「スウィート・チャイルド・オブ・マイン」はガンズ・アンド・ローゼズ1987年8月の1stアルバム『アペタイト・フォー・ディストラクション(Appetite for Destruction)』の収録曲で、アルバムが異例のロング・セールスを展開する中、その1年後の翌年8月に3rdシングルとしてカットされ、Billboard Hot 100で2週No.1(年間5位)を記録しました。 また、この大ヒットにより本曲は1989年の『American Music Awards』で“Favorite Pop/Rock Single”を受賞、オールタイムでもローリング・ストーン誌“500 Greatest Songs of All Timeの198位”をはじめ各媒体で高い評価を得ている楽曲です。
リード・ギタリストのスラッシュによる印象的なギターは“80年代最も有名なギター・リフの一つ”で、ローリング・ストーン誌“The 100 Greatest Guitar Songs of All Timeの63位”にも選出されています。
また、「Sweet Child O' Mine」の創作に影響を与えたものとしてスラッシュは、ジェフ・ベックやクリーム、レッド・ツェッペリン、更にはマンフレッド・マンズ・アース・バンドの「Blinded by the Light」やGerry Raffertyの「Baker Street」を挙げています。 一方2015年、オーストラリアの音楽テレビ・チャンネル『MAX』は「Sweet Child O' Mine」が、1981年にAustralian Crawlが発表した「Unpublished Critics」との類似性を指摘しました。
PVはMTVでヘビー・ローテーションされ本曲の大ヒットに大きく貢献、年度末の『MTV Video Music Awards』でも“Best Heavy Metal Video”に輝いた名作です。 今回メインに提示したVEVOの映像はオリジナル(アルバムver.)から1分ほど短縮して編集されたものであり、特にスラッシュのギター・パートを大幅にカットしていることはファンにとってはかなり違和感があると思うので、本項で別途“フル・バージョンのPV”を追加させていただきます。
「Sweet Child O' Mine」は、1999年に映画『ビッグ・ダディ』のサウンドトラックのためにシンガー・ソングライターのシェリル・クロウによってカバーされました。 映画はゴールデンラズベリー賞に5部門ノミネート(うち最低主演男優賞を受賞)される評価でしたが、「Sweet Child O' Mine」を歌ったシェリルはグラミー “Best Female Rock Vocal Performance”を受賞しています。
~Lyrics~
She's got a smile that it seems to me アイツの微笑みは Reminds me of childhood memories オレに幼い日の記憶を甦らせる
彼女の微笑みはどんなだろう… きっとあなたも、妄想を膨らませたことでしょう。
実は、これは実在する女性がモデルとなっていて、それはこの人!
Her hair reminds me of a warm safe place アイツの髪は、あたたかく安全な場所を思い出させる Where as a child I'd hide 幼い頃、身を隠し
この美女はエヴァリー・ブラザースのドン・エヴァリーの娘さんで名前を Erin Everly といい、当時アクセルが付き合っていた恋人で、「Sweet Child O' Mine」はアクセルが彼女への想いを綴った歌だったのです。
スラッシュが1991年にマイケル・ジャクソンの「Black Or White」でギターをプレイしたことはあまりに有名ですが、当時GN'Rのマネージャーを務めていたダグ・ゴールドスタインは、“スラッシュがマイケルのトリビュート・コンサートに参加したことが2人の不仲の原因”と考えているようです。 何故ならアクセルは上記の原体験から幼児虐待が絶対許せない立場であり、この頃マイケルによる幼児虐待の噂があってアクセルはこれを有罪と信じていたため、彼の意向に賛成してくれるであろうスラッシュがマイケルを支持するかのような行動を取ったことは、アクセルを大いに失望させたというのです。
Sweet child o' mine あぁ… オレの心に甦る幼い記憶 Sweet love of mine オレの心に灯る愛しい女