I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と詳しい解説でお届けします♪

「想い出のサマー」ブライアン・アダムス

2015.07.24

category : Bryan Adams

Bryan Adams - Summer Of 69 1 Bryan Adams - Summer Of 69 2


Bryan Adams - Summer Of '69 (1985年)



~あなたにとっての「想い出のサマー」は?~

原題に「Summer Of '69」とあるように、今回のテーマは“1969年”です。
アポロ11号が人類初の月面有人着陸を果たし、日本のGNP(国民総生産)が世界第2位となった年。
映画『男はつらいよ』第1作が公開、アニメ『サザエさん』が放送開始、甲子園では三沢高校と松山商が延長18回引き分け再試合を演じました。

…あなたの人生で、“想い出の夏”といえる夏はいつですか? 



~概要~

前回の「Vacation」では、“武骨な男が演(や)るべきロックを可愛い女の子の魅力で表現”したGo-Go'sを紹介しましたが、“不良が演るべきロックを好青年が演った”といえばこのブライアン・アダムスでしょう。
ブライアンの音楽に狂気やドラッグは不要であり、ただ誰よりロックが好きで、そのアツい想いを真っ直ぐ歌に込める…
それが、当時20代半ばだった彼のスタイル♪

1983年の3rdアルバム『Cuts Like a Knife』で初のTop10ヒット「Straight from the Heart」を放つと、続く1984年の4th『レックレス(Reckless)』からはヒットを連発!
「想い出のサマー」はその4thシングルにして、Billboard Hot 100で5位(1985年の年間74位)を記録するという快挙をやってのけた作品です。
発表から30年が経つ現在も「Summer Of '69」はアメリカのサマー・ソングの定番で、テイラー・スウィフトもカバーしています。
また、Billboardが2014年に選考したオール・タイム『Top 30 Summer Songs』でも堂々の13位に数えられました。

シンプルで力強くギターも爽快、全体がサビと言ってもいい優れた楽曲はライブでも人気曲で、世紀のイベント『Live Aid』『Unplugged』でも披露されたほか、ブライアンのライブでは欠かせない作品の一つ。
楽曲はライター時代からのパートナー、ジム・ヴァランスとの共作で、二人の切磋琢磨があったからこそ生まれたといえるロックの名曲です(詳細後述)。

 
 



~Lyrics~

I got my first real six-string
安物雑貨屋で
Bought it at the five-and-dime
初めて買った本物の6弦

【the five-and-dime】は日本の100円ショップのような“5セント・10セント均一店”のことですが、いくら何でも現在ではこの価格を真に受けると扱える商品がほとんど無いので、あくまで“安物を売る店”という位置づけにあるようです。

ちなみに、ブライアンの初めてのギターは12歳(1972年)に質屋で買い、ジム・ヴァランスは13歳(1965年)に両親からのクリスマス・プレゼントとして手にしているので、この部分は彼らのドキュメントではないことになります。


Had a band and we tried real hard.
バンドを組んで懸命に練習したけれど
Jimmy quit, Jody got married
ジミーは抜け、ジョディは結婚…

最初ジムが学生時代のバンド仲間を引き合いに“Woody quit and Gordy got married”と提案すると、ブライアンが“JimmyとJodyの方が良い”と言ったことから、こうなったそうです。

ちなみに“Jody”は当時ブライアンのsound-man(音響効果係)として一緒に仕事をしていたJody Perpikという人のことで、同じ頃結婚式を挙げた彼と奥さんは「Summer Of '69」のPVのこのフレーズの所でブライダル・カー(Bridal car)に乗ってハネムーンに出掛けるシーンに登場しています。
(Jimmyはジム・ヴァランス?)


Spent my evening's down at the drive-in
夜はドライブインで暇つぶし…

ジムは子どもの頃よくドライブインに行った思い出があるそうで、それが反映されたのでしょう。
ここでのドライブインは日本的な概念のものではなく、「カサブランカ」(バーティ・ヒギンズ;過去ログ)でもデートの舞台となったドライブインシアターやドライブインレストランを指していると思われます。


Standin' on your mama's porch
彼女の(ママの)家のポーチに立つと

ポーチというとまず“小袋”を思い浮かべると思いますがそれは【pouch】で、ここでの【porch】はベランダのように外に張り出した玄関のことで、ベンチやテーブルなど置いたりして寛(くつろ)ぐ場所です(アメリカの映画によく出てくる)。
日本でも、玄関ポーチと呼ばれるようではありますが…(あまりに、ちっちゃい)? 



~Epilogue~

「Summer Of '69」というタイトルから、この作品は1969年を舞台にしていると思いがちですが、歌詞を通して読むと実際には“少年時代から社会人までのエピソードが描かれており、1969年だけに限定されていない”ことに気づくでしょう。
実は当初、この作品のタイトルは「Best Days Of My Life」と名付けられており、それが象徴するように歌詞中でもこのフレーズが7回使われ、“summer of '69”はたった1回のみでした。
それが、最終的には“best days of my life”のフレーズを減らし、“summer of '69”を全体のテーマとして掲げるように増やしたため生じた矛盾です。
では何故、エピソードの一部でしかなかった“1969年の夏”に、これほど拘ったのでしょう?

1960年代後半は、最もポピュラーなバンドであったビートルズでさえ「Revolution」(1968年)を訴えるほどロックが社会に、あるいは社会情勢(ベトナム戦争や文化大革命など)がロックに及ぼす影響は大きなものとなっており、当時“ロックが人々に愛と平和をもたらし、世界を変える”と信じて疑わない若者らが挙(こぞ)ってこれを支持しました。
そのロックが持つエネルギーの大きさをまざまざと見せつけた象徴こそが“1969年の夏”(1969年8月15日午後-18日午前)に催され約40万人の観客を集めた音楽イベント『ウッドストック・フェスティバル』であり、彼らの理想は“幻想”と共にここでクライマックスを迎えました。

やがて“the best days”は過ぎ去り、1976年の「ホテル・カリフォルニア」
We haven't had that spirit here since nineteen sixty nine
ここでは1969年以来、spiritを扱っておりません

…と、その後の世相を皮肉ったイーグルス。


これに対し、ブライアン・アダムスはこう訴えます…

Oh, yeah.
Back in the summer of '69, oh.

1969年の夏を取り戻せ!

長い人生、“the best days”ばかり続かない。
“過ぎ去った善き日々は、もう戻っては来ない”と達観するのも一理だけど、
安易に過去を美化することは、今を失望と共に生きるに外ならない。

初めてギターを買ってもらい血が滲むほど夢中で練習した時、後先考えずただ仲間とバンドに打ち込んだ日々、
薄暗くなったポーチで彼女に手を握りしめられ愛を確かめ合ったあの日


“あの頃の心”を思い出したなら、想いを実行してみたらいい。
たとえ過ぎ去った時間の再現は不可能でも、きっと今よりもっと素敵な自分になれる。
あなた自らが、“無理”と決めつけてしまわない限り。

“誰か”も、言ってるでしょ?
“I'll be back.”

…男は、ホントに戻って来た!
7/30で御年68歳。シリーズはまだ×2 続く…らしい。



「想い出のサマー」

“Lyrics&歌詞和訳”は下の“続きはこちら>>”をクリックして表示させてくださいね♪


Writer(s):Bryan Adams, Jim Vallance /訳:Beat Wolf


安物雑貨屋で
初めて買った本物の6弦
指に血が滲むまで弾いた
1969年の夏

学校の仲間と
バンドを組んで懸命に練習したけれど
ジミーは抜け、ジョディは結婚…
成功するはずないって、早く気づくべきだった

あぁ…いま振り返ると
あの夏は永遠に続く気がしてた
もしも叶うなら
ずっと、そこにとどまっていたかった
人生最良の日々…

就職してからは
文句ばかりも言ってられないし
夜はドライブインで暇つぶし…
あの娘に出逢ったのも、そんな時だった


彼女の家のポーチに立つと
“いつまでも待ってる”…
そう言って、俺の手を握りしめるアイツ
“今しかない!”って思った
人生最良の日々…

Oh, yeah.
1969年の夏を取り戻せ!

俺たちみんな、時間をムダに費やしてきた
ただ若く、宛てなく彷徨ってばかり…
だから、巻き戻すべきなんだ
永遠に続くものなんて、ないのだから...no!

いま、時は移ろい
訪れては過ぎ去った、すべてをふり返る…
時折、古びた“あの6弦”を弾きながら
何が道を誤らせたのだろう…アイツとのことを想い巡らせる



Oh, yeah.
1969年の夏…


~Let's Singin'~

最後までお読みいただき、ありがとうございました♪
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tags : 音楽 洋楽 和訳 Lyrics 

コメント

こんばんは

ご無沙汰しています。

連続でのエイティーズのサマーソング、イイですね。
しかも、どちらも夏の定番ソング。

あの頃の夏と現在の夏
何が変わってしまったのでしょうか?

また、こういった作品に出会いたいですね。

2015.07.27  Easy Music Reviews  編集

Re: こんばんは

やっぱり80'sは楽しいですね。
特に、ロックは夏がよく似合います。

あの頃の夏と現在の夏…
確かなのは、その分自分が年を取ったということです!(笑)

何でもそうですが、だんだん魅力的な「ネタ」が少なくなってきている気がします。

2015.07.27  Beat Wolf  編集

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2015.07.28    編集

匿名さま

やっぱり10代ですよね♪
「気持ちはそのまま」でいられるのは、私も見習いたいです。

確かに、あの時は別人のようにタルんでましたね。
でも、続けるんだったらスタローンみたいに「本気」見せて欲しいです。
(そうあって欲しい!)

2015.07.29  Beat Wolf  編集

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