Simply Red - If You Don't Know Me By Now (1989年)~Prologue~ 前回、
「あなたにいてほしい」スウィング・アウト・シスター は切ないオンナの別れの歌でしたが、オトコにだって言い分はあります!
男が女を残し去る時、彼は一体心に何を思うのでしょう。
きっかけは“ちょっとのズレ”だったのかもしれませんが、それがどんどん膨らみ数が増し…。
If you don't know me by now…
やがて、男は決断を迫られます。
~概要~ シンプリー・レッドはイギリスのソウル/ロック・バンド…
というより、ヴォーカルの
ミック・ハックネル のソロ・プロジェクトといっていいユニットです。
ミックは世界的に成功した“ブルー・アイド・ソウル”の一人で、よく黒人の歌をカバーしたりソウルフルな歌唱が魅力のシンガーですが、今回の作品もそうした名曲のカバーとなっています。
「二人の絆」は1972年にアメリカの黒人歌手
ハロルド・メルヴィン (& the Blue Notes)が歌いBillboard Hot 100で3位を記録した作品です。
元々は女性R&Bシンガー、
パティ・ラベル のために書かれましたがThe Dellsの
「I Miss You」 との間に問題が生じたためこの時彼女の初録音は実現しなかったものの、後年“カバー”しています。
その後1989年の3rdアルバム
『ニュー・フレイム(A New Flame)』 でシンプリー・レッドがカバーしたバージョンがカナダやオーストラリア、ニュージーランドなどで1位に輝き、アメリカの
Billboard Hot 100でもNo.1(年間24位) を記録しました。
2009年には
ロッド・スチュワート がソウル・クラシックスをカバーしたアルバム
『ソウルブック』 でカバーしていますが、ロッドとミックは毛色が違うように見えて意外に縁のある人でもあります。
ロッドがかつて在籍したフェイセズ (Faces) は2008年頃から旧メンバーによる再結成話が進められていたものの翌年ロッドがドタキャン、急遽彼の代理のヴォーカルを務めたのがミックでした。
また、2012年にフェイセズがロックの殿堂入りを果たした際、ロッドを加えたメンバーがパフォーマンスする予定でしたがまたもロッドがインフルエンザで脱落、その代役を務めたのもミックでした!
その他イギリスの黒人歌手
シール(Seal) もカバーするなど、男女問わずシブい歌い手に継がれた名曲です…。
~Lyrics~ (Ooooooh) Oh, don't get so excited ただ…ちょっと帰りが遅いからって When I come home a little late at night そんなに興奮しないでくれよ 古今東西、変わらぬ“夫婦ゲンカ原因の定番”!?
日本だと、“わがままは男の罪、それを許さないのは女の罪~♪”…ってトコロ?
最近だと“幸か不幸か”、電話はワザワザ行き先に付いて来てくれるのでゴマカせません!
電源切ったらその時は良くても、帰ったら“倍返し”食らうコト必定!!
イズレにしても、“転ばぬ先の杖”が賢明ですね…
(Epilogueにて詳細) 。
We've all got our own funny moods お互い、おかしな所はあるさ I've got mine, Woman you've got yours too 僕もそうだし、女の君だって…そう 男性にとって、“時間の浪費”としか思えない女性の長い買い物や電話癖…(?)
女性にとって、“お金の浪費”としか思えない男性の飲酒やギャンブル癖…(?)
冗談はともかく、理解し難い異性の言動ってあるモノです。
…じゃあ、どうするのか?
別れるという選択肢は無いとしたら、コレしかありません!
お・ も・ ○・ ○・ ○・ 後ほど、再アプローチ♪
What good is a love affair 瞳も交わさず When you can't see eye to eye, ooooh 重ねる艶事(つやごと)に、どんな価値がある? 艶事=情事といった意味です。
お互いをどう思っているのか如実に表れる場面ですが、この二人は“そういう状態”にあるのでしょう。
音楽の心地よい響きは、演奏者が心を合わせて初めて成立するもの。
心を合わせない“不協和音”はまるで、拷問のようです。
幸せなはずの時間、彼にとって…
二人にとって、苦しみの時間でしかなかったのでしょう。
~Epilogue~ If you don't know me by now 今、ここに到って解らないというなら You will never, never, never know me, Whooooa 君は決して、この先も僕を理解してはくれないのだろう… サビのこのフレーズを聴くとまるで別れの歌ですが、正しくはそうではありません。
でも、この“最後の嘆願”が聞き届けられねば、いつそうなっても不思議でない危うい状況を感じさせます。
長い歳月を共に重ねた末辿り着いた結論であるなら、この言葉は絶望的な重みを持つはずです。
そうならないためにも、
“ちょっとのズレ”は小さなうちに修復 していくしかありません。
もしも、奥さんが何の連絡もなく突然深夜に帰宅したらどんな気持ちでしょう?
もしも、旦那さんがそれを怒り狂って感情をぶつけたらどんな気持ちでしょう?
相手の立場に立って想像してみると、
自分が相手を傷つけていた ことに思い至りませんか?
ちょっとの気遣いで避けられた感情の対立だったことに気づくでしょう。
大切なのは、お互いの…
お・ も・ ○・ ○・ り (“アレ”じゃありませんよ!
)
「二人の絆」 続きはこちら >>
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1989年 バラード/soul せつない愛