Diana Ross & Lionel Richie - Endless Love (1981年)~2015年のトリは、「Endless Love」 ♪ ~ 2015年も、いよいよ
“The Final Countdown” に入りました。
本年のトリを飾る曲を何にしようか迷いましたが、何年も前からその実現を望み続けてきた「エンドレス・ラブ」を選曲しました。
「エンドレス・ラブ」はポピュラー音楽が生んだ最高のラブ・ソングの一つであり“June Bride”や“Valentine's Day”にうってつけな作品ですが私の中では“その何れともちょっと違うテイスト”を感じており、加えて大好きな名曲ゆえ使い所に苦心していたのです。
ふと思い立ち振り返ると、2013年のトリはリンダ・ロンシュタット&アーロン・ネヴィルの
「ドント・ノウ・マッチ」 、2014年はジョー・コッカーの
「美しすぎて」 を選曲している…
我ながら、良くも悪くもブレていない!?
~概要~ 「エンドレス・ラブ」はR&Bファンク・バンド、コモドアーズの中心人物ライオネル・リッチーが初めてバンド以外でレコーディングした作品であり、元スプリームス(シュープリームス)の
ダイアナ・ロス とデュエットした同曲は
Billboard Hot 100で9週連続No.1 を記録した、ライオネル/ダイアナ双方にとって最大のヒットです。
これは当時、通算47曲のNo.1を輩出したモータウン・レコード最大のヒットであり、デュエット・シングルとしても歴代最高記録でもありました。
しかし、これほどの大ヒットでありながら年間チャートで2位に甘んじなければならなかったのは、同年に同じく9週No.1を成し遂げたキム・カーンズの
「ベティ・デイビスの瞳」 があったため。
それがどんなに凄い成績だったかはHot 100の
【80年代】(1980–1989)で3位、【All-Time】(1958–2013)で15位 にランクされていることからも明らかです。
更に、今年Billboardが発表した
『Top 50 Love Songs of All Time』で は並み居る強豪を退け、「Endless Love」が堂々の
No.1 に選出されています!
また、「エンドレス・ラブ」は1981年公開
映画『Endless Love』の主題歌 であり、曲の大ヒットによりアカデミー主題歌賞にノミネートされ、その授賞式に於いて貴重なダイアナ&ライオネルの共演
が実現しています。
(ただし、オスカーは『ミスター・アーサー(Arthur)』のテーマ
「ニューヨーク・シティ・セレナーデ」クリストファー・クロス が獲得)
映画のヒロインは当時“聖少女”と称され世界中で脚光を浴びていた15歳の女優
ブルック・シールズ で、日本のCMにも出演
し話題となりました。
ちなみに、この映画には端役で
トム・クルーズ も出演しており、彼にとっての映画デビュー作です。
当初『エンドレス・ラブ』の映画監督フランコ・ゼフィレッリは
『ある愛の詩』 のようなインストゥルメンタルのテーマ曲を望んでいたものの、ライオネルのコモドアーズ時代の未発表曲を聴いているうちに気が変わり、歌詞も入れることにしたそうです。
また、当時モータウンを離籍したばかりのダイアナとのデュエットを提案したのも、彼だったとか…。
当時コモドアーズのアルバム制作、ケニー・ロジャースのプロデュースを抱えていたライオネルと、ツアー中だったダイアナはスケジュールが中々調整できず、2人はそれぞれの仕事を終えた後に互いの中間地点リノで落ち合いレコーディングをしたそうです。
午前3時集合、ダイアナはメロディしか知らずスタジオへ入り、“それでも5時には無事テープに収まった(ライオネル)”そうですから、まさにプロフェッショナル!
発表から30年以上経った現在もラブ・ソングの代表曲として多くの歌手にカバーされ続けていますが、やはりこのテの名曲を
コノ人 が放っておくハズがありません!?
彼女のバージョンは1994年に
ルーサー・ヴァンドロスとのデュエット で、Hot 100の2位に輝く大ヒットを記録しています。
また、オリジナルを歌ったライオネル自身も2012年に
シャナイア・トゥエインとデュエット しセルフ・カバーしました。
VIDEO VIDEO VIDEO VIDEO ~Lyrics~ My love, there's only you in my life 愛しい人…生涯にめぐり逢うべき、唯一人の女性(ひと) The only thing that's bright 唯一つの、麗らかなともし火 Lyricsをそのまま受け取ると、彼女がいなければ彼の人生は“
藤圭子の歌 ”みたいになっていた?
【bright】なので、眩しいというより“のどかでやさしい光”をイメージしました。
数え切れぬほどの人生の出会いの中で“唯一”を見つけるのは、砂の中から金の一粒を探すようなもの…
輝きは、“黄金色”?
My first love, You're every breath that I take 初めて愛した人…あなたは私の呼吸の一つひとつ You're every step I make 歩みの一歩一歩 映画と重ねるとすると、主人公の女性は15歳?
撮影時ブルック・シールズは実年齢も15歳で、スクリーンの中の彼女はまさに絶世の美女!
私は友人に誘われこの映画を観ましたが、私にはまだ早かったせいか彼女の美しさもストーリーも殆んど記憶にありません。
当時、巷でブルック・シールズの美貌が騒がれていたのは知っていましたが、今ようやくそれが解る齢になりました…?
I've found, I've found in you あなたの中に見つけた My endless love 私の、永遠の恋 【endless love】…
誰もがそれを口にしますが、誓いを遂げるのは難しいもの。
1980年代初め、“ある男”はシェール(1998年に「Believe」を大ヒットさせた人)と付き合っていたにも関わらず、彼女の親友であるダイアナに手(舌?
)を出してしまったため、以来彼女らの友情をぶち壊してしまいました。
ダイアナと“コノ男”《写真》が【endless love】でないことは史実が示すとおりで、一方で女性経験豊富な彼は何やら教訓めいた言葉を残しています。
“俺は、彼女が自信を持った強い女性であるところを愛した。そこが最も魅力的だった。だけど男というものは、自分がいなくてもその女が生きていけると感じたら、それまででもあるんだ。 ” by ジーン・シモンズ(キッス)
←コノ男 ~Epilogue~ ところで、映画『エンドレス・ラブ』で少女(ブルック・シールズ)と恋に落ちた少年(17歳)は彼女と会うのを禁じられ、それでも会おうと彼女の家に放火までしてしまいます。
(放火→彼女の家族を救助→感謝され→交際を認めてもらうという自作自演の計画だったらしい)
しかし少年の浅はかな行いは少女の家を全焼させ、双方の家庭の崩壊という不幸をもたらしました。
この場合、“会いたい”は愛し合う二人の共有する願望だったとして、少年は放火という手段を用いてでも目的を果たそうと考え、少女にとっては全く思いも寄らないことだったかもしれません。
Two hearts, Two hearts that beat as one 二つの鼓動が一つの時を刻み Our lives have just begun 二つの人生は重なり始める こうした事件性を伴う極端な例は滅多に遭遇することではないと思いますが、一方の思い込みや勝手な行動によるちょっとした“ボタンの掛け違い”から相手への信頼が崩れてゆくというのは、現実にもよくあることでしょう。
どんなに二つの鼓動が一つの時を刻もうと、それはほんの一瞬、または一部を共有したに過ぎない…
立派な建築物も経年と共に亀裂を生じるように、
“この世に無条件の永遠など存在しない” のです。
では、なぜ法隆寺五重塔は千数百年経った現在も美しい姿を湛えているのでしょう… …お解りですね?
建築物に修理・修繕が必要なように、
【endless love】にも“メンテナンス”は不可欠 です。
二つの鼓動は二つの別人格であることを自覚すると共に、それがいつまでも共鳴を奏で続けるためには、互いの鼓動のリズムと音色を確かめ合う努力が常に不可欠なのだと思います。
その
“終わりない共同作業”こそが、【endless love】 なのだから…。
「エンドレス・ラブ」 VIDEO 続きはこちら >>
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