I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と解説+エッセイでお届けします

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Lil Dicky - Earth
Lil Dicky - Earth1
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Beatles(the other songs)


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George Harrison


Ringo Starr


「ジェニー・レベッカ」オリビア・ニュートン=ジョン

2014.05.07

category : Olivia Newton-John

Olivia Newton-John - Jenny Rebecca1 Olivia Newton-John - Jenny Rebecca2


Olivia Newton-John - Jenny Rebecca (1989年)


~もうすぐ“母の日”~

5月の第2日曜は、“母の日”(今年は11日)。
そこで本日は、オリビア・ママが歌う“ララバイ”をお届けいたします♪

ところで、世の男性の理想の女性像として古今東西高く支持されるのが“良妻賢母”ですよね!
以前北海道出身の大物フォーク歌手MCが理想の女性像として若尾文子・八千草薫らを挙げ、彼のような奔放な男でも理想の女性は古風な良妻賢母だったことにも象徴されます。
しかし、あまりの年上好みに“マザコン”を疑った司会者にツっ込まれるとMCは…
“バカやろう、オレのおっ母の子供の頃のアダ名を知ってるか?”

“番長だぞ、番長!” 

いろんなタイプのお母さんはありますが彼の場合、シッカリ“番長”の遺伝子を継いでいるみたいですね!?



~概要~

「ジェニー・レベッカ」は1989年の17thアルバム『美しい星と子供たちに〜ウォーム・アンド・テンダー(Warm and Tender)』の収録曲です。
アルバムのコンセプトの一つは、“lullaby(ララバイ/子守歌)”で、これは1986年に生まれたオリビアの愛娘クロエとの関わりが育んだものでした。
当初クロエには市販の子守歌を聴かせていたものの彼女はこれをイマイチお気に召さない様子だったことから、オリビアは彼女のためのアルバムを作る決心をしたのです。

そこでオリビアは、“どうせなら母と子が一緒に楽しめるような作品にしよう!”と思い立ちます。
そのため、赤ちゃんが目を覚まさないよう大合唱やオーケストラなどは用いず、やわらかなサウンドを心掛け制作されました。
しかし、“力強さを誇張する歌よりも’ささやくようなウィスパー・ヴォイス’こそがオリビアの無二の魅力”と考えていた私にとって、このアルバムは何よりのプレゼントでした♪
ただ、母親となってみて彼女自身もそんな風なやさしい歌い方が今の自分にとって一番心地よいと感じていたようです…。

「ジェニー・レベッカ」の楽曲自体はオリビアがオリジナルではなく、もっと古い歌。
最初に歌ったのがバーブラ・ストライサンドで、アメリカCBSチャンネル1965年のスペシャル番組『マイ・ネーム・イズ・バーブラ』で歌われ、彼女は“エミー賞”を授賞しました。
これらの楽曲は直後にアルバムとしてリリースされ大ヒット、グラミーでもバーブラは“最優秀女性ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス賞”に輝いています。



~Lyrics~

Jenny Rebecca, four days old
ジェニー・レベッカ…生まれて4日の小さな生命(いのち)
How do you like the world so far
この世界は気に入ってくれたかしら?

この歌の作者キャロル・ホールは自分の妊娠中にこの作品を書いたそうですが、当時の技術でお腹の子の性別を判別できたのでしょうか…
それとも、母親の勘?
私の母は、私がお腹の中にいた時に女の子だと思ってたそうですけど!?
でもお母さんって、お腹の中の我が子といつもこんな風に会話しているのでしょうね…。


Grass to be lying on
草原に寝そべって
Sun up above
お空のお日さまと、“おはよう”するの…

ココは、ちょっと“お化粧”しています。
“日が昇る”なので、“おはよう”させてあげましたっ!

この歌では木登りしたり馬に乗ったりと、自然豊かな環境にあるようですね。
親として子どもを育てるなら、この環境は憧れます…。


Dolls to be caring for
お人形をお世話し
Love to be giving
献(ささ)げる愛を覚えてゆくわ

ここのLoveは恋愛ではなく、“家族愛”のようなものをイメージしました。
子どもは“お人形さんごっこ”をしながら、大人の慣習を模倣し身につけていきますよね。
でも男の子の場合、大抵は“ヒーローごっこ”で、あまり実生活の勉強に役立っていないような?
この年代は女の子の方がマセているのは、そのせい…?



~Epilogue~

みなさんは幼少時、子守唄を歌ってもらいましたか?
残念ながら、私はほとんどその記憶がありません。
でも眠りに就こうとする時、“心地よい耳慣れた静かな音(物語や歌など)”が聴こえると何となく安心するというのは分かるような気がします。

オリビアは、言います…
“クロエが生まれて腕の中に抱いた時、それがこの世で一番大切なものであると実感したわ。
壁一面に飾られたゴールド・レコードの輝きも、全て色褪せてしまうほど…。”


この歌のメロディーに、言葉の一つひとつに、母親の我が子に対する深い愛情が感じられます。
赤ちゃんにとってその言葉の意味など知る由はないとしても、歌に込められたお母さんの願いはきっと伝わっていることでしょう。
子守唄は、お母さんと子どもにとって人生で最もやさしい時間の一つなのかもしれません。

でも叶うなら、オリビアに枕元で歌って欲しいナ…。
彼女の子どもじゃないし、いいオトナだけど!? 



「ジェニー・レベッカ」


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tags : 1989年 ララバイ 親子愛 ヒーリング 

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「そよ風の誘惑」オリビア・ニュートン=ジョン

2013.04.22

category : Olivia Newton-John

Olivia Newton-John - Have You Never Been Mellow1 Olivia Newton-John - Have You Never Been Mellow2



Olivia Newton-John - Have You Never Been Mellow(1975年)


♪Data

「そよ風の誘惑」という素敵な邦題に“淡い恋の予感”をイメージし、実際聴いてみると期待に違わぬロマンティックな曲調で、きっとこの作品をラブ・ソングと思っている方も多いのではないでしょうか?
1975年に発表されるやあっという間に全米No.1に輝き、日本でもオリビア・ブームが巻き起こりその麗しい容姿と相まって1970年代を代表する“歌姫”のイメージを決定付けた作品で、時が経っても度々CM曲に起用され長年愛され続けました。

しかし実は「そよ風の誘惑」はラブ・ソングではなく、オリビア・ニュートン=ジョン自身の苦い経験を教訓に、多くの人への彼女なりのメッセージだったのです…。


♪Background

オリビア・ニュートン=ジョンはイギリス生まれのオーストラリア育ちでありながら、デビュー当初は1973年に「レット・ミー・ビー・ゼア(Let Me Be There)」で“グラミー・最優秀女性カントリー・ヴォーカル・パフォーマンス賞”、74年に“カントリー・ミュージック協会年間女性ヴォーカリスト賞”に輝くなどカントリー・シンガーの肩書きが付いて回りました。

しかしこれはオリビア自身の意識とはズレたレッテルであり、彼女にとって望む評価ではありませんでした。
彼女はただ、気に入った作品をジャンルを問わず歌ってきただけであって、カントリーという一つのジャンルで括られたくはなかったのです…。

この頃のインタビューでオリビアは、“アパラチア(地域・山脈)?聞いたこともないわ。私はみんなに聴いてもらえるような曲を歌っているだけ。それが新しい歌でも古い歌でも。だからといって私がカントリー歌手とみなされるとは思わなかったわ。”と、答えています。
これを聞いたカントリー歌手ジョニー・ペイチェックは、“他のジャンルから入ってきて欲しくないし、我々が必死で培ってきたものを容易く持ち出してほしくない。”と反発するなど、カントリー界からは怒りの声が挙がってしまいます。

つまりオリビアのこの何気ない言葉は、故郷の風土を愛する心をカントリー・ミュージックに込めたアメリカ人の思想文化に敬意を欠いた発言であり、これによって多くの人たちを傷つけてしまう結果となってしまうのです…。


♪Lyrics

こうした流れの中で1975年1月に発表されたのが「そよ風の誘惑」で、歌詞では何かに急かされるような毎日に追われ自己中心的になり穏やかな心を見失って苦しむ人たちに、オリビアが“Have you never been mellow?(穏やかなひと時を過ごせてる?)”とやさしく諭す内容となっています。

歌手として成功を手に入れたい一心から周りの人への思いやりも忘れ、いつも苛立っていた自分の苦い経験を歌っているのですネ…。


わがままな人って周囲の気持ちも顧みず自分勝手な振る舞いで、さぞストレスが溜まらないだろうとお思いの方もあるでしょうが、“わがままな自分と一番長い時間つき合わなければならないのは本人自身”なのです。
それを転嫁できる誰かがそばにいれば発散もできるのでしょうが、いつもそうとは限りません。
結局、自分をわがままにしてしまうほど一番苦しむのは本人ですが、それに気づき改めない限りその苦しみは取り除かれることはないでしょう。

普通こういうことって面と向かって言うと説教臭くなりがちですが、“そよ風”のようなメロディーとオリビアの“天女の歌声”でささやかれると、素直に受け入れられそうです…。



「そよ風の誘惑」オリビア・ニュートン=ジョン


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tags : 1975年 ソフト・ロック 励まし CM曲 

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