I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と解説+エッセイでお届けします

STOP!
地球温暖化/気象災害激甚化
Lil Dicky - Earth
Lil Dicky - Earth1
Beatles & Solo
Please Please Me


With The Beatles


A Hard Day's Night


Beatles For Sale


Help!


Rubber Soul


Revolver


Sgt Pepper's


The Beatles


Yellow Submarine


Abbey Road


Let It Be


Magical Mystery Tour


Beatles(the other songs)


John Lennon


Paul McCartney


Wings


George Harrison


Ringo Starr


「21世紀のスキッツォイド・マン」キング・クリムゾン

2021.07.09

category : King Crimson

King Crimson - 21st Century Schizoid Man (1969年)

一度見たら焼き付くジャケット!それに劣らぬ“衝撃”の音楽!21世紀の“今”と何処か重なる?

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tags : 1969年 プログレ プロテスト 反戦 偉大なギター CM曲 オリンピック  

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「ネヴァー・トゥー・レイト」カイリー・ミノーグ

2021.06.15

category : Kylie Minogue

Kylie Minogue - Never Too Late (1989年)

日本の"バブル"を彩ったユーロビートの仕掛け人SAWによるちょっぴり切ないダンス・ナンバー ♪



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tags : 1989年 ダンス/Pop せつない愛 SAW 新型コロナ オリンピック 

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「ライズ」ケイティ・ペリー

2016.07.29

category : Katy Perry

Katy Perry - Rise1 Katy Perry - Rise2


Katy Perry - Rise (2016年)



~リオ五輪・放送テーマ・ソング~

間もなく開幕するリオデジャネイロ・オリンピック。「Rise」はアメリカ“三大ネットワーク”TV局NBCの放送テーマ・ソングです♪
日本でもオリンピックとなると各放送局でテーマ・ソングを掲げ中継するスタイルが定着していますが、それはいつから始まったかご存知でしょうか…
NHKが最初にテーマ・ソングを掲げたのは1988年のソウル・オリンピック。
…では、誰の何という曲だったでしょう?(正解は、この曲

以来大黒摩季の「熱くなれ」、ゆず「栄光の架橋」、Mr.Children「GIFT」、いきものがかり「風が吹いている」など多くの名曲が生まれてきましたが、リオ大会でも各局は安室奈美恵や嵐、SMAP、EXILE、福山雅治、和楽器バンドなど何れ劣らぬビッグ・ネームを揃えています。
…まずは、当ブログお勧めの「Rise」のご紹介から♪



~概要~

ケイティ・ペリーは2016年7月1日現在、世界で最もTwitterでフォローされている(約9,008万人)アメリカの女性シンガー・ソングライターです。
2008年のメジャー・デビュー以来、マイケル・ジャクソンの『Bad』に並ぶ“1枚のアルバムから5曲連続No.1”を達成するなど現在のポップス界で際立った存在で、アメリカの経済誌『Forbes』によると2014年6月1日からの1年間で1億3,500万ドル(約164億5,400万円)を稼いで“この1年間で最も報酬を得た女性ミュージシャン”に認定されています(2位はテイラー・スウィフトの8,000万ドル)。

今回「ライズ」はNBCのオリンピック・テーマに起用されていますがこれは事前の依頼を受けて創作されたものではなく、この数年来ケイティの中で温め続けられてきたものが基になっている作品です。
シングルはこの7/14にiTunesなどを通しデジタル配信され、翌15日に[KatyPerryVEVO]がオリンピックとタイアップしたPVをYoutube上で公開しました(…が、日本では7/30から視聴できなくなっており、[Vevo USA]ver.が視聴可)。
一方、ケイティ出演による「Rise」オリジナルのMVも制作されているようですが、オリンピックのプロモを優先させるためか8/1時点では部分的に編集した映像だけが公開されています。
ちなみに“リオ五輪・公式テーマ・ソング”はブラジルらしいサンバにラップを取り入れたThiaguinho and Projotaの「Alma e Coração」で、“魂と心”をテーマとした元気ソングです♪

ケイティにとって「Rise」は2014年夏の「This Is How We Do」以来約2年ぶりのシングルであり、リリースされたばかりでチャートは途中経過になりますが8/6付でBillboard Hot 100 初登場11位を記録しています。
この数字は彼女にとって3番目に高い位置でのチャート・インであるそうなので、記念すべき10曲目のNo.1に輝くのも時間の問題でしょう。


これまでケイティというと女の子向けのラブ・ソングを歌うイメージがありましたが、「Rise」はそのスタイルに従わず荘厳な歌詞の世界観が織り込まれており、31歳となった彼女の内面の変化を窺わせる作品でもあります。
また、昨年秋ケイティは米大統領選への出馬を表明したヒラリー・クリントンへの全力支持を宣言しており、今年7/28の民主党全国大会にはヒラリーの応援に駆けつけ(この大会にはレディー・ガガも出演)、リリースしたばかりの「Rise」を生披露しました。

ケイティの両親は筋金入りの共和党員だそうで、それにも係わらず対立候補を応援するというのはどんな背景があったのでしょう? ケイティの言葉…
(私たちの社会は)すごく大きな変化が起きようとしています。これは、この10年でもっとも大切な選挙です。

この言葉こそ現在の彼女を動かしている理由があり、「Rise」に込められた想いでもあるのです…。


 
 



~Lyrics~

Can't write my story
誰も、私の筋書きを描けはしない
I'm beyond the archetype
アーキタイプを越えた彼方にこそ、私があるのだから

主人公は、【archetype(典型)】や【conform(〔規則・習俗に〕従う)】といった類いの価値観を明らかに否定しています。
私たちが一般社会で生きてゆくためにこれらの習得は必須ですが“人並み”に過ぎず、世界一を目指すアスリートにとってそれでは全く勝負にならないことでしょう。

スピード・スケートで世界記録を連発し長野オリンピックで金メダルも獲得した清水宏保選手は、身長162cmで喘息持ちだったため人からは“スポーツなんて無理”と言われ続けましたが、“非常識と言われたことでも、結果を出せば常識に変わる。自分で限界を作らなければ潜在能力はいくらでも開発できる”と、努力を重ねたそうです。
常識からは、奇跡は生まれない…。


Oh, ye of so little faith
己を信ずる心の揺らぎしものよ
Don't doubt it, don't doubt it
汝、疑う勿(なか)れ

何気なく使われている【ye】が、重要なヒントを教えてくれています。
【ye】は[you]の古語表現で、聖書や修辞的な文でよく見られる言葉です。
 何だかエラそうでニガテだな、こういう輩…?  …なんですって!? 

ケイティは牧師の娘であり、自身もキリスト教系の学校に通った経歴があるので、こうした感覚は身近なものでしょう。
2番の歌詞で[So I call on my angels. They say...]の後に続いていることから、これは“天使の言葉”なのかもしれません。(…エヘヘ♪ 


When you think the final nail is in
あなたの脳裏に“最後の爪の時”が過(よぎ)ろうと
Think again
すぐに、それを思い改めるであろう

日本で[ネイル]というと“おしゃれな爪”のイメージですが、ここでの【the final nail】は“とどめを刺す・命取り”といった意味でしょう。
何行か上に[ハゲワシ]が登場しているので、“ハゲワシが狙いを定めた獲物に鋭い爪を立てトドメを刺す”場面が自然に浮かんできました。

…でもスポーツは、“もう勝負は見えた”という状況を覆して逆転することって結構あるものです。
特に格闘技系は、それまで積み上げたポイントを無視して“一発KO”があるので、しばしば大逆転劇を生みます。



~Epilogue~

I will transform
ライダぁー変身!  著しい曲解が含まれます)

当たり前ですが、改造人間である[仮面ライダー]はオリンピックには参加できません! 
でも、誰にも知られず超人的な能力を手に入れられるとしたら、あなたはどうしますか?
金メダルを得ると別人のように人々から賞賛され、夢のような多額の金銭や仕事が舞い込んでくると想定できる状況下に於いて…。

世界最大のスポーツの祭典『Olympic Games』が人々に広く愛されている大きな理由の一つは、“公平”
世界各地から様々な国籍や人種・文化・宗教など異なる選手が集まるわけですから、それらによって差別されることがないのはもちろん、競技者らが心置きなく力と技を競うために不可欠な条件こそ、“公平”です。
近年、オリンピックの“見せ物(商品)”としての価値がどんなに高騰しようと、“ルールを逸脱した変身(ドーピング)”は観客・スポンサーの最も嫌う要素であり、彼らの信頼を失えば忽(たちま)ちにでも『Olympic Games』そのものの存在価値は根底から瓦解するものであることを、IOCは自覚するべきでしょう。


もう一つオリンピックの存在価値に不可欠な要素が、“平和”
…平和で、安全でなければスポーツ・イベントどころではありません。
実は、ケイティ・ペリーが「Rise」に込めた真の願いこそ“平和”であり、テロや銃乱射事件が世界で頻発している最中にオリンピックを迎えねばならない今だからこそ、この曲をリリースしたいと思ったそうです。
ケイティの言葉…

次のアルバムのために取っておくのではなく、いま完成すべきだと思いました。
何故ならこれまで以上に、世界は一つになる必要があるのだから。
私たちの心が一つになれば、国籍を越えて世界中が恐怖に打ち勝つことができる。
強さと勇気を兼ね備えたオリンピック選手たち以上に、その良いお手本はありません。
” (要約編集)

ケイティのようなタイプの歌手が積極的に政治活動に関与したり、それまでと全く異なる作風を創作するというのは、それだけ差し迫った“危機感”があったからと察せられます。
強者が弱者から全ての権益を奪い、その不公平が弱者の怒りと憎しみを生み、テロや暴発を育む。
両者の思想と行動はより敵対に傾き、差別と憎しみはさらに増幅、そして争いは果てしなく拡がっている現実

まさに国籍や人種・文化・宗教、貧富に発する対立です。

オリンピックは熾烈な【競争】を繰り広げる舞台でありながらそれを遺恨とはせず、“争いを平和裏に帰結させ、友好へと変える知恵”があります。”
…そんなオリンピックも1908年の第3回ロンドン大会中にイギリスとアメリカ選手団の間で諍いが生じ、米ペンシルベニア大主教がアメリカ選手団を戒めたことで鎮静し、その時の言葉がクーベルタン男爵を介してオリンピックの理念として掲げられるようになったのが有名な“オリンピックは参加することに意義がある”でした。
そして、言葉はこう続けられています…

人生において重要なことは、成功することではなく、努力することである。
根本的なことは、征服したかどうかにあるのではなく、よく戦ったかどうかにある。


世界一流の美技や各国のメダル争いは大きな楽しみではありますが、今だからこそ“その訓え”を心に刻みたいものです。



「ライズ」


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tags : 2016年 負けない心 オリンピック 

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「アイ・キャン・シー・クリアリー・ナウ」ジミー・クリフ

2014.02.16

category : Soundtracks

Jimmy Cliff - I Can See Clearly Now1 Jimmy Cliff - I Can See Clearly Now2


Jimmy Cliff - I Can See Clearly Now (1993年)


~氷上のF1・ボブスレー!~

冬季オリンピックの競技というと、”雪と氷“があって成立する種目ばかりですよね…。
従って、当然そうした環境に恵まれた国(地域)が中心のイベントとなります。
また、競技の高度化に伴い、より多く氷雪の上での練習・試合経験を確保するため彼らは年中世界を
飛び回らねばならず、莫大な資金がかかるのが実情。
そのため、貧しい人や経済力の弱い国ではなかなか参加の機会が得られるものではありません。

今日は、そうした困難に立ち向かった男たちの物語…。


~概要~

「アイ・キャン・シー・クリアリー・ナウ」は、“ボブスレー”でオリンピック出場を目指すジャマイカ人を主人公とした1993年のアメリカ映画『クール・ランニング(Cool Runnings)』の主題歌です。
曲のベースとなっている“レゲエ”はジャマイカ発祥の音楽で、歌っているジミー・クリフもジャマイカ出身のレゲエ歌手。

映画のサウンドトラックからのシングル・カットでBillboard Hot 100の週間チャートで18位ながらロング・ヒットとなり、年間('94年)66位を記録しました。
日本では映画のサントラ曲というよりも、2005年の木村拓哉主演ドラマ『エンジン』のエンディング・テーマとして有名かもしれません。

作品は書き下ろしではなくカバーで、オリジナルは1972年・アメリカの黒人歌手ジョニー・ナッシュが自作・歌唱しHot 100で4週連続No.1に輝いた楽曲です。

レゲエを代表する大ヒット曲なのでジミー以外にもダニー・オズモンドやダスティ・スプリングフィールド、グラディス・ナイト、トム・ジョーンズ、ホリー・コールなど数多くカバーされていますが、中でも私がイチオシなバージョンはレイ・チャールズ!
独創的なパフォーマンスはモチロンですが、ナンといっても“盲目の彼が「I Can See Clearly Now!(ハッキリ見える)」と歌う”のですから、感慨深いものがあるでしょ!?

 Ray Charles


~『クール・ランニング』 再び!?~

映画『クール・ランニング』の面白さは、カリブ海に浮かぶ“熱帯の国・ジャマイカ”の男たちが慣れない“氷上のF1・ボブスレー”に挑むユニークさにあり、そのため笑いあり涙あり感動ありの珍道中を繰り広げるというワケです。
しかし“物語の基礎部分は実話”であり、ジャマイカが初めて冬期オリンピックに参加した1988年のカルガリー・オリンピック(カナダ)でのボブスレー競技(4人乗り)のエピソードに脚色を加えたもの。

 当時の映像

今回ジャマイカのボブスレー・チームは2002年以来、3大会ぶりの出場権を獲得しました。
ジャマイカといえば“世界一のスプリンター”ウサイン・ボルトが有名ですが実際、今回のオリンピックにボルトを召集する話もあったものの、彼の“寒いのは苦手”の一言で実現しなかったとか…!?

競技は17日から“男子2人乗り”が始まっており、2回戦を終えた時点でジャマイカは最下位の30位です。
また、同種目出場の日本チーム(鈴木寛・宮崎久)も、28位という経過にあります。
(※2日間で4回滑走し、その合計タイムで最終順位を決める)


~Lyrics~

I can see clearly now the rain is gone
雨が止んで、今はっきりと見える
I can see all obstacles in my way
行く手を阻む、あらゆる難題にも向き合える

レゲエに限らず沖縄とか南国の音楽って、聴く者の心をゆったり穏やかにさせてくれます。
思わず、“まぁ、いっかぁ…♪”なんて呟きそうになりますが、
オリンピック選手にとってコレは、“悪魔の囁き”!?

でも、この歌の根底に流れる明るくおおらかな“レゲエの心”は、
ジャマイカの人たちの国民性そのものなのでしょうね♪


Oh, yes I can make it now the pain is gone.
痛みも止んで、今きっとやれる
All of the bad feelings have disappeared.
後ろ向きな感情は、すべて消え失せ

このフレーズ…
思わず、スキー・ジャンプ男子ラージヒルで銀メダルを獲得した葛西紀明選手が、頭に浮かびましたっ
葛西選手は試合の直前に腰を痛め日本中を心配させましたが、終わってみると“限りなく金に近い銀メダル”に
輝き、その満面の喜びようからさぞや満足しているだろうと思いきや…
“金メダルを取って本当にレジェンドと呼ばれたかったけれど、また目標ができた。金メダルを目指して頑張りたい。…”
エッ…!? 次ってアナタ、45歳ですゾっ!!?

でも、4年後の楽しみができました♪
思えば、モーグルの上村愛子選手も葛西選手にしても、オリンピックで常に“未練”を残してきたからこそ、人一倍長く現役を続けてこれたのでしょうね…。


~Epilogue~

実は、ジャマイカ・チームがオリンピックのスタート・ラインに立つまでには、今回も競技以外の困難が立ちはだかっていました。
出場権を獲得したものの参加するための資金がなく、メンバーが私財を投じても8万ドル足りませんでしたが、映画『クール・ランニング』のモデルになったメンバーがネットで寄付を呼び掛け、ようやく出場が叶ったそうです。
また、ソチに入ってからも用具が現地に届かないハプニングに見舞われ、十分な調整もできませんでした。

“男子2人乗り”は2回戦を終えた時点でジャマイカは”最下位ですが、彼らには地元ロシア・チームに負けない程の温かい声援が送られているそうです。メンバーはというと…
“ここに来られてよかった。たくさんの人たちの支援に感激したよ。まだ大丈夫。明日を見ていてくれ。”
…と語り、メゲる様子などありません!

L'important, c'est de participer
重要なのは、参加することである(オリンピックは、参加することにこそ意義がある)

“オリンピックはメダリストが輝くためだけに用意された舞台ではなく、参加した選手一人ひとりに目標や背景があり、彼らはそれを陰で支えてくれた人への感謝の気持ちと共に闘っている”

…そう、ジャマイカ代表“クール・ランニング”に改めて教わったような気がします。



「アイ・キャン・シー・クリアリー・ナウ」


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tags : 1993年 レゲエ 希望 映画90's ドラマ オリンピック 

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「ワン・モーメント・イン・タイム」ホイットニー・ヒューストン

2014.02.08

category : Whitney Houston

Whitney Houston - One Moment In Time1 Whitney Houston - One Moment In Time2


Whitney Houston - One Moment In Time (1988年)


~Prologue~

ソチ・オリンピックが始まりましたが、今日の紹介曲は1988年のソウル・オリンピックのテーマ曲だった作品です。
そして、この曲を歌ったホイットニー・ヒューストンが亡くなったのが2年前、2012年2月11日のことでした。
彼女の急死の衝撃は私にとって記憶に新しいところで、そういった意味でも今回はホイットニーが歌う“アスリートの心情を代弁する作品”を取り上げることとしてみます…。


~“時”・“空”を超えて~

1988年のソウル・オリンピックといえば、陸上競技男子100m・カナダのベン・ジョンソンとアメリカのカール・ルイスの名勝負が注目を浴びました。
勝負はベン・ジョンソンが当時としては驚異的な世界記録で圧勝しましたが、結局彼の薬物違反により“思いがけない結末”で幕を閉じることとなりましたが…。
他にも、同・女子100mでは派手なマニキュアの長い爪で微笑みながら世界記録で駆け抜けたフローレンス・ジョイナーや、“バサロ泳法”の鈴木大地選手の活躍も脚光を浴びた大会です。

1988年なんて26年も前のことだし、“平成生まれ”の人にとっては生まれる前のハナシです。
普通に考えるとそんな昔との接点なんて思いも寄らぬことですが、1988年から現在に至るまで世界の第一線で闘い続けた男が存在します。
海外で“KAMIKAZE”との異名を持ち、今年1月には41歳7ヶ月の史上最年長でワールドカップ優勝を果たし、世界から“legend(伝説)”と敬われるスキー・ジャンプ日本代表・葛西紀明選手です。
1988/89シーズンからワールドカップに出場し上記選手と同時代を共にした彼が、今なおオリンピックで金メダルを狙えるポジションにあるなんて…
今回のオリンピックで私は、彼の“時空を超えた軌跡(大ジャンプ)”を楽しみにしています♪


~概要~

「ワン・モーメント・イン・タイム」はホイットニーのオリジナル・アルバムのための楽曲ではなく、アメリカ“NBCスポーツ”が中継したソウル・オリンピックをサポートした歌で、企画アルバム『1988 Summer Olympics Album: One Moment in Time』に収録されました。
シングルとしてもBillboard Hot 100で5位(年間89位)と大ヒットし、米国テレビ芸術科学アカデミー主催の“エミー賞”も授賞しています。
作家陣が豪華で、作詞「トップ・オブ・ザ・ワールド」(カーペンターズ)のジョン・ベティス、作曲「カリフォルニアの青い空」のアルバート・ハモンド、プロデュースはナラダ・マイケル・ウォルデンというメンバーを揃えました。

1989年のグラミーでは惜しくも受賞を逃しましたがこの曲で“最優秀女性ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス賞”にノミネートされ、オープニングでは圧巻のパフォーマンスを見せてくれました!




~Lyrics~

Each day I live, I want to be
一日一日の営みに、私は望みを込める
A day to give the best of me
今日一日が、至上の明日をもたらす一歩であれと

一日一秒を大切に、悔いのない時間を過ごす…
大人は子どもにそう教えますが、オリンピックを目指すトップ選手にも当てはまるようです。
自分の為になることを、地味に毎日続ける…
(ダイエットや禁酒禁煙とか!?
でも見た目派手なトレーニングだけでなく、そうした生活習慣のコントロールも今や必須です!


I broke my heart for every gain
これまでの張り裂ける心は、すべて勝利のため
To taste the sweet, I faced the pain
甘美を味わうために、痛みと向き合った

大きな成功を手に入れようと思えば、それに応じた痛みを受け入れなければならないのが道理。
上のフレーズで触れているように、アスリートは今日一日分の安楽をいつか叶う(かもしれない)大きな喜びのために積み立てています。
どれ程苦しい思いをすれば、金メダルに適うのでしょうね…?(私には、想像もつきません


~Epilogue~

まだ始まったばかりのオリンピックですが、ちょうどこの歌に触れている私の心を強く揺さぶったのが
女子モーグルの上村愛子選手でした。
彼女は18歳で長野オリンピック7位を手にした才能の持ち主でありながら、後年“何で、こんなに一段一段(7→6→5→4位)なんだろう…”と自身が涙混じりに苦笑いするように、大会毎に順位を1つずつ上げる軌跡を歩んできました。

この間の苦労を知らない人が“立派な(or 物足りない)成績”と評するのは簡単なことだけれど、常に世界一を目指してそれに適うだけの努力を積み重ねてきた彼女にとって“4年懸けて一段ずつの12年間”とは、どんなに辛く苦しい時間だったことだろう…。
それから更に4年を費やした5回目のオリンピック・ソチ大会は結局4位に終わり、勝利の女神は彼女にメダルをお与えになりませんでした。

Give me one moment in time
どうか、その一瞬を与え給え
When I'm racing with destiny
運命を懸けたレースに於いて

Then in that one moment of time
その瞬きの中にこそ
I will feel, I will feel eternity
私は、永遠を見出すだろう

恐らくこれが最後のオリンピックとなる彼女にとって、この大会が“その一瞬”を得るものであったか、
私にはわかりません。
しかし、ソチという“一瞬”に拘らず“一個の人生”として捉えてみると、これまで歩んできた“一段一段”がこれからの人生に耐え得るたくましさを育んでいるのだと、レース後のインタビューから思いました…。




「ワン・モーメント・イン・タイム」


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tags : 1988年 ソウル/ゴスペル 負けない心 オリンピック 

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Author:Beat Wolf
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