I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と詳しい解説でお届けします♪

「デザート・ムーン」デニス・デ・ヤング

2013.09.17

category : Styx

Dennis DeYoung - Desert Moon1 Dennis DeYoung - Desert Moon2


Dennis DeYoung - Desert Moon(1984年)


~9月19日は“十五夜”~

もうすぐ、十五夜。
十五夜のことを“中秋の名月”とも呼びますが、これは中秋(旧暦8月)の十五夜(15日の夜)前後が満月になるということに由来し、2013年は9月19日がそれに当たります。
…ということで、今回はお月さまを見上げたくなるような、そんな素敵な“月の歌”です♪


~概要~

デニス・デ・ヤングはアメリカのプログレッシブ・ロックの系譜に属するバンド“スティクス(Styx)のヴォーカリスト(&key)でした。
得意の“泣き節”「ベイブ」に加え、特に日本では“ドモ アリガト…”の日本語を用いた「ミスター・ロボット」が有名で、近年も日本の映画『ロボジー』の主題歌としてミッキー・カーチスらが歌って話題となりました。
この1983年はシングル・アルバム共に好調だったにも関わらず、同時にメンバーの亀裂によりバンドは立ち行かなくなってしまいます。

それでは…ということでリリースされたのが1984年のデニス初のソロ・アルバム『Desert Moon』でした。
タイトル曲でもあった「デザート・ムーン」は1stシングルとしてカットされ、Billboard Hot 100で10位を記録しています。
「ベイブ」に連なるサスガの泣き節で、こうしたしっとりした作品の方がデニスには佳曲が多いし彼の声質に合っているといえるでしょう…。


~Story~

「Desert Moon」は直訳すると“砂漠の月”で、これはアメリカの人気SF小説シリーズ『デューン/砂の惑星(Dune)』にヒントを得ているといわれ、スティングが俳優として出演した映画化作品が公開され話題となったのも、ちょうどこの年(1984年)でした。

ただしデニス自身によると“Desert Moon”は現実の場所や月を指すのではなく、“心の中にある何処か”を意図しているようです。
そのストーリーに、少し触れてみることにいたしましょう…。

まず、物語は列車で一人の女性(少女?)に出逢うことから始まります。
それをきっかけに、主人公の男性は初恋や若い(幼い?)頃を振り返る…という展開。
二人がお茶を飲みながら語り合うクダリは現実か想像なのかは私には断定できませんが、ミステリアスな“Desert Moonへの旅の入り口”と想定するとちょっとワクワクしませんか…?
間奏を挟んで、男はDesert Moonへの旅を振り返りますが、彼は一体この旅で何を得たのでしょうネ…。


~私たちにとっての“Desert Moon”~

子どもは生まれついた瞬間から、大人を目指して日々成長します。
大人のすることを何でもマネしながら、時に“大人って正しいの?”と葛藤したりして。
そう、大人って必ずしも正しくないですよねっ!
ある意味、大人とは“妥協の産物”であり、その蓄積が現在の自分であるワケですが…。

子どもって、ただ大人に劣るだけの存在なのでしょうか?
彼らは、自分の中にある“子ども”を否定する事で大人へと成長を遂げるものです。
そのせいか、大人になってからも“子どもは大人の未熟形”と認識する人も多いでしょう。

でも、子どもは大人に劣った存在ではありません。
大人には無い、優れた能力を持ち合わせています。
何故なら、多くの人は大人への成長と引き換えに“大切なそれ”を失ってしまうから。
それを極力損わず成長した大人の例がたぶんスティーヴン・スピルバーグや宮崎駿らで、彼らは“子どもの心”で“大人の技術”を巧みに操り作品を創作してきました。

しかしこれはクリエイターではない私たち一般人の、より良い人生にも大切な要素であり、デニスはそれを“Desert Moonに置き去りにしてしまった”と歌っています。
そして、こう付け加えました。

All the words we meant to say
互いに伝えたかった全ての言葉や
All the chances swept away
押し流された全てのチャンスは
Still remain on the road to the dune
まだ、砂丘への途にある…


19日は、満月の十五夜…
あなたもDesert Moon行きの列車で、出掛けてみませんか?
忘れていた、大切な何かを取り戻すために…。

よいお月見日和を願っております♪



「デザート・ムーン」




Writer(s):Dennis DeYoung /訳:Beat Wolf

~Lyricsはこちら~


“ねぇ、この列車はデザート・ムーン行き?”
女の子の言葉はそれだけだった
でも、見知らぬ彼女のその声には
聴き覚えがあった
振り返って確かめようとしたけれど
その姿はもう、そこにはなかった
すると、彼女は雨の中に立っていて
懸命に僕の名前を呼ぼうとしていた
人はいう…“初恋は、忘れ得ない想い出”なのだと

ウェイターは、小さなカップに二人の想い出を注ぐ
僕らはずっと尋ねたかった言葉が上手く言えず
叶わなかった夢について語り合った
突然、出発を告げるホイッスルが夜の静寂を支配し
二人の夢の時間を振り払うように
時を置かず、最終列車は月へ向かって走り出した…


あの夏の夜
あの頃…僕らはまだ若く
何でも叶うと信じてた
結局、果たせず
夢みていただけの
夢追い人
でも、焦っていたんだ
はやく大人になりたくて…
だから、純粋な心を置き去りにしてしまった
デザート・ムーンに
夢みていただけなんだ
ただ、夢追い人として

On Desert Moon…
Desert Moon

あの夏の夜のささやきは、今も耳に残り
まだ心の片隅に、こだまし続けている
あの夜、二人は砂漠への列車を待っていた
互いに伝えたかった全ての言葉や
押し流された全てのチャンスは
まだ、砂丘への途にある…

*

あの一瞬は過ぎ去り
時は移り変われど
夢が消え去ることはない
それを強く望んでいる限り
そこに夢追い人がある限り
夢を追う、すべての人よ

On Desert Moon…
Desert Moon


過去の“月”作品…
「ニューヨーク・シティ・セレナーデ」クリストファー・クロス

最後までお読みいただき、ありがとうございました♪
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tags : 音楽 洋楽 和訳  訳詞 Lyrics 

コメント

お久しぶりです♪

こんばんは♪
読み逃げしております。

『デザートムーン』の解説記事、楽しみにしています♪

昨夜は初めて『glee』を見ました(*^^*)
(気がつくと見逃しているので
ちゃんと見たらコメントする!と決めていました)
クリスマス特集でしたね。
やっぱりクリスマスソングは幸せ気分になりますね♡

2013.09.18  あんず  編集

Re: お久しぶりです♪

ようやく、解説記事もUpできました。
「デザート・ムーン」は必ずしも日本で有名な作品ではありませんが
楽曲としてはブログで紹介している他の作品に劣るものではありませんよ!

おぉ、ご覧になりましたか!
とっても楽しいでしょ♪
やっぱりクリスマスにクリスマス・ソングは欠かせないので
クリスマスの時期になったら、頑張りたいと思っています!v-290

2013.09.18  Beat Wolf  編集

いつもながら、選曲の良さ、解説の素晴らしさに感動します。
次はなにかなぁ〜楽しみにしてます(^_^)☆

明日も綺麗な月が見られそうです。

2013.09.18  きり  編集

満月を愛でる

次回、中秋の名月で十五夜お月さん(満月)に会えるのは、2020年になるそうですよぉ。
2010年代では、「中秋の名月で十五夜なお月さん」に会えるのは今夜が最後になるみたいです。
前に見た、スーパームーンだったらいいのになぁ(^^)♪
(欲張り出たっ!(@_@;))
昔々は、
月で暦を作っていたからだそうで、
太陽暦とは、ズレちゃうのは仕方がないそうです(^_^;)

懐かしいですねぇ…。メロウだなぁ…。
こんな歌詞だったんですねぇ…。
デザートムーン
昔の自分には、興味がありません。
(振りかえられないのですぅ…今の自分を辞めたくなるのでぇ…)
というより、頑張って前を向いていたいのです。
今がどんなに苦境でも。です。
強がりでも、満足でもなく、
年を重ねるとは「それも見据える」ということも含まれているんだなぁ…なんて思うことがありましてぇf(^_^;)ポリポリ…
変化する「十五夜」を楽しめる自分でいたかなぁ…なんて…♪

2013.09.19  sunbluelovely  編集

きりさんへ

いつもながら、選曲も記事も結構苦労してますよ!?
でも、きりさんの優しい言葉に励まされていますi-228

お陰さまで、今夜は美しい月が顔を見せてくれましたね!

2013.09.19  Beat Wolf  編集

Re: 満月を愛でる

そうみたいですね。
そう思うとあのまんまるが、より愛しく思えます。
全国的にもよい天気に恵まれ、sunbluelovelyさんもうっとりしてることでしょう…?i-179

作品は、とてもロマンティックですね。
でも、単に昔の自分を思い出すというだけではなく
昔の後悔を、同じ失敗を繰り返さぬよう
現在の自分に生かすというのがデザート・ムーンの趣旨だと解釈しています。

どんなに齢と経験を重ねても、煮詰まったコーヒーになりたくはありません。
そのために、時々子どもの心に帰るのも大事と思っています。
私にとっては、こういう歌に触れることがそれに当たるかもしれません…i-239

2013.09.19  Beat Wolf  編集

中秋の名月

こんばんは♪

デニスヤングさんはスティクスのメンバーだったのですね。
(『ミスターロボット』印象に残っています。
今でも変わらず好きな一曲です)
いつもながらBeat Wolfさんの解説は深いですね。
心に染み入ります。

今夜というこの日にくっきりときれいなお月さまを見て
ステキな『デザートムーン』を聴くことができて
わくわくな気持ちで秋の夜長を過ごしています(*^^*)
Beat Wolfさん
ステキな選曲をありがとうございました♪

(クリスマスソング期待してます♡)

2013.09.19  あんず  編集

Re: 中秋の名月

「ミスター・ロボット」、ご存知でしたか!
でもこの作品は意外に奥深くて
ロック・オペラとして演じられた作品でもあるんですよ。

うれしいです♪
大人になると、ゆったり月を眺めることは少なくなります。
子供の頃って、そうやって「ウサギはいる?」とかいろいろ妄想したでしょ?
それって大人からすれば「子どものやること」って思うかもしれませんが
本当はそうやって想像力を働かせるから楽しいのであって、子どもの強みなんですよね!i-228

2013.09.20  Beat Wolf  編集

お月様

スミマセン~
十五夜の時にコメント書けなくて(^◇^;)

早く大人になりたくて、

そうですね・・・・十代の頃はそう思いが強かったですね(*^^*)

今となれば、急ぎすぎた?かな(;^_^A

デザートムーンv-280

美味しそうな曲名だなあ~(▼∀▼)って

思ってしまいました・・・・(^◇^;)

2013.09.21  chiyuki  編集

Re: お月様

chiyukiさんも、早く大人になりたかったんだね。
私は、あまりそうじゃなかったなぁ…。
でも現在は、逆にコレ以上歳を取りたくないでしょ!?i-179

う~ん、chiyukiさんにとってはお月さまも
「大きな大福」に見えてるかもしれないね!?(▼∀▼)
…でも、きっとデザートムーンには美味しいものがいっぱいあるよ!i-229

2013.09.21  Beat Wolf  編集

初めまして。
デニスヤングさんの唄うデザートムーンを
Youtubeで聴かせて頂きました。
日本では〝青い瞳のセイライフ(フジテレビ
)〟のドラマ挿入歌として使用され、谷山浩
子さんが日本語訳で唄っていました。
デニスヤングさんの唄う英語歌詞は、管理人
様がYoutubeにアップロードした曲を初めて
聴かせて頂きました。
アップロードして頂きまして、誠に有難う御座
いました。
デニスヤングさんの唄うDESERTMOONが聴けて
ホントに善かったです。

2013.12.07  TERRIOT  編集

TERRIOTさん

初めまして。
おぉ、デザートムーンをご覧になられましたか!
ありがとうございます。
もともと大好きな曲ですが、動画では歌詞に合わせて初恋をイメージして
Kidsに活躍してもらいました。

そうですか、日本のカバーから辿り着かれる方もあるんですよね!
谷山浩子さんのバージョンも、ふわふわしてカワイイですよね♪

2013.12.08  Beat Wolf  編集

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