I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と詳しい解説でお届けします♪

「ドント・ノウ・マッチ」リンダ・ロンシュタット&アーロン・ネヴィル

2013.12.30

category : Linda Ronstadt

Linda Ronstadt ft Aaron Neville - Dont Know Much1 Linda Ronstadt ft Aaron Neville - Dont Know Much2


Linda Ronstadt ft. Aaron Neville - Don't Know Much(1989年)


~Prologue~

どうしてこんな素敵なデュエット・ソングが、日本では生まれないのだろう?
日本でデュエット曲というと、一杯飲んでほろ酔い気分のオジさんが宴会で(半ば強引に?)女性を誘ってカラオケで歌う(…ために作られた?)イメージが強く、私にとって音楽または歌詞に心を揺さぶられることの少ないジャンルとなっています(あくまで、個人的な主観です)。
せっかく男女が一緒に歌うなら、もっと違った“創造”もあるだろうに…?

たぶん邦楽と洋楽で最もギャップのあるジャンルの一つが、デュエット曲なのかもしれません。
2013年を締めくくりは、厳かでほっこりさせるデュエット・ソングをお届けいたします♪


~概要~

1970年代のアメリカを代表する歌姫、リンダ・ロンシュタット。
リンダにとって1980年代中頃は転機となった時期で、ジェームス・イングラムとのデュエット曲「Somewhere Out There」の大ヒットは彼女に新たな扉を開いています。
1989年、リンダはアルバム『Cry Like A Rainstorm, Howl Like The Wind』を発表しますが、このアルバムもアーロン・ネヴィルを招いてのデュエットが話題を呼び更なる成功へと導きました。

アーロンはR&Bバンド“ネヴィル・ブラザーズ”のメンバーで、泣く子も黙るコワモテと厳ついガタイからは想像もつかない、甘く優しいコトこの上ない魅惑のファルセットの持ち主!
彼はこのアルバムで4曲リンダと共に歌っていますが、1stシングル「Don't Know Much」のBillboard 2位(1990年間20位)だけでなく、11位を記録した2nd「All My Life」にも貢献しています。

成功は、チャートやセールスに止まりません。
1989年のグラミーでは「Don't Know Much」が“Best Pop Performance By A Duo Or Group With Vocal”と“Song of the Year”にノミネートされ、前者を授賞。
翌年、同賞を「All My Life」により2年連続で獲得しています。
89年のグラミーは私も見ましたがこの時の二人のパフォーマンスは、今も心を離れません…。

「Don't Know Much」というとリンダ&アーロンのバージョンが圧倒的に有名ですが、実はカバー作品です。
作者はライチャス・ブラザーズの作品でも知られるバリー・マン&シンシア・ワイル夫妻とトム・スノウで、1980年にバリー・マン自身のアルバムで発表されました。
その後81年にビル・メドレーがHot 100の88位、83年にベット・ミドラーが同77位とカバーしていますがヒットには至っていません。


~Lyrics~

今回「Don't Know Much」を、私は“男女が歌い分ける形で訳して”いますが、最初にバリー・マン自身がソロで歌っていることからすると、元々この詞はデュエットを前提として書かれたものではなく“一方から他方へのメッセージ”だったようです。
そう考えると、また別の趣きが生まれてくるかもしれません…。

Look at this life
見てごらん
I still don’t know where it’s goin’
未だ迷ってばかりのこの人生

顔にその“年輪”が刻まれる男が、未だ自分の人生を確かなものにできずにいます。
『論語』に“四十にして惑わず”とありますが、迷いのない人などいるのでしょうか…?


Look at these dreams
見て…
So beaten and so battered, hoo…ooh…
打ちのめされ、ボロボロになったこの夢を

女も、その人生に“いろいろ”あったようです。
経験を重ねるほど自分の弱さを思い知り、心の中の傷(痕)も増えてゆきます。
そうした年齢の人を愛するとは、“そうした背景も受容する”ということでもあるのでしょう…。


So many questions
多くの問いに
Still left unanswered
答えを見出せぬまま

人生とはきっと、“そういうもの”なのではないでしょうか?
たとえ天寿を全うしたとしても、見つからない答えはある…


~Epilogue~

PVに目を向けてみると、映像ではリンダ&アーロンが夫婦(?)を演じ、過去の二人を走馬灯のように巡らせています。
印象的なのは、出逢った頃の若い二人が“ひらめく真っ白なシーツ”と共に生気溢れるように見えるのに対し、歳月を重ねた現在の二人はそれが衰退し“がらんとして、くすんだ空間”が、どこか淋しげに映し出されていることです。

I don't know much But I know I love you
わからないことばかりだけれど、この愛は迷わない
And that may be All I need to know
きっとそれこそが、二人の知るべき全て…

経験は、いつも正しい方向に導いてくれるわけではありません。
豊富な知識が懐疑や迷いを生み、失敗や挫折が心の傷や恐れを育み、“何を為し、何を信ずれば良いか判らなくさせる”ことさえあります。
だからこそ“本当に大切なものは何か”、心を整理してみるべきなのでしょう。
一番大切なものという“骨組み”に、二番目三番目を“枝付け・肉付け”していくというような…。

そして、この二人にとって一番大切なものが、“パートナー”だったというわけです。
人生は、山もあれば谷もある…
わからないことばかりだからこそこそ、迷った時・苦しい時“そのこと”を思い出してみてくださいね♪



「ドント・ノウ・マッチ」

最後までお読みいただき、ありがとうございました♪

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Writer(s):Barry Mann, Cynthia Weil & Tom Snow /訳:Beat Wolf

~Lyricsはこちら~


〈Aaron〉
ほら、ごらん…
歳月が刻んだこの顔を
見てごらん
未だ迷ってばかりのこの人生

わからないことだらけの僕だけど
君への愛に、迷いはない
でも、きっと…
それだけわかっていれば、十分なんだ

〈Linda〉
ほら、見て…
大切なものが見えずにいたこの瞳
見て…
打ちのめされ、ボロボロになったこの夢を

〈A&L〉
わからないことばかりだけれど
この愛は迷わない
きっと、それこそが
二人の知るべき全て…

〈A〉
多くの問いに
答えを見出せぬまま
まだ乗り越えていないことは
あまりに多いけれど…

〈L〉
でも、あなたを近くに感じると
はっきりと見えてくる
辿り着いた、たった一つの真実…
それは、二人が共にあることなのだと

〈A〉
ほら、ごらん…
君への想いに祝福された、この男を
見てごらん
いまだ救いを求めるこの魂

〈A&L〉
わからないことばかりだけれど
この愛は迷わない
きっと、それこそが
二人の知るべき全て…



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最後までお読みいただき、ありがとうございました♪
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tags : 音楽 洋楽 和訳  訳詞 Lyrics 

コメント

肌の色も民族も…

歌の世界では、
全く関係なく、反対に「それを意識する」ことが、
ふざけているのか、侮辱しているのか等々
のように映りますねぇ…。

ハーモニー♪
素敵に響きますねぇ…。
ウットリとする歌でねぇ。
歌詞が前向きなのもいい♪
今年最後に、この様な素敵な歌を聴くことができて…
私は幸せ者です(^^)♪

本年も、大変お世話になり、
また沢山の「暖かい言葉」のご配慮を頂き、
心より有難うございました。

きっとこれからも
「やかましいっ!」ワタクシと思いますが、
来る年も、どうぞ宜しくお願い致します<(_ _)>
BeatWolfさんにとっても、
幸多き年でありますように…(^^)b♪

2013.12.30  sunbluelovely  編集

こんばんは♪

日本のデュエット曲って、なんだかなぁ~と
私もつくづく思います(^_^;)
でも、山下達郎さんと竹内まりやさんの
「Let it be me」は凄くいいですよ♪
機会があったら聴いてみてくださいな(^_-)-☆
(ご存知だったら失礼しました^^;)

2013.12.30  そふぃーおばさん  編集

アーロン•ネヴィルのマジカルウィスパーボイスが揺れ動く心境にマッチしてますね。

2013.12.30  わんわんわん  編集

こんばんは♪

リンダロンシュタットさんのお名前♡
どこかで聞いたことがあります。
でも肝心の「いつ?どこで?きっかけは?」などなど
ぜんぜん憶えていません。
しかも
そういえば聞いたことがあるという程度ではないです。
鮮明な記憶です。

1年の終わりを飾るのにふさわしい
最後にこんなに美しい曲を♡
さすがBeat wolfさん!です♪
豊富な知識をいつもわかりやすく披露してくださって
私は何回も解説記事を読み返します。
Beat wolfさんの選曲の幅も驚きです。
これからも楽しみにしていますv-410
来年もどうぞよろしくお願いいたします(^^♪

2013.12.31  あんず  編集

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このコメントは管理人のみ閲覧できます

2013.12.31    編集

Re: 肌の色も民族も…

本来、肌の色も民族なんて重要な要素じゃありませんね。
同じIDでも、合う人合わない人があるわけですから。

ウットリとする歌でしょう!
sunbluelovelyさんの「好物」だと思いましたよ。
いえいえ、そう言って頂ける私の方こそ
幸せ者ですよ!

こちらこそ大変お世話になり、ありがとうございました。
もうすぐ年も終わってしまいますが
来る年も、どうぞ宜しくお願い致します<(_ _)>v-290

2013.12.31  Beat Wolf  編集

そふぃーおばさんさま…

やっぱり、そう思います?
山下達郎&竹内まりやだったら、野暮なデュエットはしないだろうと
容易に想像できますが、「Let it be me」は知りませんでした。
やっぱり、素敵なフィーリングでしたね♪i-228

2013.12.31  Beat Wolf  編集

わんわんわんさん

アーロン・ネヴィルの歌声は独特で、特に最後の揺さぶりにはゾクッときます!

2013.12.31  Beat Wolf  編集

あんずさんへ

そうですね。
日本では圧倒的にオリビア・ニュートン=ジョンの方が有名ですから。
私も、断片的な記憶しか無い事がよくありますよ。
でも、新たに知り得たことが
昔の記憶より好ましいなら、昔の記憶なんて気にする必要なんてありません。
だってこの曲、素敵でしょ?(*^^*)

お褒めいただき、とてもうれしいのですが
本人は毎回、生みの苦しみを味わっております(^◇^;)。
それでも、あんずさんのような温かい励ましに気を強くし
何とかやってこれた次第です。
本当に感謝しています♪v-290

2014.01.01  Beat Wolf  編集

匿名さま…

自分の人生に置き換えると
より深く沁みてきますね。

旧年のお礼を言う間もなく
もう新年になっちゃいました!
でも、旧年お世話になり、ありがとうございました。

2014.01.01  Beat Wolf  編集

新年あけましておめでとうございますv-263

2014年も宜しくお願い致しますv-238

2014.01.01  Paganini  編集

Paganiniさん

あけましておめでとうございます。
こちらこそ、よろしくお願いします♪v-291

2014.01.01  Beat Wolf  編集

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