I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と詳しい解説でお届けします♪

「メロディ・フェア」ビー・ジーズ

2016.05.27

category : Bee Gees

Bee Gees - Melody Fair1 Bee Gees - Melody Fair2


Bee Gees - Melody Fair (1969年)



~ “若葉のころ”!?~

映画『小さな恋のメロディ』からは2年前に「若葉のころ」を特集しましたが、この映画の名曲はまだまだたくさんあります。
実のところ私にとって「First of May」は“落葉のころ”のイメージであり、今回の「Melody Fair」こそ“若葉のころ”を思い起こさせるテイストです。

5月は私にとって大好きな月であり、若葉の息吹溢れる空気は新鮮で、肌を撫でる風の感覚は「Melody Fair」と重なります。
あなた自身も“若葉のころ”に帰って、風をお楽しみください ♪



~概要~

「Melody Fair」はビー・ジーズ1969年の4thアルバム『オデッサ(Odessa)』の収録曲で、同アルバムからは1stシングルとして「若葉のころ」が英・米でヒットしていますが兄弟ゲンカのゴタゴタに巻き込まれ、以降シングル・カットはありませんでした。
作者にはバリー、ロビン、モーリスのギブ三兄弟が名を連ねていますが、こうした影響からかロビンは本曲のレコーディングには参加していません。
また、バリー・ギブによると当初ビートルズの「Eleanor Rigby」のような作品にしたいと考えていたそうで、そういえば冒頭に使われるストリングスにはその趣きが…?(ちょっとテンポがズレ気味ですが)


1971年、イギリス映画『小さな恋のメロディ(Melody)』のサウンドトラックとして「若葉のころ」をはじめビー・ジーズの楽曲が多数起用されたものの、欧米では映画自体全くヒットせず主題歌として抜擢された「Melody Fair」もほとんど注目されることはありませんでした。
ところがイギリスから遠く離れた日本では全く違った反応で、映画は1971年の配給収入で年間5位&サウンドトラック・アルバムの大ヒット、「メロディ・フェア」は「若葉のころ」とのカップリングでシングル・カットされオリコン週間3位を記録、年間では12位に入り洋楽としてはこの年最大のヒットとなっています。

お陰で、それまで日本で無名だったビー・ジーズも一気に人気を獲得し、翌年初来日でいきなり武道館公演を行う“フィーバー”ぶり(ちょっと早い?)となりました!(Live audio in Tokyo 1972
その後も「Melody Fair」は1990年代にスズキ・アルトのCMソング(鷲尾いさ子)に起用されるなど、日本では全盛期『サタデー・ナイト・フィーバー』からの「How Deep Is Your Love」(過去ログ)などと並ぶビー・ジーズの代表曲として今も愛され続けています。

 



~Lyrics~

Who is the girl with the crying face
数え切れない悲しみに
Looking at millions of signs?
泣き顔を浮かべている、あの娘は誰?

「Melody Fair」に使われる言葉は一見平易であるものの、意味的には難解です。

ここでの【signs】と2行下の【line】は韻を踏ませいいカンジですが、“彼女が見ているサイン”や“彼女が見せるべきでないライン”って何でしょう?
でも“サインを見て、(見せるべきでない)ラインを見せる”のですから、決して好ましいことではないはずです。
生きてゆく上で、誰にだって辛いこと、悲しいことがあるからこそ、この歌が愛され続けているような気がします…。


Who is the girl at the window pane,
雨を見つめている
Watching the rain falling down?
窓ガラスに映った、あの娘は誰?

映画『小さな恋のメロディ』はサウンドトラックからストーリーが組み立てられた節がありますが、まさに主人公メロディは「Melody Fair」が流れる“the girl at the window pane”のシーンから劇中に初登場しています。
ただし、このシーンに使われている「Melody Fair」はビー・ジーズによるオリジナルではなく、映画のためにアレンジされた歌詞のないインストゥルメンタルver.でした。

彼女のかわいさだけに限らずこのシーンに流れる情景描写が美しく、“風に回る色とりどりの風車”や“風に揺れる金魚の瓶”はどこか見覚えのある風景であり、私個人にとっても好きな映像です。




Melody, life isn't like the rain
…メロディ、人生は雨のように落ちるものじゃない
Its just like a merry go round.
メリー・ゴーランドみたいに、また巡るものなんだ…

“雨は落ちてくるもの”であり、それを見つめているメロディ…
二番の歌詞は、【the rain】が彼女の心を映す鏡となっています。

ちなみに、デモの時点までこの1行目の歌詞は
She shouldn't cry泣いちゃいけないよ, she should smile all dayずっと笑っておいで
…だったそうです。



~Epilogue~

ビー・ジーズの「メロディ・フェア」が劇中で流れるのは、メロディが金魚を連れて街に出掛ける場面です。
その中でも特に印象に残るのが、“メロディが金魚を石の水槽で遊ばせるシーン”でしょう。
この場所はロンドンのランベス・ロード(lambeth road)沿いにあって、映画で馬車が走っているように《写真》石の水槽は“馬の水飲み場”でした。
現在は馬車が走ってないのか水槽は水が張られておらず、花が植えられているようです。(参照記事

 Bee Gees - Melody Fair3


映画を見ていて気づくのは、メロディが洋服と交換で金魚を手に入れるなど貧しい家庭に生育していること。
日本は近年“格差社会”と言われますがイギリスではそれが何世代にも亘って固定化され、“階級社会”を形成しています。
メロディの家は労働者階級でも恐らく貧しい部類で、貧しい家に生育した子は高等教育を授けられぬまま、そのほとんどは親の“水準”をそのまま受け継ぐそうです。
紛らわしいのはメロディがパブリック・スクールに通っているという設定で、イギリスで[public school]は“超お金持ちが通う私立学校”(年間学費300~600万円といわれる)であり、この設定にはかなり無理があります(欧米で酷評された一因?)。
劇中でメロディの主な悩みは“恋”でしたが、こんな風に考えてみると“彼女がやがて目にするであろうサイン【looking at millions of signs】”が見えてくるのではないでしょうか?

“笑う門には福来たる”

頭で解ってはいても悪い状況ばかり続くとその大切さを忘れてしまったり、心が怯え本来備わっている輝きさえ閉ざしてしまうものです。
ひとり取り残されたように沈んでいる時、そばにいる誰かがこんな風にささやき掛けてくれたなら…

Who is the girl with the crying face
数え切れない悲しみに
Looking at millions of signs?
泣き顔を浮かべている娘は誰?

何処かで泣きべそかいてるあなたに、“5月のやさしい風”が届きますように♪ 



「メロディ・フェア」

“Lyrics&歌詞和訳”は下の“続きはこちら>>”をクリックして表示させてくださいね♪


Writer(s): Barry, Robin & Maurice Gibb /訳:Beat Wolf



数え切れない悲しみに
泣き顔を浮かべている、あの娘は誰?
たとえ、追い立てられる毎日が辛くても
そんな顔してちゃ、いけないよ

**
メロディ、髪を梳(と)かしてごらん?
とってもきれいになるから
…メロディ、どうか忘れないで
君は、とっても素敵な女性であり
この世にたった一人の女の子なんだ

雨を見つめている
窓ガラスに映った、あの娘は誰?
…メロディ、人生は雨のように落ちるものじゃない
メリー・ゴーランドみたいに、また巡るものなんだ…

**

**


~Let's Singin'~

最後までお読みいただき、ありがとうございました♪
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tags : 音楽 Lyrics 和訳 洋楽 映画 

コメント

Beat Wolfさん、こんばんはー
今夜はビー・ジーズですか。
♪メロディ、君はとっても素敵な女性であり
この世のたった一人の女の子なんだ♪

少し前に「Massachusetts」の曲を知って
このグループ名も覚え、とても歌が上手ですねー♪

2016.05.27  みすてぃむーん  編集

みすてぃむーんさん

ビー・ジーズです♪
…こんな風に励まされたいでしょ?(笑)

「Massachusetts」って、ずいぶんシブい曲をお知りになられましたね?
ビー・ジーズって、初期の頃と「フィーバー」の頃では
テイストが全く違って面白いです。

2016.05.27  Beat Wolf  編集

Beat Wolfさん

なつかしいです。いい曲ですよね。この曲♪

この映画1本しか出なかったトレーシー・ハイドもかわいかったです。

また、楽しみにしています。

2016.05.28  お宝トミー  編集

動画、この映画の中でも指折りの名シーンのひとつですよね。
曲と映像がばっちりマッチしていますよねー。
また、金魚で遊ぶというのが日本人にも思い入れしやすいディテールだと思います。

『小さな恋の物語』は、この曲が先に作られて、
この曲のイメージを元に物語と映像が作られた
と聞いたことがあります。

たくさんの日本人ミュージシャンがリスペクトする名曲ですよねー。

2016.05.28  つかりこ  編集

懐かしいです〜
マークレスターの顔が浮かんできます(^^)
この曲を聴くと、甘酸っぱくて胸がキュンと
なります。

2016.05.28  きり  編集

お宝トミーさん

なつかしくて、でも本当にいい曲だと思います。
トレイシー・ハイドのかわいさは
映画のヒットのもう一つの理由でしょうね!

2016.05.28  Beat Wolf  編集

つかりこさん

そうですね。
でもこの映画、名シーンが多過ぎますよね♪(笑)
詳しくは記事に書いていますが、風車や金魚ってのシーンって
どこか日本の風情を感じます。

その通り、曲が先に作られました。
日本では単なる曲のカバーだけでなく
音楽や文学など、さまざまな創作に影響を与えた作品です。

2016.05.28  Beat Wolf  編集

きりさん

きりさんはマーク・レスターでしたか!
でも、この曲を聴くと
何年経っても大人げなく胸がキュンとなっちゃいますよね?(笑)

2016.05.28  Beat Wolf  編集

×『・・・物語』→『・・・メロディ』でしたね、すんません。
ジャック・ワイルドは、10年くらい前に亡くなってしまいましたね。
まだ、若かったのに・・・

2016.05.28  つかりこ  編集

つかりこさん

いいえ、些細なことです。
この頃のジャック・ワイルドはカッコよかったですね!
この映画では、三枚目役でしたけど…?(笑)

2016.05.29  Beat Wolf  編集

こんばんは^^
メロディ・フェアは6曲目の動画になったら
わたしの知っている、聴いたことのあるティストになりました。

10代の甘酸っぱさと小さな恋ですね・・・

沈んでいるとき「泣きべそかいている娘は誰」
★5月のやさしい風が届きますように~!!

Beatさんも、当時を思い出されて胸、キュンでよかったですねf(^_^

2016.05.31  みすてぃむーん  編集

みすてぃむーんさん

「メロディ・フェア」は日本でとても愛されている曲なので
どこかで聴いたことがあると思います。
ちなみにLyricsの所にある映像も音楽も、癒されますよ♪

「10代の甘酸っぱさ」の感覚は、大切だと思いますよ!(笑)
みすてぃむーんさんも優しいお姉さんとして
どこかで泣きべそかいている人がいたら
「やさしい風」のように歌ってあげてくださいね?(笑)

2016.05.31  Beat Wolf  編集

この映画の大ファンですが、
知らないことをたくさん教えていただき
ありがとうございます!
また、素敵な訳をありがとうございます。

Aメロの後のつなぎに入る、
アコギ(たぶんマーチン)の音とフレーズ、
何度聴いてもやっぱり好きですわー。

2016.06.01  つかりこ  編集

つかりこさん

私も、大好きです。
でも大人になって見てみると、新たな発見があって
意外と奥深い作品だと感じさせられます。
そういう意味では、このブログの趣旨と合致しています。

確かにアコギ、効いてます!(笑)
音楽は「調和」と言いますが、こういうやさしい曲に
やっぱりアコースティックは欠かせませんね♪

2016.06.01  Beat Wolf  編集

癒されました(*^_^*)
綺麗ですね。曲も映像も。

人生は、雨のように落ちるのではなく、メリーゴーランドみたいに、また巡るもの。。。

誰かの言葉で、ハッとするんですよね。
人生は誰と出会うか(*^_^*)

2016.06.03  ☆dct☆  編集

☆dct☆さん

そうでしょう♪
時代が変わっても、大人になっても楽しめる映画です。

雨は落ちて、地面にぶつかってどん詰まり。
メリーゴーランドは1周して、そしてまた回り続けます。
人生は、楽しまなくちゃ♪(笑)

2016.06.03  Beat Wolf  編集

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