B.J.トーマス (Billy Joe Thomas)は、1966年にデビューしたアメリカのカントリー/ポップ歌手です。 「雨にぬれても」は1969年のアルバム『Raindrops Keep Fallin' on My Head』に収録され、シングルとしてもBillboard Hot 100で4週連続No.1(1970年の年間4位)に輝き、これはHot 100・55周年(1958–2013)“The All-Time Top 100 Songs”の95位に該当する大ヒットでした。 また、2014年には“Traditional Pop”として本作のシングルが『グラミー殿堂賞(Grammy Hall Of Fame Award)』に選出されています。
「雨にぬれても」といって、切っても切り離せないのが同年公開のポール・ニューマン/ロバート・レッドフォード主演の映画『明日に向って撃て!(Butch Cassidy and the Sundance Kid)』の挿入曲であることであり、同曲は1970年の第42回アカデミーで“歌曲賞”を獲得しています。 その後もスクリーンが生んだ名曲として長く愛され続け、2004年のAFIアメリカ映画100年“アメリカ映画主題歌ベスト100”に於いて、同じく雨の名曲「雨に唄えば」と共に23位に選出されました。
So I just did me some talkin' to the sun だから一言、お天道さんに言ってやった And I said I didn't like the way he got things done “ダメじゃないか Sleepin' on the job 眠ってばかりいないで、ちゃんと仕事しろよ!”って
Nothin's worryin' me 気に病むことなど、何もないのさ It won't be long till happiness steps up to greet me 幸せは、遠からず向こうから迎えに上がってくる…
「Raindrops Keep Fallin' On My Head」は音楽的にどこか“のほほん”としたテイストがあり、これは“「雨にぬれても」気に病まず明るく生きてゆこう”という趣旨の前向きな歌詞のメッセージからも感じ取れます。 でも少し視点を変え考えてみると、この歌は“雨を悲観的なものとして捉えている”ことに気づくでしょう。 日本を含め、欧米など水の確保に困らない温暖湿潤な地域に住む人々はこうした傾向が強いといわれますが、世界に数ある“雨ソング”の多くがその価値観に基づいて創作されているといって過言ではありません。