I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と詳しい解説でお届けします♪

「P.S.アイ・ラヴ・ユー」ビートルズ

2015.11.27

category : Beatles & Solo

Beatles - PS I Love You2 Beatles - PS I Love You1


The Beatles - P.S. I Love You (1962年)



~ジョン・レノンのギターが3億円!~

昨年、ジョン・レノンが「ペイパーバック・ライター」のレコーディングで使用したギターが40万ポンド(約7300万円)で“売れなかった”というネタをお伝えしましたが、今年は面目躍如!
先日11月7日に行われたオークションで、「Love Me Do」や「P.S. I Love You」のレコーディングでジョンが使用したアコースティック・ギターGibson J-160E(1962年型)が241万ドル(約3億円)で落札されたというニュースに、驚きを覚えた方も多いことでしょう。
これまで最高額のギターは2013年に落札されたボブ・ディランのフェンダー・ストラトキャスター(1965年Newport Folk Festivalで使用)が付けた96万5,000ドル(当時約1億円)ですが、今回これを大幅に更新しました!

Beatles - PS I Love You6

このギターは1962年9月、ジョージ・ハリスンと一緒にリヴァプールの楽器店Rushworth's Music Houseでアメリカから取り寄せ購入、1963年12月にロンドンで開かれたクリスマス公演で紛失していたものでした。
出品者は1970年代にアメリカの中古店で200ドル(約2万5,000円)ほどで購入し、今回売却収益の半分はジョンとヨーコのチャリティー団体に寄付されるそうです。



~概要~

「P.S.アイ・ラヴ・ユー」は、1962年10月5日にイギリスで発表したビートルズのデビュー曲「Love Me Do」のB面曲です。
アメリカでは1964年に「抱きしめたい」の大ヒットによりビートルズ旋風が巻き起こり続々と“旧作”が発売、「Love Me Do / P.S. I Love You」も4月27日にリリースされ《写真・右》「P.S. I Love You」は単独でもBillboard Hot 100の10位を記録しました(「Love Me Do」はNo.1)。

「P.S. I Love You」はデビュー前EMIのオーディションのために作られた曲で、作者&リード・ヴォーカルはポール・マッカートニー
いわゆるレノン=マッカートニー作品ですが厳密にはデビュー・シングル(パーロフォン)は“Lennon-McCartney”、1stアルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』では“McCartney / Lennon”とクレジットの並びが逆になっています。
本作は当初デビュー・シングルA面の有力な候補でしたが、1934年に創作されその後何度もカバーされたアメリカのポピュラー・ソング「P.S. I Love You」との混同を避けるため、見送られました。


デビュー後は一気にスター街道を走ったビートルズですがデビューするまではゴタゴタ続きで、ビートルズの作品として最初に発表されたこの曲も、複雑な経緯を持っています。
まず、「P.S. I Love You」は1962年6月6日のEMIのオーディションで初めてレコーディングされており、この時ドラムを叩いていたのはビートルズ初代ドラマーのピート・ベストでした。
しかしピートは技量不足とみなされ、8月15日にバンドを解雇されてしまいます。
そこでメンバーは旧知のリンゴ・スターを後任に推薦し、9月4日のセッションは彼がドラマーとして参加していますがこの時プロデューサーのジョージ・マーティンはリンゴのプレイにも不安を覚え、9月11日のセッションには独断でアンディ・ホワイトというドラマーを臨時に雇い「Love Me Do」「P.S. I Love You」などをレコーディング、これを正式テイクとしてしまったのです!
独り蚊帳の外に置かれたリンゴでしたが、「P.S.アイ・ラヴ・ユー」では辛うじてマラカスを任されています。

…一方、そのアンディ・ホワイトがこの11月9日に脳卒中のため亡くなったと報じられています(享年85)。
彼がビートルズに参加したのは僅か3時間(報酬は5ポンド)でしたが、“彼らのことはよく知らなかったが、スペシャルなものを持っていると感じた”と、当時を振り返っていたそうです。

Beatles - PS I Love You3 Andy White 1930-2015


「P.S. I Love You」はビートルズ時代は恐らくツアーでは一度も演奏されたことはなく、そういう意味で今回BBCラジオ『Pop Go The Beatles』での音源(1963年6月25日O.A.)を発見できたのは大収穫!
幾つかのカバー・バージョンが存在する中で、何といっても興味深いのはポール自身によるカバーver.でしょう。
ポールは1989年の『ゲット・バック・ツアー』でこの曲を初披露していますが、その際ビートルズのデビュー・シングルとしてカップリングされた「ラヴ・ミー・ドゥ」と繋ぎ合わせた「P.S.Love Me Do」としてパフォーマンスされました(一部地域のみ;東京では演奏された)!

 



~Lyrics~

As I write this letter (Oh)
この手紙を書き上げ(Oh)
Send my love to you (You know I want you to)
今すぐ君に、愛を届けよう(そうさ、すぐにでも!)

このフレーズでは特に【As】が主人公の心情をよく表わしていて、[when]よりもっと同時性が強く、主人公が一秒でも早く想いを届けたい気持ちが伝わってきます。
それをまくし立てるようなジョンの【Oh】やポールの【You know I want you to】の“合いの手”によって、さらに情景が生き生きと浮かんでくるのではないでしょうか?

ポールといえば「All My Loving」「Paperback Writer」など、“手紙形式の歌詞”はお得意ネタ!
特に「All My Loving」は当時の恋人ジェーン・アッシャーに宛てた“リアル・ラブ・レター”といっていい内容ですが、実は「P.S.アイ・ラヴ・ユー」にも“そんな噂”があります。
この曲が生まれた1962年春はビートルズがハンブルク巡業に行き来していた時期で、ポールが遠い異国から当時のガール・フレンドDorothy Rhoneに宛てた手紙に基づいて創作された…という説(ただし、ポールはそれを否定している)。

Beatles - PS I Love You4 Beatles - PS I Love You5


Treasure these few words till we're together
また会う日まで、この言葉を大切に温めていて
Keep all my love forever
僕の心は、ずっと変わらないから

「P.S.アイ・ラヴ・ユー」の魅力の一つは全般に亘ってポール、ジョン、ジョージ3人の声が重なり合うコーラスですが、[Treasure...few...together...Keep all...forever]という風に、一定のリズムで浮かんでは消えるパターンは珍しいのではないでしょうか?

ポールとドロシーは1959年、リヴァプールにあるカスバ・コーヒー・クラブで出会い、交際を始めました。
[このクラブはピート・ベストのお母さんが経営していた店で、当時ビートルズ(クオリーメン)はここでライブ演奏をしていた]
1962年5月、ハンブルクから帰国したポールに待っていたのは、ドロシーからの妊娠の報告でした。
ポールはこれを喜び、早速11月に結婚する段取りを決めますが不幸にもドロシーは7月に流産、この事件がきっかけで二人の関係は急速に終息へと向かってしまったそうです。
そのドロシーは、ビートルズの「Love of the Loved」と“「P.S. I Love You」は、彼女についての作品”であると証言しています。





~Epilogue~

ビートルズの“ちょっとおシャレなタイトル”シリーズ、復活!?

当ブログでは、そのコンセプトとして過去に「Eight Days A Week」「And I Love Her」などを特集したことがありますが、ビートルズのタイトルって概してセンスがいいでしょ?
「P.S. I Love You」も、何か心をくすぐらるものがあります。
“P.S. I Love You”の言葉自体はポールが言い出したわけではなく上記したようにそれ以前から用いられてきたフレーズで、英語圏のみならず日本でも幾つか同じタイトルが見られます(PINK SAPPHIREの曲、中山美穂のラジオ番組など)。

【P.S.】は[postscript]の短縮形で“後で書かれたもの”を意味し、手紙では【追伸】として署名した後に追加で記されます。
本来“書き忘れ”の部分なのでオフィシャルや目上の人への手紙には不適切であり、だからこそ気心の知れた間柄だけに許容される“親密さの証”でもあるのです。
その親密さを逆手にとって、最も伝えたい大切な想いを、敢えて手紙を締めくくる最後の言葉として配置する…
“トドメにI Love You”を置くなんて、ナンとも心憎いですネっ♪

Keep all my love forever
僕の心は、ずっと変わらない
P.S. I love you...( you, you, you)
追伸 愛しているよ

でもそれとは正反対に、“いきなりI Love Youをカマす男”がいます!
…そう、男の名はジョン・レノン。
「P.S. I Love You」も収録されるアルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』にはジョン作の「Ask Me Why」という曲があって、コレがいきなり“I Love You~”の歌詞で始まります。
二人のキャラクターの違いが、デビュー当初からよく表れているでしょ?
そういえば“いきなりI Love You”の名曲には尾崎豊の「I LOVE YOU」も印象的ですが、二人の性格には多くの共通点があるような…



あなたは、“いきなりI Love You”?  …それとも、“トドメのI Love You”? 



「P.S.アイ・ラヴ・ユー」

“Lyrics&歌詞和訳”は下の“続きはこちら>>”をクリックして表示させてくださいね♪


Writer(s):Lennon–McCartney /訳:Beat Wolf



この手紙を書き上げ
今すぐ君に、愛を届けよう
覚えていてね
どんなときも、僕は君に恋しているよ  

**
また会う日まで、この言葉を大切に温めていて
僕の心は、ずっと変わらないから
P.S. I love you...( you, you, you)

***
きっとまた、君の元へ帰るから
願いが叶う、その日まで
P.S. I love you...( you, you, you)


**

この手紙を書き上げ(Oh)
今すぐ君に、愛を届けよう(そうさ、すぐにでも!)
覚えていてね(Yeah)
どんなときも、僕は君に恋しているよ

***
You, you, you...I love you


~Let's Singin'~

最後までお読みいただき、ありがとうございました♪
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tags : 音楽 Lyrics 和訳 洋楽 

コメント

若い頃は、いきなりでもとどめでも嬉しいかったけども、今、旦那に双方言われると、
「なんかコイツ、怪しいことでも隠しているのでは?( ̄^ ̄)」
と、思ってしまいます😅


おばちゃんになると、かわいくないよね~💦

2015.11.27  chiyuki  編集

chiyukiさん

う~ん、相手を知り尽くすのも功罪あり?
でも、優しい言葉をかけた本人からすると「下心」がある場合もあるし
「本心」から言ってる場合もあるから、人間関係って難しいね。

「かわいいお○ちゃん」目指して、がんばれ~♪i-179

2015.11.28  Beat Wolf  編集

私は、とどめのI LOVE YOU!,(笑)

タイトルのセンスの良さ!わかります。
短い言葉で“グサッ”と。

何で、ビートルズは懐かしいけど、古く感じないんだろう?単純に好きだからかな(*^_^*)

2015.12.04  ☆dct☆  編集

☆dct☆さん

そうですね♪
私は美味しいものは後に取っておく方なので、やっぱり「トドメ」ですね。
でも、大事に取っておいたせいで他の誰かに食べられてしまったり!?(涙)
…そういうことを考えると、最初に行っておいた方がお得?

> 何で、ビートルズは懐かしいけど、古く感じないんだろう?
そう思わせることが、センスの良さなのでしょうね♪i-277

2015.12.04  Beat Wolf  編集

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