【King of Pop】マイケル・ジャクソンが人気を極めてからの人生は、まさに“悲鳴と絶叫”の連続でした。 山のようなゴシップなんてまだカワイイ方で、彼ほど生涯に於いて係争に明け暮れた個人はなかったのではないでしょうか? 今日の作品は、そんなマイケルの“心の叫び”です。
一方で今日の日本でも、国民が“scream”したくなるような出来事が相次いでいます…。
~概要~
「スクリーム」は1995年6月16日に発売されたマイケル・ジャクソンの9thアルバム『HIStory: Past, Present and Future, Book I』から同年5月31日にリリースされた先行シングルで、Billboard Hot 100の 5 位(年間56位)を記録しました。 1982年のアルバム『Thriller』の収録曲「P.Y.T.」以来10数年ぶりに妹ジャネット・ジャクソンとの共演であり、この時マイケルに肩を並べるスーパースターに成長を遂げていたジャネットとの兄妹デュエットはとても話題を呼びました。
「Scream」はそのジャネットとの共作であるだけでなく、彼女をトップ・スターに押し上げた立役者ジャム&ルイス(Jimmy Jam & Terry Lewis)が作曲・プロデュースに関わった楽曲で、サウンド的には一連のジャネット作品に近いものといえます。 2009年6月のマイケル急死後の同年9月13日に開催された『MTV Video Music Awards 2009』ではマイケルのトリビュート・コーナーが設けられましたが、ここでジャネットがパフォーマンスしたのが「Scream」でした。 ステージに設置された大きなスクリーンに「Scream」のSF(ショート・フィルム)が投影され、そこからジャネットが登場しスクリーンのマイケルとのダンス共演を再現する演出がなされ、会場を大いに沸かせました。
その兄妹共演が話題となったSFは制作費約700万ドルというギネス・ワールド・レコーズにも【史上最も費用のかかったPV】として認定された名作で、これは現在でも史上最高額です(ちなみに2位はマドンナの「Die Another Day」で610万ドル、「Thriller」は100万ドル)。 この映像は『1995 MTV Video Music Awards』で3冠を獲得(Best Dance Video / Best Choreography / Best Art Direction)、第38回グラミー賞でも“Best Music Video, Short Form”を受賞しました。 この映像の中でマイケル&ジャネットはダンス共演やテレビ・ゲームを一緒に楽しんでいますが実はコレ、マイケルによると“ビデオを撮ったのはジャネットと共演する為の口実”だったそうです!
~Lyrics~
Tired of the schemes 陰謀にもウンザリだ The lies are disgusting 胸クソ悪い嘘ばかり
Blood on the Dance Floor X Dangerous (The White Panda Mash-Up)
~概要~
「トーチャー」はジャクソンズの5th(ジャクソン5を含めると16th)アルバム『ヴィクトリー(Victory)』からの2ndシングルで、Billboard Hot 100の17位を記録した作品です。 ただしCBSのオリジナル・アルバム以外となるとモータウン時代のジャクソン5のベスト盤には収録されず、かといってマイケルのソロ作品ではないため、後世お耳に触れることが少なかったかもしれません。 (そういう意味で、今回発売される『スクリーム』は貴重)
She was up a stair to nowhere 階段を上り、君は何処へともなく… A room forever I'll remember 永遠に忘れることのない部屋
1988年は、ポーラがデビュー・アルバム『Forever Your Girl』で一躍全米No.1のトップ・スターに上り詰めた年《写真・左》。 「Torture」は実話ではありませんが、このラインはまさにポーラが階段を駆け上がって遠くへ行ってしまうジャッキーの未来を暗示していたかのようでもあります《写真・右》。