I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と解説+エッセイでお届けします

STOP!
地球温暖化/気象災害激甚化
Lil Dicky - Earth
Lil Dicky - Earth1
Beatles & Solo
Please Please Me


With The Beatles


A Hard Day's Night


Beatles For Sale


Help!


Rubber Soul


Revolver


Sgt Pepper's


The Beatles


Yellow Submarine


Abbey Road


Let It Be


Magical Mystery Tour


Beatles(the other songs)


John Lennon


Paul McCartney


Wings


George Harrison


Ringo Starr


「輝きのままで」ベリンダ・カーライル

2020.01.03

category : Belinda Carlisle

Belinda Carlisle - Leave A Light On (1989年)

「Leave A Light On」というタイトルに込めた想いがいじらしい♪ ギターに【G.H.】が参加!

《解説記事を更新》いたしました。【続きはこちら>>】をクリックしてご閲覧ください。


続きはこちら >>

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tags : 80's ガールズ・ロック 女の恋 元気 

comment(8) 

「ホワット・シー・ウォンツ」バングルス

2018.09.28

category : Bangles

Bangles - If She Knew What She Wants1 Bangles - If She Knew What She Wants2


The Bangles - If She Knew What She Wants (1986年)



~概要~

「ホワット・シー・ウォンツ」はアメリカのガールズ・バンド、バングルス(The Bangles)がブレイクするきっかけとなった「Manic Monday」(過去ログ)に続いてアルバム『シルバースクリーンの妖精 (Different Light)』からリリースされた2ndシングルです。
1stシングル「Manic Monday」(全米2位)と3rdシングル「Walk Like an Egyptian」(全米No.1)というインパクトに挟まれ本曲はBillboard Hot 100で29位という地味なアクションでしたが、私にとってはこの2曲以上にお気に入りであり、ビートルズ・フリーク揃いであるバングルス本来の魅力を味わえる作品といえるでしょう。

歌っているのは「Manic Monday」のヴォーカルを務めたスザンナ・ホフス(Susanna Hoffs)で、残りのヴィッキー&デビー・ピーターソン姉妹とマイケル・スティールらが“掛け合うコーラス”は、まさにビートルズ初~中期を彷彿させる魅力を感じさせます。
作者はアメリカのシンガーソングライターのジュールズ・シアー (Jules Shear)…というより、“シンディ・ローパー「All Through the Night」(過去ログ)を書いた人”、と言った方がイメージし易いでしょう。
「If She Knew What She Wants」は元々ジュールズ・シアーが1985年に自身のアルバム『The Eternal Return』で発表した楽曲で、バングルスはその歌詞の一部を変更した上でカバーしています(後述)。

PVは、2種類制作されています。
一つは広く知られる【北米版】で、一部“モノクロ映像”が用いられたり“メンバーのムフフなシーン”がフィーチャーされており、スザンナのお母さんで映画監督のTamar Simon Hoffsが制作したものです。
もう一つはヨーロッパで見られた【UK版】で、こちらは“セピア色”と“回転するセット”が特徴となっています。


The Bangles - If She Knew What She Wants (UK Version)
 
 



~Lyrics~

If she knew what she wants
もしも彼女が自分の欲しいものを知っていたなら
(He'd be giving it to her)
(きっとカレはそれをあなたに与えてくれたはず)

バングルスver.の「If She Knew What She Wants」は、【she】と【he(sheの恋人?)】の関係に対する【I(sheの友人?)】の視点で描かれており、この構図はビートルズの「恋のアドバイス 」を思い起こさせます。
「恋のアドバイス 」は背中を押すように囃し立てる勢いがありますが、本曲の遠い懐かしさを感じさせるメロディとバングルス特有のあたたかく厚みのあるコーラスは、まるで友人(または女性全般)をやさしく見守っているかのようです。


But she wants everything
だけど、彼女は全てを欲しがったり
(He can pretend to give her everything)
(カレは全て与えられる“ふり”をする)

彼女は全てを欲しがったり、欲しいものは何もないと言い出したり、一体どんな人物なのでしょう…。
“全部欲しい”と言われたら、カレだって全部あげられる“ふり”でもするしかないでしょ?
(ドラえもんじゃないんだから!)

…かといって、“欲しいものは何もない”というのも少しさみしいかも?
こんな風に、相手の届く範囲に上手に投げてあげなきゃ♪ 



 …オレ、犬じゃね~し!


I'd say her values are corrupted
彼女の気分は“風”次第
But she's open to change
風の変化に動じ易い

【風】に相当する言葉は原文に無く、“作文”しました。
どうやら彼女は“移り気”な所があって、周りの人を振り回してしまうことがあるのかもしれません。
…だからといって【corrupt(堕落する、買収される、不道徳な、邪悪な…)】というのも、あんまりな気がします。

人の言うことを聞かないタイプではなく、【open to】から察すると“状況や人に影響され易くて気持ちがコロコロ変わる”タイプなのかもしれません。



~Epilogue~

If she knew what she wants
もしも彼女が自分の欲しいものを知っていたなら…

「If She Knew What She Wants」は、元々は作者ジュールズ・シアーが自ら歌うために書いた作品であり、【I(男性)】の【she】に対する視点で描かれています。
話の筋からすると、【I】と【she】は恋人(夫婦)関係でしょうか…。



なのに、【she】は“自分の欲しいものがわからない”というのです。
もしも灼熱の砂漠を飲まず食わずで一日中歩き回っていたとするなら、そのとき欲しいものが何かを迷うことはないでしょう。
つまり【she】には、そこまで切実に得なければならないものが無いということになります。
でも既に最愛の人を得て、大事にされ、穏やかな暮らしが生涯続くと思えるなら、“それ以外に欲しいものはない”と思っても不思議ではありません。

世の中には自分で使い切れないほどのお金を稼いでもまだ“底なしに欲しい”人もいれば、どんなに欲しいと願っても“一滴の水さえ得られない”人も存在します。
程度の差こそあれ“飢えている”という点でこの両者は“不満”状態にありますが、その何れでもないといういう意味で【she】は“満たされている”といえるのです。


 むしろ、【she】はこんなタイプ?


(I'd be giving it to her)
(きっと僕はそれを君に与えあげたのに)

放っておいて欲しいくせに、放っておかれるとさみしくなる…
そんなタイプの【she】は、寄って来た時おもいっきりかわいがってあげるのが上策? 



「ホワット・シー・ウォンツ」


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tags : 1986年 ガールズ・ロック 恋のアドバイス コーラス 

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「マッド・アバウト・ユー」ベリンダ・カーライル

2017.02.03

category : Belinda Carlisle

Belinda Carlisle - Mad About You1 Belinda Carlisle - Mad About You2


Belinda Carlisle - Mad About You (1986年)



~ベリンダ・カーライル来日公演~

まさに「California Girls」(過去ログ)のイメージにぴったりのカリフォルニア州(ロサンゼルス・ハリウッド)出身の女性歌手ベリンダ・カーライルが、2/28から日本公演を行います。
今回は彼女の単独公演に加えて、『80’s Dream 90’s Magic PREMIUM CONCERT』と題されるイベントにも参加する予定で、3/4はレイ・パーカーJr.と稲垣潤一が、3/4・5はクリストファー・クロスと石井竜也が出演するそうですが…

 クリストファー・クロスと石井竜也?
   組み合わせるなら“レイ・パーカーJr.と石井竜也”、“クリストファー・クロスと稲垣潤一”じゃね?

コホン…
さて、肝心のベリンダは3/5にNOKKOと出演するそうですよ!

 …コレはナットク



~概要~

ベリンダ・カーライルというと、地球儀の映像でお馴染み1987年の「Heaven Is A Place On Earth」(過去ログ)をご記憶の方も多いことでしょう。
恐らく日本ではそれで彼女を知ったという方が大半だろうと思いますが、ベリンダは80年代初頭に全米No.1ガールズ・バンドとなった“ゴーゴーズ(The Go-Go's)”の中心人物でした。
しかしどんなに隆盛を極めても短命に終わるという“ガールズ・バンドの宿命”(?)は逃れ得ず、1985年には解散を余儀なくされています。

翌1986年にソロ・デビュー作となったのが、自身の名を冠した1stアルバム『Belinda』です。
「Mad About You」はそこからの1stシングルで、Billboard Hot 100で3位(年間36位)を記録しました。
この曲は、実はゴーゴーズの幻の4thアルバムのために用意された作品で、本作のレコーディングにはゴーゴーズの元メンバーだったシャーロット・キャフィーがギターを弾き、コーラスにはシャーロットとジェーン・ウィードリンが参加しています。

この他にも「Mad About You」の中間部にはアンディ・テイラーがギター・ソロで参加しており、本作のPVにも出演しデュラン・デュランを脱退した直後ということも重なって特に話題を呼びました。
アンディとはかなり仲が良かったのか、当時のベリンダのライブにも彼が応援に駆けつけています。
更に、ベリンダは交友関係が広いことでも知られますが、このアルバムにはフリートウッド・マックのリンジー・バッキンガムが楽曲提供を、バングルスのスザンナ・ホフスが楽曲提供&コーラス、ビートルズやローリング・ストーンズとも共演した伝説のキーボード・プレイヤー、ニッキー・ホプキンスほか多数のゲストが参加しました。

 



~Lyrics~

I'm mad about you
あなたに夢中…
You're mad about me babe
あなたも、私に夢中

“夢中”と表現すると何となくロマンティックなイメージですが、あなたも最近こんな風に【mad】という言葉を耳にしたのではないでしょうか?


We are going to appoint ‘Mad Dog' Mattis as our secretary of defense.…

“Mad Dog”
トランプ政権下で国防長官に任命され、先日来日したジェームズ・マティス退役大将のあだ名です。
日本のメディアで[狂犬]と訳されているとおり【mad】には“気が狂って”という意味がありますが、多くの将兵から尊敬を集めるこの歴戦の英雄に対し【mad】に悪い意味を込めるとは思えないので、現場では“非常に優秀な兵士”といった意味合いで使われてきたあだ名ではないでしょうか…(【mad】には[good]の意味もある)。

…でも“mad about you”は、ちょっと気が狂っているのかも? 


Couple of fools run wild aren't we
私たちって、手の施しようのないおバカなカップルね?
Pushing the day into the nighttime
昼も、夜もお構いなしで

“人間は判断力の欠如によって結婚する”といいますが…
それって、【fool】じゃないと結婚できないってコト?

少し前の「ジョアンナ」(過去ログ)でも【We can do all night, so nice】という意味深なフレーズが出てきました…
クール&ザ・ギャングはファンク・バンドなので“そんな意味”を妄想しても構いませんが、歌姫ベリンダに決して“そんな意味”を重ねてはいけませんっよ!? 



~Epilogue~

デビューして瞬く間に全米No.1の称号を得たゴーゴーズでしたが、解散の頃には“最初の頃に持っていたステージに立つ楽しさといったものがなくなってしまっていた”といいます。
No.1に立ったが故のプレッシャーや人間関係のストレスからメンバーは飲酒・ドラッグに溺れ、ベリンダによると“睡眠や食事もちゃんと摂らずお酒ばかり飲んでいたから肌は荒れるし、体重もかなり増えた”そうです。

そんな荒れた毎日を過ごしていたこの頃、彼女はとあるパーティーで一人の男性と出逢いました。
彼の名はモーガン・メイソン、レーガン大統領の下で政治担当補佐官も務め、映画やテレビの広報の仕事をしていた人で、二人は1986年4月12日に結婚しています。
乱れた生活を改め食事をコントロールし、フィットネスやヴォイス・トレーニングにも通い、みるみるうちに元の生気を取り戻すどころか以前に増して洗練された女性へと変貌していったこの頃の彼女の心境は、“推して知るべし”でしょう。
1stシングルとなった「Mad About You」は、それを代弁しています。

本作のPVというとロック・ファンはアンディ・テイラーに目が釘付けと思いますが、ベリンダ・ファンはこの映像の中で“やたらベタベタしているもう一人のイケメン”の存在も気になる所ではないでしょうか?
しかしこの男性こそベリンダを妻に娶ったモーガン・メイソンその人であり、「Heaven Is A Place On Earth」でイチャイチャしているのも彼です!
ちなみに、ロック・スターには珍しく(?)二人は現在も幸せに結婚生活を続けているようですよ♪


Mad about love (Mad about you)
恋に夢中
You and I
あなたと、私

ベースの刻むリズムが、彼女の“ときめき”を伝えているかのよう…。



「マッド・アバウト・ユー」


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tags : 1986年 ガールズ・ロック 

comment(10) 

「バケーション」Go-Go's

2015.07.17

category : Belinda Carlisle

Go-Gos - Vacation1 Go-Gos - Vacation2


Go-Go's - Vacation (1982年)



~待ちに待った“Vacation”♪~

いよいよ、待ちに待った“summer vacation”へと突入です!
全国の小中学校は、おおよそ7/18~7/25(例外もある)から夏休みに入りますが、子どもたちにとって今が一番ワクワクしている時期でしょう。
アメリカの女の子たちもそれは同じようで、「Vacation」を聴いているとまさに“そんなfeeling”♪
しかし、我らが“◎eat ▼olf”先生はその能天気ぶりに対し、こう警鐘を鳴らしておられます…

 “気をつけろ 楽しいウタには ウラがある”

う~む…
凡人の私には単なるダジャレにしか思えないのですが、きっと深~い意味があるのでしょうね? 



~概要~

Go-Go's(ゴーゴーズ)は1978年に結成されたメンバー5人全てが女の子のロック・バンドで、従前としたロックの“男臭さ・不良っぽさ”をただ模倣するのではなく、普通の女の子の感性を生かして“よりポップに・可愛らしく”表現し男女を問わず広い人気を獲得した最初の“ガールズ・バンド”でした。
彼女らの成功スタイルはバングルス(過去ログ)や日本のプリンセス プリンセスに影響を与え1980年代に花開きますが、“花の命は短い”の喩えがあるように、何れも短命に終わっています。
ちなみに、「あいにきて I・NEED・YOU!」“GO-BANG'S”のバンド名は“Go-Go's + Bangles”…という説もあるとか・ないとか??

「バケーション」は全米No.1を獲得した『Beauty and the Beat』に続くGo-Go's1982年の2ndアルバム『Vacation』からの1stシングルで、タイトルどおり8月にBillboard Hot 100で8位(年間87位)を記録しています。
楽曲はメンバーによる共作で、ヴォーカルは後に「Heaven Is A Place On Earth」(過去ログ)で一世を風靡するベリンダ・カーライル

高度なテクニックや凝ったサウンドを駆使しているわけではありませんが、イントロなどで演奏される爽やかでノリのいいラインがチャーミングで、その心地よさについ“歩道橋の上から見かけた見かけた革ジャンに”と歌い出しそうになるのは、私だけでしょうか?(※「今すぐKiss Me」LINDBERG
また、有名な『Vacation』アルバム・ジャケットのメンバーによる“水上スキー写真”はPVにも反映されていますが…
コチラは、折角の“トリック”がネタバレしちゃっていますね!? 

 



~Lyrics~

Now that I'm away
逃げ帰ってしまった、今のアタシ
I wish I'd stayed
留まっていたらよかったのに

“【away】なんかせず、【stay】してたらよかったのに…。”
楽しみにしていた「Vacation」なのに、歌は主人公の“後悔”で幕を開けます。

【away】の背景に何があったかは後で描かれていますが、どうやらその選択が裏目に出てしまったようです。
あなたもこんな“トホホ”、覚えの一つもあるのでは? 


When you looked at me
あなたに見つめられた時
I should've run
もっと距離を縮めるべきだったのに

ここが、物語のすべての始まり。
【you】に見つめられ、本当なら【run】すべきだったのにそれが実行できなかった…。
問題はどの方向に【run】するかで、“突撃”すべきだったのに“撤退”してしまった…という場面なのでしょう。

自分に自信があったらチャンスと捉えられるのでしょうが、主人公はそれが少し足りなかったかもしれません。
でも、お互いの気持ちがわかっているなら幾らでも挽回の余地はありそう…?


I should've known all along
いずれ時が告げてくれること…
That time would tell
最初から分かっていたらよかったのに

あなたも、こんな妄想したコトあるでしょう?
そんな“反則ワザ”が使えるなら、人生で失敗なんかせずに済むのですから。

 “今日の晩ごはん、何だろう? 《反則ワザ》 …おっ、カレーだな?♡”
“君には、そんな乙女ゴコロなんて一生理解できない気がする…。” 



~Epilogue~

私たちは一言に【vacation=休暇】と解していますが、語源を辿ると日本人と西洋人の休暇に対する捉え方の違いが浮き彫りとなって、案外面白いものです。
基になっている【vac】はラテン語に由来する“空っぽ”を意味し(-ateは動詞をつくり、-ionは名詞をつくる)、アメリカで広く用いられます。
フランス語では【vacances(バカンス)】といい、彼らにとってそれは“人間が元気に生きていくため必要なもの”として認識されているそうです。

こうして見てみると西洋人にとって【vacation】は“責任・義務から開放され、家を空にして出掛ける”という哲学が根底にあり、日本語の“休暇”という翻訳だけでは説明しきれない文化といえます。
つまり、彼らにとって【vacation】とは“一切の仕事を忘れ日常を離れて遊ぶ(か何もしない)”ものであって、“家でのんびり過ごす”はその概念に入らないのです。


A week without you
あなたのいない一週間…
Thought I'd forget
きっと、忘れられると思ってた

楽しみにしていた【vacation】…
もしもあの時“yes”と答えたら、心に描いた夢が現実となっていたことでしょう。
でもそれが叶わなかったからと、一度は“好きになった人”を忘れる必要なんてありません。
忘れようとして忘れられるものではないし、有り余る時間を家でじっとしていたら思い出したくなくても思い出してしまうでしょう?
それだったら、“一度しかない今年の【vacation】”を精一杯過ごすべきです。

日本の夏にも豊かな海や山、心躍らせる花火や祭り、工夫を凝らしたイベントやアトラクションが用意されています(誰かさんみたいに、水上スキーも面白そう?)。
あなたにとって、楽しい夏休みでありますように♪ 



「バケーション」


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tags : 1982年 ガールズ・ロック 失恋 

comment(6) 

「マニック・マンデー」バングルス

2014.04.25

category : Bangles

Bangles - Manic Monday1 Bangles - Manic Monday2


Bangles - Manic Monday (1986年)


~Prologue~

あなたは、月曜日はお好きですか?

「マニック・マンデー」は、ある女の子の月曜を迎える気持ちを歌った作品です。
でも彼女を“manic”にさせているのは、月曜ではなく…

“カ・レ・シ”・・・?
 


~概要~

バングルスは女の子だけで構成される“ガールズ・バンド”史上、最も成功を収めたバンドの一つです。
4/18から人気アニメ『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズ第3部『スターダストクルセイダース』のエンディングに起用されている「エジプシャン」や、人気の高いバラード「胸いっぱいの愛」などヒット曲も多いですが今回紹介する「マニック・マンデー」も彼女ららしい魅力に溢れた作品で、バングルスがブレイクするきっかけとなった曲です♪

「マニック・マンデー」は「エジプシャン」も収録された2ndアルバム『シルバースクリーンの妖精 (Different Light)』からの1stシングルで、初のBillboard Hot 100チャート・インにして2位(年間48位)と大ヒット、世界各国でTop5以上を記録しました。

タイトルにも使われる【manic】は医学用語で、気分が異常に高揚し支離滅裂な言動を発する“躁病(そうびょう)の”という意味です。
熱狂的なファンを指す【マニア(mania;躁病)】はこれに関連する言葉で、【躁】は“躁(さわ)ぐ”と訓読みするように“さわがしく落ち着かないさま”をいい、今回の「Manic Monday」も“さわがしい月曜日”と解釈しました。
ちなみに躁病と並んで、よく耳にする【鬱(うつ)病】はこれと真逆の“意欲・興味・精神活動の低下”がみられる症状で、躁病の人は“ハイ”になった後“うつ”に襲われることが多いようです。

 ~1986年のライブより~



~ Who is “Christopher” ? ~

「マニック・マンデー」は作者“クリストファー”が、バングルスの1stアルバムを聴いてスザンナ・ホフス(この曲を歌っている人)を気に入って提供した作品です。
実はこの男、後に《写真・下》を名乗った(Love Symbolと呼ばせた)人物であり、一般には“プリンス(Prince)”と認知されて…
つまり、『Purple Rain』のプリンスです!(早くそう言わんかいっ!
Bangles - Manic Monday3
バングルスが初めてプリンスに会った時、1stアルバムをプレゼントしようとしたら彼は既に“自分で買って所持していた”というエピソードもあったほど彼に気に入られていたようです。
ただし、「マニック・マンデー」はバングルスのために書き下ろされたものではなく、1984年当時プリンスがプロデュースしていた女性ヴォーカル・トリオ“Apollonia 6”にのために、自身の1982年のヒット「1999」の歌詞を書き換えた作品でした。
このバージョンが正式にリリースされることはなく、Youtubeにはデモver.とされる音源がUPされています。

一方で、“「マニック・マンデー」のNo.1を阻んだのがプリンス自身の「KISS」”だったというのも、面白い因縁でしょう?
でもプリンスはよっぽど彼女らが気に入っていたのか、バングルスとライブで共演した貴重な音源も発見できましたよ!



~Lyrics~

I was just in the middle of a dream
私は、すっかり夢の中
I was kissin' Valentino
ヴァレンチノとキスしてたんだ

Valentinoは、1920年代に活躍したイタリア系俳優ルドルフ・ヴァレンティノという人のことだそうです。
夢って、目覚める頃によく見るので“イイトコロ”で終わっちゃうことも多いですが…
キスする相手は、“カレシ”じゃないのかいっ!?


Blame it on the train
電車のせいにしちゃおっ!
But the boss is already there
だけど、ボスもそれに乗ってるし…

今回のお気に入りです♪
この作品は詞全体にユーモアが感じられますが、特にシャレてる所なのでイタズラっぽく表現してみました。
遅刻を“自分以外のせい”にするというのは常套手段ですが、電車を言い訳にするのは難しいですよネ!
(特に、時間に正確な日本の電車は…?)


He tells me in his bedroom voice
ベッドルームからは、カレの甘い誘い…
"C'mon honey, let's go make some noise"
“おいでハニー、一緒に’イイコト’しよう ♡”

この場面で’イイコト’といったら、説明不要ですよねっ?
ここの“ let's go make some noise”と、上の“get down”は同じような意味合いと解釈しています。
でも、“コレ”が彼女の寝坊の原因!?

このカップルは“いろんな意味で”、男女が逆転しているようです…。


~Epilogue~

あるアンケートによると”嫌いな曜日”の1位はやっぱり、月曜日!

他の曜日を引き離し、圧倒的な“人気”です(48.7%)。
その理由はこの作品で歌われるように、休日明けの月曜はどうしても“manic(さわがしく)”に感じてしまうからですよね。
でも主人公が“my fun day”とする日曜日は、意外にもこのアンケートでは月曜に次ぐ2位でした(6.4%)!
このヘンは、日曜を“仕事のための調整日”とセーブして過ごすマジメな日本人の気質が表れているのかもしれません。

さて…
今年もゴールデンウィークが始まりました。
休日が多いのはうれしいですが、一方で後遺症ともいえる“五月病”もあります。
特に次の月曜は日曜と祝日に挟まれ、メンドクサい…。
5月は連休もあり気候も穏やかで過ごし易い季節ですが、こう言い表されることもあります。

“五月蝿(うるさ)い”!

楽しいGWをお過ごしください…♪ 



「マニック・マンデー」


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tags : 1986年 ガールズ・ロック 楽しい愛 かわいい 

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Author:Beat Wolf
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