Bobby Brown - On Our Own (1989年)~2016年版『ゴーストバスターズ』~ “幽霊退治”を題材にした1980年代のSFコメディ映画
『ゴーストバスターズ』 シリーズが“お化粧直し”をして帰ってきました!
8月19日より全国公開されている『ゴーストバスターズ』は
1984年のオリジナル映画のリブート(仕切り直し)作品 であり、“主要キャスト4人の全ては女性”という設定に変更されています。
今年“4月1日”には映画の配給元であるSONY(コロンビア映画)が全面バック・アップして『ゴーストバスターズ』に登場する“ゴースト捕獲装置プロトンパックの開発に成功”キャンペーンを張って世間を騒がせました(※重ねて言いますが、“4月1日のこと”ですので…)。
ここではまず、
2016年版『ゴーストバスターズ』の予告 と、友近・渡辺直美・椿鬼奴・しずちゃんらがパフォーマンスする
日本語版『ゴーストバスターズ』主題歌のPV をご紹介いたしましょう♪
VIDEO VIDEO ~概要~ ボビー・ブラウンは黒人アイドル・グループ“
ニュー・エディション(New Edition) ”出身のR&B歌手で1988年にソロとして世界的に大ブレイク、日本でも巷で彼の個性的な髪型・服装を真似た若者
“ボビ男” が出没し社会現象にもなったので、ご記憶の方もあるでしょう。
「オン・アワ・オウン」はそんなボビーが人気絶頂にあった頃の作品で、1984年に歴代7位の北米興行収入を挙げた『ゴーストバスターズ』の続編
映画『ゴーストバスターズ2』の主題歌 であり、
ボビー自身も“市長公邸のドアマン”として劇中にサプライズ出演 しました。
シングルは映画に合わせ1989年6月にリリース、
Billboard Hot 100で3週連続3位(年間19位) を記録しています。
作者は
"L.A."リード&ベイビーフェイスとダリル・シモンズ 、後にボーイズIIメンの「End of the Road」で歴史に名を残すことになる3人による作品で、彼らは本作に於いてプロデュース+演奏+コーラスなど全面的にボビーをバック・アップしました。
映画のプロモーションを兼ねる
MV は映画シリーズ第一作の主題歌「Ghostbusters」の主要キャストによる全面的なバック・アップではなかったもののリック・モラニスが参加しており、それ以外の
“サプライズ・ゲスト” が多数出演する形式は受け継いでいます。
『サタデー・ナイト・ライブ』のジェーン・カーティン、ファッション・モデルのイマン・アブドゥルマジド、女優サリー・カークランド、『スーパーマン』のクリストファー・リーヴ、
『フットルース』 のヒロイン ロリ・シンガー…
そして、今年日本で毎日のように報道され
“見覚えのある特徴的なヘア・スタイルの男性” が『Trump Tower』と刻まれた建物から出てくるではありませんか!
…そう、共和党候補として現在アメリカ大統領選を戦っている“不動産王”
ドナルド・トランプ でした。
VIDEO VIDEO ~旧シリーズと2016年版『ゴーストバスターズ』の関係~ 1989年の『ゴーストバスターズ2』の続編となる
『第3作』の構想 は2008年頃から浮上していたものの、主演のビル・マーレイが脚本に難色を示し出演を辞退するなど、計画は数年に亘って難航していました。
2012年の暮れ、ようやくビルをはじめ主要オリジナル・キャスト全員の再出演が決まり、『第3作』は
“年老いた旧ゴーストバスターズが新しいメンバー(うち数人は女性)に仕事を引き継がせるストーリーが予定されていた” そうです。
しかし、前2作でイゴン・スペングラー博士役(+脚本)を務めてきた
ハロルド・ライミスが2014年に死去 してしまったため、この続編構想は幻に終わってしまいました。
その後
リブート構想 が持ち上がり、監督/脚本を担うことになったポール・フェイグが
主人公を全て女性 にするアイデアを提案、“オトコには弱いがゴーストにはめっぽう強い理系女子(リケジョ)”という基本設定が構築されました。
『ゴーストバスターズ』を継承することとなった4人の女優は何れも“コメディエンヌ”でもあり、シリーズの魅力である“ゴーストなのに笑わせる”路線は生かされています。
また、“お楽しみ”は他にもあって、
旧シリーズのキャスト であった ビル・マーレイやダン・エイクロイド(本作では制作総指揮)、アーニー・ハドソン、シガニー・ウィーバー、アニー・ポッツらが
別キャラクターとしてカメオ出演 しているのでどんな場面で登場するか、お見逃しなく♪
さらに、ロック界からはあの
オジー・オズボーン が出演しており、“ラスボス(ラスト・ボスの略)”キター!!
…と思いきや、意外にも(?)“本人役”だそうです。
(
オジーの場合、“オジーのままでラスボス”ってことじゃね? )
~Epilogue~ 1989年の『ゴーストバスターズ2』は無数のゴーストが超常現象を起こし、人間社会を混乱させたり破壊するストーリーとなっています。
そのゴーストの源となっているのが
“ピンク・スライム” とわれるスライム状の物体で、これがニューヨークじゅうの怒りや憎しみの感情に反応して肥大化し、次々とゴーストを生み出し悪の親玉“カルパチアのヴィーゴ”を蘇らせるエネルギーとなったという設定です。
しかしこのスライムは怒りや憎しみといったマイナスの感情だけを蓄積するわけではなく、愛情や音楽を楽しむといったプラスの感情も吸収できる物質であるところに、私は興味を持ちました。
つまり
“スライムを善にするか悪にするかは人間次第” であり、ここでは社会に於いてマイナスの感情が多くなってしまったために悪さをするゴーストばかりが生まれてしまっただけで、
醜いゴーストの多発は人間社会の鏡 として描かれているのです。
この物語がフィクションであるとかゴーストの存在の是非はさて置き、これには私も思い当たる節があります。
世界的にみて、
治安の悪化やテロ多発 の根底には
差別や利益独占による不満や憎しみ があり、
地球温暖化や大気・水質汚濁による災害 は
自然の浄化・回復力を遥かに上回る人間の欲望 によって生じたものと考えられるからです。
もしもあなたがこの社会を生き辛いと思っているとしたら、それは私たち自身の心の持ち方やライフ・スタイルに内包された問題が姿を変えて警鐘を鳴らしているといえるのかもしれません。
Well I guess we're gonna have to take control そうさ、僕らがコントロールしなければならない (All on our own) すべては、自分たちの力で この地球と社会を破滅させるのも、救うことができるのも
私たち人間であることを、心に刻みたい。
「オン・アワ・オウン」 VIDEO 続きはこちら >>
スポンサーサイト
tags :
1989年 ダンス/R&B 映画80's ゴーストバスターズ ハロウィン