I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と解説+エッセイでお届けします

STOP!
地球温暖化/気象災害激甚化
Lil Dicky - Earth
Lil Dicky - Earth1
Beatles & Solo
Please Please Me


With The Beatles


A Hard Day's Night


Beatles For Sale


Help!


Rubber Soul


Revolver


Sgt Pepper's


The Beatles


Yellow Submarine


Abbey Road


Let It Be


Magical Mystery Tour


Beatles(the other songs)


John Lennon


Paul McCartney


Wings


George Harrison


Ringo Starr


「追憶の涙~ミッシング・ユー~」ダイアナ・ロス

2022.10.28

category : Diana Ross

Diana Ross - Missing You (1984年)

バラードを書かせたら当代随一のライオネルと、歌わせたら右に出る者のないダイアナによる珠玉 ♪

《解説記事を更新》いたしました。【続きはこちら>>】をクリックしてご閲覧ください。


続きはこちら >>

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tags : 1984年 バラード/soul せつない愛 大切な人を失った悲しみ 追悼 

comment(6) 

「マホガニーのテーマ」ダイアナ・ロス

2017.11.24

category : Diana Ross

Diana Ross - Theme From Mahogany (Do You Know Where Youre Going To)1 Diana Ross - Theme From Mahogany (Do You Know Where Youre Going To)2


Diana Ross - Theme From Mahogany (Do You Know Where You're Going To) (1975年)



~ダイアナ・ロス、AMA生涯功労賞を受賞~

11月19日に開かれた『第45回American Music Awards』で、ダイアナ・ロスは長年に亘る音楽業界への貢献が認められ生涯功労賞(Lifetime Achievement Award)を受賞いたしました。

授賞式に於いてダイアナは娘や息子、その伴侶、孫たち、モータウンからベリー・ゴーディ・ジュニア、スモーキー・ロビンソンといった家族や長年の友人が見守る中で「The Best Years Of My Life」「Ain’t No Mountain High Enough」など圧倒的なパフォーマンスを披露しました。
また、アメリカ音楽史を代表する歌姫の栄誉に対し、現代を代表する歌姫テイラー・スウィフトやオバマ元大統領夫妻からも祝福のビデオ・メッセージが届くなど、その影響の大きさを物語っています。

それにしても…
御齢73歳にして、このセクシーさ!

Diana Ross - Theme From Mahogany (Do You Know Where Youre Going To)3 



~概要~

1960年代に【The Supremes】(シュープリームス/スプリームス)として12曲の全米No.1ヒットという途方もない記録を打ち立てたダイアナ・ロスは、ソロに転じた70年代に入ってもスーパースターとして進化を続けていました。
1971年、ビリー・ホリデイの伝記映画『ビリー・ホリディ物語/奇妙な果実』に主演しゴールデングローブ賞新人賞を獲得するなど銀幕へと新境地を開くと、1975年には2作目の映画『マホガニー物語(Mahogany)』で再び主演を務めることとなります。

その主題歌こそ「Theme From Mahogany」であり、サブタイトルが「Do You Know Where You're Going To」でした。
作者は映画の音楽も担当したマイケル・マッサー(作曲)と、キャロル・キングの公私に亘るパートナーとして知られたジェリー・ゴフィン(作詞)。
この二人はホイットニー・ヒューストンの「Saving All My Love for You」やグレン・メデイロス「Nothing's Gonna Change My Love For You」、ピーボ・ブライソン&ロバータ・フラック「Tonight, I Celebrate My Love」(過去ログ)ほか数々の名曲を世に送り出したゴールデン・コンビです。

1975年9月、「Theme From Mahogany (Do You Know Where You're Going To)」は『Mahogany』のサウンドトラック・アルバムからのシングルとしてリリースされ、翌年1月にダイアナのソロとしては3曲目のBillboard Hot 100のNo.1(1976年の年間43位)に輝きました。
しかし、こうした活躍にも拘らず本曲はアカデミー歌曲賞の対象外とされそうになり、これに音楽業界が猛反発したためノミネートされる変更がなされたものの、結局『Nashville』の「I'm Easy」が受賞するという騒ぎが起きています。
恐らくこれは「Do You Know Where You're Going To」が元々1973年にThelma Houstonに提供された曲(レコーディングはしたが発表はしていない)で、映画のために創られた楽曲ではなかったからでしょう。


歌姫ダイアナの全米No.1ソングだけあってマライア・キャリーやジェニファー・ロペスといった後世の歌姫たちに歌い継がれましたが、日本では男性歌手である野口五郎が「涙のほほえみ」(訳詞 : 藤公之介)というタイトルでカバーしています。

そして、「マホガニーのテーマ」が特に日本で親しまれた理由といえば、やはりネスカフェのCMです。
ネスカフェは歴代多くの洋楽曲をCMに起用してきましたが、その中で恐らく最も有名なのが「マホガニーのテーマ」でしょう。
歌詞の一部を[Nescafé]に変更して歌われるこのCM、もちろんダイアナ本人が替え歌を歌っているわけではありません。
ただ【Do You Know...】に導かれるダイアナの叙情的な声の響きは日本人の琴線に触れるようで、後年彼女は世界で例外的に日本で「イフ・ウィ・ホールド・オン・トゥゲザー」(過去ログ)を大ヒットさせることになります。


 
 



~Lyrics~

Once we were standing still in time
かつて、二人は立ち尽くした…
Chasing the fantasies that filled our minds
二つの心を満たす幻想を追い求め

『マホガニー物語』に於いて、ダイアナは一流ファッション・デザイナーを夢みる女性・トレーシー(マホガニー)を演じています。
ポップ・アイコンとしてのdiva(歌姫)とは、単に際立った女性歌手に与えられる称号ではなく、女性としての生き方やファッションなどさまざまな文化への影響力が及ぶものであり、まさにこの時代のダイアナはそうした存在でした。
映画の主人公トレーシーはデザイナー志望の女性ですが、本作の衣装はそれを演じたダイアナ自身がデザインしたものが使われており、当時のファッション・シーンにも影響を与えたそうです。

但し、社会での華やかな活躍が私生活の充実を保証するものではありませんが…。

Diana Ross - Theme From Mahogany (Do You Know Where Youre Going To)4


You knew how I loved you, but my spirit was free
貴方は私の愛を理解してくれた…でも私の心はそれに縛られることなく
Laughin' at the questions that you once asked of me
投げ掛けられたその問いさえ、あざ笑った

トレーシーは政治家志望のブライアンと出逢い恋に落ちますが、互いの野心が邪魔して、なかなか愛を深めることができません。
“恋か、夢か…”の選択を迫られるのはこの手のストーリーによくある展開ですが、“トレーシーの選択は夢”でした。
トレーシーはこの美貌ですから、その夢の実現に有力な男たちが次から次と現れ、彼女もそこからチャンスを掴んでゆきます。

そんなある日、ブライアンがローマまで彼女を追って来てアメリカに連れ戻そうとしますが…。


Now looking back at all we've planned
いま…二人が思い描いていた夢を振り返ると
We let so many dreams just slip through our hands
あまりにその多くを、掌からすり抜けさせてしまっていた

ローマでブライアンは、トレーシーに“どんな成功でもわかち合う相手がいなければ無意味だ”と説得を試みますが、彼女はその言葉を弱音だと罵倒し彼を追い返してしまいます。
その後トレーシーはヨーロッパのファッション界で大成功を収め、念願の夢を実現させることができました。

しかし、そのとき彼女の胸に去来した想いとは…?



~Epilogue~

物語の主人公トレイシー(マホガニー)は夢を追って恋を後回しにした結果、夢を実現させたもののブライアンに忠告されたとおり、その喜びを心から分かち合う人がいない孤独感に襲われます。
…でも、もし彼女が恋を得て夢を掴むチャンスを逸したとしたら、後悔しなかったでしょうか?
どちらも両立できるなら問題ないわけですが、それが叶わないなら取捨選択するしかありません。


Do you know where you're going to?
あなたは自分が何処へ向かおうとしているか、ご存知ですか…

改めて向き合ってみると、哲学的で重苦しい問いです。
恐らくこの【where you're going to】に従って取捨選択がなされたなら後悔も少ないのでしょうが、実際は目先に提示された条件の範囲で取捨選択を迫られるため、後悔も多くなるのでしょう。

“we know what we are, but know not what we may be.
自分の何たるかはわかっても、この先どうなるかはわからない”  ~戯曲『ハムレット』より~


ウィリアム・シェイクスピアの戯曲『ハムレット』第四幕 第五場で、突然の父の死で失意に陥った娘(オフィーリア)の言葉。
確かに、人生の先を見通すことはなかなか至難であるに違いありません。
ただ、【where you're going to】は大事ですが、それ以上に忘れてはならないことがあります…。


Do you like the things that life is showing you
人生という演劇に満足されていますか?

少なくとも私にとってこれこそが優先すべき問いであり、それと比べると【where you're going to】はそのための目標に過ぎません。
つまり人生を生きる喜びを棄損してまで【where you're going to】に拘る必要はなく、ルートAが不都合ならば途中でルートBに変更すればよいのです。
人生とは漠然とした先行きのへ思案ではなく、今を生きることなのですから…。


夢中で日を過ごしておれば、いつかはわかる時が来る。
 ~坂本龍馬(司馬遼太郎『竜馬がゆく』より)~





「マホガニーのテーマ」


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tags : 1975年 バラード/soul 人生 映画70's マイケル・マッサー 

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「ワン・モア・トライ」ジョージ・マイケル

2016.12.30

category : Wham! & George Michael

George Michael - One More Try1 George Michael - One More Try2


George Michael - One More Try (1988年)



~ R.I.P. George Michael 1963-2016 ~

既に報じられているとおり、イギリスを代表する男性歌手の一人ジョージ・マイケルが現地時間12月25日のクリスマスに急逝しました(享年53)。
2015年12月31日のナタリー・コール、明けて1月10日のデヴィッド・ボウイの相次ぐ死に幕を開けた波乱の2016年はその後も多くのスターの魂を天に召還し、最後まで落ち着きを取り戻すことはありませんでした。
⇒2016年に亡くなったスター一覧

しかし一連の動揺は収まるどころか、12月27日には『スター・ウォーズ』の“レイア姫”キャリー・フィッシャーが(享年60)、更にはそのキャリーの実母で女優・歌手のデビー・レイノルズが娘の死の翌12月28日に亡くなる(享年84)という訃報の連続に驚かされた方も多かったことでしょう。
当ブログのキャパではその全てをカバーすることはできませんが、改めてその冥福を心よりお祈りいたします。



~概要~

「One More Try」は1987年10月30日発売、ジョージ・マイケルの1stソロ・アルバム『フェイス(Faith)』の収録曲です。
ご存知のようにジョージは1980年代中頃までに世界的アイドルに上り詰めたイギリスのポップ・デュオ“ワム!(Wham!)”の中心人物でした。
ところがその人気絶頂を極める中、彼は自らワム!を脱ぎ捨て“本当の自分”を求めて歩き始めたのです…。

ワム!の一連の作品の殆んどはもちろんジョージの自作によるもので、その弾けるポップ性と若さ溢れるエネルギーがキラキラしたオーラとなって多くの人々を魅了してきました。
しかしワム!の解散から僅か1年でリリースされたジョージの1stソロ・アルバム『Faith』は、その輝かしいイメージを全く覆すテイストのものでした。
そこにはかつてのキラキラ感はなく、“まるで黒人”といっていい粘っこくてコクのあるブラック・ミュージックで占められていたのです。
最小限のリズムとキーボードのみでシンプルに編曲されたバラード「One More Try」もその例外ではなく、そこに漂うゴスペルのインスピレーションが主人公の心情を極限まで表現しているように思えます。

「One More Try」は1988年4月にシングル・カットされると、5thシングルという不利な条件をモノともせずBillboard Hot 100で3週No.1(年間11位)を記録しました。
また、同時に本曲はAdult ContemporaryとHot R&B/Hip-Hop SongsチャートでもNo.1を達成しており、特に白人男性歌手によるR&Bチャート1位は、以後2007年のロビン・シック(Lost Without U)まで20年近く成し遂げる者が現れませんでした。
日本ではソニー・ウォークマンのCMにPVがそのまま使われていたので、曲・映像共にご記憶の方も多いでしょう。

一方、あまりにブラック・ミュージックに傾倒(アメリカ寄り)し過ぎたせいかジョージの本国イギリスではアメリカほど歓迎はされておらず、当時の彼としては物足りない8位に終わっています。
しかし白人のジョージが作曲し歌唱した本曲は後世、Divineやビヴァリー・ナイトなど黒人歌手によってカバーされており、彼らに歌い継がれることこそ、彼にとって望むべき栄誉だったといえるのかもしれません。


 



~Lyrics~

'Cause teacher
何故なら、teacher...
There are things that I don't want to learn
僕には学びたくないことがある

これは、教師と生徒の物語なのでしょうか…
教師は教えるのが仕事、生徒は学ぶのが仕事ですが、あなたはどんな学生でした?
正直、私は“学びたくないことがある”というより、“学びたくないことだらけ(あまり興味が湧かなかったという意味で)”でしたが…。

特にこの物語の主人公が学んだと思われる“事柄”については教科が設けられていないどころか、むしろ“教師はその事柄を生徒に学ばせまいとしていた”ような…? 


And the last one I had
そして、最後にあなたから授かったもの…
Made me cry
それは、叫ばずにいられないほどの悲しみだった

教師が生徒に、最後に授けるものといえば“卒業証書”!
…ではないようですね?
生徒が教師に恋心を抱くというのはよくあることと思いますが、それに応じるわけにいかないというのも教師という職業です。

カリキュラム上、教師と生徒の別れは宿命ではあるものの若人には新たな出逢いが用意されており、その悲しみは通常“良い思い出”として昇華される?


For an uptown boy
山の手育ちの坊やにとって
Whose teacher has told him goodbye, goodbye, goodbye
あなたにさよならを告げられたことは…

ところで、少し捉え方を変えてみましょう…
【teacher】は言うまでもなく教師ですが、辞書には[物事を教えてくれる抽象概念を擬人化したもの]ともあります。

ここはイメージを拡げて、teacherを“知識・経験豊かな少し齢の離れた年長者”としてみたらどうでしょう?
二人の別れの背景には、いろんなストーリーが膨らみそうです…。



~Epilogue~

作者であるジョージ・マイケルは自身の「One More Try」について、次のように評しています。
僕の高傑作であり、5年後・10年後の僕はバラードによって記憶されているだろう…

更に彼は、ワム!時代に発表した「ケアレス・ウィスパー」と比較して、以下のような言及を加えています。
多くの人は「Careless Whisper」が好きだと言うけれど、僕個人にとっては感情的な意味は何も持たないんだ。多分、人生の中の何か別の時期に生まれた曲だからだと思う。一方「One More Try」は僕の心に極めて近い位置にあるバラードなんだ。みんな「Careless Whisper」と「One More Try」を比べるけれど、僕には比較の対象にすらならないんだ

「One More Try」の歌詞のほとんどは、感傷的な言葉で埋め尽くされています。
しかし最後の一行でようやく、弱々しいながら【one more try】という前向きな言葉が登場し、これがそのまま作品のタイトルになっていることから、それが“この時点での彼の結論”だったといえるのでしょう。


I'm so cold Inside
心の奥まで寒くてたまらない
Maybe just one more try
それでも、もう一度挑んでみるか…

「One More Try」を構成する音楽的要素[ゴスペル]は、近代アフリカから奴隷としてアメリカ大陸に強制連行され、独自の言語・宗教を剥奪された黒人らにとっての苦しみ・悲しみの淵で救いとなった福音(神のことば=God spell)を表現する手段として生まれた音楽です。
ゴスペルを歌うことが彼らの励みであり、それに接した人々をも勇気づける…

ジョージは自らの凍えそうな心を、ゴスペルに救いを求めていたのかもしれません。
自由も故郷も、人としての尊厳さえも奪われ奴隷を強いられた人々の深い悲しみと、自らのままならない現実への失意を重ねて…
そして、その絶望の中にも新たな光を見出した彼らの英知への憧憬と、彼自身が迎える明日への希望を込めているようにも思えます。


One More Try...
生きることは苦しいけれど、でも生きているからこそ、それは叶えられる



「ワン・モア・トライ」


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tags : 1988年 バラード/soul せつない愛 名作MV CM曲 

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「メイク・イット・リアル」ジェッツ

2014.09.19

category : Jets

Jets - Make It Real1 Jets - Make It Real2


The Jets - Make It Real (1988年)



~The Jets Quiz~

突然ですが、問題です!
次のグループに共通する特徴は、何でしょう?

ジェッツ、 トラヴェリング・ウィルベリーズ、 ハンソン

ちょっと難しいかな…
では、コレではどうでしょう?

ジェッツ、 ビー・ジーズ、 ノーランズ、 ジャクソン5 

…もう分かりましたね? 答えは後ほど♪ 



~概要~

ジェッツはアメリカ・ミネアポリス出身のR&B/ポップ・グループで、メンバーは8人の大所帯。
今回のPVでは歌詞の内容から、ヴォーカルのエリザベス・ウオルフグラム(Wolfgramm)がポツンと一人で歌ってソロ歌手のようですが、他のメンバーは終わりの方に静止画像で短い時間登場しています。

「メイク・イット・リアル」はジェッツ1987年の3rdアルバム『Magic』からの4thシングルで、Billboard Hot 100の4位(年間51位・A/Cチャートでは1位)を記録したバラード曲です。
日本では知名度は高くありませんが、アルバムからはこれで3枚目のTop10ヒットとなりました!
楽曲は、彼らを見出したマネージャーでありスティーヴィー・ワンダーのマネージャーでもあったドン・パウエルらに依る作品で、メンバーのモアナ・ウオルフグラムは“レコーディングの土壇場にようやく届いた作品だけど、シンプルでとても心魅かれるものがあった”と語っています。

…んっ?
また“ウオルフグラム”

実は、メンバー8人全員が“ウオルフグラム”のきょうだいなのです!(ただし、エディとユージンは養子)
冒頭で紹介したグループも全部“きょうだいで構成”されていますが、8人というのは史上最多ではないでしょうか?

…えっ?
“トラヴェリング・ウィルベリーズ”?
一応、公式にはウィルベリー兄弟“ということになっている”でしょ!? 



The Jets 25th Anniversary in Minneapolis



~Lyrics~

Tonight it's been a year
今夜で1年になるね…
we met each other here
ここで二人が出逢ってから

平穏な時間を過ごした人は、大抵“もう1年経ったか…”なんて呑気に振り返るものです。
でもこの1年で出逢いと別れを一遍に経験した彼女にとって、どんな時間だったのだろう…。
1年には夏と冬という正反対の季節が巡ってきますが、その期間で出会いと別れの両極端が訪れるのはかなりなダメージだったでしょう。

“何十年連れ添った末の別れ”というのも、相当キツそうですが…? 


Here I am all alone
今は、私一人きり
as thoughts of you go on
ここで、あなたを想い続けてる

二人にとって、“すべてが始まった場所”に一人ぽつんと立つ彼女。
多くの場合、想い出は自分の生活圏で重ねるわけで、“ある恋人たちの事情”などお構いなしに“その場所”はその後も身近にあり続けるはずです。
たとえ、それが“誰かの心の傷”に障ろうと。

でも彼女にとって、そこは今も特別な場所であり続けるのでしょうね…。


In a dream you are here
夢の中…あなたはここに
You smile and hold me near
微笑んで、私を抱き寄せる

人はそれを、“妄想”と呼ぶかもしれません。
でも、あなたにだって“覚え”があるはずです。
もしも私たちが現実しか見ることができず“妄想のスパイス”を持たなかったら、人生はもっと味気ないものになるであろうし、きっと恋をすることもありません。

“人の営みの全ては、妄想することから始まる”
…なんて結論付けるのは、言い過ぎ!? 



~Epilogue~

当たり前のように時間を共有していたリアルタイムの流れの中で、それが“与えられたチャンス”などとは考えもしないものです。
しかしそのチャンスは単なる縁や運命によって保たれていたわけではなくそれぞれが別個人格であるという溝を埋めるためお互いに心を合わせ努力を重ねることでそれが成立します。
それこそが、“愛”。

たとえそれが解っていたとしても人は誰しもが完全とは成り得ず、彼女も過ちを犯したのかもしれません。
でもそれを改めようとする意思が心にある限り、人はいつまでも成長できると私は信じています。
彼女と同じ想いを抱いている方に、エールを込めて…。

Give me one more chance to
どうかもう一度、想いが
Make it real
叶うチャンスが授かりますように…



「メイク・イット・リアル」


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tags : 1988年 バラード/soul せつない愛 

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「二人の絆」シンプリー・レッド

2014.03.20

category : Simply Red

Simply Red - If You Dont Know Me By Now1 Simply Red - If You Dont Know Me By Now2


Simply Red - If You Don't Know Me By Now (1989年)


~Prologue~

前回、「あなたにいてほしい」スウィング・アウト・シスターは切ないオンナの別れの歌でしたが、オトコにだって言い分はあります!
男が女を残し去る時、彼は一体心に何を思うのでしょう。
きっかけは“ちょっとのズレ”だったのかもしれませんが、それがどんどん膨らみ数が増し…。
If you don't know me by now…

やがて、男は決断を迫られます。


~概要~

シンプリー・レッドはイギリスのソウル/ロック・バンド…
というより、ヴォーカルのミック・ハックネルのソロ・プロジェクトといっていいユニットです。
ミックは世界的に成功した“ブルー・アイド・ソウル”の一人で、よく黒人の歌をカバーしたりソウルフルな歌唱が魅力のシンガーですが、今回の作品もそうした名曲のカバーとなっています。

「二人の絆」は1972年にアメリカの黒人歌手ハロルド・メルヴィン(& the Blue Notes)が歌いBillboard Hot 100で3位を記録した作品です。
元々は女性R&Bシンガー、パティ・ラベルのために書かれましたがThe Dellsの「I Miss You」との間に問題が生じたためこの時彼女の初録音は実現しなかったものの、後年“カバー”しています。

その後1989年の3rdアルバム『ニュー・フレイム(A New Flame)』でシンプリー・レッドがカバーしたバージョンがカナダやオーストラリア、ニュージーランドなどで1位に輝き、アメリカのBillboard Hot 100でもNo.1(年間24位)を記録しました。

2009年にはロッド・スチュワートがソウル・クラシックスをカバーしたアルバム『ソウルブック』でカバーしていますが、ロッドとミックは毛色が違うように見えて意外に縁のある人でもあります。
ロッドがかつて在籍したフェイセズ (Faces) は2008年頃から旧メンバーによる再結成話が進められていたものの翌年ロッドがドタキャン、急遽彼の代理のヴォーカルを務めたのがミックでした。
また、2012年にフェイセズがロックの殿堂入りを果たした際、ロッドを加えたメンバーがパフォーマンスする予定でしたがまたもロッドがインフルエンザで脱落、その代役を務めたのもミックでした!

その他イギリスの黒人歌手シール(Seal)もカバーするなど、男女問わずシブい歌い手に継がれた名曲です…。



~Lyrics~

(Ooooooh) Oh, don't get so excited
ただ…ちょっと帰りが遅いからって
When I come home a little late at night
そんなに興奮しないでくれよ

古今東西、変わらぬ“夫婦ゲンカ原因の定番”!?
日本だと、“わがままは男の罪、それを許さないのは女の罪~♪”…ってトコロ?

最近だと“幸か不幸か”、電話はワザワザ行き先に付いて来てくれるのでゴマカせません!
電源切ったらその時は良くても、帰ったら“倍返し”食らうコト必定!!
イズレにしても、“転ばぬ先の杖”が賢明ですね…(Epilogueにて詳細)


We've all got our own funny moods
お互い、おかしな所はあるさ
I've got mine, Woman you've got yours too
僕もそうだし、女の君だって…そう

男性にとって、“時間の浪費”としか思えない女性の長い買い物や電話癖…(?)
女性にとって、“お金の浪費”としか思えない男性の飲酒やギャンブル癖…(?)

冗談はともかく、理解し難い異性の言動ってあるモノです。
…じゃあ、どうするのか?
別れるという選択肢は無いとしたら、コレしかありません!

お・も・○・○・○・  後ほど、再アプローチ♪


What good is a love affair
瞳も交わさず
When you can't see eye to eye, ooooh
重ねる艶事(つやごと)に、どんな価値がある?

艶事=情事といった意味です。
お互いをどう思っているのか如実に表れる場面ですが、この二人は“そういう状態”にあるのでしょう。

音楽の心地よい響きは、演奏者が心を合わせて初めて成立するもの。
心を合わせない“不協和音”はまるで、拷問のようです。
幸せなはずの時間、彼にとって…
二人にとって、苦しみの時間でしかなかったのでしょう。


~Epilogue~

If you don't know me by now
今、ここに到って解らないというなら
You will never, never, never know me, Whooooa
君は決して、この先も僕を理解してはくれないのだろう…

サビのこのフレーズを聴くとまるで別れの歌ですが、正しくはそうではありません。
でも、この“最後の嘆願”が聞き届けられねば、いつそうなっても不思議でない危うい状況を感じさせます。
長い歳月を共に重ねた末辿り着いた結論であるなら、この言葉は絶望的な重みを持つはずです。
そうならないためにも、“ちょっとのズレ”は小さなうちに修復していくしかありません。

もしも、奥さんが何の連絡もなく突然深夜に帰宅したらどんな気持ちでしょう?
もしも、旦那さんがそれを怒り狂って感情をぶつけたらどんな気持ちでしょう?

相手の立場に立って想像してみると、自分が相手を傷つけていたことに思い至りませんか?
ちょっとの気遣いで避けられた感情の対立だったことに気づくでしょう。
大切なのは、お互いの…

お・も・○・○・ (“アレ”じゃありませんよ!



「二人の絆」


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tags : 1989年 バラード/soul せつない愛 

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Author:Beat Wolf
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