I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と詳しい解説でお届けします♪

「テイク・イット・イージー」イーグルス

2016.01.29

category : Eagles & Solo

Eagles - Take It Easy1 Eagles - Take It Easy2


Eagles - Take It Easy (1972年)



~Glenn Frey 1948-2016 R.I.P.~

アメリカの国民的ロック・バンド、イーグルスを創設し中心メンバーとして活躍したグレン・フライが1月18日、リウマチ性関節炎・大腸炎・肺炎から生じた合併症により亡くなりました(享年67)。
これについてイーグルスのマネージャーは、“グレンは15年以上リウマチ性関節炎の薬を服用していて、大腸炎と肺炎は薬剤の副作用だった”と言及しているようです。
また、長年の友人ボブ・シーガーは“11月から入院していた。最高の医師を探し当て、グレンには8人の専門家がついた。でも1ヶ月くらい前、手の施しようがなくなったんだ。”と病状を語っています。

グレンの死の翌日、イーグルスとともにアメリカを象徴するロック歌手であるブルース・スプリングスティーンは現在行われているツアーの中、急遽アコースティック・ギター1本で「Take It Easy」を演奏し同時代を生きた仲間に哀悼を捧げると、会場は大合唱と無数の光い包まれました…。





~概要~

「テイク・イット・イージー」は1972年5月1日にリリースされたイーグルスのデビュー曲で、彼らの1stアルバム『イーグルス・ファースト (Eagles)』に収録された作品です。
Billboard Hot 100では12位を記録、昨年ローリングストーン誌が行った“イーグルスのフェイバリット・ソング”読者投票で3位になるなどイーグルスの代表曲の一つであり、「Hotel California」と共にロックの殿堂『500 Songs That Shaped Rock and Roll』の楽曲でもあります。
日本では、テレビ東京系旅番組『田舎に泊まろう!』のテーマ曲としてもお馴染みですね♪

「Take It Easy」は元々1971年にジャクソン・ブラウンが1stアルバム『Jackson Browne』のために書いたものですが完成できず棚上げになっていた所、同じアパートに住み友人であったグレン・フライがこの曲を気に入りアドバイスして完成させた作品です(詳しくはLyricsの項を参照)。
発表はグレンがイーグルスで歌ったバージョンが最初ですが、ジャクソンも1973年に2ndアルバム『For Everyman』の中でセルフ・カバーしています。


ご存知のようにイーグルスはメンバーの不和などにより1982年に解散してしまいますが、1993年にはカントリー歌手トラヴィス・トリット(Travis Tritt)がイーグルスへのトリビュートとして「Take It Easy」をカバーし、Billboardのカントリー・チャートで21位とヒットさせました。
その際トラヴィスはイーグルスのメンバーにPVに出演してくれるようリクエストしており、ナンとこの要望は聞き届けられドン・ヘンリー、グレン・フライ、ドン・フェルダー、ジョー・ウォルシュ、ティモシー・B・シュミットらが映像にフィーチャーされています!

この共演がきっかけで友情を取り戻したイーグルスは1994年に再結成し、新曲4曲とMTVでのライブを収録したアルバム『Hell Freezes Over』を発表、このアルバムをサポートする大規模な世界ツアーは3年に渡って興行され、現在に至るまでバンド活動は継続されてきました。
さらに感慨深いのは、1998年!
この年イーグルスは『ロックの殿堂』入りを果たしていますが、その式典に於いて上記5名に加え創設メンバーであるバーニー・レドン&ランディ・マイズナーの2名が参加し、“歴代メンバーが勢揃いして「Take It Easy」と「Hotel California」を演奏した”ということです!!

…こう辿ってみると、イーグルスにとって「Take It Easy」が如何に重要な役割を果たしてきたかお解りでしょう?

 
 



~Lyrics~

Well, I'm running down the road
…そうさ、俺はあの道を駆け下り
tryin' to loosen my load
抱えた重荷の紐を解こうとしているのさ

この“譜割り(音符への歌詞の乗せ方)”のフィーリングはまさにジャクソン・ブラウンで、グレンが歌ってもジャクソンの顔が浮かびます。
【road】と【load】のような韻も効いていますが、「Take It Easy」が多くの人に愛されるのはこの譜割りが生み出す心地よさやカッコよさなのではないでしょうか…。

彼の抱えている“重荷”も、気になりますが? 


Well, I'm a standing on a corner in Winslow Arizona
…あぁそうさ、俺はアリゾナ・ウィンスローの街の一角に立っている
It's such a fine sight to see
何ていい眺め…

アリゾナ州はアメリカの南西、メキシコと国境を接する内陸にある州で、ウィンスローはかつて“The Mother Road”と呼ばれた国道66号線 (Route 66)の沿線にある小さな町。
映画などでよく見られる、果てしなく広がる荒野にどこまでも伸びる1本の道路だけが走ってるようなイメージ…?
そんな田舎町が舞台となったのは、この頃ジャクソンがアリゾナ州セドナ(Sedona)への旅行中にウィンスローで車が故障して何日か当地に滞在した体験からだそうです。

1985年に国道66号線が廃線となり町は観光収入の危機に陥りますが、住民の努力と創意によって「Take it Easy」に歌われた一節が再現された“Standing On The Corner Park”が造設され、ウィンスローの新たな観光収入源として町を助けています。


It's a girl, my Lord, in a flatbed
おぉ主よ、フラットベッド(トラック)に一人の女の子!
Ford slowin' down to take a look at me
そのフォードがこっちを見て、速度を落としてる

ジャクソンが上記【Well, I'm a standing on a corner in Winslow Arizona, It's such a fine sight to see】に続くラインに困っていた所、グレンが考案したのがこの部分です!
確かに真面目なジャクソンにはこんなフレーズは浮かばないカンジですが、このグレンのインスピレーションが入ることによって物語の情景に臨場感を与えたような気がします。
特に、続くフレーズ…

Come on, baby, don't say maybe
Come on, baby! “maybe(かもね)”なんて、言わないで?

…は私の一番のお気に入りで、【baby】と【maybe】の組み合わせは、このチャンスに懸ける主人公の心情を非常に生き生きとさせています。
“Standing On The Corner Park”で再現されているのはこの場面であり《写真》、多くの人にとってもこのシーンが最も印象的なのでしょう…。

Eagles - Take It Easy3 



~Epilogue~

“気楽にやる・のんきに構える”といった意味合いの【take it easy】は日常よく使われるフレーズで、私たち日本人にとっても耳馴染みのある英語です。
どちらかというと、相手を励ましたりリラックスさせようとする際に用いる良いイメージがありますよね?
しかしこの物語はヒッチハイカー(?)の青年が下心満載で道端に立ち、トラックを運転する女性を“Come on, baby!”と、彼女が車に乗せてくれるのを期待する不埒(ふらち)な構図のようにも映ります。
そんな場面で、彼に“take it easy❤”なんて言われたら、あなたならどうします?

We may lose and we may win though
上手くいくかもしれないし、いかないかもしれない…だけど
we will never be here again
この場を違えると、二人はもう二度と会えはしない

まぁ、女性が見知らぬ男を車に乗せるかはともかく…
旅先での出会いはその一つひとつがまさに“一期一会(いちごいちえ)”であり、通り過ぎた出会いが再びまみえることはまずないでしょう。
そう考えてみると、この青年の主張(下心?)も一理あるように思えてくるから不思議です。


グレン・フライとドン・ヘンリーがまだ別々のバンドで活動していた1970年頃、二人は顔見知りではあったもののレーベルのオフィスですれ違い、行きつけのクラブでも言葉を交わすことのない間柄でした。
無口でシャイなドンと、外向的で自信に溢れたグレン
正反対な彼らではあったものの、ドンは密かにグレンのカリスマ性に感心し、新たなバンドの構想を抱いていたグレンはドンの艶っぽいハスキーな歌声を“僕の秘密兵器”と呼び一目を置いていました。

ある晩二人はテーブルを共にし、グレンは“リンダ・ロンシュタットのバンドにドラマーとして参加しないか?”とドンを誘います。
ドンの答えは、“もちろん。”

…そう、これがイーグルスの始まりです。
もしもグレンが、ドンを“とっつきにくい奴”と声を掛けなかったら、この偉大なバンドは生まれていなかったかもしれません。
こうして考えてみると、この歌は“陽気なグレンの人生のテーマ・ソング”にも思えるし、“シャイなドンへの応援歌”のようにも思えてきます。
積極的な人も、消極的な人も…

Take it easy
とりあえず、やってみようぜ?



「テイク・イット・イージー」

“Lyrics&歌詞和訳”は下の“続きはこちら>>”をクリックして表示させてくださいね♪


Writer(s): Jackson Browne, Glenn Frey /訳:Beat Wolf


…そうさ、俺はあの道を駆け下り
抱えた重荷の紐を解こうとしているのさ
悩ましい7人の女たち…
うち4人は、俺を“所有物”にしたがり 
2人は、俺に石を投げつけ
1人は、俺を“ただの友達”と言う

…まぁ、気楽にいこうぜ
自分の車輪が上げる金切り声に
癇癪(かんしゃく)なんか、起こしたりせず
楽に構え、力を尽くせばいい
無理に理解しようなんて思わず
ただ、自分の立つべき場所を見つけるのさ 
焦らず、のんびりと

…あぁそうさ、俺はアリゾナ・ウィンスローの
街の一角に立っている
何ていい眺め…
おぉ主よ、フラットベッド(トラック)に一人の女の子!
そのフォードがこっちを見て、速度を落としてる
Come on, baby! “maybe(かもね)”なんて、言わないで?
是非とも確かめなきゃならないんだ
君の甘い愛が、俺を救ってくれるのか
上手くいくかもしれないし、いかないかもしれない…だけど
この場を違えると、二人はもう二度と会えはしない
だからドアを開けて…すぐ飛び乗るから
気楽にいこうよ

…そうさ、俺はあの道を駆け下り
抱えた重荷の紐を解こうとしているのさ
胸に人生の悩みを抱え
俺の“覆い”を吹き飛ばしたりしない恋人を求めて
そんな娘、見つけるのは難しいけどね

…まぁ、気楽にいこうぜ
自分の車輪が上げる金切り声に
癇癪なんか、起こしたりせず
Come on, baby! “maybe(かもね)”なんて、言わないで?
是非とも確かめなきゃならない
君の甘い愛は、俺を救ってくれるのか
ooh...

あぁ、気楽にいこう
気楽がいい…


~Let's Singin'~

最後までお読みいただき、ありがとうございました♪
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tags : 音楽 Lyrics 和訳 洋楽 

コメント

こんばんは^^
イーグルスのこの曲は「アリゾナで立っているとフォードで女の子が見て・・・君の愛が僕を救ってくれるのか」と明るいメロディーと調子でありながらも
新しい出会いで、この場を逃すと会えないかも・・・と良い曲です。

イーグルスの存在は最近知り、いいグループですね(*^_^*)

2016.01.29  みすてぃむーん  編集

みすてぃむーんさん

「Take It Easy」ですから、音楽的にも軽妙ですね。
また、ご指摘の歌詞も女の子を口説いてるようでもあります。
でも、「アリゾナ~」のクダリは意外に興味深い要素が含まれるので
次の記事で詳しく触れますね。

近年はロックが流行る時流ではありませんが
一時代を築いた音楽性は、一聴の価値がありますよ♪

2016.01.29  Beat Wolf  編集

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2016.01.31    編集

鍵コメさま

了解です。

2016.01.31  Beat Wolf  編集

こんばんは~♪
なにが悲しいと言って、メンバーの不仲で解散はがっかりですよね。
特にイーグルスは歌も演奏も巧く、リズムがいいので曲を覚えます。
それがこの曲で再結成出来て、長年のファンはとても嬉しかったでしょうね。

でもグレン・フライが持病の薬剤の副作用か亡くなられたとしたら残念で
なりませんね(涙

Come on、baby!“maybe”で「テイク・イット・イージー」
とりあえず、やってみようの気持ちでこれからはトライですね。

(グレン・フライさん、天国でも歌って演奏して下さい)
歌をありがとうございました(泣

2016.02.01  みすてぃむーん  編集

みすてぃむーんさん

そうですね~♪
でもバンドって、売れ過ぎるとカネの配分でモメたり
売れなくなると不満のぶつけ所を探す…
といったように、「不仲で解散」という結末は多いですよね。
この辺は夫婦関係と同じ?(笑)

Come on、baby!“maybe”はちょっとしたダジャレでもありますが
そのぐらいのノリが許される人間関係でありたいですよね♪

病気を抑えるための薬は便利ですが、それが死の原因に繋がるなんて
やり切れないですね。
私は普段、。薬に頼らないよう心掛けていますが
薬が不要な「健康」を維持することが、何よりだと思っています。

2016.02.01  Beat Wolf  編集

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