I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と解説+エッセイでお届けします

STOP!
地球温暖化/気象災害激甚化
Lil Dicky - Earth
Lil Dicky - Earth1
Beatles & Solo
Please Please Me


With The Beatles


A Hard Day's Night


Beatles For Sale


Help!


Rubber Soul


Revolver


Sgt Pepper's


The Beatles


Yellow Submarine


Abbey Road


Let It Be


Magical Mystery Tour


Beatles(the other songs)


John Lennon


Paul McCartney


Wings


George Harrison


Ringo Starr


「レインボー・コネクション」カーミット・ザ・フロッグ

2021.05.20

category : Soundtracks

Kermit the Frog - Rainbow Connection (1979年)

“Rainbow Connection”…雨の季節、水辺で歌う“彼”には人知れず抱く大きな夢があるのです ♪

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tags : 1979年 ポップ 雨/虹 希望/夢 映画70's ディズニー ドラマ 偉大な曲 

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「イントゥ・ジ・アンノウン」イディナ・メンゼル(Feat.オーロラ)

2019.11.04

category : Disney/Animation

Idina Menzel - Into The Unknown featuring AURORA (2019年)

11月22日公開予定のウォルト・ディズニー・アニメ最新作『アナと雪の女王2』のメイン曲 ♪


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tags : 00's- ディズニー 映画 

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「ハロウィーン・タウンへようこそ」from ナイトメアー・ビフォア・クリスマス

2017.10.20

category : Disney/Animation

This Is Halloween from the Nightmare Before Christmas1 This Is Halloween from the Nightmare Before Christmas2


This Is Halloween from the Nightmare Before Christmas(1993年)



~The Nightmare Before Christmas~

西洋の慣習でありながら日本の文化として完全に定着し、国民に愛されているクリスマス…
赤と白を纏(まと)ったやさしげな笑顔のサンタクロースが子どもたちにプレゼントを渡すため空をかけ巡るイメージは、子どもだけでなくみんなを幸せな気持ちにさせてくれます。
一方、暗い闇夜に耳まで裂けたかぼちゃ頭のジャック・オー・ランタンが不気味な笑みを浮かべているイメージのハロウィン…

santa_convert_20131223150610.png This Is Halloween from the Nightmare Before Christmas3

全く正反対ですが、もしもこの二つのイメージを一つにしたらどうなると思います? 



~概要~

「ハロウィーン・タウンへようこそ」は、1993年公開のディズニー(Touchstone Pictures)映画『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス(The Nightmare Before Christmas)』のオリジナル・サウンドトラックであり、OP曲です。
制作は『バットマン』や『アリス・イン・ワンダーランド』など独特な世界観を映し出してきたティム・バートンで、彼がディズニーのアニメーター時代に書いた詩が原案となっています。

ディズニー(カテゴリ)というとミッキー・マウスなどの“かわいいキャラクター”や、シンデレラなどいわゆる“ディズニー・プリンセス”が社風を象徴していますが、『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』のホラー・テイストはこれと対極であり、アニメーションでありながら内容が不気味で子ども向けでないと判断されたためディズニー系列の大人向け実写映画会社タッチストーン・ピクチャーズの作品として公開されました。
しかし100名を越える一流のアニメーターが1コマ1コマ丹念に創造(1440コマ/分)し、完成まで3年を費やした(1分の映像を撮影するのに1週間かかったといわれる)という“ストップモーション・アニメーション”による人形の動きや表情が実に豊かであり、こうした手作り感のせいかホラー・テイストでありながら映像には何処か温かみを感じさせるものがあります。

映画の音楽は主役ジャック・スケリントンの歌声も演じたダニー・エルフマンが担当し、「This Is Halloween」を含めた作曲・作詞も彼が担いました。
本曲は映画の冒頭で物語の舞台となるハロウィン・タウンについてのイントロダクションの役割を果たしており、ハロウィン・タウンの住人(声優)によって歌唱されています。
こうしたオバケ・妖怪の世界の概念は私たち人間社会とはギャップがあり、日本でもそうしたダーク・ヒーローとして愛され続けたアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』のOPテーマ曲でも、“お化けにゃ学校も試験もなんにもなーい!”と紹介されていました。

 



~Lyrics~

This is Halloween, everybody make a scene
今夜はハロウィン、みんなで騒げ
Trick or treat till the neighbors gonna die of fright
“トリック・オア・トリート!”お隣さんを震え上がらせるまで

【Trick or Treat】は、ハロウィンで子どもたちが仮装してご近所を回る際に発する言葉です。
[Trick]は“いたずら”[Treat]は“ごちそう”で、Treatをくれない場合は子どもたちがTrick(生卵を玄関に投げつけるなどいろいろ)しても許されるそうですが、日本人には教育的に差し障りがありそう?

ちなみに[Treat=お菓子]となったのは、カトリックの聖人らを弔う祝日『Allhallowtide(万聖節の時節;10/31-11/2)』に於いて子どもたちや貧しい人々が家々を回って歌を歌い、代わりに十字模様の入ったお菓子[Soul cake]を分け与えた慣習からきているようです。
1963年にこの歌をピーター・ポール&マリーが「A' Soalin」としてレコーディングし、2009年にはスティングもカバーするなど意外に侮れない美しさがあります。

 


Skelleton Jack might catch you in the back
スケルトン・ジャックに後ろから捕まると
And scream like a banshee
キミはバンシーみたいな悲鳴を上げ

物語の主人公ジャックは元々カボチャ頭の案山子(かかし)ですが、冒頭の「This Is Halloween」のシーンの中で全身を炎で焼いてしまい[skeleton(骸骨)]となってしまいました。
この非常にスマートなキャラクターのデザインについて、自らもディズニーのアニメーター出身であるヘンリー・セリック監督は“長い脚で華麗に動く蜘蛛が着想源”と語っています。

「This Is Halloween」には劇中のキャラクターが多く登場しますが[banshee]はこれに該当せず、アイルランドおよびスコットランドに伝わる家人の死を予告するという女の妖精で、彼女の泣き声が聞こえた家では近いうちに死者が出ると言われているそうです。


[CHILD CORPSE TRIO]
Tender lumplings everywhere
どこもかしこも、かよわいウスノロばかり
Life's no fun without a good scare
ステキな恐怖がなけりゃ、人生楽しくもない

私たちの世界では通常[scare(突然の恐怖)]は避けたいものですが、ハロウィン・タウンではその逆です。
[lumplings]は作詞者ダニー・エルフマンによる造語だそうで、私は[lump(のろま)]+[‐ling(…に属する人)]をイメージしました。
ちなみに彼は当時オインゴ・ボインゴ(Oingo Boingo)というロック・バンドのメンバーであり、1994年のアルバムで「Tender lumplings」という曲も発表しています。

…それにしてもオバケとはいえ、子どもが人生を語るとはちょっとナマイキ? 



~Epilogue~

本作の主人公であるジャック・スケリントン(Jack Skellington)はハロウィン・タウンの住民に“パンプキン・キング”と称されているように、ハロウィンを象徴するカボチャの提灯【ジャック・オー・ランタン(Jack-o'-Lantern)】《写真・左》を彷彿させます。

この提灯の由来については諸説ありますが、アイルランドの古い伝承によると[Jack the Smith]という飲んだくれで嘘つきな男にまつわる話が基になっているようです。
そのジャックがこの世の生を終えた時、生前の悪行から天国に行くことは叶わなかったものの、サタンを騙すことに成功して地獄行きも免れ、この時サタンから永遠に消えない地獄の炎を授かり、くり抜いたルタバガ(カブに似たアブラナ科の根菜)《写真・右》の中に灯してこの世の墓場を彷徨った…そして、そのランタンの灯火はundead(幽霊やゾンビなど)やvampire(吸血鬼)を遠ざけると一部の人々の間で信じられるようになってゆきました。
やがてこの伝承がアイルランド移民によってアメリカに伝えられ、ルタバガがカボチャに変わって広まった…とのことです。

This Is Halloween from the Nightmare Before Christmas3 This Is Halloween from the Nightmare Before Christmas4


Wouldn't you like to see something strange?
見知らぬものを見てみたいと思わない?

物語は主人公ジャック・スケリントンがハロウィンにマンネリを覚え、初めて目にしたクリスマスの華やかさに心を奪われることに始まります。
そこでジャックはハロウィン・タウンでもクリスマスを催そうとしたり、自分がサンタクロースとなってクリスマス・タウンの子どもたちにプレゼントを配ることを思いつくのですが、あくまで“ハロウィン的思考”でしかクリスマスを捉えられない彼やハロウィン・タウンの住人らのギャップが滑稽であり、一方でそれがタイトルにもなっている【The Nightmare(悪夢のような出来事) Before Christmas】を引き起こすことにもなるのですが…。

This is Halloween, this is Halloween
今夜はハロウィン、楽しいハロウィン
Pumpkins scream in the dead of night
カボチャは夜中に悲鳴を上げる

クリスマスとハロウィン…
影があるから光が輝いて見え、光があるからこそ影の黒さが際立つものです。

物語の最後にジャックがサンタクロースに“上手くいくと思ったのかね?”と説教されたように、対極的な概念にあるものをきちんと理解もせず安易にこれを一つにすることは失敗を招くだけでなく、白と黒というそれぞれの際立った特性さえ失わせてしまうことにもつながりかねません(灰色は別の使い道がありますが)。
幸いなことに、私たちには白は白、黒は黒の魅力をそれぞれ両方楽しむ機会が与えられています。
まずはスリリングでミステリアスなハロウィンを堪能することにいたしましょう♪

でもジャックがやった[ビックリ箱のプレゼント]は、意外とやってみたい人も多い? 



「ハロウィーン・タウンへようこそ」


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tags : 1993年 ミュージカル アニメ ディズニー 映画90's ハロウィン 

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「ビューティー・アンド・ザ・ビースト~美女と野獣」セリーヌ・ディオン&ピーボ・ブライソン

2017.02.24

category : Disney/Animation

Céline Dion and Peabo Bryson - Beauty and the Beast1 Céline Dion and Peabo Bryson - Beauty and the Beast2


Céline Dion and Peabo Bryson - Beauty and the Beast (1991年)



~実写版『美女と野獣』公開~

3月3日は、“ひなまつり”。
女の子にとって、夢のある作品はないかなぁと模索していると…ありました!

2015年に、本ブログでディズニー・アニメの名作『シンデレラ』の実写版について特集しましたが(過去ログ「夢はひそかに」)、今春4月21日からはこれもディズニー屈指の人気作『美女と野獣』の実写版が公開予定です。
その最大の注目ポイントは何といっても“Beauty”と形容されるヒロイン(ベル)を誰が演じるかであり、そしてその大役を担うのがハリー・ポッター・シリーズの“ハーマイオニー”エマ・ワトソンということで、今からワクワクしておられる方も多いことでしょう。

まずは、その予告編からどうぞ♪





~概要~

「ビューティー・アンド・ザ・ビースト~美女と野獣」は、1991年のディズニー・アニメ映画『美女と野獣(Beauty and the Beast)』の表題曲です。
タイトルからして“Beauty”と“Beast”がデュエットしそうなイメージですが、この映画でヒロイン・ベルの声を演じたアメリカの女優ペイジ・オハラの歌唱は“あまりにブロードウェイ的”としてディズニーに却下されてしまいました。

これにより実際の劇中で歌っているのはBeastの召使い“ポット夫人”で、それを演じているのはトニー賞・ミュージカル主演女優賞の受賞歴もあるイギリスの女優アンジェラ・ランズベリー
彼女はテレビ・ドラマ『ジェシカおばさんの事件簿』でお馴染みの人ですが(私は個人的に『ナイル殺人事件』のミセス・サロメ・オッターボーン役が強烈な印象)、1991年時点で66歳となる彼女がこの歌を歌うことについて自身でも戸惑いがあったといわれます。
ただし、“息子の愛の成就をやさしく見守る母心”のような彼女の「Beauty and the Beast」はレコーディングに立ち会ったスタッフの涙を誘い、2004年のAFI『アメリカ映画主題歌ベスト100』で62位にランクインするなど高く評価されている歌唱です。

一方、ディズニーは映画の宣伝用に「Beauty and the Beast」をシングルとしてリリースすることを決め、カナダ人歌手セリーヌ・ディオンを雇いレコーディングを試みるものの彼女の知名度不足を心許なく思い(『Unison』がヒットする前?)、「愛のセレブレーション」(過去ログ)などデュエットで多くの実績のあるR&B歌手ピーボ・ブライソンと組ませることにしました。
このバージョンは映画のエンド・クレジットで使用されBillboard Hot 100で9位(1992年の年間64位)とヒットし、1992年のセリーヌのアルバム『Celine Dion』にも収録されています。

1992年3月、第64回アカデミー授賞式では劇中で歌ったアンジェラ・ランズベリーとシングルver.セリーヌ&ピーボの豪華メドレーが実現、「Beauty and the Beast」は“アカデミー歌曲賞”を受賞しました。
また、翌年2月の第35回グラミーではセリーヌ&ピーボver.が“最優秀ポップ・パフォーマンス賞デュオ/グループ”を受賞しています。


2017年、ディズニーの実写版『美女と野獣』のテーマ曲を歌っているのはアリアナ・グランデ&ジョン・レジェンド
アリアナ(Ariana Grande)は2013年のデビューからBillboard 200で2作連続No.1を達成した23歳のシンガー・ソングライターで、親日家としても知られます。
ジョン(John Legend)は今年の第89回アカデミー賞で最多の6部門を受賞したミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』にも出演している人気のR&B歌手/ピアニストです。
ところで、この劇中では誰が「Beauty and the Beast」を歌っているのだろう…。


 
 



~Lyrics~

Tale as old as time
時の歩みほどに悠久の物語
True as it can be
それは、この上ない真実

時間と同じほど古い物語…
“Big Bang(138億年前)”まで遡るかはわかりませんが、せいぜい100年しか生きられない人間の一生からすると“絶対的真理”のようなものを感じます。
私たちが知る、そんな悠久の物語とは何だろう…。


Certain as the sun
東から昇る
Rising in the east
太陽ほどに、確かなもの…

…これなら、ずっと昔からの絶対的真理といえるでしょう!
でもそれについて“回っているのは地球の方”と一般的に理解されるようになったのは、ここ200-300年ほどのことのようです。

 西から昇ったお日様がぁ~♪
 …ったく、しょうもないんだから。
 でも、地球の反対側のオーストラリアなら西から昇るノダ!
 …えっ!? ぇえとぉ…。

(※西から昇りません!


Both a little scared
二つの心は、わずかな恐れに
Neither one prepared
想いを解き放てずにいた
Beauty and the beast
美しきものと、猛きもの…

…相手は恐ろしい野獣だし、そもそもベルは捕らわれた父の身代わりで彼の城にやって来たのですから、無理もありません。
でも彼女のその恐れの気持ちを解くきっかけとなったのが、森で狼に襲われたとき彼に助けられたことでした(ヒーローとヒロインが親密になるハリウッド映画の“お約束”! )。

荒れ果てた土にいきなり種を蒔いてもよい作物が育たないように、わだかまりのある相手との間に信頼を育むことは容易ではありません。
人と人の関わりも、心を拓(ひら)く過程が必要…。



~Epilogue~

この物語の妙味は【Beauty(美しいもの)】と【Beast(けだもの)】という、一般的に交わるはずのない両者が愛を育むことに尽きるといえます。
通常、良好な人間関係を築くためにはお互いの趣味や関心・価値観など“共通点”が多いほど有利といえますが、容姿も心ばせも美しい娘ベルと、わがままで狂暴な野獣(王子)…
似ても似つかぬ二人は、どうして心惹かれあう関係を育むことができたのでしょう?


Bittersweet and strange
ほろ苦さと面妖が出逢い
Finding you can change
自らの過ちを学び
Learning you were wrong
自らも、変わり得ることに気づく

猛々しく粗暴な野獣はベルの優しさに触れることで心の安らぎを覚え、彼女によって拓かれた心には思いやりと人を愛する感情を芽生えさせてゆきます。
その変わりゆく心と、それに出逢えた悦びこそが作品のテーマ曲「Beauty and the Beast」であり、二人はこの曲と共にダンスを踊り、互いの心に芽生えたぬくもりを確かめ合うのです。

“理解し合うためにはお互い似ていなくてはならない。
しかし愛し合うためには少しばかり違っていなくてはならない…”


フランスの詩人、ポール・ジェラルディ(Paul Géraldy)の言葉です。
人は、異なる性質が力を合わせてようやく“一個”となれるよう、神さまがお創りになられたのかもしれません。
【Beauty】だけでは身の安全を保てず、【Beast】だけも心の安らぎを得られない…

それこそが、古(いにしえ)から脈々と営み続けられた“BeautyとBeastの宿命”ではないでしょうか? 



「ビューティー・アンド・ザ・ビースト~美女と野獣」


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tags : 1991年 デュエット 映画90's ディズニー アカデミー歌曲賞 

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「愛を感じて」エルトン・ジョン

2015.11.13

category : Disney/Animation

Elton John - Can You Feel The Love Tonight1 Elton John - Can You Feel The Love Tonight2


Elton John - Can You Feel The Love Tonight (1994年)



~エルトン・ジョン、8年ぶりの日本公演~

エルトン・ジョンが、自身の46年のキャリアを集大成した『All the Hits Tour』で11/6・18に日本公演を行います(18日はWOWOWで生中継あり)。
エルトンがバンドを率いて来日するのは14年ぶりのことで、実は今回特集する「愛を感じて」はそのセットリスト曲ではありません。
セットリストに含まれる過去ログは「Your Song」「Candle in the Wind」

“もう一つのテーマ”と重ね合わせての選曲ですが、そのココロは記事後半にて…。



~概要~

「愛を感じて」は1994年公開のディズニー長編アニメーション映画『ライオン・キング』の挿入曲としてエルトン(作曲)と、ミュージカル『ジーザス・クライスト・スーパースター』『エビータ』などの作詞家ティム・ライスによって創作された作品で、Billboard Hot 100では4位(年間18位)を記録しました。
『ライオン・キング』は映画自体記録的な大ヒット(2015年現在、映画史上最も観客動員数が多かったアニメ映画)を記録した作品ですが、エルトン&ティム・ライス作品が大半を占めるサウンドトラック・アルバムも1500万枚を売り上げ、“世界で最も売れたアニメーションのサウンドトラック”としてギネス認定されています。
興行収入は『アナと雪の女王』が上ですがインフレ調整を考慮すると、本作が上)

「Can You Feel The Love Tonight」は、劇中ではシンバ(ジョセフ・ウィリアムズ)、ナラ(サリー・ドゥオスキー)、ティモン(ネイサン・レイン)、プンバァ(アーニー・サベラ)、クリストル・エドワーズらによって歌われ、エンド・クレジットでエルトンver.が流れます。
映画で元TOTOのジョセフ・ウィリアムズがライオン役で歌うという意外な本作品ですが、エルトンver.のバック・ヴォーカルにはキキ・ディー(1976年「恋のデュエット」でエルトンと共演)やリック・アストリーが参加していることも特筆すべき点でしょう。

1994年の『アカデミー歌曲賞』には『ライオン・キング』から「Circle Of Life」、「Hakuna Matata」など3曲がノミネートされており、最終的には「愛を感じて」が同賞を受賞しています。
また、「Can You Feel The Love Tonight」は『ゴールデングローブ・主題歌賞』も受賞。
さらに1995年、エルトンは本作品によって『グラミー・最優秀男性ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス賞』を受賞していますが、この時点でキャリア26年を誇る大スターの彼にして意外にもこれが記念すべき“グラミー初受賞”でした!
(…というか、現時点でコレが唯一の受賞!

 



~Lyrics~

It's enough to make kings and vagabonds
あぁ…王侯であれ、流れ者であれ
Believe the very best
愛は、この世で最も信じるに足るものなんだ

「愛を感じて」には【vagabond】や【wanderer】、【voyager】など“流れ者”的な意味合いの言葉が幾つも使われています。
『ライオン・キング』は、動物たちの王国の王子であるライオンのシンバが陰謀によって国外に追放され放浪、やがて平和な王国の再建のために奮闘する物語。
つまり、これらは全て主人公シンバを指し示す言葉であり、同時に【warrior】や【king】は彼の背負った宿命でもあるのです。

その彼を一人前の戦士として成長させたのが仲間たちの励ましであり、ガール・フレンドのナラの存在でした。
“優しき男”には元来他者と争うことを望まぬ気風があり小さな平穏で満足しがちですが、彼が大業を成し遂げるためには“使命感を奮い立たせる何か”が必要なのでしょう…。


There's a time for everyone if they only learn
誰もが、いつかは学ぶ
That the twisting kaleidoscope moves us all in turn
千変万化のうねりが、回り巡って人を動かすことを

ちょっと哲学的なセンテンスです。
【kaleidoscope】は“万華鏡”ですが、そのまま訳しても迷宮入りするので意訳しています。
万華鏡が一定の法則によって次々と色や形を変えるように、私たちの人生も自分の意思以外の“天・地・人”の作用によって運命が左右されるものです。
それに逆らって望みを遂げるのは、至難…。




When the heart of this star-crossed voyager
星回りの悪い、この航海者の心が
Beats in time with yours
君と、鼓動を響き合わせる時…

鼓動の刻むリズムは、その一刻一刻がまさにその瞬間を生ている証です。
誰かの胸にそっと耳を当ててみると、静かにゆっくりと刻む拍動には安心と沈静を覚え、激しく乱れた拍動には不安や興奮が共鳴します。

あなたが喜ぶと私も嬉しくなり、悲しむと私も心を痛める…
それが、人間のごく自然な心の営みというものでしょう。



~Epilogue~

11月22日は、“いい夫婦の日”
“エルトンなら、何かそれに似つかわしい曲があるだろう”と、漠然とスケジュールをこの日に入れておいたのですが、いざ直前になってセットリストを見てみると、意外に使えそうな曲がナイっ!?(汗)
「Your Song」は名曲ですが、過去に取り上げているし…。
…ということで、思い切ってセットリスト以外から選曲することにしました。
過去ログ「愛は翼にのって」ベット・ミドラーも、“いい夫婦”テーマにオススメです♪)


ご存知のようにエルトンは同性愛者(正確には両性愛)であり、昨年12月にはカナダ人映画制作者デヴィッド・ファーニッシュ氏と正式に結婚したことも話題となりました。
二人は2005年、同性カップルに対しても異性間の結婚と同様の法的パートナーシップ関係を承認する『シヴィル・パートナーシップ法』の成立を機にパートナーシップ契約を結び、代理母によって男の子を儲けていますが、ナントこの子のゴッドマザー(後見人)はあのレディー・ガガです!

今月、渋谷区と世田谷区で同性カップルに対し“パートナーシップ証明書”(ただし、法的拘束力はない)発行を始めたことが報じられましたが、日本でもこうした動きが広がるかもしれません。
また、“夫婦別姓”や“再婚禁止期間”を定めた民法が違憲かを問う訴訟の最高裁判決が、来月示されます。
時代が変われば夫婦や家族のカタチは変わるものであれ、その概念の根源にあるものは今も昔もきっと変わりありません。

夫婦は家族の礎でありながら、“血の繋がらない他人同士”。
だからこそ、どんなに時が経っても忘れてはならないものがあるような気がします…。

And can you feel the love tonight
今夜、愛を感じてる?
It is where we are
それは、二人がいる場所に息づくもの



「愛を感じて」


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tags : 1994 バラード/ピアノ ディズニー アカデミー歌曲賞 グラミー 

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