Michael Jackson - Slave To The Rhythm (2014年)~マイケル・ジャクソンの“新曲”映像~5月18日、アメリカの3大音楽賞の1つ
『the Billboard Music Awards』に於いて、マイケル・ジャクソンの新曲「スレイヴ・トゥ・ザ・リズム」が彼の
ホログラムによってパフォーマンスされ、世界をアッと言わせました!
これを見たマイケルの兄ジャッキーは…
“美しかったし、信じられないね。本当にマイケルがそこにいるのかと思ったよ。ちょっと涙ぐんじゃった。”と賞賛し
幼少からマイケルを近くで見てきたライオネル・リッチーは…
“あれは怖かったね。だってあれはマイケルだったんだから、驚いちゃったよ。”と、あまりのリアルさに戸惑ってしまったようです。
この映像は翌日YouTube上で公開され、既に1000万回以上も再生されていますよ!
~概要~「スレイヴ・トゥ・ザ・リズム」はマイケル・ジャクソンが遺した未発表音源を素にリミックスされ、2014年5月13日(日本盤は5月21日)にリリースされたコンピレーション・アルバム第二弾
『Xscape(エスケイプ)』の収録曲です。
今やエピック・レコード会長でCEOとなった
L.A.リードと、1990年代に名プロデューサーとして馳せた
ベイビーフェイスらの手による作品で、1980年代後半
『Bad』のセッションで初めてレコーディングが試みられました。
その後『Dangerous』を経て1998年にようやく
“マイケル存命中の最終形”に至るも、このバージョンは2001の『Invincible』で発表されることはありませんでした。
マイケルが他界した翌年の2010年に「スレイヴ・トゥ・ザ・リズム」は
ネット上に流出して話題となりましたが、
2013年には『Xscape』に収録される可能性もあったジャスティン・ビーバーのヴォーカルをミックスしマイケルとコラボした
「Slave 2 The Rhythm」までもが流出してしまい、結局今回のアルバムに収録されることなく幻となってしまいました(現に、『Xscape』のティンバランドがプロデュースしていた)。
また2014年2月、ソニーの新作スマートフォン
Xperia Z2のオンラインCMに起用され注目が集まりました。
話題となっている映像はシルク・ドゥ・ソレイユの公演『Michael Jackson THE IMMORTAL World Tour』のディレクターの元に持ち込まれ、『Dangerous』のアートワークをモデルに創作されました。
振り付けを担当した同公演のタラウエガ兄弟が“マイケルのダンスの動きについては、マイケルの世界に留めた”と語るようにマイケルの動きの忠実な再現に重点が置かれたようで、準備に5~6ヶ月を費やしたそうです。
何でもこうした映像による
“ホログラムショー”の大規模ツアーも企画されているようで、コチラもいろんな意味で波紋を呼んでいるとか…!?
~Lyrics~She dances in these sheets at night女は踊る…夜、シーツの中でShe dances to his needs女は踊る…男の求めるがままにこの歌の多くは
、“She(dances)~”の形で綴られています。
家庭で、職場で男に抑圧された女が主人公という設定で、実際にもこの詞に共感する女性は多いことでしょう。
【dances】という言葉が繰り返されますが本来の意味をそのまま充てるのではなく、その場面に相応しい意味を想像してくださいね。
さて、この場合…
訳さないでおきましょう!
She danced the night that they fell out女は踊った…その夜、二人は喧嘩しShe swore she'd dance no more“もう二度と踊らない”と誓ったオリジナルやアルバムのバージョンには存在し、今回の映像のバージョンではカットされている部分です。
ただ、それまで女がずっと抱いていたであろう“情動”を実行する重要な転換点でもあるので、ストーリーとしては外せません。
“懸命を尽くしているのに、報われない…”
そんな思いに駆られたことはありませんか?
その時、女は“それ”を実行します…。
She let out a cry and swallowed her prideやがて叫びを揚げ、湧き上がる情動を飲み込んだShe knew she was needed back home, home女には分かっていた…“帰らねばならない”ことを、home…とうとう家を飛び出した女でしたが、彼女には自分のプライドよりも大事なものがあったことに気づきます。
もしここで自分が逃げ出したら、残された“それ”はどうなるのだろう?
たとえ今、この身が解放されたとしても失ったものの大きさに、きっと心は“それ”に囚われるに違いない…。
そう思いを至らせた瞬間、必要としてくれる人がいる場所こそ自分が身を置くべき“拠り所”なのだと再確認したのでしょう。
女性とは、母とは…。
~Epilogue~Slave To The Rhythmリズムの奴隷
…どういう意味?
マイケル自身のコトを歌っているなら“ナルホド!”って思えるのですが、主人公は“She”ですから…。
【rhythm】はギリシャ語の“流れ”を語源とし、大まかに言うと“規則的な間隔で繰り返される”といった意味合いがあります。
【slave】は一般的な“奴隷”以外にも、“献身する人”という意味もあります。
思えば、女性(お母さん)は定時に家族を起こし、ご飯を食べさせ、家族の日常を支えるために献身的に働き、彼らの規則的な生活のリズムを保つ役割も果たしていることを、誰もが心当たるでしょう。
それを毎日なんて…。
Slave To The Rhythm家族の平穏な時間を守る人私たちの平穏な日常は、彼女らの存在無しにはあり得ません。
忌まわしげなこの言葉が、このように解釈できる日が訪れますように…

。
「スレイヴ・トゥ・ザ・リズム」
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2014年 ダンス/R&B LA/ベイビーフェイス