I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と解説+エッセイでお届けします

STOP!
地球温暖化/気象災害激甚化
Lil Dicky - Earth
Lil Dicky - Earth1
Beatles & Solo
Please Please Me


With The Beatles


A Hard Day's Night


Beatles For Sale


Help!


Rubber Soul


Revolver


Sgt Pepper's


The Beatles


Yellow Submarine


Abbey Road


Let It Be


Magical Mystery Tour


Beatles(the other songs)


John Lennon


Paul McCartney


Wings


George Harrison


Ringo Starr


「恋のアドバイス」ビートルズ

2021.06.18

category : Beatles & Solo

The Beatles - You're Gonna Lose That Girl (1965年)

ジョン・レノンが“恋のキューピット”?でも彼のやり方は“スパルタ式”なのでそのお覚悟を!

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tags : 1965年 ロック 楽しい愛 コーラス ヘルプ! 

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「トゥゲザー・フォーエヴァー」リック・アストリー

2020.02.22

category : Rick Astley

Rick Astley - Together Forever (1988年)

80年代を象徴するユーロビート&パステルカラー~耳と目で元気になれるリック・アストリー ♪

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tags : 80's ダンス ユーロビート 楽しい愛 

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「想い出のサマー・ナイツ」ジョン・トラボルタ&オリビア・ニュートン=ジョン

2018.07.12

category : Olivia Newton-John

Olivia Newton - Summer Nights1 Olivia Newton - Summer Nights2


John Travolta & Olivia Newton - Summer Nights (1978年)



~概要~

「想い出のサマー・ナイツ」は1978年の北米興行収入No.1の大ヒットを記録したアメリカの学園ミュージカル映画『グリース(Grease)』 の挿入曲です。
同映画からはサウンドトラック・アルバムもBillboard 200のNo.1に輝いて2800万枚をセールスしており(『Saturday Night Fever』に次いで年間2位)、アルバムからも4曲のTop5ヒットが生まれていますが本曲もその一つで、Billboard Hot 100の5位(年間69位)を記録しました。
とりわけ『グリース』 のイギリスでの人気は高く、同アルバムからの「You're the One That I Want」に次ぐ7週No.1に輝いて年間3位、同年を代表するヒット曲となっています。

歌っているのは(=劇中で歌唱している)ジョン・トラボルタとオリビア・ニュートン=ジョン、そしてその他のキャストがコーラスとして参加しています。
同映画の主役である二人は劇中でデュエットも多く、本曲を含む3曲を共に歌唱しました。
劇中でキャストと一緒に歌うという特殊な条件であるため通常のコンサートではオリジナルの顔触れで再現することは至難な性質の作品ですが、2002年の『Grease DVD Party』ではトラボルタを含むオリジナルのメンバーが実現しています!
(ただし近年、一部のメンバーがオリビアのコンサートに参加することもある)

映画『グリース』 はミュージカル『Grease』を原作とし、「Summer Nights」もその作者であるジム・ジェイコブスとウォーレン・ケイシーによって作詞・作曲された作品ですが、シカゴでの初演時(1971年)には「Foster Beach」というタイトルだったようです。
「Summer Nights」は2004年に『AFI's 100 Years...100 Songs』の70位に選出された“アメリカ映画の歴史に残る名曲”であり、2010年にはBillboardの『Best Summer Songs of All Time』9位に選ばれる“長く愛され続けた夏歌”でもあります。

夏の定番曲だけあってカバーも多い楽曲ですが、名前もジャンルも近いことから取り上げ易かったのがミュージカル・ドラマ『glee/グリー』で、Season 3 第10話 「プロポーズ大作戦」(Yes/No)で使用されています。
主に歌っているのはサムとメルセデスの元カップルの二人で、残りのメンバーがそれぞれ男女に分かれて訊き役に回っている中…カート・ハメル(クリス・コルファー)は【the Pink Ladies】に属して歌っています。
このアイデアを出したのはカートの恋人ブレイン・アンダーソン役のダレン・クリスで、脚本を読んで“カートは男子といたってつまらないだろうから、女子とサンドイッチやチーズバーガーを食べながら、おしゃべりする方を選ぶはず”とプロデューサーに提言したものだったそうです。
ちなみにこの映像は映画『グリース』で「Summer Nights」が撮影された、実在のロサンゼルス・ヴェニス高校で撮影されており、ダレンが“映画とそっくり同じベンチで撮影したんだよ”と興奮して語ったとされるように、かなり当時を忠実に再現して編集されており、今回は映画とドラマのシーンを重ねた映像を発見したので、ファンの方はぜひ見比べてみて下さい。


 



~Lyrics~

Summer loving had me a blast
夏の恋は、一陣の風のように
Summer loving happened so fast
夏の恋は、あっという間に起こったわ

映画のプロローグの部分では、きれいな海辺でダニー(トラボルタ)とサンディ(オリビア)が仲睦まじく愛し合うシーンが編集されています。
これは本編に入る前の夏休みに避暑地で出逢い、恋に落ちた二人のエピソードを示唆するものであり、サンディはオーストラリアに帰る身の上であったため“ひと夏の恋”で終わらなければならなかった、という事情がありました。
二人は再会を信じつつ、泣く泣く別れることになりますが…。


Tell me more, tell me more, Did you get very far?
おい、もっと教えろよ…オマエ、行く所まで行ったんだろ?
Tell me more, tell me more, Like does he have a car?
ねぇ、もっと教えて…その人、クルマ持ってそう?

…ところが夏休みが終わり新学期が始まる早々、ダニーが通うアメリカの高校にサンディが転校してくる…という奇跡的な展開!
二人は“ひと夏の恋”について、それぞれ男子グループ【the T-Birds】《写真・左》と女子グループ【the Pink Ladies】《写真・右》に追及されることになりますが、その応答が「Summer Nights」のシーンになっています。

上が【the T-Birds】で下が【the Pink Ladies】のパートですが、質問の切り口が男女の違いそのもの!? 

Olivia Newton - Summer Nights3


I saved her life, she nearly drowned
危うく溺れる所、オレが命を助けてやったのさ
He showed off splashing around
あの人、子供のように水を跳ね上げ人目を引こうとしていたの

ここは上がダニー、下がサンディによる二人の馴れ初めについての言及ですが…
えっ! 互いに言っていることが全然違ってる?

このギャップは転校して二人が再会した際、ダニーが海で会った彼とは別人のような態度だったことに、サンディが受けたショックの原因にも重なります。
【夏の海】と違っていたのはダニーの人格そのものではなく“彼の背後にいる存在”であり、このシーンで再会した瞬間は【夏の海のダニー】だったのに、背後の存在を意識してからは【もう一人のオレ】に変身、この間うつろうトラボルタの演技が絶品です!

とかく男は【武勇伝】を語りたがる生き物であり、仲間の前で女性にデレデレした姿を晒すことは彼らに軽んじられる原因となりますが…
…にしてもダニー、今回はちょっと“盛り過ぎ”? 





~Epilogue~

『グリース』は高校3年の“少年・少女たち”が織りなす学園物語…
ですが撮影時トラボルタは23歳、オリビアに至っては29歳(!)という実年齢で、彼女の出演を要望したのはトラボルタだったといいます。

オリビアは当時既に多くのヒット曲を抱えたポピュラー音楽界のスターでしたが、ヘレン・レディのディナー・パーティーでプロデューサーのアラン・カーに映画『グリース』のヒロイン役のオファーを持ちかけられた際、二つ返事で受けられない事情がありました。
何故なら、オリビアは1970年にイギリスのミュージカル映画『Toomorrow』で主演し散々な目に遭ったトラウマがあったこと、サンディの役柄の一部がそれまでのオリビアのイメージを壊すリスクがあること、高校生を演じるにはあまりに実年齢と離れていたことに不安があったのです。
そこで事前にスクリーン・テストを受け、相手役のトラボルタと話しをしてみてようやく安心し、引き受けることにしたといいます。

…そんなオリビアの不安を緩和するためか(?)、その周りには彼女が少女に見える“大人びた高校生”がいっぱい!
リッゾことストッカード・チャニングは当時33歳、ソニーことマイケル・トゥッチ31歳、ジャンことジェイミー・ドネリー30歳…ほかも20代後半です。

 ちなみに、『8時だョ!全員集合』で「学校コント」のドリフターズはみんな30代以上
 …比べるなっ!


さて、多くの学校にとって【夏休み】が始まります。
今年は直前に西日本豪雨が発生し、多くの人が亡くなり、多くの町や家が土砂に流されました。
被災地の学生さんたちにとって、今年の夏休みは後片付けなどに追われ忙しかったり、今後への不安に苛まれる方も少なくないことでしょう。

筋肉トレーニングを行うと腕が太くなるのは広く知られることですが、これは非日常的で過大な負荷を受けて筋線維の一部が破断された後に起きる現象です。
この時あなたの体は“この筋肉の太さでは危ない”と危機感を覚え、秘めたる能力を発揮し筋線維を以前より少し太く修復(超回復)するため、筋肉量が増えて筋力もアップします。
精神や人生もこれと同じで、大きな苦労を乗り越えた時に人は強く、大きく成長できるのです。

Summer days drifting away
夏の日々は流れ去り
To, uh oh, those summer nights
夏の夜の思い出となった

この特別な夏に悩み、苦しみ、泣いたこと…
その稀なる厳しい経験が、あなたのこれからの長い人生を支える太い柱となってくれますように。



「想い出のサマー・ナイツ」


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tags : 1978年 楽しい愛 ミュージカル グリース 映画70's  歴史的名曲 

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「ウォーキング・オン・サンシャイン」カトリーナ&ザ・ウェイヴス

2017.05.12

category : 1980年代

Katrina The Waves - Walking On Sunshine1 Katrina The Waves - Walking On Sunshine2


Katrina & The Waves - Walking On Sunshine (1985年)



~心に輝く一つの太陽~

カトリーナ&ザ・ウェイヴスとかいわれて耳慣れない方も多いかもしれませんが、曲名やバンド名は知らなくても歌を聴けば思い出せることって、よくあるでしょう?

実は「ウォーキング・オン・サンシャイン」は、『ザ・一発屋 2リターンズ われらが青春の日々』という企画盤CDにも収録されていた作品。
“一発屋”というカテゴリに入れられていることについて不本意に思われる方もおられるでしょうが、時代の流れと共にいずれ褪せゆく宿命にある流行文化の中に於いて、たとえ一つでも人々の心にインパクトを与えることができたというのは、考えてみればとても名誉なことです。

この時代に流行した幾つかの文化を思い出しながら、お楽しみください…。



~概要~

「ウォーキング・オン・サンシャイン」を歌っているカトリーナ・レスカニックはアメリカ人ですがお父さんの仕事の関係で1976年頃からイングランドに移住、程なくボーイフレンドのヴィンス・デ・ラ・クルーズらとバンド活動(Mama's Cookin')を始めます。
1981年頃ドラムスのアレックス・クーパーが過去に所属していた【The Waves】の中心人物だったキンバリー・リューを勧誘し、その後バンド名も【Katrina & The Waves】となりました。

1983年、彼らはLPを制作しレコード会社に売り込むも、契約してくれたのは大西洋を越えたカナダのマイナー・レーベルAttic Recordsだけでした。
同年カナダで発売されたこのデビュー・アルバムは『Walking on Sunshine』といい、タイトルからわかるように実は「ウォーキング・オン・サンシャイン」はこの時初めて発表された作品です。
(このアルバムにはバングルスが1984年にカバーすることになる「Going Down to Liverpool」も収録)

更にもう1作キャリアを重ね1985年、ついにアメリカ大手キャピトル・レコードと契約、カナダ時代の2枚のアルバムから10曲を選曲しリミックスしたのがアルバム『Katrina and the Waves』でした。
もちろん「Walking on Sunshine」もこれに収録されましたが、この時点で「Going Down to Liverpool」と共に新しくレコーディングし直され、本曲は1stシングルとしてリリース、Billboard Hot 100で9位(年間75位)と大ヒットを記録しています。

しかし日本の多くの方が知る彼らの活躍は恐らくここではなく、1987年に“あの映画”の挿入曲として起用されたことではなかったでしょうか?
その映画とは、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で当時世界のアイドルとなっていたマイケル・J・フォックス主演のコメディー映画『摩天楼はバラ色に(The Secret of my Success)』です。
このサウンドトラックにはナイト・レンジャー(主題歌「The Secret Of My Success」)やパット・ベネター、バナナラマなど錚々たる顔ぶれが揃っているにも拘らず、恐らく多くの人にとって最も印象的に残っている曲は「Walking on Sunshine」だったかもしれません。
(但し、本曲は『摩天楼はバラ色に』のオリジナル・サウンドトラックには収録されていない)

 



~Lyrics~

I used to think maybe you loved me,
あなたは私を好きかも…って思っていたけれど
now, baby, I'm sure
今じゃ、確信してる

『摩天楼はバラ色に』の主人公ブラントリー(マイケル・J・フォックス)は就職に困って遠い親戚のおじさんが社長を務める会社のメール・ボーイとして採用されますがある日、社内で絶世の美女クリスティ(ヘレン・スレイター)と出逢い一目惚れしてしまいます。
ブラントリーは何とか彼女とお近づきになろうとするも、何せ自分はブルーカラーの下っ端、相手は会社の重役で洟(はな)もひっかけてもらえません。
そんな彼にとっての、“起死回生”とは…? 




And I just can't wait till the day
…だからその日を待ちきれなかったの
when you knock on my door
あなたがこの扉をノックしてくれるまで

一方“待ちきれなかった”のは、美しさを持て余し気味の社長夫人。
ブラントリーが彼女の運転手に配置されると彼を気に入り、熱烈にアタック!
…あれっ、でもこの二人の関係って…!? 




I feel alive, I feel the love,
生きてる…愛してるって実感する
I feel the love that's really real
本物の愛を

「Walking on Sunshine」は、劇中ではブラントリーが社内で“二足のわらじ”を履き替え走り出した場面で使われています。
一方“私生活”でも“二刀流”が形成され始めるなど、戦士に昼も夜も休息の暇などありません。
“The Secret of My Success”は、こうした彼の弛みない努力が実を結んだ成果だったというワケです…。

…ホンマかいな? 





~Epilogue~

映画『摩天楼はバラ色に』は、大都会での成功を夢みる一人の青年が“裸一貫”から大成功を手にするサクセス・ストーリー。
その秘訣について、主題歌「The Secret of My Success」は次のように語っています。

The secret of my success is I'm living 25 hours a day
成功の秘密は、“1日に25時間生きること”

どこかで聞いたようなフレーズですが“努力”を代弁したある意味ベタな回答で、実際劇中の主人公が公私に亘って“二刀流”を繰り広げるさまは、まさに歌のとおりです。


一方、「Walking on Sunshine」の主人公は“自分は愛されている”という確信によって、心が躍っているような印象を受けます。
しかしそれに反してPVに描かれる空は“曇天”で、一人半袖で笑顔を振りまきロンドンの街を闊歩するカトリーナ以外のメンバーは厚ぼったいコートの襟を立てて、何だか寒そうです。
(それにしても、カトリーナの“アメカジ+【CONVERSE】”ファッションに心が躍る方も多いのでは? 

この点はよく指摘されるギャップですが、現実のお天気には曇りや雨、雪の日もあれば嵐の日もあります。
雨の日もあるからこそ、“人智”の大切さがあるような気がします。


Now I'm walking on sunshine, whoa
今、お陽さまの光を浴びて歩いてる...
And don't it feel good
それって、ステキじゃない?

空に輝く太陽は、お天気次第
“心の中のSunshine”は、あなた次第



「ウォーキング・オン・サンシャイン」


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tags : 1985年 ロック/ポップ 楽しい愛 映画80's マイケル・J・フォックス  

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「レッツ・ヒア・イット・フォー・ザ・ボーイ」デニース・ウィリアムス

2016.07.08

category : Soundtracks

Deniece Williams - Lets Hear It for the Boy1 Mike Reno Ann Wilson - Almost Paradise2


Deniece Williams - Let's Hear It for the Boy (1984年)



~7月14日は何の日?~

映画『Footloose』は1984年2月17日にアメリカで公開されていますが、日本ではそれから5ヶ月後の7月14日に封切られました。
1981年にケーブルテレビ・チャンネル『MTV』の放送が始まり、音楽と映像の魅力を巧みに融合させたミュージック・ビデオでマイケル・ジャクソンマドンナなど多くのスターを輩出させましたが、その影響はMV的な概念を取り入れた映画やドラマにも波及し一大“サントラ・ブーム”を巻き起こしました。

1984年はその一つのピークであり、同年Billboard Hot 100の年間チャートTop10のうち「What's Love Got to Do with It」「Footloose」「Against All Odds (Take a Look at Me Now)」「When Doves Cry」「Ghostbusters」の5曲がサントラ関連で占められるという状況でした…。



~概要~

デニース・ウィリアムスは1970年代にスティーヴィー・ワンダーのバック・コーラス“Wonderlove”の元メンバーに名を連ね、同じWonderloveのメンバーだった「Lovin' You」で有名なミニー・リパートンと並び称される“4オクターブ”の美声を誇ったR&B女性歌手です。

「レッツ・ヒア・イット・フォー・ザ・ボーイ」はケヴィン・ベーコン主演の映画『フットルース(Footloose)』の挿入曲で、「Footloose」に続く2ndシングルとしてHot 100で2週連続No.1(年間13位)に輝きました。
作者はTom SnowとDean Pitchfordで、Tom Snowはリンダ・ロンシュタット&アーロン・ネヴィルの「Don't Know Much」(過去ログ)の作者の一人、Dean Pitchfordは『フットルース』の脚本を担当していた人でもあります。

また、同シングルがチャートのトップにあった1984年5月、デニースは自身のアルバム『Let's Hear It for the Boy』を発表しており、そのタイトル曲としてこちらにも収録されています。
この曲のヒットにより、デニースは1985年のグラミーで“Best Female Pop Vocal Performance”と“Best Female R&B Vocal Performance”にもノミネートされました。


劇中で「Let's Hear It for the Boy」はレン(ケヴィン・ベーコン)がぶきっちょな友人(クリス・ペン)にダンスを教えるシーンで使用されており、“ほっこり”した方も多いと思いますが、当初この場面に挿入されていたのは別の曲だったそうです。
この点について、脚本を担当したディーン・ピッチフォードによると…

“みんな最初の曲が好きだった。でも8カ月も同じ曲を聴き続けてるとさすがに誰もが飽きちゃって、何か‘新しい血’が必用だったんだ。元気一杯の少女が‘ねぇ、聞いて!’ってボーイ・フレンドを自慢するような歌…”
こうしてディーンが作曲家トム・スノウと徹夜で書き上げたのが「Let's Hear It for the Boy」であり、それは撮影が終了するギリギリの時期のことだったそうです。

本作のバック・ヴォーカルには1988年に「Waiting For A Star To Fall」を大ヒットさせるデビュー前のボーイ・ミーツ・ガール(Boy Meets Girl)の2人が参加しており、このうちジョージ・メリルはドラム・プログラミングやシンセサイザーにも貢献しています。
映画『フットルース』は2011年にリメイクされていますが、その際1984年版の楽曲の幾つかもカバーされており、「Let's Hear It for the Boy」はカントリー歌手のジェーナ・クレイマー(Jana Kramer)がカバーを務めました。

 



~Lyrics~

My baby, he don't talk sweet
愛しいアナタは、甘い言葉をささやいてはくれない
He ain't got much to say
いっぱい、おしゃべりもしてくれない

どうやら、愛しいカレは口下手?
…女性にかかったら、男性はみな口下手なのかもしれません。
一般に女性は感情を自然に言葉に込めて表現することが上手だし、取り留めのない会話も楽しめます。
これに対し男性の多くは感情表現が下手で、取り留めのない会話を好みません。

でもこれは、家に帰って“女の子は学校のことを進んで話すのに男の子は全然話さない”といった現象に見られるように、子どもの頃から男女の脳に違いがあるせいでもあるので、どうか大目に見てあげてくださいね? 


Oh, maybe he's no Romeo
たとえロミオじゃなくたって
But he's my lovin' one-man show
アノ人は、この胸の舞台を演じるたった一人の王子さま

【Romeo】といえば、言わずと知れたシェイクスピアの戯曲『ロミオとジュリエット』の主人公、ロミオ・モンタギューでしょう。
ロミオは女性にとっての“理想の男性”の象徴であり、とりわけ『タイタニック』の頃のレオナルド・ディカプリオが演じるロミオはまさに“王子さま”であり、日本のドラマでも木村拓哉や滝沢秀明が演じていることからも求められているイメージ・レベルの高さが窺えます。

2行目の【one-man show】は“独り舞台”のことで、そのニュアンスを生かしてちょっと意訳してみました。


Let's hear it for the boy
みんな応援してあげて
Oh, let's give the boy a hand
困った時は手を差し伸べて

【let's hear it for】は“…に声援[拍手]を送ろう”といった意味で、パーティーなどで拍手や歓声を求めるときに使う言葉です。
歌の主人公の女性は恋人にぞっこんで、“カレシびいき”が高じてみんなにも応援を求めているのでしょうか…。

「Let's Hear It for the Boy」を歌ったデニースは映画のあらすじだけを聞いてそれがどんな場面で使われるか告げらぬままレコーディングに臨んだため、高校生を主人公としたストーリーであることから、“少女”をイメージした声で当初の録音を終えています。
ところがそのテープを聴いた作詞のディーン・ピッチフォードには“デニース、これは‘女の子’じゃないんだ、‘女’なんだ”と、レコーディングのやり直しを命じられてしまったそうです。
そのため彼女はニューヨークからロスへとんぼ返りして“大人の女の声”で再録音したといいますが、彼女の声質は元々かわいらしいせいか、私には最終形を聴いても十分少女っぽいような気がします(そこがいいと思う)。



~Epilogue~

 Deniece Williams - Lets Hear It for the Boy2


『フットルース』で「Let's Hear It for the Boy」をぎこちなく踊り、“ほっこり”させてくれた俳優クリス・ペン
私は今回初めて知ったのですが、彼はその名が示すとおりミュージシャンのマイケル・ペン、俳優として有名なショーン・ペンの弟さんでした《写真》。
『フットルース』の頃は筋肉質で飛び込み前転を見せるほどでしたが、[Chris Penn]を検索してみるとその後の彼は“ぽっちゃり”で、愛嬌のある顔立ちが印象的に映りました。
しかし残念なことに2006年、40歳の若さでこの世を去っていました…(死因は心臓肥大と薬物使用らしい)。


容姿が美しく、服のセンスが良く、人を喜ばす会話を心得ており、歌が上手で、お金持ちで、命懸けで愛してくれる…理想を挙げればキリがありません。
「Let's Hear It for the Boy」の主人公の女の子は、“その殆んどの条件を持たない男の子を好きに”なりました。
そんなカレの“必殺技”は…

'Cause every time he pulls me near
だってアタシ…グッと引き寄せられると
I just wanna cheer
もっと、アナタを元気にしてあげたい気持ちが湧いてくるの

“秘訣”を聞いてみたいトコロではありますが、それは“この二人の間でしか通じない魔法”。
マネしていきなりパートナーの方に実行しても、ひっぱたかれるだけかもしれないのでご注意を!
(それとも、ここは正攻法「パラダイス~愛のテーマ」でしっとり…?



「レッツ・ヒア・イット・フォー・ザ・ボーイ」


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tags : 1984年 ダンス/Pop 楽しい愛 映画80's フットルース 

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