I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と詳しい解説でお届けします♪

「ボーイズ・オブ・サマー」ドン・ヘンリー

2015.08.28

category : Eagles & Solo

Don Henley - The Boys of Summer1 Don Henley - The Boys of Summer2


Don Henley - The Boys of Summer (1984年)



~The (Old) Boys of Summer?~

「The Boys of Summer」はタイトルの通り“夏”をテーマとした作品ですが、盛夏というより“晩夏”の味わい。
ただし、ドン・ヘンリーはあの「ホテル・カリフォルニア」の作者でもある人なので、オモテ向きのストーリーだけでなく“ウラネタ”も隠されているそうですよ!
…ウワサですけどネっ? 

ところでドン・ヘンリーは9月25日、15年ぶりとなる5thアルバム『Cass County』をリリースします(日本盤は10月2日)。
ミック・ジャガー、ミランダ・ランバート、ドリー・パートン、ヴィンス・ギルほか、ドンが音楽的にリスペクトするゲストが多数参加しているそうですがお友達のJ.D.サウザー同様、ファンは首が長くなければ務まらない?

 



~概要~

ドン・ヘンリーは1970年代を代表するロック・バンド、イーグルスの中心人物として活躍した人です。
バンドが活動停止中にスティーヴィー・ニックスとの「Leather and Lace」でソロ・デビュー、正式に解散した1982年には1stアルバム『I Can't Stand Still』を発表しました。

「ボーイズ・オブ・サマー」は1984年の2ndアルバム『ビルディング・ザ・パーフェクト・ビースト(Building the Perfect Beast)』からの1stシングルで、Billboard Hot 100の5位(1985年の年間53位)を記録した作品です。
これを受けて1985年のグラミーでは、本作品によって“最優秀男性ロック・ヴォーカル・パフォーマンス賞”を受賞しました。
7月に紹介した「想い出のサマー」と並び“夏の定番曲”であり、2014年にBillboardスタッフが選んだオールタイム・ベスト『Top 30 Summer Songs』で11位、2013年のRolling Stone誌『Best Summer Songs of All Time』では19位、おなじみ同誌『The 500 Greatest Songs of All Time』でも416位にランクされています。

「The Boys of Summer」の作者はドン・ヘンリーとマイク・キャンベル(トム・ペティ&ザ・ハートブレーカーズ)で、マイクは本作品のプロデュース/ギターも務めました。
「ボーイズ・オブ・サマー」といえば、とてもリズムが面白い曲でしょ?
この作品は元々マイクがドラム・マシン(the Linn Drum Machine)を用いて作曲したものの、トム・ペティのバンドでは使えそうもなく行き場を探していた所、ドンがその曲を気に入って是非レコーディングしたいと申し出てきたのだそうです。
また、パット ・ ベネターの旦那さんニール ・ ジラルドによると、パットの「Love Is a Battlefield」をレコーディング中にドンがスタジオを訪れ“そのリズム、僕も使っていい?”と許可を求められ承諾したという証言もあります(この2つの曲は共に“LM-2 LinnDrum”のリズムが用いられている)。

また、「ボーイズ・オブ・サマー」といえば忘れてはならないのが1985年の『MTV Video Music Awards』“Video of the Year(最優秀ビデオ賞)”ほか4部門を制したミュージック・ビデオで、1980年代を代表する名作です♪
バレーボールのブロックのように裸で跳びはねる夏の男たち、ドンの幼い頃を想起させるドラムを叩く少年、まるで冬のように寒そうに歌う“昔の少年”…
カラーが当たり前の時代になったからこそ、モノクロの映像が新鮮に見えたものです(ポリスの「見つめていたい」とか)。

 



~Lyrics~

I feel it in the air
漂う空気が告げている
The summer's out of reach
“夏”はもう、手の届かぬ所にあることを

あなたは、夏がお好きですか?

…私は、暑いのはニガテです! 
そんな私でも、夏の終わり頃はウンザリする暑さがピーク・アウトし日々の気温も好ましい方に向かうため、温度計の数値以上に涼しさを感じられるので結構好きだったりします。
意外にも別れが名残惜しい、フシギな季節…。


Your brown skin shinin' in the sun
太陽を浴び、輝く褐色の肌
You got that hair slicked back and those Wayfarers on, baby
髪を撫でつけ、Wayfarerをかけている

Wayfarer(ウェイファーラー)】は『Ray-Ban』の超人気モデルで、“ロックの象徴”としてボブ・ディランやマドンナ、日本では浜田省吾ほか、現在も世界中で愛されているサングラスです。
一方Ray-Banといえば“Aviator(アビエーター)!”という人も多いでしょう♪
こちらはマイケル・ジャクソン、トム・クルーズ(『トップガン』)、日本だと渡哲也…といったイメージ。
…あなたは、どっち派? 


Out on the road today, I saw a DEADHEAD sticker on a Cadillac
今日、通りでDEADHEADのステッカーを貼ったキャデラックを見た
A little voice inside my head said, "Don't look back. You can never look back"
脳裏で囁く声がする…“後ろを見るな、振り返っちゃいけない”

Don Henley - The Boys of Summer3【DEADHEAD】

この一節は、処分売りされている【DEADHEAD】のステッカーが貼られたキャデラック・セビルを見た、ドン・ヘンリーの実体験に基づいています。
【DEADHEAD(S)】は1967年にデビューしたアメリカの伝説的ロック・バンド“グレイトフル・デッド (Grateful Dead)”の熱狂的なファンのことであり、彼らのシンボルマークを指したりしますがこのマーク、ファンでなくてもTシャツやグッズで見覚えがあるのでは?《写真》
グレイトフル・デッドは1970年前後のヒッピーやサイケデリック文化・反体制派の象徴であり、当時アメリカの若者に絶大な人気がありました。

また、一般に【deadhead】は“役立たず・ 沈んだ(沈みかけた)流木”という意味もあり、キャデラック・セビルは1970年代前半、オイルショックを受けて低燃費指向に対応するために開発されたモデルです。
時を同じくイーグルスの一員としてロック界の頂点に君臨していたドンが、1980年代に入りバンドは解散、衆目はマイケル・ジャクソンのダンスへと移っていた時代、“役立たずの烙印を押された時代遅れのキャデラック”を目にして思うこと…
それこそまさに、“The summer's out of reach “夏”はもう、手の届かぬ所にある”だったのではないでしょうか…。



~Epilogue~

浮気な夏”と誰かが形容するように、夏はバカンス気分も相まって気持ちが浮かれるものです。
“非日常”と認識しているからこそ普段は施錠している“心の鍵”を期間限定で解き放ち、日常とは異なる世界を求めるのかもしれません。
やがて、夏の終わりと共に人々の“熱病”は冷め、潮が引くように元の日常へと戻ってゆく…


I can tell you my love for you will still be strong
僕は、変わらぬ愛を君に誓おう
After the boys of summer have gone
たとえ、夏の男たちは過ぎ去ろうとも…

…だけど、潮の流れに逆らい留まろうとする一人の男がいる
人気なく、空っぽになってしまった“夏”
もうそこに、彼の求める“夏”はいないのに…

“それ”は、永遠に彼の中で熱を放ち続ける
心を焦がすほど情熱を注ぎ、目も眩むほど輝いた“夏”
人は生涯に何度、そんな“運命”とめぐり逢えるのだろう…

“忘れられない”のではない
“夏”は、今も男の中に“生きている”… 



「ボーイズ・オブ・サマー」

最後までお読みいただき、ありがとうございました♪
“Lyrics&歌詞和訳”は下の“続きはこちら>>”をクリックして表示させてくださいね♪


Writer(s):Don Henley, Mike Campbell /訳:Beat Wolf


人気ない通り
誰もいないビーチ
漂う空気が告げている
“夏”はもう、手の届かぬ所にあることを
うつろな湖、魂の抜けた街
ひとりぼっち、沈む太陽
僕は、君の家のそばを車で巡らせる
“いない”と知っているのに…


だけど、僕には君の姿が見えている
太陽を浴び、輝く褐色の肌
髪を撫で上げ、サングラスをかけている
僕は、変わらぬ愛を君に誓おう
たとえ、夏の男たちは過ぎ去ろうとも…

二人で重ねた幾つの夜を、決して忘れない
あれは夢だったのか…
どれほど君が僕を夢中にさせ
どれほど僕が君に叫びを上げさせたか、覚えてる?
…なのに今、二人の愛はどうなってしまったのだろう
きっと君を取り戻す
そして、本当の僕をみせてあげたい


僕には君の姿が見えている
太陽を浴び、輝く褐色の肌
ゆっくり歩き、みんなに微笑みかけている
僕は、変わらぬ愛を君に誓おう
たとえ、夏の男たちは過ぎ去ろうとも…

今日、通りでDEADHEADのステッカーを貼ったキャデラックを見た
脳裏で囁く声がする…“後ろを見るな、振り返っちゃいけない”
今までの愛は何だったのか…
僕は、何を知っていたというのだろう?
過ぎ去った日々は永遠に戻らない
呪縛を解き放つべきなのはわかってる、だけど…


僕には君の姿が見えている
太陽を浴び、輝く褐色の肌
幌を降ろし、ラジオをつける君
僕は、変わらぬ愛を君に誓おう
たとえ、夏の男たちは過ぎ去ろうとも…


僕には君の姿が見えている
太陽を浴び、輝く褐色の肌
髪を撫でつけ、Wayfarerをかけている
僕は、変わらぬ愛を君に誓おう
たとえ、夏の男たちは過ぎ去ろうとも…


~Let's Singin'~

最後までお読みいただき、ありがとうございました♪
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tags : 音楽 洋楽 和訳 Lyrics 

コメント

Dead headのステッカー。
結構意味深ですね。

私は、夏は苦手でも、おっしゃる通り、夏の終わりの気温差は、本当に涼しく感じます。

サングラスは、トムクルーズ(トップガン)は、かっこ良かったですね(*^_^*)

この曲、絶妙にドラムとギターが聞こえてくる☆
聞いてて、面白かったです。

2015.09.01  ☆dct☆  編集

☆dct☆さん

このデザインは元々アルバムのジャケットなのですが
結構面白いでしょ?i-282

☆dct☆さんも、そう思われましたか!
でも、日によって気温が極端だったりするので難しいですよね?
トム・クルーズはいろんなのかけてますが、やっぱり「トップガン」ですよ!

この頃、ドラム・マシンが流行って面白いリズムが生まれました。
「テイク・オン・ミー」とか♪

2015.09.01  Beat Wolf  編集

シュッとした髭を剃ったドン・ヘンリーが
いきなり出て来てびっくりしました。

自分の中のドン・ヘンリーのイメージは
イーグルス時代の髭面のワイルドな
ドラムをたたいている姿です。

ところで ドラムをたたいている
カワイイ坊やは誰ですか?

ボクは 歌の流れから言うと
熱い夏の夜に出来た
お子さんでしょうか。
かなりのイケメンです。





2015.09.04  たまくん太陽  編集

たまくん太陽さん

小ざっぱりとした風貌に、イーグルス以来のファンは
違和感を感じるでしょうが、次のアルバムジャケットは
もっとびっくりするでしょう!

ドラムの少年がどんな経歴かは分かりませんが
カワイイ男の子ですね。
…えっ?
「熱い夏の夜に出来た子」ですって!?
スゴい展開になってますね!
でも、あり得ないことではない…。(笑)

2015.09.04  Beat Wolf  編集

素敵な曲と解説、裏ネタ 笑!満載のブログを覗いてみたくなりThe boys of summerに飛んでみました。

このアルバムは穴があくほど聞きました、プロモも大好きでやはりドラムの男の子は印象的でよく覚えています。

しかし、JD サウザーと仲が良かったんですね!これまた嬉しいビックリです。Your only lonelyも大好きだったので…(*^^*)

2015.09.26  river  編集

riverさん

お楽しみいただき、うれしいです。
単に、そのまま曲を楽しむのもいいですが
ちょっと深く掘り下げてみるのも、面白いでしょう?

JD サウザーは6月に取り上げたばかりでしばらく予定はありませんが
「優しき雨に」は隠れた名曲なので
カテゴリからリンクを辿って是非聴いてみてくださいね♪i-228

2015.09.27  Beat Wolf  編集

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