》はアルバム/PVとは違うアレンジが施され“ポップなテイスト”となっており(音源も別)、そのことを知らずPVをイメージしてシングル・レコードを購入した私は思わず“コレじゃない…”とガッカリした思い出があります。

PVは同時代のボン・ジョヴィ「アイル・ビー・ゼア・フォー・ユー」やバッド・イングリッシュ「ホエン・アイ・シー・ユー・スマイル」と同様HR/HMのカッコよさだけでなく、女性も楽しめる洗練された映像美が見所となっています。
デイヴィッドをはじめイケメンというより“美しい”と形容すべき面立ちと長い髪を誇るメンバーですが、実はアルバムのレコーディングに携わったメンバーのほとんどはこの直前に解雇されており、シングルver.の演奏とPV出演は新メンバ-によるものということになります。
また、デイヴィッドとやたらイチャイチャしているセクシー美女はアメリカのモデル/女優タウニー・キタエン(Tawny Kitaen)で、この頃「Still Of The Night」や「Is This Love」などホワイトスネイクのPVに出まくっていました。
映像の雰囲気からお察しの通り二人は“ただならぬ仲”であり、1989年に結婚を遂げるも2年後に破局…という、何とも“ロックなカップル(?)”でした!

 
 



~Lyrics~

I don't know where I'm goin'
何処へ向かっているかなんて、わからない
But I sure know where I've been
ただ、そこに俺が存在したことははっきりしている

あなたには、“それ”が分かりますか?
人生に何が待ち受けているかなんて予見は至難なことですが、自分の興味関心が職業となり、理想の人が伴侶となり、無病息災で天寿を全うする…
そんな思うままの人生を辿れる人は、ごく稀なことでしょう。
後ろを振り返り足跡を鑑(かんが)みると、自分がどれだけ過ちを犯してきたかがはっきり記されています。
だけどそれこそ、あなたがこの世に存在した証…。


I never seem to find what I'm looking for
どうやら、俺には見つけられそうもない
Oh Lord, I pray you give me strength to carry on
おぉ神よ、弛まぬ力を与え給え

“探しものは何ですか? 見つけにくいものですか?”
…そんな風に、神サマが声を掛けてくれたらいいのに!

“苦しい時の神頼み”とは人間の心理を見事に言い表したことわざですが、“探しもの”が見つからない時って世の中の災厄が自分だけ降り注いでいるような…そんな気分になるでしょう?
でもそれは、すぐ身近にあるのに何故か当人だけ見えておらず、呆れた誰かが“目の前にあるじゃん!”って教えてくれたりするものです。
“人生の探しもの”も、案外そうやって見つかるものかもしれません…。


Like a drifter I was born to walk alone
流離(さすらい)人の如く、唯ひとり歩む宿命の下
An' I've made up my mind, I ain't wasting no more time
決めたんだ…もう時を無駄にはしない

1982年のオリジナルとはアレンジが違うと先述しましたが、実はこの歌詞の一部も【hobodrifter】と変更されています。
その理由についてデイヴィッド本人は“[hobo]を【homo(ホモ)と誤解されるから】”と、コメントしているようです。
意味としてはどちらも“渡り歩く者”といったニュアンスがあって大差はありませんが、このフレーズに於いては【drifter】の方が圧倒的に音の響きがカッコいいような気がします。

“孤独を生きる星の下に生まれた”といえば不幸な人のように思えますが、私たち人間は誰もがそんな宿命を背負って生きているのかもしれません…。



~Epilogue~

この歌は、何らかの理由で孤独の道を歩む決意した男の物語です。
タイトルの「Here I go again」はその心情を端的に表していると思われますが、歌詞全体を見渡すとそこには“よし、もう一度やってやる!”という意気込みより、“仕方ない、またやり直そう…。”という迷いと傷心が内包されているようにも感じ取れます。
一方、音楽的要素に耳を傾けてみると82年ver.は淋しげで“後者”を、87年ver.は力強さが増して“前者”の心情を代弁しているようにも思えるのです。

“人生楽ありゃ苦もあるさ”
長い人生、時が変われば境遇も心情も変わるもの…。


Here I go again on my own
ここからまた一人、始めるさ
Goin' down the only road I've ever known
歩むべき、唯一つの道を下り

「Here I Go Again」は、デイヴィッドが1974年に結婚した最初の妻Julia Borkowskiとの破局の際の心情を綴ったものともいわれます。
また、この頃そうした家庭内の不安定が影響してか彼はドラッグに溺れ、仕事でも人間関係や金銭問題にトラブルを抱えバンドも空中分解…といった公私共にどん底な時期にあったようです。
時が移り、新たな恋人タウニーと出会い、痛めていた喉の手術も成功し3年振りに制作されたのがアルバム『Whitesnake』でした。
実生活に光が射せば物事の解釈も楽観的になるもので、孤独を歌ったはずの「Here I Go Again」が“よし、もう一度やってやる!”に変わったとしても無理からぬことでしょう。
(…にしても、PVでのタウニーとのイチャイチャはやり過ぎ!?


Here I Go Again...
あなたはこの言葉に、どんな想いを込めますか?



「ヒア・アイ・ゴー・アゲイン」

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「セイ・セイ・セイ」ポール・マッカートニー&マイケル・ジャクソン

2015.10.16

category : Beatles & Solo

Paul McCartney Michael Jackson - Say Say Say1 Paul McCartney Michael Jackson - Say Say Say2


Paul McCartney & Michael Jackson - Say Say Say (1983年)



~'Say Say Say [2015 Remix]'~

ポール・マッカートニーが、故マイケル・ジャクソンとデュエットした「Say Say Say」の未公開音源に基づくMVを新たに制作し、10月6日に映像をお披露目しました!

これは10月2日の『パイプス・オブ・ピース』豪華再発盤リリースに合わせて公開されたもので、音源のリミックスはマドンナのプロデューサーも務めたスパイク・ステント、映像はレディー・ガガを手がけたライアン・へフィントン。
MVにはポールもマイケルも登場しませんが、マイケル・ファンには嬉しい“大増量”でお楽しみいただけます♪





~概要~

「セイ・セイ・セイ」はポールが1983年10月31日に発表したアルバム『パイプス・オブ・ピース (PIPES OF PEACE)』からの先行シングルで、Billboard Hot 100で6週連続No.1(2位も4週キープ/1984年の年間3位)を記録した大ヒットであり、現在までポールにとって最後のHot 100でのNo.1です(生涯通算29曲)。
『スリラー』で一躍時の人となっていたマイケルはこの曲の大ヒットにより“7曲/年のTop10ヒット”を達成したことになり、これは1964年にビートルズによる“11曲/年のTop10ヒット”を記録して以来の快挙でした!

また、「Say Say Say」はHot 100のオール・タイム“Hot 100 55th Anniversary: The All-Time Top 100”でも40位にランクされており、この統計に於いてBillboardでマイケルが記録した生涯最大のヒットということになります。
(ポールはウイングスとして「Silly Love Songs」36位、ビートルズとして「Hey Jude」10位が最高ランク)

作品は1981年5月、マイケルが休暇を兼ねてロンドンのポールの家に遊びに行った際、“一緒に曲を作ろう”というマイケルの提案がきっかけでした。
一般にポールが歌っているパートをポールが作詞・作曲、マイケルのパートはマイケルが創ったといわれていますが、ポールの伝記を書いた作家レイ・コールマンの“詞の大半はマイケルが書いた”という言及もあるようです。
マイケル渡英の際、二人はもう一つのデュエット曲「The Man」(『パイプス・オブ・ピース 』収録)も作曲・レコーディングしており、今回ご紹介の動画にはこの時ポールの自宅にホームステイしたマイケルが一家と過ごす貴重な映像が編集されています。

元々『パイプス・オブ・ピース 』の収録曲の多くは前作『タッグ・オブ・ウォー』に収められる予定(当初二枚組の構想)であったため「セイ・セイ・セイ」のプロデュースも引き続きジョージ・マーティン、エンジニアにはジェフ・エメリックというビートルズ時代のスタッフらによって1983年2月にオーバー・ダビングされました。
演奏はパーカッション、シンセサイザー、ギター、ベースなどほとんどポールが一人でこなしていますが印象的なハーモニカは、さすがに彼ではありません(Chris Smith)!
ちなみに「Say Say Say」シングル盤のB面は「コアラへの詩(Ode To A Koala Bear)というちょっと想像し難いタイトル(?)の作品で、この曲は当時も『パイプス・オブ・ピース 』未収録であったばかりかデジタル・リマスター盤再発時もボーナス・トラックに追加されず、これまでシングル盤でしか聴くことのできないレアな音源でしたが、今回の“豪華盤”に初めて収録されました。

ポールとマイケルが大活躍する楽しいミュージック・ビデオは「今夜はビート・イット」のボブ・ジラルディ監督が務め、ポールの奥さまリンダ・マッカートニーとマイケルのお姉さんラトーヤ・ジャクソン、そして当時日本でも活躍したプロレスラー、バッドニュース・アレンも“参戦(マイケルと腕相撲)”しております!

 



~Lyrics~

Say, say, say what you want
何が欲しいか、言ってごらん?
But don't play games with my affection
でも、僕の好意を弄んだりしないで

MVはポールは怪しげなドリンクを路上販売しマイケルが試飲を名乗り出、筋肉隆々の大男を腕相撲で打ち負かすというシーンから始まりますが掲げてある『Mac and Jack』の看板は、ある時は“wonder potion(奇跡の薬)”の行商人(?)、またある時は舞台で踊り・歌い・口からテープも出す“vaudeville show(ボードビル・ショー)”一座に早変わり!
“バッジを付けたコワい人”がやって来たところで、ボヤ騒ぎに紛れてトンズラ…
(だけど、稼いだお金は、ちゃんと孤児院に寄付♪)
…というストーリーになっています。 

意識したワケではないですが、ここ3記事のテーマは何れも“オンナに弄ばれるオトコ”?


All alone, I sit home by the phone
一人っきり、家で電話のそばに座り込み
Waiting for you, baby
君の声を待っている...baby!

マイケルの【baby!】絶叫の後の、ポールの(baby~♪)…
ポールはビートルズ時代からコーラスで“合いの手”を入れる天才でしたが、ジョンに勝るとも劣らぬ“相棒”を得て生き生きしています!
きっとポールは、こんな風に自分の実力を引き出してくれる相棒とバンドで思いっきりハジけることを、生涯渇望し続けたことでしょう。

一方マイケルは晩年のイメージからするとまだあどけなさを感じるほど若く、彼が電話のそばで待っている姿を想像するだけで心が癒されそうなほど魅力に溢れています…。


Just look at my face
この顔を見てごらん?
These tears ain't drying
あふれる涙は、乾くことがないんだ!

MVではこのフレーズの瞬間、ポールとマイケルの顔のアップ(ポールが髭を剃っている)になっていますが、
3:40過ぎに【You know I'm crying…】に続いて編集されている“ピエロ顔”を、ここに入れて欲しかったなぁ…。
このピエロ顔には“涙”もメイクされていて、二人が何とも言えない魅力的な表情をしているのです♪

“ポールの髭”といえば…
シェービングする前のポールのヒゲはうっすら青みがかっていて、コレがまた何とも“ペテン師”っぽい胡散臭さを演出!? 



~Epilogue~

この歌は、彼女への“Say, say, say”に始まり、主人公の“pray, pray, pray”で締めくくられる物語。
【pray】は相手の応答に関わらず自己完結できる行為であり、そう考えてみると楽しい曲調とは裏腹に案外せつない歌です。
(ボン・ジョヴィの「アイル・ビー・ゼア・フォー・ユー」と殆んど同じ状況なのにノリが軽いのは、ポールの人柄!?)

“遠い処にいるあなた”は、いま何を考え、どんな夢を見ているの…? 

誰かにフラれた経験をお持ちの方なら、覚えがあるはず。
相手の心の内を知る手段として“Say, say, say”は有効な手段ですが、互いが近くに位置するほど“五感でそれを感じる”ことができます。
でも、相手が背を向け遠ざかって行ってしまった場合それを感じることもできず、“届け先のない想い”は心の中で巡らせるしかありません。

あなたは、元気でいるだろうか…

僕は、今日も“あなたの声”を待っている。
届けるべき想いを、心で温めながら…

I pray, pray, pray every day
毎日お祈りしているんだ
That you'll see things, girl like I do
僕のみる夢を、いつか君も見ることを…



「セイ・セイ・セイ」

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「マン・イーター」ダリル・ホール&ジョン・オーツ

2015.10.09

category : Daryl Hall & John Oates

Daryl Hall John Oates - Maneater1 Daryl Hall John Oates - Maneater2

Daryl Hall & John Oates - Maneater (1982年)


~ホール&オーツ、4年ぶりの日本公演~

私の大好きなホール&オーツ…
ブログを始めて2年半で、初めての登場です!
正直、ここまで来るとどんな登場のさせ方をするか迷っていたのですが、H&Oが4年ぶりの日本公演(10/14~10/21)で私の背中を後押してくれました。
特に、10/19の日本武道館公演はWOWOWで生中継されるので、行けないファンの方はお見逃しなく♪

「Maneater」は私が初めて聴いたH&Oであり、一般にも“H&Oというと、「Maneater」!”という方も多いのではないでしょうか?
“はじめまして”な方も“大好き”な方も、どうぞごゆっくりお楽しみください♪



~概要~

ダリル・ホール&ジョン・オーツは1970年代のサイモン&ガーファンクルと並び、80年代を代表するポップ・デュオです。
“最も成功したブルー・アイド・ソウル”と称されるように、非黒人でありながら当初はかなり“黒っぽい”音楽性(R&Bやソウル)がありましたが1980年頃からカラフルなポップ・テイストが色濃くなり、本格的にブレイクするきっかけとなりました。

「マン・イーター」はその絶頂期を形成した1982年の11thアルバム『H2O』からの1stシングルで、Billboard Hot 100で5曲目のNo.1(4週/1983年の年間7位)を記録した最大のヒット曲です。
代表曲に挙げられることの多い「Maneater」ですがH&Oの音楽性からすると象徴的なものではなく…
むしろ、“変わったテイスト”といえる作品でしょう。


「Maneater」の原曲が生まれたのは、ジョン・オーツのアパートの一室で二人が作曲していた時でした。
ジョンがレゲエのリズムを思いつくと、ダリル・ホールが“コードは面白いけど、もっとグルーヴが欲しいな。”と言ってこの曲の特徴の一つでもある“モータウンのリズム”を取り入れる…といった具合に創作が進められたそうです。
このウキウキさせるリズムはいわゆる“モータウン・ビート”と呼ばれるもので、1966年にスプリームスが大ヒットさせた「You Can't Hurry Love」に代表され、奇しくも「Maneater」と同時期にフィル・コリンズのカバーver.もチャートを賑わせています。
(詳しくは「恋はあせらず」スプリームス過去ログへ)

そのため、「You Can't Hurry Love」の作者の一人ラモント・ドジャーは「Maneater」のイントロを初めて聴いた時、自分のカバー曲と勘違いし“糠(ぬか)喜び”したというエピソードまであるほどです。
もう一つサウンド面での特徴を挙げるとすればCharles DeChantのサックスで、この人は「One on One」「Say It Isn't So」ほかH&O作品ではお馴染みといえるでしょう。

 



~Lyrics~

She'll only come out at nights
女は、夜にだけ姿を現す
The lean and hungry type
引き締まった身体…そして、いつも何かに飢えている

何気に、前回の「ベティ・デイビスの瞳」とイメージが重なります。
やっぱり“優れたハンター”は身に無駄な肉を蓄えず、流れるようなスタイルをしているものなのでしょうか…?

本作品で引き合いに出されている“ジャガー(Jaguar/Panthera onca)”はアメリカ大陸に生息する肉食獣で、ネコ科としてはトラ・ライオンに次ぐ大きさだそうです(頭胴長約120-185cm)。
ヒョウ属で、その名の由来には“一突きで殺す者”という意味もあるといわれ、ヒョウと似た“黄色に黒い梅花紋”の斑(まだら)が特徴ですが、PVに登場するのはその黒変種(ブラック・ジャガー)と思われます。

 JAGUAR ATTACKS AND KILLS CROCODILE


Watching and waiting
じっと待ち伏せしているのさ
Ooh, she's sittin' with you
あぁ、君と一緒だろうと

同じ頃、日本でも「まちぶせ」が大ヒットしましたね♪(1981年・歌手は石川ひとみ/作詞・作曲は荒井由実)
別項で「Maneater」は当初レゲエだったと述べましたが、ユーミン自身が荒井由実名義でセルフ・カバーした「まちぶせ」(1996年)もレゲエ調でした。

日本の「まちぶせ」は“偶然をよそおい帰り道で待つ”という奥ゆかしいものですが、“アメリカ式”はどんなテクニックを駆使するのでしょう…。


Ooh, the beauty is there
あぁ、見た目は美しい…
But a beast is in the heart
だけど、心には獣が棲んでいるのさ

男女を問わず、やっぱり“美人は得”ですよね!?
あるアンケートによると、94.4%の女性がそう思っているというデータがあります。

特に何をしてあげなくとも、ただそこにいるだけで周囲が勝手に好意を持ってくれる…
そんな“オプション”を授かった方はご両親に感謝を捧げ、どうか“悪用”なさらないでくださいね。
でも、たとえ“心に獣”がいると分かっていても、美人の色香に抗し難い“引力”で惹き寄せられてしまうのは人間の生まれ持った性(さが)というもの…?



~Epilogue~

【maneater】は言葉が示すように“人食い”の意味で、それが派生して“男食い⇒男を弄ぶ女・男好きの女”といったスラングとして解釈されることもあります。
この作品には【She's a maneater】という表現がありますが【bitch】や【hussy】ではない所がミソで、この女性が男を骨抜きにするほど魅力的な一面も持ち合わせていることが窺えます。

一方で意外なのは、ジョンが「Maneater」について“女性の詞と解釈するのが自然だけど、本当は80年代のニューヨークの金持ちたちの強欲ぶりを描きたかったんだ。”と、コメントを残していることです。
でも、やっぱり【She's a maneater】で良かった!
“強欲な金持ちの歌”じゃあまりにムードがないし、やっぱり“男を虜にするセクシー美女”が登場した方が妄想が膨らむでしょ?(本物の“人食い”のハナシだと、もっとドン引きですが…

(Oh-oh, here she comes)
ほら、女のお出ましだ
She's a maneater
アイツは、男を喰らう“マンイーター”

あなたは【Jaguar】ならぬ、“クーガー女”という言葉を覚えておいででしょうか?
【Cougar】はジャガー同様アメリカ大陸に生息するネコ科の大型肉食動物で、イギリスではピューマ(Puma)と呼ばれています。
近年、女性を狩らない“草食系男子”の増加に伴い、お目当ての男性を自分で狩る“肉食系女子”の増加が指摘されていますが、とりわけ“20代の若い男性を旺盛に狙い撃ちする30代後半~40代の女性”のことを巷ではクーガー女と呼び、これは2000年代初頭から大ヒットし社会現象まで巻き起こしたアメリカのドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』など、恋や仕事に貪欲に生きる熟女らの活躍ぶりも影響しているといわれているようです。

 …タダの“大きなネコ”?


厚生労働省の2015年7月の発表によると、2014年時点での日本人女性の平均寿命は86.83歳(男性は80.50歳)だそうです。
データによると1960年の女性の平均寿命は70.19歳なので、この55年間で16年人生が延長されたことになります。
“余命”で計算すると、余命50年の36歳・クーガー女は1960年の年齢だと20歳…!!?

…んなわきゃナイ? 

だとしても、計算上彼女にはまだ50年の長い時間が残されていることになります。
55年前の人に比べ、16年長い人生が許されるわけですから、“実年齢から-16歳の気持ち”で人生を前向きに楽しんだって良いのではないでしょうか? ( …だからって、36-16=20 は犯罪じゃね?

一度っきりの人生だもの…
でも、どうか誰かを傷つけたりしないでね♪



「マン・イーター」

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「ベティ・デイビスの瞳」キム・カーンズ

2015.10.02

category : 1980年代

Kim Carnes - Bette Davis Eyes1 Kim Carnes - Bette Davis Eyes2


Kim Carnes - Bette Davis Eyes (1981年)


~伝説の女優“ベティ・デイヴィス”~

あなたは、“ベティ・デイヴィス”をご存知ですか?
私もほとんど予備知識はなかったのですが、調べてみると彼女の舞台デビューは少し前に記事として取り上げた“満州事変(1931年)”と同じ時代、1929年のことだったそうです!
ピンと来ないのも無理はないかぁ…。

そんなベティ・デイヴィスが亡くなったのが、1989年10月6日(満81歳没)。
サスガに彼女との映画での接点はないかと思いきや、ミステリー好きの私には『ナイル殺人事件』(1978年/アガサ・クリスティ原作)がありました!
でも、歌が創られるほどの“伝説の瞳”、一体どんな女性だったのでしょう…。





~概要~

キム・カーンズは高校を卒業してすぐ小さなクラブで歌い始め、1966年にケニー・ロジャースやジーン・クラーク(The Byrds)らも参加したフォーク・グループのニュー・クリスティ・ミンストレルズ(The New Christy Minstrels)に一時参加、その後ソロとしても何枚かのレコードを出しますがヒットには恵まれませんでした。
転機は1978年にEMIに移籍した辺りで、この頃から旧友ケニー・ロジャースとのデュエットを含め徐々にヒット作も出るようになっています。

決定打となったのは1981年、往年の女優ベティ・デイヴィスをテーマにした「ベティ・デイビスの瞳(Bette Davis Eyes)」がBillboard Hot 100で9週No.1&年間No.1に輝いたことでした。
「Bette Davis Eyes」は翌年のグラミーでも“Record of the Year”“Song of the Year”の主要2部門を独占し、さらに2013年にはBillboard Hot 100の55年を総括する“The All-Time Top 100 Songs”で堂々の14位にランクされる歴史的大ヒット曲でもあります。

あまりの大ヒットのためキム・カーンズのオリジナルと思われる方も多いでしょうがカバー作品で、作詞;ドナ・ワイス / 作曲;ジャッキー・デシャノンのコンビによって生まれ、作者のジャッキーが1975年に自身のアルバム『New Arrangement』で発表したのが最初です。
このオリジナルは、多くの人がイメージするキム・カーンズver.の“セクシーさ”は強調されておらず、ゆったりとした“ジャズ・テイスト”でした。

その後、1980年『Romance Dance』の頃にドナから「Bette Davis Eyes」の紹介があったものの元々カントリー畑を歩んできたキムには魅力的な作品ではなく、この時これを断っています。
しかし翌年の『Mistaken Identity』で再びドナからのラブ・コールがあり、新しく招かれたプロデューサーのヴァル・ギャレイに“イメージを変えるチャンス”と説得されアレンジを大胆に変更、これが功を奏して大ヒットに繋がったというわけです。
その一つに、途中で連打される“ダダン・ダン”というシンセ・ドラムのリズムが挙げられますが、その響きが何を表現したものかはPVをご覧になってのお楽しみっ!? 

 



~Lyrics~

Her hair is Harlowe gold
髪は、ハーロウ・ゴールド
Her lips sweet surprise
唇は、予期せぬ甘いスコール

【Harlowe】は、1930年代に活躍し26歳の若さで夭折したアメリカの女優ジーン・ハーロウ(Jean Harlow)を指しています。
彼女の金髪は【Blonde bombshell(ブロンド爆弾)】と形容され、マリリン・モンローと共に20世紀のアメリカ女性を代表するセックス・シンボルとして有名です。
特にジーンは、西洋社会に於いて一般女性が髪を脱色する慣習をもたらせた人物としてしばしば引用されるほど影響を及ぼしました。
AFIが1999年に選定した『映画スターベスト100』女優部門22位

Kim Carnes - Bette Davis Eyes3 


She got Greta Garbo stand off sighs
グレタ・ガルボの孤高の溜息…

グレタ・ガルボは1920年代のサイレント映画時代から活躍したスウェーデン出身の女優で、1941年に僅か36歳の若さで自ら引退の道を選びました。
彼女の作品を7本手がけた映画監督からは“ある人物に対して嫉妬の目を向けるときも、別の人物に対して愛情に満ちた目を向けるときも、彼女は自身の表情を変える必要はなかった。ガルボはその眼差しだけですべてを表現することができた。”と評される実力派で、『映画スターベスト100』の女優部門第5位にランクされる歴史上重要な意味を持つ俳優です。

映画での“一人で…”のセリフが代名詞となっていた彼女は実生活でも人嫌いで知られ、その寡黙さと畏怖をも抱かせるオーラは彼女の神秘的なイメージを増幅させたといわれます。
一方、彼女は“史上もっとも美しい女性”として『ギネスブック』に掲載されたこともあるそうです。

Kim Carnes - Bette Davis Eyes4 


She's ferocious and she knows just
女は残忍で、まるで熟知している
What it takes to make a pro blush
“頬を染めるプロ”に欠かせぬものとは、何かを

う~ん…
女性のみなさんは、“その正体”を隠しておきたいのでは? 

実はオリジナルのジャッキー・デシャノンの歌詞とは一部異なる部分が存在し、これは単純ミスとも“故意”ともいわれるとか?
【pro blush】はオリジナルでは【crow blush(カラスの赤面)】という言葉が用いられており、20世紀初頭・アメリカ中西部で使われた俗語【could make a crow blush(人は、労せずして誰かを不安に陥れることができる)】に由来しているそうです。



~Epilogue~

ベティ・デイヴィスは1930年代から亡くなる1989年まで第一線で活躍していますが1963年までにアカデミー賞ノミネート11回という記録を誇り(現在の最多記録はメリル・ストリープの19回)、AFI『映画スターベスト100』の女優部門第2位に位置づけられています。
曲のタイトルに挙げられるように、印象的な大きな瞳と強烈な個性を武器に“ハリウッド映画史上屈指の演技派女優”として現在も若い俳優から尊敬を集める特筆すべき女優です。

ベティ・デイヴィスの有名な言葉に“男がやると尊敬される。女がやると嫌われる。”というのがありますが、これは当時の男性優位社会を皮肉ったものだそうです。
ベティが若かりし頃は、「ドント・アンサー・ミー」(アラン・パーソンズ・プロジェクト/過去ログ)に語られるように、良く言えば“男がピカピカのキザでいられた”・悪く言えば“ききわけのない女の頬をひとつふたつ張り倒す”時代であり(えっ?歌が違う!?)、まだまだ女性は抑圧されていました。
この時代グレタ・ガルボやキャサリン・ヘプバーン、そしてベティ・デイヴィスら個性的で実力ある偉大な女優を多く排出し得たのには、気が強く・男に寄りかからず自立し・むしろ彼らを引っ張るくらいのパワーを持ち合わせた彼女らの姿に世の女性たちが憧れ、励まされ、そしてまた彼女らを応援したからなのかもしれません。

Kim Carnes - Bette Davis Eyes5 

She's pure as New York snow
冷めることない小さな手は、熱情を蓄え
She got Bette Davis eyes
ベティ・デイビスの瞳を湛える女

「Bette Davis Eyes」のインスピレーションについて作者のドナ・ワイスは、ベティが“アカデミー主演女優賞”を受賞した1938年の映画『黒蘭の女(Jezebel)』を挙げています。
主人公は“気の強いわがまま娘”という設定のようですがここで参照のシーンだけでもそれが窺え、相手役のヘンリー・フォンダは“しっかり振り回されて”います!
でも“セクシーな悪女”を想像させるキム・カーンズver.に比べたら、実際はとても可愛らしい女性…?

「ベティ・デイビスの瞳」の大ヒットの後、ドナ・ワイスらの元にベティ本人から手紙が届けられたといいます。
その手紙にはドナに対する感謝と共に、“孫息子が私を尊敬するようになって、グラミー賞の時はバラの花束を贈ってくれたのよ。”という喜びの言葉も綴られていたそうです。
どんなに偉大な女優であっても、家族からのリスペクトが何よりの賜物なのでしょうね…。



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