I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と解説+エッセイでお届けします

STOP!
地球温暖化/気象災害激甚化
Lil Dicky - Earth
Lil Dicky - Earth1
Beatles & Solo
Please Please Me


With The Beatles


A Hard Day's Night


Beatles For Sale


Help!


Rubber Soul


Revolver


Sgt Pepper's


The Beatles


Yellow Submarine


Abbey Road


Let It Be


Magical Mystery Tour


Beatles(the other songs)


John Lennon


Paul McCartney


Wings


George Harrison


Ringo Starr


「恋のハッピー・デート」ノーランズ

2023.04.17

category : Nolans

The Nolans - Gotta Pull Myself Together (1980年)

「恋のハッピー・デート」かは兎も角、人生に「Gotta Pull Myself Together」は不可欠です ♪

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tags : 1980年 ポップ 別れの愛 日本で人気  

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「シャタード・ドリームス」ジョニー・ヘイツ・ジャズ

2023.02.17

category : Johnny Hates Jazz

Johnny Hates Jazz - Shattered Dreams (1987年)

“Shattered Dreams”…あなたがくれたすべて。「反逆のヒーロー」と双璧を成すJHJの代表曲

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tags : 1987年 AC 別れの愛  名作MV デヴィッド・フィンチャー 

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「里見八犬伝」ジョン・オバニオン

2018.03.23

category : Soundtracks

John OBanion - I Dont Want This Night To End1 John OBanion - I Dont Want This Night To End2


John O'Banion - I Don't Want This Night To End(1983年)



~I Don't Want This Night To End~

3月は別れの季節。
日本では淡く儚い桜の開花が卒業や転勤の時期と重なり、惜別の情を桜色に染めます。
そんなこの時期の風情を端的に表したのが【卒業ソング】や【桜ソング】であり、クリスマス・ソングと並び実に多くの創作が試みられてきました。

「里見八犬伝」はいわゆる卒業ソングではありませんが、同年ヒットしたH2Oの「想い出がいっぱい」や柏原芳恵「春なのに」に近いテイストで、この季節にぴったりな【別れの名曲】です。



~概要~

ジョン・オバニオンは1981年にデビューしたアメリカの歌手で、同年「僕のラブソング(Love You Like I Never Loved Before)」が全米24位を記録しています。
翌1982年3月、彼は『第11回東京音楽祭』に出場し「きみだけのバラード(I Don't Want To Loose Your Love)」で見事グランプリを獲得、その存在が日本で知られるきっかけとなりました。
(ちなみにこの時の金賞には高橋真梨子の「for you…」、銀賞にはアンジー・ゴールド(「ダンシング・ヒーロー」の作者)の「Get It Over With」が入賞)

東京音楽祭には「きみだけのバラード」の作曲者ジョーイ・カーボーン(Joey Carbone)も同行・来日しており、日本での仕事を増やしたいという彼の意向が日本側に伝えられ、その結果生まれた作品こそ翌1983年12月公開の映画『里見八犬伝』の主題歌でした。
映画のサウンドトラックからジョン・オバニオンが歌唱する「八剣士のテーマ (White Light)」がオープニングに、「里見八犬伝(I Don't Want This Night To End)」はエンディングに用いられ、1983年10月に日本国内で発売されたシングル「里見八犬伝/八剣士のテーマ」は17万枚を売り上げ1984年のオリコン・シングル年間77位を記録するヒットとなっています。

このヒット以降、作曲者ジョーイ・カーボーンはテリー・デサリオ 「オーバーナイト・サクセス」ほか、少年隊やSMAP、嵐、KAT-TUNなどのジャニーズ系をはじめ、近年に至るまで実に広範に楽曲を提供しJ-Pop界で活躍を続けました。
一方のジョン・オバニオンはその後1991年公開の映画『波の数だけ抱きしめて』に「僕のラブソング」が起用されたものの、特記するほどの日本との関わりはみられず、2007年に交通事故の後遺症により59歳でこの世を去っています。

 
 



~Lyrics~

But I have got a job to do
でも、僕にはやるべき務めがある
Got to see things through
やり遂げなくてはならないんだ

映画『里見八犬伝』は江戸時代後期(1842年に完結)の滝沢馬琴による長編伝奇小説『南総里見八犬伝』を原作とする【角川映画】で、時代劇でありながら大胆な特撮や特殊メイク、千葉真一率いるJAC(ジャパンアクションクラブ)による派手なアクション、ロックや洋楽を取り入れるという当時としては非常に斬新な試みが取り入れられた作品でした。
物語は安房国を巡る争いで、里見家を滅ぼされた静姫が八剣(犬)士の助力によって仇敵を打ち果たすストーリー。




Oh my darling love me tonight
今夜、僕を愛しておくれ
And chase the morning shadow with you heavenly light
二人の天の光で朝の幻影を追い立てよう

静姫(薬師丸ひろ子)と八犬士は主従関係にありますが、そのうちのひとり犬江親兵衛(真田広之)は静姫と恋に落ちます。
当初親兵衛はやんちゃな子供みたいで剣の腕も未熟だったものの、終盤は愛するものを守るナイトに変貌し獅子奮迅の活躍をみせました。
薬師丸ひろ子は『セーラー服と機関銃』『探偵物語』に続く主演作で当時人気の絶頂期にあった一方、真田広之との“ムフフ”なシーンは19歳の清純派を打ち破るかなり大胆なもので、隠れた見所の一つとなっています(このシーンでも「里見八犬伝」が使われている)。


Now in hours I have to say goodbye
だけど、もうすぐさよならを言わなくちゃ
Well you know I have to go
そうさ、僕は行かなくてはならない

本懐を遂げ、静姫を親族の城に送り届けると親兵衛の役目も終わりです。
一城の姫君となった静姫は、もはや一介の無法者に過ぎない親兵衛の手の届く相手ではありません。
二人には、必然ともいえる別れの時が訪れます…。

「里見八犬伝」の歌詞を訳して一番困ったのは、映画『里見八犬伝』は正反対な結末であること!
映画を基に歌詞が書かれているはずなのに、両者の筋書きには補い難い齟齬(そご)があるのです。
その一例がこの部分で、映画では【務めを終えたため別れる】のに対し、歌は【務めを果たすため別れなければならない】設定となっています。
そのギャップがMaxとなるのが、「里見八犬伝」が流れるエンディング・シーン…。



~Epilogue~

【会者定離(えしゃじょうり)】

仏典の一つ、遺教経の【生者必滅会者定離】に由来する諺(ことわざ)です。
“生きている者は必ず死に、出会った者は別れる定め”なんて、幼子に話したらそれだけで大声あげて泣かれそうな残酷な言葉ですが、それが[無常]なる万物の理(ことわり)である以上、どうしようもありません。
むしろ、その厳然たる理の中にこそ、“生きる術(すべ)”のヒントが隠されている気がします。


【一期一会(いちごいちえ)】

安土桃山時代の茶人・千利休は、【わび・さび】の中に茶道の極意を見出しました。
【さび(寂)】は“時間の経過によって劣化した表面に、その内部的本質が滲み出る美しさ”
【わび(侘)】は“[さび]など貧粗・不足の中に美しさを見出す心”です。
生まれたての輝くような美しさではなく、その輝きが後退し長年少しずつ積み重なったからこそ形成される美しさ…
何だか、私たちが人生で目指すべき境地と似ています。

人生は出会いという喜びに始まり、別れの悲しみで幕を閉じる宿命にあります。
でも、人との出会いは不確かであり、めぐり合わせも無常で儚いものであるからこそ、その出会いを喜び、今この時を共にしてくれた人への感謝の気持ちが湧いてくるのでしょう。
【一期(一生)に一会の心】として…。


I don't want this night to end
夜よ、どうか終わらないで
Don't say goodbye
さよならを口にしたくないから

どんな夜も、やがて朝はやってきます。
でも、その出会いがあなたにもたらしたものは“一夜の悲しみ”だけではありません。
それに勝る“万夜の喜び”、そして感謝の心…

“大切な時間を、ありがとう。”



「里見八犬伝」


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tags : 1983年 AC 別れの愛 映画80's 角川映画 日本で人気 

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「愛の魔力」ティナ・ターナー

2015.08.21

category : Tina Turner

Tina Turner - Whats Love Got To Do With It1 Tina Turner - Whats Love Got To Do With It2


Tina Turner - What's Love Got To Do With It (1984年)



~「愛の魔力」?~

「愛の魔力」…
魅惑的な邦題ですが、そのイメージだけで歌を聴いていると実際のストーリーとは“別の世界”を彷徨うことになるでしょう。
一方、原題「What's Love Got To Do With It」を訳すと“愛とそれに、どんな関係があるの?”であり、抽象的で日本の歌のタイトルの概念からするとこのようなフィーリングを理解するのは骨が折れるものです。
もし日本でこのようなタイトルを探すとすればアン・ルイスの「女はそれを我慢できない」(作詞;加瀬邦彦)が浮かびますが、歌詞を読んでも“それ”について秘密めいた世界観が味わえます。

 勿体ぶらないで、早く“それ”を教えてよぅ~!
…そんな叫びが聞こえてきそう?



~概要~

ティナ・ターナーは、後にロックの殿堂入りを果たすこととなる夫婦デュオ“アイク&ティナ・ターナー”の輝かしいキャリア(1960年~)がありながら、ソロとしては1976年の解散以降何年もチャート・インすらできずレコード会社からも見放された状態となっていました。
転機となったのは1983年にキャピトル・レコードと、アル・グリーンのカバー曲「レッツ・ステイ・トゥゲザー」のシングル契約を結んたことでした。
これが全米26位/全英6位を記録しソロとして初めてのヒットとなったことにより、ティナはキャピトルとアルバム3枚の契約を結ぶことになるのです。

その最初のアルバムとなったのが1984年の『プライヴェート・ダンサー(Private Dancer)』であり、「愛の魔力」はその1st(「レッツ・ステイ・トゥゲザー」を含めると2nd)シングルで、Billboard Hot 100の3週連続No.1(年間2位)を獲得した、アイク&ティナ・ターナー時代を含め自身最大のヒットとなりました。
この年の『第27回グラミー賞』は圧巻で、「What's Love Got To Do With It」は“最優秀レコード賞”・“最優秀楽曲賞”・“最優秀女性ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス賞”の三冠に輝き、当時すでに45歳を迎えていたティナはポピュラー音楽史に残る驚嘆すべきカムバックとしてと称えられています。
また「愛の魔力」は、『ローリング・ストーン誌』“The 500 Greatest Songs of All Timeでも316位”に評価される作品です。

一方でティナの“ライオン・ヘアー?”と真っ赤な口紅、そして45歳とは思えぬ見事な脚線美が印象的なPVは『MTV Video Music Awards』“最優秀女性ビデオ賞”に輝きました。
ちなみにPVは“モノクロ映像の別バージョン”もあり、こちらは最後のLyrics動画でお楽しみになれます。
個人的には、当時の最新曲をフィーチャーし“MTV Cops”として大ヒットした『Miami Vice』の映像も思い入れがあるので、ご紹介しておきます。

「What's Love Got To Do With It」の作者はテリー・ブリテンとグラハム・ライル、テリーは本作品のプロデューサーでもあります。
元々ティナのために書き下ろされた作品ではなく、まずクリフ·リチャードに断られ(後にカバー)、Phyllis Hymanという人が乗り気だったもののアリスタの社長クライヴ・デイヴィスが許可せず、ドナ·サマーは気に入るもうやむや…というような“いわく付き”でした。
結局テリーがプロデュースを担当していたイギリスのグループBucks Fizzによって初のレコーディングがなされますが、アルバムを発表する前にティナver.がリリースされたためお蔵入りとなったようです。
ティナ本人も初めて「What's Love Got To Do With It」のデモ・テープを聴いた時“気に入らなかった”そうで、それをテリーに“アーティスト次第で歌は変わるものだ”と説得され、試した所“気が付いたら私の歌になっていた”という逸話が残されています。

 



~Lyrics~

That the touch of your hand
その手の感触が
Makes my pulse react
私の鼓動を高ぶらせることに

好きな人に触れられると鼓動が高鳴りますが、ヘビにペロペロされても別の意味で高鳴るでしょ!? 
…そうした反応は【physical】であり、【thrill】だと言っています。

感動する、興奮する、ゾクゾクする、ゾッとする、身に染みる…
【thrill】って、良くも悪くも用いることができますが、この場合…?


But whatever the reason
どんな理由であれ
You do it for me
あなたが私にしていること…

“それ”は、彼が彼女にしていることのようです。
それは、“して欲しいこと”? それとも、“して欲しくないこと”?
あるサイトを調べた所、“彼女が彼にして欲しい/して欲しくないこと”の1位は以下の通りでした。

“して欲しいこと”何もしなくていいから、寂しい時に一緒にいてもらいたい
“して欲しくないこと”浮気、女性好きな態度

 ②がアヤしい…


I've been thinking about my own protection
ずっと、私は自分の身を守ることを考えてきた
It scares me to feel this way
そんな風に、“それ”は私を怯えさせるものなんだって…

“それ”は女性を身構えさせる行為であり、怯えさせるもの…。
ここまで来ると、“それ”の正体がおおよそ掴めたのでは?

でも、クリフ·リチャードやBucks Fizzら男性ヴォーカルがこのラインを歌っているのは、どう解釈したら良いのだろう…
姉さん女子プロレスラー”と“ちょっと気弱なエリート医師”カップルの物語?
(※彼らは、人も羨む“おしどり夫婦”です! )



~Epilogue~

「What's Love Got to Do With It」はティナ・ターナーのために書かれた作品ではありませんが、まるで彼女自身の半生を仄めかしているような内容になっています。
このようにティナの人生とキャリアを象徴するフレーズであることから、1993年には本作品をそのままタイトルにした自叙伝的映画『What's Love Got to Do With It(邦題は『TINA ティナ』)』が制作され、ティナ役を演じた主演のアンジェラ・バセットはアフリカ系アメリカ人女優として初めてゴールデン・グローブ主演女優賞 (ミュージカル・コメディ部門)を受賞しました。
また、この映画のエンディング曲として、アイクとの夫婦関係を深く言及した「アイ・ドント・ウォナ・ファイト」(過去ログ)もティナによって新たにレコーディングされています。

この作品のサウンドトラックや衣装選び、振り付けなどの指導に参与したにも関わらず、映画に全面的に関わることを拒否した点を問われ、ティナは“アイクが私を叩きのめすところを、私がもう一度見たいと思う?”と返したそうです。
“受けた側の心の傷”とは、まさにそういうもの…。


What's Love Got to Do With It (1993) Trailer


Oh what's love got to do, got to do with it
愛と“それ”に、どんな関係があるというの?
What's love but a second hand emotion
使い古された情動以外に…

暴力は、愛情か…?
問いの答えは“No”、疑念の余地もありません。

男女の関係に於いて男性が圧倒的に優位であるのが“腕力”であり、力の弱い女性を制するのに最も労せず確実な手段こそ、暴力です。
“暴力は悪”とは小学生でも頭で解っている教訓ですが、実はそれが、弱者に対し絶大なる実効を発揮する手段であることを一度覚えてしまうと止められなくなる依存性の強さが、麻薬との類似といえるでしょう。
暴力の常習性が身についてしまうとそれはまさに麻薬と同じ末路を辿り、安易な依存が自分を蝕(むしば)み、家族を巻き込んでみんなを不幸のどん底に叩き落とします。

でも、それは“言葉の暴力”も同じ。
圧倒的弱者に対し容赦なく浴びせる刃物のような言葉は、暴力と同罪です。
大切な人を傷つける行為は、“タコが自分の足を食う”ようなもの。
足を食べたタコは、結局数日以内に死ぬともいわれます。
一時は満たせても自分自身の人格と、自分の最大の支援者との信頼を破壊しているに外なりません。

“大切な人に代わりはない” と、心に刻もう…。



「愛の魔力」


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tags : 1984年 R&B 別れの愛 偉大な曲 グラミー最優秀レコード賞 グラミー最優秀楽曲賞 名作MV マイアミ・バイス 

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