I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と解説+エッセイでお届けします

STOP!
地球温暖化/気象災害激甚化
Lil Dicky - Earth
Lil Dicky - Earth1
Beatles & Solo
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Yellow Submarine


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Magical Mystery Tour


Beatles(the other songs)


John Lennon


Paul McCartney


Wings


George Harrison


Ringo Starr


「たそがれの恋」オリビア・ニュートン=ジョン

2022.08.13

category : Olivia Newton-John

Olivia Newton-John - Don't Stop Believin' (1976年)

歌姫として、一人の女性として、オリビアが生涯大切にしたテーマこそ「Don't Stop Believin'」

《解説記事を更新》いたしました。【続きはこちら>>】をクリックしてご閲覧ください。


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tags : 1976年 カントリー/ポップ 励まし 追悼 

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「イフ・ノット・フォー・ユー」オリビア・ニュートン=ジョン

2015.04.24

category : Olivia Newton-John

Olivia Newton-John - If Not For You1 Olivia Newton-John - If Not For You2


Olivia Newton-John - If Not For You (1971年)



~オリビア・ニュートン=ジョン45周年~

“メジャー・デビュー45周年”を迎えたオリビア・ニュートン=ジョンの5年ぶりとなる日本公演が、現在進行中です。
4/30までの通常公演に加え、5/2には“すべての福島県の友達のために一生懸命歌います”というオリビアからのメッセージが込められた震災追悼のための福島公演『Pray For Fukushima』も予定されています。

記録を見る限り2012年からの『Summer Nights』ツアーが今年も継続されているようで、日本公演はこのセットリストに従うと想定して「イフ・ノット・フォー・ユー」を選曲しました(福島公演は少し変わるかも?)。
まだ初々しいオリビアの貴重な映像も用意しているので、そちらもお楽しみに♪



~概要~

「イフ・ノット・フォー・ユー」は、オリビアの黄金期を支えたプロデューサーのジョン・ファーラーとの出発点といえる同名1stアルバムからの1stシングルで、初めてイギリスで7位と大ヒットをを記録したほか、初めてアメリカBillboard Hot 100で25位(ACチャートでは3週No.1)とヒットした作品です。
独特な音の揺らぎを持つ“スライド・ギター”をフィーチャーしたアレンジが施されており、オリビアの“カントリー”イメージの原点ともいえるでしょう。

一方、楽曲はボブ・ディラン1970年のアルバム『New Morning』に収録された作品であり作詞・作曲もボブ・ディラン、オランダのチャートで30位という記録が残っています。
セッション初期にはジョージ・ハリスンも参加しており、その音源は1991年に『The Bootleg Series Volumes 1–3 (Rare & Unreleased)』として公開されました。
また、この縁からジョージ・ハリスンもビートルズ以降初となる同年のソロ・アルバム『All Things Must Pass』の中で「If Not For You」をカバー、ここでスライド・ギターが初めて用いられ歌詞も一部書き換えられしており(後述)、オリビアver.はジョージver.の影響を受けた作品といえるでしょう。
翌年、ジョージ主催のチャリティ『バングラデシュ難民救済コンサート』にはボブ・ディランも参加していて、本番では演奏されなかったものの二人が生ギターだけで「If Not For You」を演奏するリハーサル映像が残されています。

オリビアは当時各国のテレビ局を回ってプロモーションしていたようで、ネット上にも当時の映像が見られます。
残念ながらどれも口パクですが、ごく初期の初々しいオリビアの映像はとても貴重ですね♪

 
Bob Dylan-George Harrison-Olivia Newton John / The Concert for Bangladesh Rehearsal

 
Germany, TV Show "Disco-71" / french tv in july 1971



~Lyrics~

Babe I couldn't even find the door
私は、扉を見つけることも
I couldn't even see the floor
足元を見定めることさえ叶わなかった

【door】と韻を踏む【floor】…
【扉】の意味するところは何となく想像できると思いますが、【floor】は何を指し示すのでしょう?

しっかりした【床】があるからこそ、真っ直ぐ立っていられる…
床のない足元、それはまさに“綱渡り”のようです。
“doorは希望”とすれば、“floorは安心”…
どちらか一つ欠けても、穏やかな人生にはならないでしょう。


Babe the night would see me wide awake
夜は安らぎをもたらさず
The day would surely have to break
ひとり、暗闇に取り残されたまま
And it would not be new
夜明けを迎えなければならない

オリジナルのボブ・ディランはこのラインを、[baby, I'd lay awake all night / Wait for the morning light / To shine in through]と歌っています。
ジョージのカバーでは上のように書き換えられていますが、この間どんな心境の変化があったのでしょう?

ボブver.は“眠らずに夜明けを待つ”、ジョージ&オリビアver.は“眠れぬまま夜明けを迎える”というニュアンスの違いを感じますが、修正後の方が切ない状況のような気がします。
夜が明け一日が動き始めるのに、自分だけが暗闇に取り残されてしまったような、そんな“孤独”…。


The winter would hold no spring
春は訪れず、冬が居座ったまま
Couldn't hear a robin sing
コマドリの歌声は木霊せず

作者ボブ・ディランはアメリカ人なので【robin】は本来スズメ目ツグミ科の“コマツグミ(American Robin)”を指しているのかもしれませんが、オリビアはイギリス生まれなのでスズメ目ヒタキ科の“ヨーロッパ・コマドリ(European Robin)”を充てました。
日本でもコマドリ(スズメ目ツグミ科)は“日本三鳴鳥”の1つに数えられる美声の持ち主ですが、ヨーロッパ・コマドリも“春の到来を告げる鳥”として非常に愛されています。

イギリスではこれまで国鳥が定められていなかったことからそれを選定しようという動きがあるようで、現在オンライン投票が行われており(5/7まで)、ヨーロッパ・コマドリはその優勝候補だそうです!
(1961年のタイムズ紙の人気投票では、1位に輝いている)

 
ヨーロッパ・コマドリ / 日本のコマドリ



~Epilogue~

If not for you
もし、あなたがいなかったなら
I just wouldn't have a clue
きっと、私は手掛かりさえ見つけられずにいる

あなたの人生を振り返り、そんな風に思える人のことを思い出してみてください。
今も時間を共にしている人、今は離れ離れにある人、今はあの世に旅立ってしまった人…
どんな方にも、必ず思い浮かぶ人がいるはずです。

人生とは自分一人だけで運命が決まるものではなく、誰かの助けなしには曲がり切れないターニング・ポイントが度々用意されています。
深い地の底に眠る“石”が、誰かによって深い地の底から見出され、丹念に磨きをかけられることで初めてダイヤモンドの眩い輝きを放つように…。


そんな劇的な運命ではなくとも、あなたがいま生きているのは少なからず誰かの助けが及んでいるからです。

お日さまが、いつもあたたかい陽射しを届けてくれているように…
お星さまが、いつも静かな瞬きで航路を導いてくれているように…

彼らは自分の作用について、一々アピールなんてしないでしょう。
でも、それがあなたにとってどんなに不可欠なことだったか想いを至らすことができた時、胸いっぱいに“特別な感情”が溢れているはずです。

“If not for you...”

その言葉にこそ、“まだ磨かれていない宝石”が秘められているのかもしれません。 



「イフ・ノット・フォー・ユー」


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tags : 1971年 カントリー/ポップ ピュアな愛 

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「トップ・オブ・ザ・ワールド」カーペンターズ

2013.04.29

category : Carpenters

Carpenters - Top Of The World1 Carpenters - Top Of The World2


Carpenters - Top Of The World(1973年)


Summary

「トップ・オブ・ザ・ワールド」はカーペンターズの中でも屈指の有名曲ですが、元々は1972年6月に発売された4thアルバム『ア・ソング・フォー・ユー(A Song for You)』の収録曲でした。
このバージョンは現在よく耳にするものに比べギターがよりカントリー・タッチかつコーラスもシンプルで、リチャード・カーペンター自身当初シングル的価値があると認識してはいませんでした。

ところが当時日本ではアルバムの邦題も『トップ・オブ・ザ・ワールド』とタイトルされるほど人気曲で、1972年11月にシングルがリリースされると11万枚を売り上げる大ヒットを記録しています。
次いで翌年にアメリカではカントリー歌手リン・アンダーソンがカバーし、Billboardのカントリー・チャートで2位(Cash Boxカントリー・チャートではNo.1)と、これまた大ヒットとなったのです!

これに加えコンサートでの「トップ・オブ・ザ・ワールド」への観衆の反応から、リチャードはこの曲をシングル化すべきとの確信を得ました。
しかし所属レーベルA&Mには、アルバム『A Song for You』から既に4枚ものシングルをリリースしていることを理由に反対されています。

これに対し、実はアルバムのバージョンに密かに物足りなさを抱いていたリチャードはこの機会にアレンジし直したセルフカバーを希望し、11月に発売される初のベスト盤『The Singles: 1969-1973』の先行シングルとして収録することで合意を取り付けています。

こうしてリニューアルされた「トップ・オブ・ザ・ワールド」は1973年9月にシングルカットされ、同年12月にはメインであるBillboard Hot 100で見事2週連続No.1を獲得、カーペンターズにとって2曲目の栄誉を果たすこととなるのです。


Music

楽曲はリチャードによる作品で、この流れるように自然なメロディー・ラインの心地よさを私は“世界一”と思っています。
英語は隣接する単語をブレンドして(You got itを”ユガリ”的に)発音する特性から音楽への親和性が元々高い言語ですが、リチャードが紡ぎ出すラインの美しさは別次元!

それに加え類まれなる妹カレン・カーペンターの歌声もこれに劣らず素晴らしく、これまで多くの歌手がこの曲をカバーしていますがカレンを超えることは、未来永劫叶わないでしょう…。



Lyrics

歌詞は「イエスタデイ・ワンス・モア」ほか、リチャードとのコンビで数多くの作品を手掛けたジョン・ベティスです。
ジョンによると、この詞は全米No.1グループとなった当時のリチャードとカレンの気分を喩えたもので、プライベート・ジェットで飛び回るカーペンターズに彼が同行した際浮かんだアイデアなのだとか…。
初めて自家用機に乗った彼が、空高く上昇してゆく飛行機のあまりの心地よさに“僕らは世界の頂点にいるみたいだね!”と、カーペンターズの二人と話したエピソードが素になっています。

実際作業に入ると、リチャードとジョンはたった1日で作品を書き上げてしまったというから驚きです!
ジョンはこの頃の気分を“当時みんな忙しかったけどスターになりたての頃は、まさに最高の気分だった…。”と、後に振り返っています。

飛行機で舞い上がる最高の気分を“愛に満たされた女性の幸福感”に喩えた「トップ・オブ・ザ・ワールド」ですが、1:45辺りからの“There is only one wish on my mind”で始まるフレーズ…

私の願いは一つだけ
今日という日が過ぎ去っても、また巡り来る
明日という日、二人に変わらぬ一日が訪れること
あなたが傍にいてくれるだけで…


…という部分が、私は大好きです。
仏教に“諸行無常”の言葉があるように、人生に於いて今日という日が幸せであったとしても明日もそれが保障される理(ことわり)はありません。
だからこそ今日の幸せに感謝し、新たな一日を大切にしたいという気持ち…
それこそが、“Top Of The World”へと導いてくれる秘訣なのかもしれません。



「トップ・オブ・ザ・ワールド」




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tags : 1973年 カントリー/ポップ 心地よい 

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Author:Beat Wolf
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