I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と詳しい解説でお届けします♪

「ロザーナ」TOTO

2016.02.26

category : TOTO

TOTO - Rosanna1 TOTO - Rosanna2


TOTO - Rosanna (1982年)



~Toto XIV Tour~

2014年のデビュー35周年記念ワールド・ツアーから2年ぶり、TOTOが3月3日~3月15日の日程で仙台・横浜・東京・福岡・広島・大阪・名古屋を回る日本公演を行います。
来日メンバーはデヴィッド・ペイチ〈Vo./Key.〉、スティーヴ・ルカサー〈Vo./G.〉、スティーヴ・ポーカロ〈Key./Vo.〉、ジョセフ・ウィリアムス〈Vo.〉というお馴染みの顔ぶれですが、当初予定されていたオリジナル・メンバーのデヴィッド・ハンゲイト〈B.〉はツアーによる体力的負担を理由に残念ながら途中リタイアしてしまいました。
(メンバー最高齢の67歳じゃ、仕方ないか…。後任はリーランド・スカラー)

さて、今回は“TOTOの来日記念”と“ひな祭り”に因(ちな)んだ選曲になっています。
“Rosanna”は今回来日メンバーの元カノの名前に由来していますが、それはダ~レだ? 
(正解は後ほど…。)



~概要~

「ロザーナ」はTOTOが1982年に発表したアルバム『TOTO IV~聖なる剣』に収録された作品で、1stシングルとしてBillboard Hot 100で“5週連続2位”(年間14位)を記録した彼らの代表曲です。
惜しくも1位になれなかったのは「Don't You Want Me」(ヒューマン・リーグ/3週1位)と「Eye Of The Tiger」(サバイバー/6週1位)という強豪(それぞれ年間6位と2位)に阻まれたことによるものでした。
しかしこの2曲が無冠に終わった(または対象とならなかった)『第25回グラミー賞』で「Rosanna」は4部門にノミネートされ、“Record of the Year(最優秀レコード賞)”をはじめ“Best Vocal Arrangement for Two or More Voices”“Best Instrumental Arrangement Accompanying Vocal(s)”の3部門の栄誉に輝きました。
ちなみにこの年のグラミーはまさに彼らが主役であり、これを含めTOTOは6部門を独占しています!


スティーヴ・ルカサーとボビー・キンボール(※)の全く正反対な声色がそれぞれフレーズをなぞり、これにデヴィッド・ペイチを加えたハーモニー、さらに盛り沢山で聴き応え十分のソロ演奏、そして何よりそれらの強烈な個性を内包しながらもトータルとしての調和を保つバランス感覚…。
(※近年のライブでは、ボビーのパートをジョセフ・ウィリアムスが務めている
このグラミーで「ロザーナ」が[ヴォーカル]と[インストゥルメンタル]双方のアレンジについて“Best”の評価を得ていることでも分かるように、本作品にはTOTOのレコーディングに対する技術とアイデアの粋が凝縮されています。

その点についてジェフ・ポーカロは“ホーンの導入は、新しい挑戦だった。また、この作品で[TOTOシャッフル]ともいうべき強力なサウンドが生まれたんだ”と語っています。
恐らくグラミー受賞の要因の一つであろう、ここでのブラス・セクションは単に金管楽器を用いたというものではなく、加えてスティーヴ・ポーカロによるシンセサイザーのブラス音(俗に“TOTOブラス”と呼ばれる)が幾重にも重ねられたことで、独特のサウンドが生み出されているのです。

また、「ロザーナ」を語る上で欠かせないのが本人も[TOTOシャッフル]と形容した、ゴースト・ノート(音符と音符の間に聴こえるか聴こえないかの僅かなリズムを刻むテクニック)を多用した16ビートのリズムでしょう♪
これはバーナード・パーディ(スティーリー・ダン)が刻んだ「Home at Last」のリズム(パーディ・シャッフル)と、ジョン・ボーナム(レッド・ツェッペリン)による「Fool In The Rain」のリズム(ジョン・ボーナム・ビート)をミックスさせ、更にボ・ディドリーのギターのリズム(ボ・ディドリー・ビート)をバスドラムに取り入れ生まれたものであることをジェフ自身が解説しています。
(※この[TOTOシャッフル]は、【ハーフタイム・シャッフル(half-time shuffle)】として現在もドラマーの到達すべき目標の一つなっている)


最後に、PVについて触れておきましょう。
まず、映像ではマイク・ポーカロがベースを弾いていることになっていますが実際にレコーディングでベースを弾いていたのは前任のデヴィッド・ハンゲイトであり、PV制作前にデヴィッドが脱退したため映像の撮影からマイクがバンドに参加しています。

内容としてはマイケル・ジャクソンの「今夜はビート・イット」と同じ創り(『ウエスト・サイド物語』風)ですが、“出演者”にトリビアあり♪
ロザーナを演じていると思われる赤いドレスの女性は『ザナドゥ』や『フラッシュダンス』(過去ログ)などに出演した女優シンシア・ローズで、後年リチャード・マークス(過去ログ)と結婚した人です。
また、男性ダンサーの中には後に映画『ダーティ・ダンシング』(過去ログ)でシンシアと再演し、1990年には『ゴースト/ニューヨークの幻』(過去ログ)で世界の女性の憧れとなる俳優パトリック・スウェイジがいるのです!
それにしてもパトリックはこのPVと同じ頃出演した映画『アウトサイダー』(過去ログ)で、同じような不良グループ同士の決闘シーンがあったような…(しかも映画から抜け出してきたような格好してるし!)。

 



~Lyrics~

I never thought that a girl like you could ever care for me, Rosanna
あぁ…君みたいな娘が僕を相手にしてくれるなんて、思いもしなかった

ロザーナって相当な美人で、彼にとっては“高嶺の花”?
前回のエド・シーラン(過去ログ)の特集で、あれほどテイラー・スウィフトに慕われながら、彼が恋人と別れフリーになっても“親友”を通す理由の一つに、これと同じ心境があったようです。

彼女の恋愛遍歴の男性陣を見渡せば、みんな長身で、ブラウンの髪と瞳で、どんな女の子も狂乱するようなイケメンばかりじゃないか。僕はぽっちゃり型だし、ブルーの瞳でジンジャー・ヘアーだもんね…。

自分の容姿に対するコンプレックスもあるでしょうが、相手がモテ過ぎると“別の不安”も? 


I didn't know that a girl like you could make me feel so sad, Rosanna
あぁ…君ほどに僕を悲しませた女はいない

“叶わぬはずの夢”が叶った喜びは想像に余りありますが、それが儚く消えた悲しみも想像に絶することでしょう。
要は“高い山の頂ほど見晴らしは素晴らしいけれど、そこから転げ落ちた時のダメージもまた大きい”ワケで…。


Not quite a year since she went away, Rosanna
君が行ってしまい、もうすぐ一年
Now she's gone and I have to say
もう叫ばずにはいられない

サビへと続くこのブリッジが、彼の募る想いの強さを表す重要な部分です。
トーンを抑えたコーラス・パートになっていて、その分これに続くホーンとサビが鮮明にスポットが当たるよう綿密に計算して創られている気がします。

彼は、実際に彼女へとその気持ちを伝えることができたのでしょうか…。



~Epilogue~

女性名が曲のタイトルに多いTOTOですが、「ロザーナ」には実在のモデルがあるいという説があります。

TOTO - Rosanna3

Rosanna Arquette(ロザンナ・アークエット)…

1988年の映画『グラン・ブルー』のヒロインを務め、『マドンナのスーザンを探して』では英国アカデミー賞助演女優賞受賞の経歴があるアメリカの女優です。
そして、何より“彼女は当時TOTOのスティーブ・ポーカロの恋人”でもありました。
ただし「Rosanna」が生まれた頃まだ二人は交際中であり、この歌にあるように破局が訪れたのは作品が発表された後のことでした。
この点について作者でありメンバーのデヴィッド・ペイチは、“「ロザーナ」は僕の高校時代の初恋についての歌なんだ。【Rosanna】という名前を使ったのはそこ(メロディー)にぴったり当てはまったからさ。”と、説明しています。


Meet you all the way
君に会いたい!たとえ離れていようとも
Meet you all the way, Rosanna
会いたいよ、どんな遠くであろうとも Rosanna...


また、【Rosanna】という名前そのものの由来について調べてみました。
【Rosanna】は女性名の一つで、[Rose]と[Anna]を組み合わせた名前です。
【Rose】は言うまでもなく[バラ]ですが、[美人][上昇][繁栄][源]…といった意味があります。
【Anna】はヘブライ語の女性名カンナハ(חַנָּה)をギリシア語化したもので[恩恵]を意味し、旧約聖書では[優美][しとやかさ][愛嬌]などを表すそうです。
…こう見てみると、ちょっと欲張りな名前? 

さて、3月3日は“ひなまつり”。
言うまでもなく、女の子の健やかな成長を祈る日本独特の風習です。
【Rosanna】を調べて思ったことは、“西洋でも女の子の名前に込める願いは日本と変わりない”ということ。
でも、『2015年 キラキラネームランキング』を見ていて思ったこと…

愛莉(らぶり)”“華琉甘(かるあ)”“姫星(きてぃ)”“七音(どれみ)”“愛羅(てぃあら)”

ホンマかいな!? 



「ロザーナ」

“Lyrics&歌詞和訳”は下の“続きはこちら>>”をクリックして表示させてくださいね♪


Writer(s): David Paich /訳:Beat Wolf


朝、目覚めたら君の瞳を見つめていたい
Rosanna, Rosanna
あぁ…君みたいな娘が僕を相手にしてくれるなんて、思いもしなかった
Rosanna...

夜は、君をきつく抱きしめていたい
Rosanna, Rosanna
あぁ…君が僕以上に想いを寄せてくれていたなんて、知りもしなかった


君が行ってしまい、もうすぐ一年
Rosanna...
もう叫ばずにはいられない

[Chorus:]
君に会いたい!たとえ離れていようとも
会いたいよ、どんな遠くであろうとも Rosanna...
君に会いたい!たとえ離れていようとも
会いたいよ、どんな遠くであろうとも Rosanna...


今もまだ、窓の向こうに君の顔が輝いている
Rosanna, Rosanna
あぁ…君ほどに僕を悲しませた女はいない
Rosanna...

…でも君は、もう縒(よ)りを戻すつもりはないのだろう?
Rosanna, Rosanna
君を失うことがこんなにも辛く、苦しいなんて…


[Repeat chorus]
[Instrumental break]

[Repeat chorus]


~Let's Singin'~

最後までお読みいただき、ありがとうございました♪
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tags : 音楽 Lyrics 和訳 洋楽 

コメント

こんばんはー!
「ロザーナ」LIVE会場は熱く沸いていてテンションが高いですね。。
冒頭の「君ほど僕を悦ばせ、悲しませた女はいない」とあるので
何故かなと聴いていると、
♪君みたいな娘が僕を相手にしてくれるなんて・・・・君が行ってしまい♪
彼女が去ってしまった歌?♪辛く苦しいなんて・・・♪と。

でも演奏のラストは綺麗ですね。さてどんなストーリーになるのでしょうか。

楽しみにしています^^

2016.02.26  みすてぃむーん  編集

みすてぃむーんさん

LIVE、すごくいい雰囲気でしょ♪
オリジナルの発表から30年ぐらい経っているのに、凄いと思います。

「君ほど僕を悦ばせ、悲しませた女はいない」が、興味をソソりました?(笑)
…どうやらストーリーは、意外と切ないかもしれませんね。
「ロザーナの声」も聞いてみたいですね?(笑)

2016.02.26  Beat Wolf  編集

こんばんは~
「ロザーナ」は歌い方、演奏が力強いですね。
今回も情報が詳細で、エドはフリーになっても親友を通す訳は
彼はぽっちゃり型でかたや彼女はこれまでイケメンばかり。
その想いがこの歌詞に表れてます。

ロザーナの名前の由来についてはヘブライ語からギリシア語、
旧約聖書まで言及(聖書中では名前に意味がある)されて、
Beatさんの熱意がいっぱいですー!

キラキラランキングは「ホンマかいな!?」ほんと変、無理(⌒_⌒;
曲は金管楽器と共にシンセサイザーのプラス音で独特のサウンドですね。
いい曲です^^

2016.02.29  みすてぃむーん  編集

みすてぃむーんさん

聴く側は何気なく聴いていますが、演奏する側は苦労していることでしょう。
普通はホンモノの金管楽器を使ってるのに
同じ音をシンセサイザーで被せようなんて思いませんから。

テイラーは恋多き女として有名ですから、なおさらですね。
たとえ付き合っても、いつ気が変わるか…?

ロザーナにも、いろんな意味が込められているのが面白いでしょ?
意味を紐解くと、日本にも同じ意味の名前があることをうれしく思いました。
キラキラネームは同じ日本なのに、ロザーナよりわかり辛くなってますね!?(笑)

2016.02.29  Beat Wolf  編集

Meet you all the way
いい響きですね(*^_^*)

ロザーナ・・素敵な意味があって良いなあ。
名前に込める想い☆
全てに意味がある。。。デスね。

あぁ、最後の部分、好きです☆

2016.03.07  ☆dct☆  編集

☆dct☆さん

Meet you all the way …
何といっても、一番伝えたい気持ちでしょうからね?

名前に込める想い…
漢字だといろいろ込めやすいですが、「寿限無…」みたいのは
長過ぎて意味が分からなくなってしまいますよね。
でも、いま最も分かり易いとしたら「五郎丸」?(笑)

2016.03.07  Beat Wolf  編集

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