I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と解説+エッセイでお届けします

「シャウト」ティアーズ・フォー・フィアーズ

2018.06.08

category : Tears For Fears

Tears For Fears - Shout1 Tears For Fears - Everybody Wants To Rule The World2


Tears For Fears - Shout (1984年)



~概要~

ティアーズ・フォー・フィアーズ(以下;TFF)は、1980年代に世界的な成功を収めたイギリスのバンドです。
全英No.1に輝いたデビュー・アルバム『ザ・ハーティング』(1983年)の後、TFFは84年8月にシングル「Mothers Talk」(全英14位)、同11月に「Shout」(全英4位)をリリース、この頃「Shout」がスズキ・カルタスのCMソングに起用され[オレ・タチ(館ひろし)、カルタス]、TFFが日本で広く知られるきっかけとなりました。

85年2月に上記2枚のシングルを収録した2ndアルバム『シャウト(Songs from the Big Chair)』、3月に同アルバムからの新たなシングル「Everybody Wants to Rule the World」が発売されるとアメリカでも一気にTFFの人気に火が点き、同曲は全米No.1に登り詰めます。
この勢いに続いてアメリカでリリースされたのが「Shout」で、8/3付からBillboard Hot 100で3週連続No.1(年間21位)を記録、見事2曲連続No.1を達成しました。

アルバム『シャウト』はトータルで8カ月の期間をかけて制作されていますが、「Everybody Wants to Rule the World」は僅か1週間で完成したのに対し、「Shout」と「Head over Heels」は2曲だけで4カ月費やされました。
作者の一人であり「Shout」のリード・ヴォーカルを執ったローランド・オーザバル(Roland Orzabal)によると、“小さなシンセサイザーとドラム・マシンで創ったんだけど、当初はマントラ(仏の真実の言葉)みたいな繰り返しのコーラスだけだった”といいます。
プロデューサーのクリス・ヒューズに聴かせた所、“シンプルだし、5分で録音できるね”…と言われたものの、数週間経ってもまだそれは途半ばだったそうです。
ローランドが歌詞を思いつかず悩んでいるのを見てイアン・スタンリー(key)が幾つかのアイデアと方向性を出してくれ、それが契機となってようやく前へ進んだ…という難産でした。


 



~Lyrics~

Shout, shout
大きな声で叫んでごらん
Let it all out
胸の内にある感情を、全て吐き出すのさ

【Tears For Fears】というユニット名は、ジョン・レノンが1970年ごろ治療を受けたことでも知られるアメリカの心理学者アーサー・ヤノフ(Arthur Janov)の著書『Prisoners of Pain』(1980)に由来します。
彼の提唱する【原初療法(primal therapy)】は“心の奥深くに潜む苦痛の記憶を幼少期まで遡り、そのすべてを吐き出すという治療法”です。

難しい理論はともかく、確かに悩みを人に聴いてもらったり、カラオケでお腹から声を出して“shout”すると、気持ちがスッキリしますよね?


They gave you life
奴らはこんな時代を与え
And in return you gave them hell
代わりに、君は非難の嵐を浴びせた

素直に読解すると“【life】を与えてくれた[They]に【hell】を返す”となり、不自然です。
(※【life】には“終身刑”というネガティブな意味もある)

実は、「Shout」は単に原初療法をテーマとしているわけではなく、作者ローランドは“実際には【政治的抗議】がより関係するテーマで、当時多くの人を不安に陥れた東西冷戦への抗議を促す歌”と説明しています。
また、メンバーのカート・スミスは自ら考えたり、実際に行動したり、政治を問い糺そうともせず彼らに盲従する風潮が浸透してしまった人々と社会に対する激励と、補足しています。



~“法の正義”は何処に~

学校法人『森友学園』への国有地売却に於いて不自然な8億円値引きに対する【背任容疑】と、その決裁文書で安倍昭恵首相夫人や複数の政治家らの名前を含む300カ所以上に改ざん・削除が確認された【虚偽公文書作成容疑】などについて、財務省幹部や対象職員38人全員を不起訴処分とすることを発表した大阪地検特捜部。
これを受けた財務省は6/4に『調査報告書』で一連の問題行為を総括、佐川前理財局長の停職3か月相当をはじめとする幹部20人の処分(停職2/減給3/戒告5/内規処分・文書厳重注意3/口頭厳重注意5/職務上の注意2)を発表しましたが、公文書300カ所以上を改ざん・削除し、“交渉記録は廃棄した”と虚偽的答弁して1年以上も国会に無駄足を踏ませた罪は“この程度”で済まされるものなのでしょうか…(ちなみに、“セクハラ罪という罪はない”セクハラで先日処分された外務省課長は停職9カ月)。


ただ、今回の大阪地検特捜部による不起訴処分は予想したとおりでした。
…というのも、素人の私たちの大半が直感できる程度の明白な欺瞞をプロ中のプロである検察が見抜けないはずはないし、その気があるなら籠池夫妻のように証拠隠滅や口裏合わせする暇など与えず、速攻でガサ入れしているでしょう(強制捜査なしに立件はあり得ない)。
今年3月に佐川前理財局長の国会での証人喚問が決まった直後、“大阪地検特捜部が決裁文書改ざんの経緯について佐川氏に任意聴取する方針”という情報が流れ、これは佐川氏に“刑事訴追の恐れがあるので証言を控える”の口実を与えるためでは、と私の疑念を深めました(実際に証人喚問で佐川氏がそれを50連発したのは記憶に新しい所でしょう)。

今回の不起訴処分の理由について、山本真千子・特捜部長は“文書の効用を失ったとは言えず、うその文書を作ったとは認められない”としています。
虚偽公文書作成罪を問う場合“権限を持つ者が文書の趣旨を大幅に変えることが成立要件”とされているそうですが、官僚にとって彼らの人事権を握る安倍首相の夫人・昭恵氏の意向に絶大な影響力があることは想像に難くはなく、その首相夫人の名前を決裁文書から削除したことが“文書の趣旨を大幅に変えること”に当たらないとは、私には到底考えられません(実際、交渉記録の経過を辿ってみると、2014年4月28日に森友側から昭恵夫人が「いい土地ですから、前に進めてください」の言葉と親密さを証明する写真を提示されて以降、財務省の態度が一変したことが窺える)。


しかし更に調べてみると、大阪地検特捜部は当初、森友学園への強制捜査とセットで近畿財務局を背任容疑でガサ入れすることを考えていたとも一部で報じられています。
それが実現しなかったのは大阪地検の上層部が許可しなかったためで、その背後には地検が属する法務省のトップ黒川弘務・法務事務次官の意向が働いていたとの指摘があります。
黒川氏はこれまでも安倍内閣の小渕優子経産相の【政治資金規正法違反容疑】や、都市再生機構(UR)をめぐる甘利明・経済再生担当相の【あっせん利得処罰法違反容疑】を不起訴処分にするなどの“貢献”があり、昨年官邸が“衝撃的人事介入”してまでも彼を次官に留めたことからも、安倍首相との関係性が窺い知れるでしょう。
(ただし、民主党政権時に小沢一郎議員(民主党)の資金管理団体・陸山会をめぐる【あっせん利得処罰法違反容疑】も不起訴処分としており、“常に権力寄りのスタンス”を取ってきた官僚との評価もある)。
また、法務省といえば悲願だった【共謀罪法】を、昨年安倍政権によって国民世論の反対を押し切って強行採決という手段を用いてまでも成立してもらった“恩義”を考えれば、今回の不起訴も最初から“既定”だったのかもしれません。

他方、元検察官の郷原信郎弁護士は、“検察が虚偽公文書作成で起訴したら、裁判所はほぼ間違いなく有罪判決を出すであろう…しかし、検察が「組織的な虚偽公文書作成」が疑われる事件を起訴することは凡そあり得ない”と言及しています。
郷原氏によると、【陸山会事件】の検察審査会による強制起訴の際、東京地検特捜部が検察審査会に対し事実に基づかない虚偽の捜査報告書を提出して欺き虚偽有印公文書作成罪で告発されたにも拘らず、最高検察庁がそれを作成した検事全員を「不起訴」とした前歴があるため、今回の財務省による虚偽公文書作成罪を起訴した場合、そのような検察の前歴が公判で厳しく追及されることになり、よって起訴はあり得ないと予測したそうです。


“安倍政権との親密さ”か、“検察自身の保身のため”か…

何れの理由であれ、“【法の番人】の大看板を掲げて多大な予算を獲得していながら、実は何もしない(するつもりもない)組織”というのは、最もタチが悪いと言わざるを得ません。
【巨悪】を扱うつもりがないなら最初からそう宣言し、予算と権限の規模を割譲し、政府から独立した【巨悪】を専門に扱う第三者機関(裁判所も含めて)を創設しなければ、いつまでも同じことが繰り返されるのではないでしょうか…。



~Epilogue~

私は、この政権下で次々と起こる異常な問題・事件の一つひとつを“健康診断が示すデータ(現実)”のようなものと捉えています。
もしも一昨年は【血液ドロドロ】、昨年は【動脈硬化】、今年は【動脈硬化+高血圧】という結果を突き付けられたら、きっとあなたは何か胸騒ぎを覚えるでしょう?
つまり、検査の結果は“あなたの体内で起きている健康の現実を指し示している”のです。
一見コワモテで体が大きくて、ケンカには負けたことがない人でも、【血液ドロドロ】で【動脈硬化】が進んでいたら、いつ何処で心筋梗塞や脳出血で命を落としても不思議ではありません。

国家の運営も、それと同じだと思うのです。
一見経済的に豊かで、世界有数の大国として繁栄し、そしてバックには世界一の軍事大国が付いている…。
でも内部の統治システムを診てみると、あちこちに【血液ドロドロ】や【動脈硬化】の“致死的不健康”の兆候がみられるのです。
【血液ドロドロ+動脈硬化】という結果は不都合だからとデータを改ざんしたり、その現実を隠ぺいしたところで心筋梗塞や脳出血の危険性という現実から逃れられるわけではありません。
もしその不健康を改善したいなら、まず①現実を認め、②その原因と対処法を調べ、③反省の下に改善のための努力をする…以外にないでしょう。


「徹底的に調査し、膿を出し切ることに全力を尽くす」

安倍首相の決まり文句ですが、彼も同じことを言っています。
しかし、安倍氏は“【膿】とは何かを決して認めず”、“膿を覆い隠し膿を守ろうとしている”ように見えます。
これまで1年以上も野党が森友・加計事件当事者の国会召致を要求しても応じず、最重要人物はメディア取材も許さず、脇役は呼んでも「記憶にない」「訴追の恐れで証言拒否」を連発し、あろうことか一連の問題の疑惑解明のために設けられた臨時国会冒頭で安倍首相が衆院解散を行使しました。

財務省が一連の森友事件についての調査報告書を公開した6/4の会見で麻生財務大臣は、「(改ざんの動機が)分かりゃ苦労しない」と悪びれもせず言い放ちました。
一方、政府が“今国会の目玉”と称する『働き方改革法案』は、2月に“意図的裁量労働制データの捏造”と言われても仕方のない不自然なデータの実態が次々と明らかになって一部取り下げられたものの、以後もデータの2割削除を余儀なくされるなど相変わらず信頼性の乏しい根拠を前提に議論が進められ、加藤厚生労働大臣の【ご飯論法】と欺瞞の連続によって、反省と十分な検証がされないままデタラメな議会運営がなされています。


“【膿】とは、安倍氏自身の“嘘(ぎまん)”に基づく内閣運営であり、
安倍氏自身の独善に基づく“差別(えこひいき)”による公権力の私物化であり、
知性に基づかない地位と縁故が全てに優先して“忖度”させ人を操る統治システムである”


そのことを安倍首相自身が国民の前で認め、反省を示し、これを改めると誓わない限りたった一つの問題解決はおろか、これからも同じような問題が繰り返されるでしょう。
しかしここに及んでも、安倍氏自身にその動きは全く見られません。
好ましくない言動を権限のない他人がただ“改めよ”と注意しても効果が薄いように、少数野党の批判の影響力など僅かなものであり、問題は議会多数を占める与党が如何に危機感を持って良識ある解決に導くかですが、残念ながら“自民党にとって優先すべきは国難の解決より議員定数を増やすこと”にあるようです。


司法は見て見ぬふりを決め込み、与党は党利党略に走り、政治と行政の暴走を制御できないこの国の統治システム…
間もなく国会が終わり、野党の追及の場がなくなるとメディアも単独で政府の不正を糺すことを避けるでしょう。
しかし誰もモノ言わなくなったからといって、国民の記憶と関心が薄れたからといって、【膿】が放置されたままで自然に解決されることはありません。
むしろ、今回“検察が「首相夫人」程度の名前を公文書から削除しても起訴に値しない”とお墨付きを与えたことは、“殆んどの公文書改ざんは許される”という風潮を全国の行政機関まで蔓延させることになるでしょう。

Shout, shout
大きな声で叫んでごらん
Let it all out
胸の内にある感情を、全て吐き出すのさ

たかが【血液ドロドロ】、たかが【動脈硬化】と軽んじていたら、これがいつ何処で心筋梗塞を引き起こすかもしれません。
この国が【膿】に冒され統治システムの健全さを失っている時、最後にそれを救い得るのは国民一人ひとりの良識の声なのです。



「シャウト」


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「ルール・ザ・ワールド」ティアーズ・フォー・フィアーズ

2017.05.19

category : Tears For Fears

Tears For Fears - Everybody Wants To Rule The World1 Tears For Fears - Everybody Wants To Rule The World2


Tears For Fears - Everybody Wants To Rule The World (1985年)



~Everybody Wants To Rule The World~

【rule】とは物事を執り行う上での規則であり、対象となる人すべてに公平・公正であるべきものです。
しかしソウル・オリンピック水泳の鈴木大地選手が“バサロ泳法”で金メダルを獲得したり、長野オリンピック・スキージャンプで[日の丸飛行隊]が大活躍すると、その後突然国際ルールが日本に不利な基準に変更されるなど、案外“ruleとは誰かの思惑によって移り変わる[unfair(不公平)]なもの”という一面もあります。

…そして、それはスポーツに限らず一国のruleを定めた【法律】も同様であると痛感させられます。
衆院を通過した【共謀罪(政府称;テロ等準備罪)】法案は金田勝年法相が“保安林でのキノコ狩りや、花見で地図・双眼鏡・メモ帳などを持っているとこれに抵触する可能性がある”旨の例を示すなど、国民にとってこれまでの法認識とは著しいギャップを強いられる法案であるにも拘らず、問題が解決されぬままスケジュールありきで審議が打ち切られてしまっているからです。

“Everybody Wants To Rule The World”
私たちの大切な人権を著しく奪う可能性を秘めた法律がまた一つ、生まれようとしている…。



~概要~

ティアーズ・フォー・フィアーズ(以下;TFF)は1981年にデビューしたイギリスのバンドで、ローランド・オーザバル(Roland Orzabal)とカート・スミス(Curt Smith)の2人の友人関係が礎となっています。
「Everybody Wants to Rule the World」は1984年の2ndアルバム『シャウト(Songs from the Big Chair)』の収録曲で、Billboard Hot 100では2週No.1(年間7位)に輝きました。
本曲を歌っているのは主にカートですが、作者はローランドとイアン・スタンリー(key)、プロデューサーのクリス・ヒューズで、当初の歌詞は[everybody wants to go to war]だったそうです。

日本を含め、多くの国では「Shout」が1stシングルを飾っているのに対しアメリカでは「ルール・ザ・ワールド」を持ってきているように、この曲は明確にアメリカのマーケットを意識した作品でした。
アルバム制作が大詰めに入り、残り1曲をどうするとなった時点で候補が3曲あり、その中からプロデューサーのクリスが推したのがローランドの作りかけだった「ルール・ザ・ワールド」だったそうです。
しかしローランド本人はあまり気に入ってはおらず後ろ向きだったものの(実際イギリスでは24位という成績に終わっている)、“アメリカ人はドライブ・ミュージックが好きらしい”という理由により選曲され、3日で仕上げてアルバムが完成しました。
こうした歌詞の世界観とは全く関係ない[ドライブ・ミュージック]というコンセプトはPVにも大いに反映され、本曲のアメリカでの大ヒットに一役買うこととなりました。

また、TFFの活躍した1985年は20世紀最大のライブ・イベント『LIVE AID』が発生した年であり、もちろん彼らも参加の予定があったもののツアー・メンバーの調整がつかず参加は叶いませんでした。
その埋め合わせかどうかはわかりませんが、翌86年に同じボブ・ゲルドフが発起人となったチャリティー・スポーツ・イベント『Sport Aid』ではテーマ・ソングとして本曲が採用され、TFFは「Everybody Wants To Run The World」という替え歌を提供しています。

 



~【共謀罪】とは?~

冒頭に示したように、ルールを変えることは物事の概念を一変させ得るインパクトがあり、法律が変わる(加わる)ことは世の中全体のありようを根底から変え得るものです。
しかし【共謀罪】について、何故これまで3回も廃案になるほど危険視されてきたのでしょう…
私たち国民みんなにとって今が重要な分岐点となると思うので、少し丁寧に調べてみました。


“すべての人間は、生まれながらにして自由”というのは有名な『世界人権宣言 第1条』ですが、実際に私たちの自由は社会秩序を保持するためにさまざまな[rule]によって制限されており、2017年(平成29年)2月1日現在日本国の【法令(法律+命令)】数は8,305あるそうです。

これを犯したものが[犯罪]であり、これを実行して遂げたものが[既遂](殺人罪など)、実行して遂げられなかったものが[未遂](殺人未遂罪など)の罪となります。
また、実際に犯罪そのものに着手していなくても、犯罪を計画し準備を実行した時点で検挙・処罰可能にする(例えば、殺人を行う目的で包丁を買うなど)【予備罪】が用意されているものあります。
日本には殺人、身代金目的拐取、強盗、内乱、外患、私戦、放火、通貨偽造など70以上の予備罪が既に整備されている)

今回安倍政権が提出した[共謀罪]こと【テロ等準備罪】法案(正式名称;組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案)は、“(テロリズム集団を含む)組織的犯罪集団が犯罪の[予備]を実行する前段階[準備行為(資金の用意・現場の下見)]を行った時点で検挙・処罰可能にすることを目的”とし、“2人以上の者による共謀で適用”となります。
政府や法務省その新設理由に大規模テロや組織犯罪の多発、オリンピック警備を挙げており、国民に対して“国際組織犯罪防止条約(パレルモ条約)締結のためにテロ等準備罪が必要”と説明してきました。


ただし5/16の『報道ステーション』の取材によると、パレルモ条約に入るための国連の[立法ガイド]を書いた国際刑法の専門家ニコス・パッサス教授は、この条約について以下のように説明しています。

条約はマフィアなど犯罪組織の物理的(経済)利益を取り締まる目的で制定された
テロのような思想に由来する犯罪は条約の趣旨から外れているため、テロは対象犯罪から除外されている
条件を満たしていなくても条約批准は可能(そもそも国連には条約の適否を審査する機関は存在しない)
凶悪なテロに対する国連決議は既に機能しており、日本もその主要な条約13本を既に批准、法整備まで完了している
日本の現在の法体系で、オリンピックのテロ対策として対応できない点は見当たらない

法律うんぬんより、署内で8000万円盗まれるような警察であることの方が心配だなぁ…。 



~懸念される点~

テロ等準備罪法案についてはさまざまな分野から懸念や問題点が指摘されており、法律の専門組織である日本弁護士連合会も“テロ等準備罪は共謀罪です 名前を変えてもその危険性は変わりません”と、この法案に反対の立場をとっており、その理由を以下のように挙げています。

犯罪組織やテロ犯罪と無縁の犯罪も対象とされている
 (※この点について、共謀罪の取りまとめ役である自民党法務部会長・古川俊治参院議員も、この法案がテロだけが取り締まりの目的ではないことを認める発言をしている)

判断は捜査機関が行い、一般市民も対象となり得る
 (※この点についても、古川俊治参院議員が沖縄の基地反対や原発反対運動などに共謀罪を適用させる可能性があることを、同じテレビ番組で明言している。
また、盛山正仁法務副大臣“何らかの嫌疑がある段階で一般の人ではないと考える”と衆院法務委員会で答弁しています。

準備行為を対象に入れたことは、犯罪の何ら歯止めにならない

捜査は通信傍受(盗聴)の拡大につながり、監視社会を招く
(これについては5/20放送の『報道特集』で、共謀罪がまだ施行されていない現時点でさえ想像以上に市民への監視が進んでいる実態に私は衝撃を覚えましたが、これも【改正通信傍受法】による弊害でしょうか…)
岐阜県大垣市では大垣警察署が地元の行政や事業に不都合な考え(風力発電・護憲・反原発など)を持つ市民を調査し、実際に彼らがその運動に参加していない(イベントがあることさえ知らない)さえ問わず、その思想信条や学歴・病歴・最近の動向・人間関係などの個人情報を極秘で収集し、さらに事業者側と対処を計るためその個人情報を提供していたことが発覚し、市民から訴訟を起こされていた…というのです!

警察という組織が守るべき安全・安心って、何? 



~Epilogue~

“ルールを制する者は世界を制す”

法治国家であるこの国に於いて、まさに“法律こそが力の根源”です。
そして、言うまでもなく民主主義国家であるこの国の主権者は国民一人ひとりであり、“政治家や役人ら公人はその権利の代行人に過ぎません”。
しかしその代行職を家業のように何世代にも亘って受け継いできた者にとって、委ねられたその絶大な権力は“代々当家に与えられた特権”と錯覚しているかのようにも見えます。

特定秘密保護法、マイナンバー法、改正通信傍受法(盗聴法)、そして共謀罪法…
これまで安倍氏は“自分たちの権利の取り分”を増やそうと、実に精力的に国民から権利を奪う法律の数々を成立させてきました。
[マイナンバー法]で資産~病歴まで高度な個人情報を統合し、[盗聴法][共謀罪法]でこれまで非合法だったやり方で個人の思想信条や人間関係までも簡単に盗み出すことを可能とする一方で、[特定秘密保護法]で国民の知る権利を奪い政府や国に不都合な真実を隠ぺい。
強大な権力の“おこぼれ”にすり寄る“お友だち”が列をなし、権力を畏怖する小心者は“忖度”によって保身を図り、そうして富と権力が自分に集中するルール作り…。


治安か、人権か…
国民にとってはその何れも大事なものであり、それだけの対比なら十分論議に値するテーマです。
しかしルールを取り決める“安倍氏とその周辺に纏わる人々”の言動をみていると、その職務が純粋に国民のため公正に執り行われているのか疑念を抱かずにはいられません。

安倍首相夫人と親しい関係にあった森友学園が、異例の8億円値引きで国有地が払い下げられた問題。
このとき格安で国有地売却した責任者(財務省理財局長)は、実は安倍氏と同郷の官僚で、土地取引の直前、異例なほど頻繁に官邸に出入りしていたといわれます。

最大96億円の助成がなされるという、安倍首相の“腹心の友”が理事長を務める学校法人[加計学園]問題。
52年間に亘って認可が下りなかった獣医学部の新設が首相自らが座長を務める国家戦略特区によって“異例の経過”で承認され、ここでも“総理のご意向”という名フレーズを生みました。

しかしこの頃となると、どんなに閣僚スキャンダルや致命的な不祥事を連発しようと“神がかり的に内閣支持率は下がることもなく”、共謀罪審議を中継しないNHKをはじめメディアの報道も政権問題にはシラケ気味となりました。
奇しくも、森友に国有地売却した安倍首相と同郷の財務官僚が2016年6月に“国税庁長官”に就任していることは、ただの偶然?
 オレ様に手を出すと、腹を空かせた“番犬”がオマエの稼ぎを骨までしゃぶりに行くからな!) 

そして、最近『週刊新潮』がスクープした“準強姦事件・逮捕状もみ消し疑惑”
“その男”は元民放テレビ局記者で、安倍氏とは一緒に靖国神社に参拝するなど親しい間柄であり、事件発覚までメディアにも出て安倍氏擁護の論調に勤しんでいました。
2015年に女性への準強姦罪容疑を起こし逮捕状が出されたものの(警視庁案件)、“菅義偉官房長官の秘書官を務めた経歴のある警視庁刑事部長(当時)の決裁で逮捕は取り消された”といわれています。

…別に、悪口のために列挙したわけではありません。
もしもこれらが事実だったとしたら“公の最高権力者はどれだけ私のために権力を行使しているか”ということであり、最高公人なのだから“証拠はない、悪魔の証明はできない”と蓋をするのではなく、どうか自ら率先して主権者に対し納得ゆくまで説明してください。
特に最後の、準強姦罪容疑について一旦逮捕状が出されたにも拘わらず、政権の意のままにそれを取り下げる警察組織…
彼らが共謀罪の巨大な権力を扱う未来を想像すると、ゾッとします。
(逆に、余りに強大な権力を握った警察が暴走し、弱みを握られた政権が操られるという説もある)


Turn your back on mother nature
たとえ母なる自然に背いても
Everybody wants to rule the world
人は、誰もが世界を我がものとしたい

共謀罪に纏わる不公正は、これだけではありません。
安倍政権は一般国民に著しい人権侵害を強いる法律を押し付けるにも拘らず、彼ら政治家に関する『公職選挙法』『政治資金規正法』などを共謀罪の適用対象から外しているそうです。
つまり政治家とその関係者が組織的に選挙違反を計画し、政治資金規正法に触れることを共謀しても、彼らだけは問答無用で捜査もされなければ、処罰の対象にもならないのです。

あなたは、共謀罪の正義を信じますか?



「ルール・ザ・ワールド」

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