I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と解説+エッセイでお届けします

STOP!
地球温暖化/気象災害激甚化
Lil Dicky - Earth
Lil Dicky - Earth1
Beatles & Solo
Please Please Me


With The Beatles


A Hard Day's Night


Beatles For Sale


Help!


Rubber Soul


Revolver


Sgt Pepper's


The Beatles


Yellow Submarine


Abbey Road


Let It Be


Magical Mystery Tour


Beatles(the other songs)


John Lennon


Paul McCartney


Wings


George Harrison


Ringo Starr


「レディオ・レディオ」エルヴィス・コステロ

2023.03.21

category : Elvis Costello

Elvis Costello & The Attractions - Radio, Radio (1978年)

それは“救世主”か、“愚かもの”か…愛は裏切られた時、その強さの力で逆方向に反発する?

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tags : 1978年 ニューウェイヴ ラジオ プロテスト 抑圧・統制  

comment(6) 

日本が目指すはロシアか中国・北朝鮮、または大日本帝国の復古?

2022.04.07

category : Others

安倍首相が退いても、“アベ政治”は岸田政権で更に進行している

山本太郎議員は殺気立っていますが、彼は国民の権利を守るため必死で戦っているのです。必見!


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tags : 政治 抑圧・統制 メディア  

comment(2) 

「シャウト」ティアーズ・フォー・フィアーズ

2018.06.08

category : Tears For Fears

Tears For Fears - Shout1 Tears For Fears - Everybody Wants To Rule The World2


Tears For Fears - Shout (1984年)



~概要~

ティアーズ・フォー・フィアーズ(以下;TFF)は、1980年代に世界的な成功を収めたイギリスのバンドです。
全英No.1に輝いたデビュー・アルバム『ザ・ハーティング』(1983年)の後、TFFは84年8月にシングル「Mothers Talk」(全英14位)、同11月に「Shout」(全英4位)をリリース、この頃「Shout」がスズキ・カルタスのCMソングに起用され[オレ・タチ(館ひろし)、カルタス]、TFFが日本で広く知られるきっかけとなりました。

85年2月に上記2枚のシングルを収録した2ndアルバム『シャウト(Songs from the Big Chair)』、3月に同アルバムからの新たなシングル「Everybody Wants to Rule the World」が発売されるとアメリカでも一気にTFFの人気に火が点き、同曲は全米No.1に登り詰めます。
この勢いに続いてアメリカでリリースされたのが「Shout」で、8/3付からBillboard Hot 100で3週連続No.1(年間21位)を記録、見事2曲連続No.1を達成しました。

アルバム『シャウト』はトータルで8カ月の期間をかけて制作されていますが、「Everybody Wants to Rule the World」は僅か1週間で完成したのに対し、「Shout」と「Head over Heels」は2曲だけで4カ月費やされました。
作者の一人であり「Shout」のリード・ヴォーカルを執ったローランド・オーザバル(Roland Orzabal)によると、“小さなシンセサイザーとドラム・マシンで創ったんだけど、当初はマントラ(仏の真実の言葉)みたいな繰り返しのコーラスだけだった”といいます。
プロデューサーのクリス・ヒューズに聴かせた所、“シンプルだし、5分で録音できるね”…と言われたものの、数週間経ってもまだそれは途半ばだったそうです。
ローランドが歌詞を思いつかず悩んでいるのを見てイアン・スタンリー(key)が幾つかのアイデアと方向性を出してくれ、それが契機となってようやく前へ進んだ…という難産でした。


 



~Lyrics~

Shout, shout
大きな声で叫んでごらん
Let it all out
胸の内にある感情を、全て吐き出すのさ

【Tears For Fears】というユニット名は、ジョン・レノンが1970年ごろ治療を受けたことでも知られるアメリカの心理学者アーサー・ヤノフ(Arthur Janov)の著書『Prisoners of Pain』(1980)に由来します。
彼の提唱する【原初療法(primal therapy)】は“心の奥深くに潜む苦痛の記憶を幼少期まで遡り、そのすべてを吐き出すという治療法”です。

難しい理論はともかく、確かに悩みを人に聴いてもらったり、カラオケでお腹から声を出して“shout”すると、気持ちがスッキリしますよね?


They gave you life
奴らはこんな時代を与え
And in return you gave them hell
代わりに、君は非難の嵐を浴びせた

素直に読解すると“【life】を与えてくれた[They]に【hell】を返す”となり、不自然です。
(※【life】には“終身刑”というネガティブな意味もある)

実は、「Shout」は単に原初療法をテーマとしているわけではなく、作者ローランドは“実際には【政治的抗議】がより関係するテーマで、当時多くの人を不安に陥れた東西冷戦への抗議を促す歌”と説明しています。
また、メンバーのカート・スミスは自ら考えたり、実際に行動したり、政治を問い糺そうともせず彼らに盲従する風潮が浸透してしまった人々と社会に対する激励と、補足しています。



~“法の正義”は何処に~

学校法人『森友学園』への国有地売却に於いて不自然な8億円値引きに対する【背任容疑】と、その決裁文書で安倍昭恵首相夫人や複数の政治家らの名前を含む300カ所以上に改ざん・削除が確認された【虚偽公文書作成容疑】などについて、財務省幹部や対象職員38人全員を不起訴処分とすることを発表した大阪地検特捜部。
これを受けた財務省は6/4に『調査報告書』で一連の問題行為を総括、佐川前理財局長の停職3か月相当をはじめとする幹部20人の処分(停職2/減給3/戒告5/内規処分・文書厳重注意3/口頭厳重注意5/職務上の注意2)を発表しましたが、公文書300カ所以上を改ざん・削除し、“交渉記録は廃棄した”と虚偽的答弁して1年以上も国会に無駄足を踏ませた罪は“この程度”で済まされるものなのでしょうか…(ちなみに、“セクハラ罪という罪はない”セクハラで先日処分された外務省課長は停職9カ月)。


ただ、今回の大阪地検特捜部による不起訴処分は予想したとおりでした。
…というのも、素人の私たちの大半が直感できる程度の明白な欺瞞をプロ中のプロである検察が見抜けないはずはないし、その気があるなら籠池夫妻のように証拠隠滅や口裏合わせする暇など与えず、速攻でガサ入れしているでしょう(強制捜査なしに立件はあり得ない)。
今年3月に佐川前理財局長の国会での証人喚問が決まった直後、“大阪地検特捜部が決裁文書改ざんの経緯について佐川氏に任意聴取する方針”という情報が流れ、これは佐川氏に“刑事訴追の恐れがあるので証言を控える”の口実を与えるためでは、と私の疑念を深めました(実際に証人喚問で佐川氏がそれを50連発したのは記憶に新しい所でしょう)。

今回の不起訴処分の理由について、山本真千子・特捜部長は“文書の効用を失ったとは言えず、うその文書を作ったとは認められない”としています。
虚偽公文書作成罪を問う場合“権限を持つ者が文書の趣旨を大幅に変えることが成立要件”とされているそうですが、官僚にとって彼らの人事権を握る安倍首相の夫人・昭恵氏の意向に絶大な影響力があることは想像に難くはなく、その首相夫人の名前を決裁文書から削除したことが“文書の趣旨を大幅に変えること”に当たらないとは、私には到底考えられません(実際、交渉記録の経過を辿ってみると、2014年4月28日に森友側から昭恵夫人が「いい土地ですから、前に進めてください」の言葉と親密さを証明する写真を提示されて以降、財務省の態度が一変したことが窺える)。


しかし更に調べてみると、大阪地検特捜部は当初、森友学園への強制捜査とセットで近畿財務局を背任容疑でガサ入れすることを考えていたとも一部で報じられています。
それが実現しなかったのは大阪地検の上層部が許可しなかったためで、その背後には地検が属する法務省のトップ黒川弘務・法務事務次官の意向が働いていたとの指摘があります。
黒川氏はこれまでも安倍内閣の小渕優子経産相の【政治資金規正法違反容疑】や、都市再生機構(UR)をめぐる甘利明・経済再生担当相の【あっせん利得処罰法違反容疑】を不起訴処分にするなどの“貢献”があり、昨年官邸が“衝撃的人事介入”してまでも彼を次官に留めたことからも、安倍首相との関係性が窺い知れるでしょう。
(ただし、民主党政権時に小沢一郎議員(民主党)の資金管理団体・陸山会をめぐる【あっせん利得処罰法違反容疑】も不起訴処分としており、“常に権力寄りのスタンス”を取ってきた官僚との評価もある)。
また、法務省といえば悲願だった【共謀罪法】を、昨年安倍政権によって国民世論の反対を押し切って強行採決という手段を用いてまでも成立してもらった“恩義”を考えれば、今回の不起訴も最初から“既定”だったのかもしれません。

他方、元検察官の郷原信郎弁護士は、“検察が虚偽公文書作成で起訴したら、裁判所はほぼ間違いなく有罪判決を出すであろう…しかし、検察が「組織的な虚偽公文書作成」が疑われる事件を起訴することは凡そあり得ない”と言及しています。
郷原氏によると、【陸山会事件】の検察審査会による強制起訴の際、東京地検特捜部が検察審査会に対し事実に基づかない虚偽の捜査報告書を提出して欺き虚偽有印公文書作成罪で告発されたにも拘らず、最高検察庁がそれを作成した検事全員を「不起訴」とした前歴があるため、今回の財務省による虚偽公文書作成罪を起訴した場合、そのような検察の前歴が公判で厳しく追及されることになり、よって起訴はあり得ないと予測したそうです。


“安倍政権との親密さ”か、“検察自身の保身のため”か…

何れの理由であれ、“【法の番人】の大看板を掲げて多大な予算を獲得していながら、実は何もしない(するつもりもない)組織”というのは、最もタチが悪いと言わざるを得ません。
【巨悪】を扱うつもりがないなら最初からそう宣言し、予算と権限の規模を割譲し、政府から独立した【巨悪】を専門に扱う第三者機関(裁判所も含めて)を創設しなければ、いつまでも同じことが繰り返されるのではないでしょうか…。



~Epilogue~

私は、この政権下で次々と起こる異常な問題・事件の一つひとつを“健康診断が示すデータ(現実)”のようなものと捉えています。
もしも一昨年は【血液ドロドロ】、昨年は【動脈硬化】、今年は【動脈硬化+高血圧】という結果を突き付けられたら、きっとあなたは何か胸騒ぎを覚えるでしょう?
つまり、検査の結果は“あなたの体内で起きている健康の現実を指し示している”のです。
一見コワモテで体が大きくて、ケンカには負けたことがない人でも、【血液ドロドロ】で【動脈硬化】が進んでいたら、いつ何処で心筋梗塞や脳出血で命を落としても不思議ではありません。

国家の運営も、それと同じだと思うのです。
一見経済的に豊かで、世界有数の大国として繁栄し、そしてバックには世界一の軍事大国が付いている…。
でも内部の統治システムを診てみると、あちこちに【血液ドロドロ】や【動脈硬化】の“致死的不健康”の兆候がみられるのです。
【血液ドロドロ+動脈硬化】という結果は不都合だからとデータを改ざんしたり、その現実を隠ぺいしたところで心筋梗塞や脳出血の危険性という現実から逃れられるわけではありません。
もしその不健康を改善したいなら、まず①現実を認め、②その原因と対処法を調べ、③反省の下に改善のための努力をする…以外にないでしょう。


「徹底的に調査し、膿を出し切ることに全力を尽くす」

安倍首相の決まり文句ですが、彼も同じことを言っています。
しかし、安倍氏は“【膿】とは何かを決して認めず”、“膿を覆い隠し膿を守ろうとしている”ように見えます。
これまで1年以上も野党が森友・加計事件当事者の国会召致を要求しても応じず、最重要人物はメディア取材も許さず、脇役は呼んでも「記憶にない」「訴追の恐れで証言拒否」を連発し、あろうことか一連の問題の疑惑解明のために設けられた臨時国会冒頭で安倍首相が衆院解散を行使しました。

財務省が一連の森友事件についての調査報告書を公開した6/4の会見で麻生財務大臣は、「(改ざんの動機が)分かりゃ苦労しない」と悪びれもせず言い放ちました。
一方、政府が“今国会の目玉”と称する『働き方改革法案』は、2月に“意図的裁量労働制データの捏造”と言われても仕方のない不自然なデータの実態が次々と明らかになって一部取り下げられたものの、以後もデータの2割削除を余儀なくされるなど相変わらず信頼性の乏しい根拠を前提に議論が進められ、加藤厚生労働大臣の【ご飯論法】と欺瞞の連続によって、反省と十分な検証がされないままデタラメな議会運営がなされています。


“【膿】とは、安倍氏自身の“嘘(ぎまん)”に基づく内閣運営であり、
安倍氏自身の独善に基づく“差別(えこひいき)”による公権力の私物化であり、
知性に基づかない地位と縁故が全てに優先して“忖度”させ人を操る統治システムである”


そのことを安倍首相自身が国民の前で認め、反省を示し、これを改めると誓わない限りたった一つの問題解決はおろか、これからも同じような問題が繰り返されるでしょう。
しかしここに及んでも、安倍氏自身にその動きは全く見られません。
好ましくない言動を権限のない他人がただ“改めよ”と注意しても効果が薄いように、少数野党の批判の影響力など僅かなものであり、問題は議会多数を占める与党が如何に危機感を持って良識ある解決に導くかですが、残念ながら“自民党にとって優先すべきは国難の解決より議員定数を増やすこと”にあるようです。


司法は見て見ぬふりを決め込み、与党は党利党略に走り、政治と行政の暴走を制御できないこの国の統治システム…
間もなく国会が終わり、野党の追及の場がなくなるとメディアも単独で政府の不正を糺すことを避けるでしょう。
しかし誰もモノ言わなくなったからといって、国民の記憶と関心が薄れたからといって、【膿】が放置されたままで自然に解決されることはありません。
むしろ、今回“検察が「首相夫人」程度の名前を公文書から削除しても起訴に値しない”とお墨付きを与えたことは、“殆んどの公文書改ざんは許される”という風潮を全国の行政機関まで蔓延させることになるでしょう。

Shout, shout
大きな声で叫んでごらん
Let it all out
胸の内にある感情を、全て吐き出すのさ

たかが【血液ドロドロ】、たかが【動脈硬化】と軽んじていたら、これがいつ何処で心筋梗塞を引き起こすかもしれません。
この国が【膿】に冒され統治システムの健全さを失っている時、最後にそれを救い得るのは国民一人ひとりの良識の声なのです。



「シャウト」


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tags : 1984年 ニューウェイヴ 抑圧・統制 CM曲 プロテスト  

comment(4) 

「アンダー・プレッシャー」クイーン&デヴィッド・ボウイ

2018.04.20

category : Queen

Queen David Bowie - Under Pressure1 Queen David Bowie - Under Pressure2


Queen & David Bowie - Under Pressure (1981年)



~概要~

「アンダー・プレッシャー」はイギリスのロック・バンドのクイーンと、同シンガー・ソングライターのデヴィッド・ボウイにより1981年10月26日にリリースされたコラボレーション・シングルで、全英No.1/アメリカBillboard Hot 100で29位を記録、クイーンにとって1975年の「Bohemian Rhapsody」以来2曲目/デヴィッドは1980年の「Ashes to Ashes」以来3曲目の全英No.1でした。
アルバムはクイーンが1981年11月の『GREATEST HITS』(英国盤には未収録)と1982年の『Hot Space』、デヴィッドは1995年にリマスターした『Let's Dance』のボーナストラックに収録されています。

フレディ・マーキュリー&デヴィッド・ボウイという稀代のヴォーカリストによるデュエットは、2007年にBBC Radio 6 Musicで<BEST MUSICAL COLLABORATIONS 3位>に選ばれた名作です。
また、近年二人のヴォーカル・パートのみを抜き出したアカペラver.が話題を呼び、改めてその素晴らしさが見直されました。

「Under Pressure」でもう一つ特筆すべきといえばジョン・ディーコンによる“ベース・リフ”で、2011年のMusicradar.comの一般投票による<The 25 Best Basslines of All Timeで4位>にランクされました。
一度聴いたら頭にこびりつくこのベース・ラインについて、ジョン自身は“デヴィッド・ボウイの創造”と言い、そのデヴィッドは“僕が参加する前に書かれていた”と回顧しています。


奇跡のコラボレーションのきっかけはクイーンがスイス・モントルーにあるスタジオ『Mountain Studios』でレコーディングした際、近隣に自宅を構えていたデヴィッドがある夜クイーンを訪ねたことでした。
みんなで遊び半分に曲を演奏していたところ“一緒に曲を書こう”となって、本格的なセッションに発展していったそうです。

こうして始まったクイーンとデヴィッドによるジャム・セッションですが、ギタリストのブライアン・メイによると必ずしも和やかなレコーディングではなかったといいます。
ハードだったよ。だって、僕らはみんな生意気だしデヴィッドは強引なところがあって、フレディとデヴィッドは意見が衝突したんだ…”

このセッションでは他にも何曲かレコーディングされており、『Hot Space』に収録されることになる「Cool Cat」にもデヴィッドがバック・ヴォーカルに参加しましたが、その出来にデヴィッド自身満足できず、残念ながらこのバージョンのアルバム収録は見送られました。


「Under Pressure」はデュエットという性格上、両者によるライブでの共演は実現しておらず、クイーンのセットリストとして演奏されました。
一方デヴィッドは自身のライブでほとんど歌うことがありませんでしたが、1992年の『フレディ・マーキュリー追悼コンサート』(本項のはリハーサル映像)で遺されたクイーンのメンバーと、ユーリズミックスのアニー・レノックスとのコラボでパフォーマンスを披露しています。

元々偶発的に生まれたコラボレーションであるためか両者出演によるプロモーション・ビデオは制作されておらず、公式PVは『吸血鬼ノスフェラトゥ』や『戦艦ポチョムキン』など著作権切れ映画の映像が編集されています。
また、1990年に700万枚を売り上げ全米No.1に輝いたヴァニラ・アイスの「Ice Ice Baby」は、「Under Pressure」のベース・ラインをサンプリングした作品として有名です。


 
  



~Lyrics~

These are the days - it never rains but it pours
These are the days - どしゃ降りの日々
People on streets - people on streets
People on streets - 路上の人々

【it never rains but it pours】は“降れば必ずどしゃ降り”と訳され、“悪い事は続く”という広い意味合いのことわざとしても解されます。
【people on streets】は歌詞中に何度も使われており、日本語版wikiには“この曲の最初のタイトルは「People on Streets」であった”とありました(ただし、その根拠は付加されていない)。

一方、英語版wikiによると「Under Pressure」は元々ドラマーの“ロジャー・テイラーが書き始めた「Feel Like」が原曲”とされています。
デヴィッドとのセッションが始まった時点で「Feel Like」は未完成で、当初フレディ・マーキュリーが中心となってメンバー全員で創作が進められ、その後デヴィッドも歌詞面で重要な貢献があったようです。
ちなみにロジャーは1998年のソロ・アルバム『Electric Fire』で「People On Streets」という曲を発表しており、なかなか面白い作風となっています。

 


Under pressure that burns a building down
Under pressure! 建物は焼き尽くされ
Splits a family in two
家族は二つに裂かれ

【under pressure】は、“物理的または精神的に加圧・強制された状態”のことです。
【people on streets】といい、とても重苦しい言葉が並びますが、このラインからすると本作品は内戦か戦争を背景としているのでしょうか…
何れにしても、風や川がそうであるように、力の作用は“上から下へ”働きます。



~ Under Pressure ~

森友学園事件に於いて、「省庁の中の省庁」財務省が学園側に“トラック何千台も使ってごみを撤去したと説明していいか”と「反社会勢力まがいの口裏合わせ」を求め…

加計学園問題に於いて当時の柳瀬唯夫首相秘書官が、自身の「首相案件」発言の記録が次々と発見された後も“記憶の限り会っていない”と「無理筋な嘘」を押し通し…

日報隠ぺい事件に於いて、防衛省が「自衛隊員の命懸けの活動で積み上げた記録」である“日報を破棄した”という「ありえない自己存在否定の嘘」をつく…

官僚たちはなぜこんな【リスクに見合わない見え透いた嘘】をつかなければならないのでしょう?


これまで歴代首相は、政治とのあるべき中立性への配慮からそれぞれ人事権を抑制的に行使してきましたが、安倍首相はそれを取り払って自らの人事権を最大限まで拡大、“公僕”たる官僚人事をはじめ“法の番人”内閣法制局長官や“通貨の番人”日銀総裁、“憲法の番人”最高裁判事、“公共放送”NHK会長(直接的には会長を選任する経営委員)などに介入し大幅に支配力を強化しました。
私が特に懸念するのは【法の支配】の崩壊で、日本国憲法はこの“専断的な国家権力の支配を排し、権力を法で拘束するという基本的原理”が採用されていますが、これらの機関に政府の利害が含まれてしまうと専断的な国家権力を助長してしまうことになります。
2015年の『安全保障関連法案』は、まさに異例の内閣法制局長官人事(※)によって法制局の伝統的憲法解釈を強引に変更させて提出されたもので、憲法学者の85%が違憲と判断し、国民の大半が反対した中で強行採決によって成立させました(※内閣法制局は内閣の下で法案や法制についての審査・調査等を行う機関)。

安倍首相の政治力の最大の源は選挙の勝利であり、47%の得票で74%の議席を獲得できる“小選挙区マジック”による常勝を背景に、自民党内は安倍氏に異論さえ挟めず、弱小野党相手の国会はもはや議会の体を成していませんでした。
与党であり続けることは絶大な【立法権・行政権・国家予算の配分権を独占】することであり、必然的に安倍首相の下にその利権に与(あずか)ろうとする者があふれ返り、献金及び政権支援と引き換えに政権は【厚労省のデータを改ざん】してまで経団連の要望【裁量労働制】の実現を目指します。


また、安倍政権の本質は【友好・忠誠を誓う者に特別待遇】を与えることであり、安倍首相の腹心の友が経営する加計学園が特例的に認可と補助金を受けた事例が象徴的です。
その加計学園に認可を与えた【国家戦略特区制度】は従来の規制を大幅に緩め岩盤規制を打ち抜く突破口とするために安倍内閣が創設した制度ですが、それは“議長を務める安倍首相自らの予算配分特権を増やすための制度”であるともいえます。
こうした安倍首相による特別待遇は多くの“お友だち希望者(⇒安倍応援団)”を引き寄せ、森友学園の籠池理事長は加計学園への特別待遇に倣(なら)おうと昭恵夫人に近づいたといわれます。

一方で【敵対・不忠者に苛烈な仕打ち】を与えるのもこの政権の特徴であり、私的な会食で安倍首相を批判して更迭された外交官や、獣医学部新設に反対した前川喜平文科省前次官に対する読売新聞の作為的報道や文科省からの圧力問題をご記憶の方も多いでしょう。
こうした敵対・不忠者に対する苛烈な仕打ちを見せつけることで、政権に盾突いた者がどうなるかを官僚たちに理解させるというわけです。



~Epilogue~

安倍政権下で発生した森友学園事件や加計学園問題、自衛隊日報隠蔽事件…(以下、あり過ぎて省略)

そもそもの問題は、学校を新設または運営能力の不足するこれらの学校法人が前例ない特別待遇で認可されていたり、南スーダンPKO日報の一部に「戦闘」と記載されていた、個別の事案でした。
しかしこれらの問題が単なる各個の問題ではなく“一連性”と深刻さを感じてしまうのは、広く省庁に亘って官僚が組織的に【文書改ざん・破棄】【隠ぺい】【データ捏造】【虚偽答弁】…といった異常な手段を連発してまで事実を隠そうとする現象が見られたことです。

…何故?

何故なら、そこには安倍首相の縁故者が特別待遇を受けるという“我田引水”的事案であり、片やちょうどそのとき「南スーダンPKOの自衛隊部隊の派遣延長」や安全保障関連法に基づく新任務「駆け付け警護」の是非が国会で焦点となっていたため、事実を隠すことが政権の利益だった…のでしょう。


…何れにも共通するもう一つは、“間接証拠はたくさんあるのに直接証拠が出てこない”ことです。
ただ、安倍首相の系譜を辿ると“同じ匂い”のする言葉が残されています。

“政治資金は濾過機を通ったきれいなものを受け取らなければいけない。問題が起こったときは、その濾過機が事件となるのであって、受け取った政治家はきれいな水を飲んでいるのだから関わり合いにならない。政治資金で汚職問題を起こすのは濾過が不十分だからです”

安倍晋三首相の敬愛する祖父、岸信介元首相の有名な言葉です。
簡単に言うと“汚れた金は濾過機できれいにしてから使いなさい”という教訓ですが、岸氏自身満州のアへン密売で巨万の富を築きその後何度も汚職疑惑が浮上したものの、何れも結局シッポは掴ませませんでした。
私には、岸氏の孫である安倍首相の周辺で現在起こっていることとあまりに共通点があるように思えてならないのです。

“汚い仕事は部下に忖度で実行させれば、自分は汚れることはない。
汚れた濾過機は交換すればいい”
 (※安倍首相の周辺で起こっていることに対する個人的なイメージ表現です)


政治家や官僚は、【国民から預かった権力】を行使することが特別に許されています。
【公】とは“私有でないこと”であり、優秀な官僚に政治家の不徳の尻拭いのため“トラック何千台も使ってごみを撤去したと説明していいか”という情けない無理筋なつじつま合わせを考えさせたり、公文書という歴史の改ざんの片棒を担がせるのは止めてください。

「このままでは自分1人の責任にされてしまう」「冷たい」というメモ
を残して死んでいった近畿財務局職員…

「公務員」も「公文書」も国民全体の大切な財産であり、政権のための使い捨ての濾過機ではありません。
これらの問題を野放しにする事はこれから更に無理筋な嘘や改ざんを膨らませねばならない路であり、恐らくその終着は“破裂(国家破たん級の事態)”です。
その悪路を断ち切ることができるのは、当事責任者である与党と省庁が党益・省益を捨てて一致団結して自浄意思と能力を示す以外にありません。
国民の未来のために…。

Courage is grace under pressure
勇気とは、窮地に陥ったときにみせる、気品のことである  Ernest Miller Hemingway



「アンダー・プレッシャー」


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tags : 1981年 デュオ ニューウェイヴ 抑圧・統制  

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