I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と詳しい解説でお届けします♪

「レット・イット・ゴー」イディナ・メンゼル

2014.04.17

category : Disney/Animation

Idina Menzel - Let It Go2 Idina Menzel - Let It Go1


Idina Menzel - Let It Go (2013年)


~ディズニー史上、最大のヒット作に!~

“公開30日目で観客動員700万人突破”というウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン歴代No.1の成績を挙げ、現在大ヒットを続けている最新作『アナと雪の女王』(これまでの記録は『ファインディング・ニモ』の36日)。
4/14現在“全世界興行収入も歴代8位(11億1253万ドル)”を記録し、4/26からは3D吹替え版も新たに上映される予定となっており、歴代7位の『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』(11億1990万ドル)を超えるのは時間の問題でしょう。

今日は、そんな現在進行形の作品より…。


~概要~

「レット・イット・ゴー」は、 2013年11月公開(アメリカ)ウォルト・ディズニー53作目の長篇アニメーション映画『アナと雪の女王(Frozen)』の主題歌です。
オリジナルの英語ver.を歌っているのは2人の歌姫で、劇中では王女エルサを演じたイディナ・メンゼルが、エンド・クレジットではデミ・ロヴァート(Demi Lovato)が担当しています。

映画のサウンドトラック自体異例の大ヒットを記録していますが、主題歌は2組ともシングル・カットされていてUS Billboard Hot 100ではイディナver.が5位 / デミver.が38位を記録しました。
現在4月21日付 Billboard JAPAN 国内洋楽チャート ではイディナver.が5週連続No.1を独走中で、デミver.も11位に付けています。
作品としての評価も高く、既に“第86回アカデミー・歌曲賞”ほか多数を授賞いたしました!

  Demi Lovato ver.


また、映画の公開に伴い全世界43の言語でカバーされ、うち世界25の国と地域それぞれの言語でエルサ役を演じた22人によりメドレー編集された映像も公開されました。

  22人の歌姫 ver.


日本でも既に話題となっているように、劇中でエルサを演じた松たか子とエンド・クレジットのMay J.がそれぞれ担当していますが、日本版についての詳細は姉妹ブログ『I Will』に掲載しています。



~映画『アナと雪の女王』と主題歌「レット・イット・ゴー」の位置づけ~

「レット・イット・ゴー」は作詞;クリスティン・アンダーソン=ロペス(英語版)と作曲;ロバート・ロペスにより映画のために書き下ろされた作品ですが、当初よりイディナ・メンゼルを想定し声域を考慮の上で創作されました。
イディナはブロードウェイのミュージカル女優として“トニー賞”の授賞暦もある実力派で、ドラマ『glee』ファンの方なら“レイチェルのママ”役としてもお馴染みですね♪

映画の主人公はアナとエルサの王女姉妹ですが、脚本では当初エルサは悪役として設定され主役扱いではなかったといいます。
ところがこの曲の存在が余りに大きいためエルサのキャラクターは変更され主役の1人として昇格、脚本まで書き直したそうです!
この曲はエルサが何もかもを捨て王国を去り、自分の宮殿を造るシーンで歌われています…。



~Lyrics~

ディズニー・アニメのようにミュージカル要素の強い作品に於いて“歌は映画のストーリーそのもの”であり、物語の流れの中でその歌を聴かないと真意が理解し辛い部分もあるので、ここではその背景も補足して触れることにしましょう。

Don’t let them in, don’t let them see
誰も入れず、誰にも会わず
Be the good girl you always have to be
いつも良い娘で

この歌を歌ったエルサはアレンデール王国の王女(のち女王)ですが、“ある秘密”を抱えていました。
その秘密を人に知られないために、彼女は幼少からずっと人と隔離して育つことになるのです。
彼女は戴冠式で、13年ぶりに外界と接触することになるのですが…。


Let the storm rage on,
嵐よ、吹き荒れるがいいわ
The cold never bothered me anyway
寒さなんて、へっちゃらだけど?

…で、結局その秘密がバレちゃって☆▲※○■なコトになっちゃうワケです!
一方で、その事が逆境を跳ね返すこの歌のテーマと必然性へ繋がることとなります。

下段は、私の一番のお気に入り♪
直訳すると“どっちみち、寒さが私を悩ますことはなかった”となりますが、これは“彼女の秘密”に深い関わりがあります。
“へっちゃらは、気力充実が理由ではない”コトに気が付くと、この部分の面白さを理解することができるでしょう。
私は、このフレーズをキメる時のエルサのイタズラっぽい表情が大好きです(映像の最後の部分など)。


My power flurries through the air into the ground
溢れる力は、空(くう)を揺るがし地を震う
My soul is spiraling in frozen fractals all around
魂は、凍てつくフラクタルに渦巻き
And one thought crystallizes like an icy blast
想いは、咲き誇る氷の結晶となる

Idina Menzel - Let It Go3

心が解き放たれたエルサの歓喜の高揚感が、いかにもミュージカルらしいアプローチで表現されています。
fractalsは幾何学の概念で、“図形の部分と全体が自己相似になっているもの”…
…と定義されますが、全く想像つきませんよネっ!?
つまり、彼女の魂は《写真》のように螺旋を描いて上昇していくのだと、私は解釈しています。

icy blast(氷の爆風)”も抽象的で、氷の結晶が放射状に拡がって花のような形になるさまを想像しました…。



~Epilogue~

映画の主人公の一人・エルサのように、他人に言えない悩みをずっと抱えている方は多いと思います。
彼女はひょんなきっかけからその秘密が公となってしまいますが、その直後に歌われたのがこの曲です。

この出来事により、彼女は“それまで守ってきたもの”を失います。
一方で、“隠すべき秘密を失った”ことにより抑圧から解き放たれ自由を得ることが叶いました。

Let it go, let it go
これでいい、そのままの私…

この“Let it go”は、「Just The Way You Are(素顔のままで)」(ビリー・ジョエル;過去ログ)のように“ありのまま”と解することも可能ですが、少しニュアンスは違います。
後者は“ただ、君のようであれば”と全てを無条件で受け入れていますが、Let it goは“行かせる”といった語源から“放っておけ・気にするな”といった割り切りの気持ちを含み受け入れているようなイメージです。
つまりエルサは満悦してこの歌を歌っているわけではなく、“いいじゃん、これが私なんだから!”と、それまでクヨクヨしていた自分を吹っ切った瞬間の感情なのだと思います。

日本人は、自分の存在や価値を認める“自己肯定感”が諸外国に比べ著しく低いと言われます。
“私が!私が!”…と、自分ばかりを主張する人には辟易しますが、
自己本位と自己肯定は読んで字の如く全くの別物です。
完璧な人間など、この世に存在しません。

“まぁ、いっか…”
時に、自分を許してあげるのも立派な自己肯定だと思います♪



「レット・イット・ゴー」/Lyrics

最後までお読みいただき、ありがとうございました♪
“Lyrics&歌詞和訳”は下の“続きはこちら>>”をクリックして表示させてくださいね♪


Writer(s):Kristen Anderson-Lopez, Robert Lopez /訳:Beat Wolf

~Lyricsはこちら~


今夜、雪は輝くほど白く山を覆い
足跡ひとつ、見当たらない
ここは、隔たれた王国
私はまるで、見せかけの女王…

心に吹く風は嵐の渦巻きのように唸(うな)り
張り裂けそうな苦しみは、天のみが知る

誰も入れず、誰にも会わず
いつも良い娘で
隠れたまま、何も感じず、人に悟られぬよう…
でも、みんなにバレちゃった!

Let it go, let it go(これでいい、そのままの私…)
もう隠しておけないんだもの
Let it go, let it go(これでいい、本当の私…)
過去の扉はキツく閉め、前を向こう

気にしない
何を言われようと
嵐よ、吹き荒れるがいいわ
寒さなんて、へっちゃらだけど?

離れてみると滑稽ね
何もかも、ちっぽけに思えるんだもの
あれほど縛られた恐れさえ
苛まれることがないなんて

この瞬間、何ができるか見てみたい
自分の限界と、それを越えられるのか
善いも悪いも、ルールなんてない…
私は、自由!

Let it go, let it go
私は、風や空と共にある
Let it go, let it go
もう二度と、涙なんか見せたりしない

私は、ここに立ち
ずっと、ここにいる
嵐よ、吹き荒れるがいいわ

溢れる力は、空(くう)を揺るがし地を震う
魂は、凍てつくフラクタルに渦巻き
想いは、咲き誇る氷の結晶となる
決して戻らない
過ぎ去った昔になど

Let it go, let it go(それでいい…)
夜明けのように、私は立ち上(のぼ)る
Let it go, let it go(ありのまま…)
お行儀よい娘は、もうおしまい

私は、ここに立ち
日のひかりに包まれている
嵐よ、吹き荒れるがいいわ

寒さなんて、へっちゃらだけど?


最後までお読みいただき、ありがとうございました♪
関連記事
スポンサーサイト

tags : 音楽 洋楽 和訳  訳詞 Lyrics 

コメント

おはようございますv-22

”私はまるで、見せかけの女王・・・”
魅かれてしまう詞ですね。
まるで・・ってところが、何だかいいですね。
私は女王様でもないのに、どこか傲慢になってしまうところがあって・・でも、そういう想いは、必ず天罰を受けます。
きっと詞の主人公の女王様は、頭もよくて、自分自身をちゃんと悟れる力を持っているのでしょうね。
素の心をさらされて、そこから旅立とうとしている強さを感じますv-353

”寒さなんて、へっちゃらだけど?”
締めが、また素敵ですv-410
Beat Wolfさんの繊細な部分で訳されたのでしょうね。

2014.04.18  結依  編集

結依さん

わざわざ「looks like」って、ありますから…。
映画でのエルサの微妙な立場が反映されていると思います。

まさに、推察されている通りだと思います。
いろんなことを配慮できるため、いつも自分が損をしたり
本当の優しさを理解できない周囲から誤解を受けるタイプなのだと…。

”寒さなんて、へっちゃらだけど?”
…コレに触れてくれるとは、さすがは結依さん!v-291
その「心」は記事に書いたので、詳しくは読んでくださいね♪

2014.04.18  Beat Wolf  編集

こんにちは〜
解き放たれたエルサの開放感があの歌にはあらわされていますね。
最後のお城のドア?窓?をバタンと閉めて入るシーンにはそれまでの弱々しい感じとは違って一回り強くなった決意みたいなものを感じました。
「ありのままの姿見せるのよー♪」はちょっと違うかなという気がしますね。

2014.04.20  きり  編集

きりさんへ

すんごい勢いですよね!
それだけ、抑圧されたエネルギーが大きかったのでしょう。

「ありのままの姿見せるのよー♪」
松たか子ver.ですね?
音の強さの割りに、歌詞のテンションが高過ぎたかもしれません。
後半の高揚してるアタリだったら、違和感も少ないかもしれませんね!i-239

2014.04.20  Beat Wolf  編集

「ありのままの姿見せるのよー♪」 でテンションに違和感を覚える下りは、たぶんいろんな人のうたをつぎはぎしてるからではないかと思います。
フルコーラス松たか子verだと違和感がないのかもしれませんね。

2014.04.24  わんわんわん  編集

わんわんわんさん

そもそも、本となった英語詞を知らなければ違和感は生まれないでしょうね。
でもミュージカルは元々表現が大袈裟なので、テンションが高いぐらいでちょうどいいと思います。
それだけに、松たか子さんをはじめ吹き替えの人は苦労されたと思います…。

2014.04.24  Beat Wolf  編集

コメントを投稿


管理者にだけ表示を許可する
 
PrevEntry |  to Blog Top  | NextEntry
プロフィール

Beat Wolf

Author:Beat Wolf
ジャンルを問わず、音楽が大好き♪
初めての方でも楽しんで頂けるブログを目指しています…。



この人とブロともになる

Beat Wolf 関連サイト
☆姉妹ブログ
『I Will』

☆YouTubeチャンネル
BeatWolf ~♯洋楽Lyric&和訳♪

管理画面
参加ランキング
最新記事
Artists
リンク
このブログをリンクに追加する
☆『相互』をご希望の方は、お気軽に♪
最新コメント
QRコード
QR

Copyright ©I Wish~洋楽歌詞和訳&解説. Powered by FC2 Blog. Template by eriraha. Photo by sozai-free 2000px.

FC2Ad