I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と解説+エッセイでお届けします

STOP!
地球温暖化/気象災害激甚化
Lil Dicky - Earth
Lil Dicky - Earth1
Beatles & Solo
Please Please Me


With The Beatles


A Hard Day's Night


Beatles For Sale


Help!


Rubber Soul


Revolver


Sgt Pepper's


The Beatles


Yellow Submarine


Abbey Road


Let It Be


Magical Mystery Tour


Beatles(the other songs)


John Lennon


Paul McCartney


Wings


George Harrison


Ringo Starr


「偉大なる詐欺師」キング・クリムゾン

2023.10.04

category : King Crimson

King Crimson - The Great Deceiver (1974年)

動と静が起伏する即興演奏、それに交差する謎多き歌詞…秋の夜長は知的好奇心を楽しむ好機です ♪

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tags : 1974年 プログレ 難解  宗教  

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「ジーザス・ヒー・ノウズ・ミー」ジェネシス

2022.09.05

category : Genesis+

Genesis - Jesus He Knows Me (1992年)

フィルの巧みな言葉紡ぎとヴォーカル、キレある演奏で聴かせるポップでシリアスなロックナンバー

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tags : 1992年 ロック/ポップ 宗教  

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安倍晋三元首相の非業の死を繰り返さないために

2022.07.21

category : Others

それは国民の自由と権利を奪う事でなく、憎しみを育まない公正な政治を実行すること

容疑者が安倍氏と統一教会の繋がりを知ったイベントの映像。これこそ憎しみを育む不公正な政治

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tags : 宗教 孤独 社会 政治 歴史  

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「哀しみの天使」ペット・ショップ・ボーイズ

2017.10.27

category : Pet Shop Boys

Pet Shop Boys - Its A Sin1 Pet Shop Boys - Its A Sin2


Pet Shop Boys - It's A Sin (1987年)



~It's A Sin ? ~

今回のテーマは、【sin(罪)】。

私が中学3年のとき校長が替わり、彼の意向により突然“男子生徒は全員丸刈りにさせる”方針がその春から打ち出されたことがありました。
幸い2・3年生はそれが回避されたものの新入学の1年生からそれが実行され、私は坊主頭を免れて胸を撫で下ろす一方で“自分の髪型が一方的な他人の意向で強制される不合理”を、子どもながら漠然と感じたものでした。

21世紀の今日、日本はそんな不合理が罷(まか)り通った時代からとっくに卒業したものと思っていましたが、そんな最中偶然目にしたニュースで、生まれつき髪の色素が薄い女子生徒に対し“たとえ金髪の外国人留学生でも規則で黒く染めさせる”という指導を実行し、そのため生徒とその正当性を裁判で争っている大阪府立高校があることを知り、暗然たる気持ちにさせられました。

この裁判、まさか学校側が勝つなんてありませんよね?
(生徒側に嘘が無いとして)



~概要~

「哀しみの天使」はペット・ショップ・ボーイズ1987年の2ndアルバム『哀しみの天使(Actually)』の収録曲で全英で3週No.1、アメリカBillboard Hot 100で9位を記録したダンス・ナンバーです。
作者はメンバーのニール・テナント(vo)とクリス・ロウ(key)で、彼らが有名になる前の1984年にBobby O(Bobby Orlando)と制作したデモ音源が残されています。
タイトル「It's A Sin」にも使われる【sin】は“(宗教・道徳上の)罪”という意味で、ニール・テナント自身の体験を投影した作品です(別項参照)。

シングルが発売された後イギリスのDJジョナサン・キング (Jonathan King)が、「It's A Sin」はキャット・スティーヴンス1971年のヒット曲「Wild World」の盗作であると主張し、「It's A Sin」の曲・アレンジに「Wild World」の詞を組み合わせたカバーを勝手に発表したため逆にPSB側から訴えられ、この改変作の売り上げはチャリティーに寄付する羽目になるという騒ぎが起きています。
似ているといえば1988年に日本のWinkがカバーした「愛が止まらない 〜Turn It Into Love〜」(カイリー・ミノーグの曲としても有名)も気になるところですが…。

 
 



~Lyrics~

Father, forgive me, I tried not to do it
ファザー…お許し下さい、止めようと努力しました
Turned over a new leaf, then tore right through it
心を入れ換えても、ずたずたに引き裂いてしまうのです

作者の一人であるニール・テナントはローマ・カトリックの男子校[St Cuthbert's High School]の出身で、「It's A Sin」はここで体験した厳格な戒律への不満や怒りを表しており、本作品がリリースされたとき当時の教師が不快感を示したといわれています。
こうした経緯からもここでの【Father】はニールの実父ではなくカトリック教会の神父を指していると解され、これに続くセンテンス[Father, you fought me]を私は“あなたは懸命に向き合ってくれました”と訳していますが、もし【神父=教師】であるならより[fight(戦い)]的な激しいものだったのかもしれません。


For everything I long to do
僕がやりたいと望むことは
No matter when or where or who
たとえそれがいつ、何処で、誰とであろうと
Has one thing in common, too
一つの概念で通じている

一般的な『モーセの十戒』程度の戒律であればこれ程悲壮感漂う歌を創らなくてもよいのかもしれませんが、ニール・テナントには彼の抱えた“特別な事情”もあります。

PSBの代表曲でもある「Go West」(過去ログ)が象徴するようにニールはゲイであり、“同性愛行為は自然法に反する罪深い (sinful) もの”とするローマ・カトリック教会の教えは、“いつ、何処で、誰と何をしようと自分の存在を否定されている気分”になるのではないでしょうか…。



~七つの大罪 Seven deadly sins~

ニールが囚人、クリス・ロウが看守を演じるPVは、カトリック教会における『七つの大罪(七つの死に至る罪)』を犯した者を裁く異端審理を模しているとされます。
七つの大罪とは、罪そのものというより“人を罪に導く欲望や感情”のことであり、その七つとは以下のとおりです。

pride(傲慢)
avarice(強欲)
envy(嫉妬)
wrath(憤怒)
lust(色欲)
gluttony(暴食)
sloth/acedia(怠惰)



また、ローマ教皇庁は2008年に『新たな七つの大罪』を発表しており、その7つとは…

遺伝子改造、人体実験、環境汚染、社会的不公正
貧困(にさせること)、過度な裕福さ、麻薬中毒


となっており、古典的な七つの大罪は“個人を戒めている”のに対し、新たな七つの大罪は“社会や政治のあり方を戒めている”ような気がします。



~印篭のない『水戸黄門』、2017衆院選~

そもそも今回の選挙は2012年12月の第2次安倍内閣発足から約5年が経ち、その5年を費やした看板政策である『アベノミクス』『財政健全化』の達成度や、違憲の疑いが問われる中で強行採決により成立させた『秘密保護法』『安保法』『共謀罪法』、安倍首相夫妻と内閣自体が疑惑の主体となり未解明のままの『森友学園問題』『加計学園問題』『防衛省日報問題』、そして【憲法53条に基づいて開催義務のある臨時国会で何も議論せず】【天皇の権限である憲法7条を首相が乱用した今回の衆院解散】などの是非を総括すべきものでしたが、選挙中も[討論しない党首討論番組]を僅かに公開しただけで[有権者が知るべき各党首の適正や本音を引き出すことなく選挙戦が展開]され、結果は衆院の定数が10削減された中で自民党が公示前の議席を維持し事実上安倍内閣は国民に信任された形となりました。


ただやはり今回の選挙でも与党勢力が得票率(小選挙区49.32%/比例代表45.95%)で議席の67.3%を獲得し、野党勢力が得票率(小50.68%/比53.53%)で議席の32.7%しか獲得できず、【野党は得票率で勝って獲得議席は与党の半分以下】という正しく民意を反映しない選挙制度であることが改めて示されました。
この不合理な制度下に於いては野党が与党の2倍を得票するか、理念の異なる野党が一丸となって各選挙区で与党に1対1の構図を作らなければ互角の戦いさえ挑めず、たとえそれで政権交代が実現しても理念が全く異なる連立政権が安定した政権運営など望むべくもないことは、これまでの失敗の歴史が証明しています。
現在の日本の政治体制下では小選挙区制は民意を逆目にしか反映せず、これこそが近年私たちの民意が政治に反映されない違和感の正体です。

こうした歪んだ選挙制度こそが、21世紀の今日にあって戦前の大日本帝国憲法及び教育勅語を賛美する極めて少数派の思想をもつ安倍氏が、大多数の一般国民が支持する現憲法による民主・平和主義を駆逐・支配する不合理を可能にしたといって過言ではないでしょう。
しかしこの選挙の現状は憲法14条;『法の下の平等』にも反する恐れがあり、これを放置することは少数派支配という民主主義破壊を許容しているに他ならないため、改憲に優先して直ちにこの選挙制度を改める必要があります。
しかしそれを変え得る立場の与党は同時にこの選挙制度の受益者であるため自らこれを改める可能性は皆無であり、余程国民とメディアが少数野党を後押ししてムーブメントを起こさない限り実現しないでしょう。


一方、今回の選挙でも有権者の半数近くが投票を棄権するなど、国民の側にも反省するべき点があります。
また、私が特に注目したのは第2次安倍内閣発足以降、メディアで“その疑惑や適性が問われた閣僚たちが有権者にどう裁かれたか”でした。

森友・加計問題の安倍晋三首相、加計問題への関与が疑われた萩生田光一前官房副長官、その疑惑解明に対する姿勢こそが疑惑を更に深めた菅義偉官房長官・松野博一前文科相・義家弘介前文科副相・山本幸三前地方創生相、その適性を問われた稲田朋美前防衛相・共謀罪法の金田勝年前法相・“北方領土問題は素人”の江崎鉄磨沖縄・北方担当相、政治資金や口利き疑惑で辞任した小渕優子元経産相・甘利明元内閣府特命担当、オリンピックを巡る新国立競技場問題で辞任し今年の都議選時に政治資金問題が発覚した下村博文元文科相…
彼らの殆んどはこの衆院選で危なげない強さを見せつけ、全員が当選していました(山本氏と金田氏は辛勝)。

水戸黄門が印篭を出さずして、代官が行いを改めることがあるだろうか…。



~Epilogue~

ところで、今回の選挙で私は『(第24回)最高裁判所裁判官国民審査』に初めて[×]を記述しました。
これまで安倍首相は[お友だち内閣]を組閣したり、NHKにお友だちの会長を送り込み“政府が右というのを左と言えぬ”と言わせ、内閣人事局を設置し国民でなく安倍首相に奉仕する[忖度官僚]を輩出させるなど自らの権力強化のために手段を選ばず実行してきましたが、審査に際して私は“最高裁判事も介入してるのでは?”と胸騒ぎを覚え、調べてみたところ…

やっぱり介入していました!

今回の審査で対象となっている裁判官は7人ですが、うち一人はそれまで慣例となっていた日弁連推薦の候補者を退けて安倍内閣が選任した法学者でした。
もう一人は安倍首相の腹心の友・加計孝太郎氏と大学の同期生であり、学校法人加計学園の監事も務めていた元弁護士
そしてこの2人を含めた4人が、森友学園問題で財務省と近畿財務局が持つ関連電子データの証拠保全を求めた請求を棄却する決定を下していました。

…ただし、これまで最高裁判事は[職業裁判官][弁護士][その他]それぞれ出身枠の団体が選出するのが慣例であったものの、憲法79条が定めるその指名・任命権を有するのは内閣であり、内閣がこれを行使することは憲法上正当です。
私は、国民が選んだ(間接的ですが)内閣が省庁や最高裁判事の人事を決めることは正当と認識しますが、それは内閣がその絶大な権力を悪用しないという性善説に基づきます
もし内閣がその絶大な権力を民意や道義に反し、権力者とそのお友だちにとって都合のよい目的のために悪用したとしたらどうなるでしょう?
森友学園問題で疑惑究明を求める民意に反し、安倍首相にとって不都合な証拠が含まれるであろうデータを破棄する忖度官僚が出世し、その証拠保全を求めた請求を棄却する最高裁判事が選任されることになるのです。


2015年に元最高裁長官をはじめ、殆んどの法律専門家が違憲を指摘した安全保障関連法案

最高裁は三権分立の要件として内閣や国会に対し【違憲審査権】を有していますが、しかし実際は[付随的違憲審査制]であり、例えばこの場合“集団的自衛権を行使した戦争で戦死した自衛隊員の家族が国家賠償訴訟を提起した場合、その救済に必要な範囲でしか違憲の判断をせず”、殆んどの法律専門家が違憲を指摘する法令であっても最高裁は法令そのものの違憲性の判断は下さない方針となっています。

こうした司法の現実について元最高裁の瀬木比呂志氏は、“裁判所は、いまや権力の番人”と表現しています。
つまり内閣が最高裁の人事権を握ることにより裁判官は法の道義ではなく内閣の意向に沿った判決を出すようになり、現に今回の国民審査に係る判例に於いて1・2審まで住民側が勝訴してきた[第4次厚木基地騒音訴訟]も最高裁は住民側の差し止め請求を棄却しているように、行政訴訟で原告側が勝訴することは殆んどありません(8.4%/2012年)。

内閣の暴走を制御すべき[三権]の一角である国会は圧倒的与党が【強行採決】で野党を無力化し、憲法の番人たる最高裁は人事を質に【権力の番人】として飼い馴らし、[第4の権力]とされるメディア(報道)も他の三権による懐柔と圧力によって統制する…。


選挙が終わって安倍首相をはじめ閣僚らは“謙虚”を口にした一方、安倍首相はこれまで【与党2割・野党8割】に配分されていた国会質疑を【与党7割・野党3割】に見直す意向を荻生田光一幹事長代行に指示しました。
これまで野党に多くの時間が与えられていたのは、予算案や法案は事前に与党の承認を得て提出されているため国会での審議は野党に譲るという良識に基づくものであり、そもそも与党2割・野党8割の配分は民主党政権時代に野党だった自民党が強く求めた経緯によって定められたものです。
こうした自分勝手な政権運営を蔓延(はびこ)らせているのは、政治の緩み・驕(おご)りへの私たち有権者の許容、あるいは無関心の結果であり、これを正すのも私たちの責任です。

“すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない。”  日本国憲法第15条

その理念を失った時…
国民のためにある政治は、私人のために多額の税金を投じた壮大な私事と成り下がる。



「哀しみの天使」


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tags : 1987年 シンセポップ 宗教 LGBT  

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「ライク・ア・プレイヤー」マドンナ

2013.11.24

category : Madonna

Madonna - Like A Prayer2 Madonna - Like A Prayer1
“Lyrics&歌詞和訳”は動画の下にある“続きはこちら>>”をクリックして表示させてくださいね♪


~“ポップスの女王”健在!!~

今月19日に米経済誌フォーブスが発表した“今年のミュージシャン所得番付”によると、首位に輝いたのはマドンナでした。
デビュー31年目を数えるマドンナはコンサート・ツアー『MDNA』や関連商品の売り上げなどによって今年6月までの1年間に1億2500万ドル(約125億円)を稼ぎ、2位のレディー・ガガの8000万ドル(約80億円)に貫録勝ちを果たしています!

さすがは“ポップスの女王”の面目躍如といったトコロですが、実は“陰の1位”も存在するのです。
1億6000万ドル(約160億円)を稼ぎ出し、マドンナやガガを上回る売り上げを挙げるなんて一体誰だと思います?
その男こそ、マドンナと同じ1958年8月生まれの“キング・オブ・ポップ”♪
今は天国にいるマイケル・ジャクソンが、地上で一番稼いでいた…というオチでしたっ!



~概要~

「ライク・ア・プレイヤー」は1989年・第4作目のオリジナル・アルバムのタイトル曲であり、1stシングルとしてBillboard Hot 100で3週連続No.1(年間25位)を記録しました。
ローリング・ストーン誌“500 greatest songs of all time”の300位にもランクされ、流行歌手的な位置付けされるることの多いマドンナにとっても、評論家ウケのよい名曲といえるでしょう。
作者はマドンナとパトリック・レナード、そしてプロデューサーのステファン・ブレイのチームは、当時彼女の活躍に欠くことのできない顔ぶれでした。

この頃の音楽の潮流としてホイットニー・ヒューストンやジャネット・ジャクソンなどを筆頭とする黒人音楽の台頭があり、白人歌手でもジョージ・マイケルやスティーヴ・ウィンウッドといった、いわゆる“ブルーアイド・ソウル”が持て囃された時代でした。
マドンナもこうした流行を意識してか、「ライク・ア・プレイヤー」ではR&Bの要素を積極的に取り入れています。
中でもこの曲の大きな特徴でもあるゴスペルは、マイケル・ジャクソンの「マン・イン・ザ・ミラー」や「ウィル・ユー・ビー・ゼア」でも大きな役割を果たした有名な“アンドレ・クラウチ聖歌隊”が、見事なコーラスを聴かせてくれました。

~ミュージック・ビデオによる波紋~

ミュージック・ビデオも歌に沿ったストーリー仕立ての作品で、『MTV ヴィデオ・ミュージック・アウォーズ』でも“Viewer's Choice Awards”に選ばれました。
“ゴールデンラズベリー賞 (ラジー賞)・最悪主演女優賞”の常連であるマドンナもこのビデオでの演技は素晴らしく、ここでの評価が後の『エビータ』の“アカデミー歌曲賞”と“ゴールデングローブ賞・主演女優賞&主題歌賞”に繋がったのではないでしょうか?
しかしこのMVといえば、そんな評価も吹っ飛ぶほどの“爆弾”が仕掛けられておりました…。

「Like A Prayer」はタイトルから分かるとおり、宗教色の強い歌です。
問題は映像の描き方にあり、これが“神への冒涜”としてカトリック教会ほか宗教団体から批判が殺到しました。
主な論点は、以下の通り。

①十字架を焼いた
②キリストをイメージさせる人物が黒人
③その人物とマドンナが祭壇でmake love

こうした批判はそれだけに止まらず、大きな波紋となって襲いかかります。
マドンナは当時ペプシと3本のCMの契約を結び、「ライク・ア・プレイヤー」はシングルが発売される前に2分以上という異例のCM映像が作られました。
しかし程なく上記の批判が巻き起こり、それがCMにも飛び火してペプシ製品の不買運動へと発展、結局マドンナのCMは一度テレビで流れただけで放送禁止となり契約は解除されてしまったのです。



~Lyrics~

この作品以前からマドンナを知る人にとって「Like A ~」というタイトルを掲げられると、どうしても“Virgin!”…と浮かんでしまうことでしょう。
恐らくマドンナもそういうシャレを意識して名づけたと思いますが、内容はそれと正反対に重厚なものです。
カギを握る“Prayer”という言葉は“祈り(祈る人)”という意味があり、主人公がその声に導かれるようにして物語は展開します。

Life is a mystery, everyone must stand alone
人生は不思議…誰もが孤独を生きる宿命の中で
I hear you call my name
私の名を呼ぶ、あなたの声は聴こえてくる
And it feels like home
“安らかなる場所”へと誘(いざな)うかのように…

マドンナの、厳かで愁いを帯びた歌声が印象的な冒頭のフレーズです。
“人間は、一人で生まれ一人で死んでいくもの”といいますが、それゆえ人は心に誰かを浮かべてその孤独を癒すものなのでしょう。
ここでは“home”を抽象的な表現にしていますが、頭の中では“Heaven”というニュアンスをもって全体のストーリーを組み立ててゆきました。


It's like a dream, no end and no beginning
夢のよう…始まりも終わりもないこのひと時
You're here with me, it's like a dream
あなたとこうしていられる…まるで夢

“夢のよう…”と言っていますが、この物語自体たぶん主人公の想像の中のことなのでしょうね。
やわらかな彼の囁きを耳元に、しがらみや時間を忘れ踊る…
そんな、至福を思い描いているのでしょうか…?


Just like a prayer, your voice can take me there
まるで祈りのように、“そこ”へと導くあなたの声
Just like a muse to me, you are a mystery
まるで瞑想のように、神秘的な人

後半、畳み掛けるようにリフレインされるこの歌のクライマックス。
届きそうで手の届かない、“彼”の神秘的なさまが描かれています。
何度も使われる“there”は、やはり“home”へと繋がるのでしょうか…?



~Epilogue~

MVを見ると、主人公が慕う相手は“神”というイメージを抱くと思いますが、歌詞だけ追ってみると必ずしも“彼=神”ではない気がします。
つまり“彼”は聖人を思わせる不思議な魅力の持ち主であり、主人公は憧れや尊敬とともに恋心を抱いている…
物語全体を訳してみて、そんな印象を持ちました。

何年か前、オウム事件の逃亡者を17年匿い続けた女性の供述で、“尊敬の念が、やがて愛情へと変わっていた”…という話がありましたが、尊敬と愛情って紙一重の感情なのでしょうね。
たくさんの人と出会い、人生の経験を重ねた人ほど思い当たったのでは?



ライク・ア・プレイヤー


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tags : 1989年 Rock/ゴスペル 宗教 名作MV CM曲 

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Beat Wolf

Author:Beat Wolf
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