I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と解説+エッセイでお届けします

STOP!
地球温暖化/気象災害激甚化
Lil Dicky - Earth
Lil Dicky - Earth1
Beatles & Solo
Please Please Me


With The Beatles


A Hard Day's Night


Beatles For Sale


Help!


Rubber Soul


Revolver


Sgt Pepper's


The Beatles


Yellow Submarine


Abbey Road


Let It Be


Magical Mystery Tour


Beatles(the other songs)


John Lennon


Paul McCartney


Wings


George Harrison


Ringo Starr


「ライヴズ・イン・ザ・バランス」ジャクソン・ブラウン

2023.01.03

category : Jackson Browne

Jackson Browne - Lives In The Balance (1986年)

37年前アメリカ人が懐疑していたこと…それは、現在の日本人が懸念していることと重なります。

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tags : 1986年 フォーク・ロック 反戦  マイアミ・バイス プロテスト  

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「ドクター・マイ・アイズ」ジャクソン・ブラウン

2022.03.18

category : Jackson Browne

Jackson Browne - Doctor, My Eyes (1972年)

空が見えなくなったのは病か、苦しみを忘れるため学んだ術か…彼は私たちに何を問い掛けている?

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tags : 1972年 ソフト・ロック 葛藤  反戦 新型コロナ 

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「愛の使者」ジャクソン・ブラウン

2020.05.15

category : Jackson Browne

Jackson Browne - Lawyers in Love (1983年)

わかり易い曲と難解な歌詞。“Lawyers in Love”や中間部“Ah!”の叫びの意味するものとは…?

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tags : 80's ロック プロテスト  

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「誰かが彼女を見つめてる」ジャクソン・ブラウン

2018.04.13

category : Jackson Browne

Jackson Browne - Somebodys Baby1 Jackson Browne - Somebodys Baby2


Jackson Browne - Somebody's Baby (1982年)



~概要~

1980年のアルバム『Hold Out』で遂に全米No.1に上り詰めたジャクソン・ブラウンは、この頃アルバムをおよそ3年毎に発表しており、1982年はその狭間の年でした(次作『愛の使者』は1983年)。
1982年7月にリリースしたシングル「誰かが彼女を見つめてる」はオリジナル・アルバム収録用の作品ではなく、同年公開の青春映画『初体験/リッジモント・ハイ(Fast Times At Ridgemont High)』のサウンドトラックとして発表されています。
シングルはBillboard Hot 100で7位(年間68位)を記録し、ジャクソンにとって最大のヒット曲となりました。

当時反核運動や社会問題が最大の関心事となっていたジャクソンが素朴なラブ・ソングを歌った背景には、次のような事情があったようです。
「Somebody's Baby」の共作者ダニー・コーチマー(Danny Kortchmar)は『初体験/リッジモント・ハイ』の脚本家キャメロン・クロウ(Cameron Crowe)の友人で、映画の楽曲提供に携わっていました(ドン・ヘンリーの「Love Rules」など)。
元々「Somebody's Baby」はダニーが着想した楽曲で、そこに“何か特別なもの”を吹き込んで完成させるには、彼の友人でもあるジャクソン・ブラウンの助力が必要と判断し、依頼したことからジャクソンの関わりが始まりました(ジャクソンはキャメロン・クロウの友人でもある)。
ただし上記のとおりジャクソン自身は本作品を“unabashed pop song(臆面もないポップ・ソング)”と呼ぶほど違和感を持っていたようで、次のアルバムには収録されませんでした。

しかし映画の脚本家が何でこんなにロック・ミュージシャンに友人がいるかというとこれがまた異色の経歴の持ち主で、キャメロン・クロウは元々ローリング・ストーン誌の記者だった人です。
この特殊な経歴は映画のサウンドトラックに生かされ、ジャクソンやドン・ヘンリー以外にもジョー・ウォルシュやドン・フェルダー、ティモシー・B・シュミット、Go-Go's、サミー・ヘイガー、グラハム・ナッシュ、Poco、ドナ・サマー、スティーヴィー・ニックス…ほか、普通ではあり得ないほど豪華なウエストコースト・ロックのスターが顔を揃えています。

 



~Lyrics~

Well, just, a look at that girl
ほら、ちょっとあの娘を見てごらん
with the lights comin' up in her eyes.
瞳に輝きが溢れているだろう

映画『初体験/リッジモント・ハイ』というと何といっても有名…というか、男の子がこの映画を見る大半はフィービー・ケイツ(Phoebe Cates/写真)目当てだったのではないでしょうか?
特に日本ではソフィー・マルソーやブルック・シールズと並ぶ人気のアイドル女優で、この映画のポスターを振り返ってみると主役ではないフィービーが別格にクローズアップされていることからも、当時の風潮が窺えます。

しかしやっぱりフィービーが“陰の主役”だったと思えるのがレンタルビデオになって、この映画のビデオ・テープにある“有名なフィービーのムフフなシーン”の所で映像が乱れる現象が頻繁に見られたそうです。
つまり、そこの箇所だけテープが傷むほど繰り返し再生された形跡が…!? 

Jackson Browne - Somebodys Baby3

She's got to be somebody's baby.
きっと、彼女はもう誰かの恋人
She must be somebody's baby.
誰かのものに違いない

フィービーのような女の子が身近にいたら、男の子は【my baby】にしたいと願うでしょう。
【She's probably somebody's only light】【Gonna shine tonight】と想像すると、夜も安らかに眠れないかもしれません。
また“ある者”は、上の写真の続きを妄想し、一人で興奮し過ぎるかもしれません。

「Somebody's Baby」は、誰もが覚えのあるそんな青春の1ページです…。


She's got to be somebody's baby.
きっと、誰かの恋人に
She must be somebody's baby.
誰かのものになる

どんな美人も交際にブランクはあり、意外にも“実はフリー”だったということもあるでしょう。
「Somebody's Baby」でも主人公がある日【She said she's got to be somebody's baby】を耳にして、意外な真実が判明します。

上と全く同じセンテンスですが、ここは彼女の言葉と解釈し【got to(must)】に“~でなければならない”の意味を充てました。
そんな彼女の実情を知り、主人公の心に【gonna(~するつもり)】が芽生えてゆきます…。



~ロック・ファンなら、楽しみ2倍の映画!~

『初体験/リッジモント・ハイ』が公開された時代を振り返ってみると、当時『グローイング・アップ』や『ポーキーズ』のようにちょっとエッチな青春コメディー映画が多数あったことを思い出しました。
これらの映画は日本の宣伝でも“エッチ”な側面ばかり強調されていたせいか、内容も確かめないまま“低俗映画”の烙印が押されていた印象があります(確かにそういう側面は否定しようもありませんが…)。

しかしこうした映画はその時代のリアルなアメリカの若者の文化や風俗を描いた側面もあり、特に『リッジモント・ハイ』は原作者のキャメロン・クロウが直前に1年間カリフォルニアの高校に学生として潜入取材し書いた作品です。
その甲斐あって『リッジモント・ハイ』は興行的な成功だけでなく、2005年に“アメリカ国立フィルム登録簿に永久保存登録”され、2015年にEntertainment Weekly誌“50 Best High School Movies 2位”に選出されました。

また、ローリング・ストーン誌の記者出身であるキャメロンが関与しているだけあって、映画のサウンドトラックは当時のアメリカを代表するロック・スターらによって構成されています。
【概要】参照)
『あの頃ペニー・レインと(Almost Famous)』をはじめとするキャメロンお得意の“ロックの小ネタ”が本作でも満載で、どこか覚えのあるような“Pat Bernardo”《写真・左》なる女性キャラクターや、背景に溶け込んだロック・スターの写真、初デートの友人に“デートのBGMは『レッド・ツェッペリンIV』!”というアドバイスに、ハートナンシー・ウィルソンのカメオ出演(写真・右/1986年にキャメロンと結婚)ほか、当時を知るロック・ファンなら映画を2倍楽しめることでしょう。

Jackson Browne - Somebodys Baby4



~Epilogue~

『初体験/リッジモント・ハイ』の登場人物のうち「Somebody's Baby」の世界観と符合するキャラクターは、初体験を憧れる少女ステイシー(ジェニファー・ジェイソン・リー/動画)と、彼女に純朴な恋心を抱く真面目な少年マーク(ブライアン・バッカー/写真)です。
そんなマークの想いを余所(よそ)に、ステイシーがバイト先で声をかけられた年上の男と初体験に至る場面で「Somebody's Baby」が使われています。
しかし行為を重ねるステイシーはやがて“お決まりの悲劇的結末”を迎え、男にも見捨てられ、心も体も深く傷つきました。

Jackson Browne - Somebodys Baby5 

Yeah, she's gonna be somebody's baby tonight.
あぁ今夜こそ、誰かの恋人
Gonna shine tonight, make her mine tonight.
照らしてくれる…だから今夜、きっと彼女は僕のもの

人生が難しいのは必ずしも“転ばぬ先の杖”とはいかないことで、“転んで痛さを学ぶ”ことも少なくありません。
ステイシーにとってそれはとても大きな代償でしたが、転んだことで初めてマークのやさしさこそが探し求めていたものであったことに気づきました。
映画のエンディングには、二人の“その後”が報告されています…

Rat(Mark)& Stacy
Having a passionate love affair.  その後も二人はラブラブ
But still haven't gone all the way. だけど、未だエッチなし


若い二人の未来に、幸多かれ! 



「誰かが彼女を見つめてる」


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tags : 1982年 ソフト・ロック ピュアな愛 映画80's 

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「プリテンダー」ジャクソン・ブラウン

2015.02.27

category : Jackson Browne

Jackson Browne - The Pretender1 Jackson Browne - The Pretender2


Jackson Browne - The Pretender (1976年)



~ジャクソン・ブラウン、7年振りの日本公演~

昨年10月リリースされた14thアルバム『Standing In The Breach』に伴うツアーで間もなく来日するジャクソン・ブラウン。
単独としては実に7年振りの日本公演で、3/9~3/19の期間に名古屋・東京・大阪・広島で7公演が予定されています。

もちろん「プリテンダー」はツアーのセット・リスト曲で、ファンにとっては忘れ難い作品です。
今回、ジャクソン・ブラウンとほぼ同時期にクロスビー、スティルス&ナッシュが来日する予定で、もしかしたらドコかで“こんなサプライズ”があったりする?


with Crosby, Stills and Nash - The Pretender - Madison Square Garden - 2009/10/29&30



~概要~

ジャクソン・ブラウンはデビュー前からソングライターとして知られていた人で、親交のあったイーグルスのデビュー曲「テイク・イット・イージー」は彼の手による作品です(グレン・フライとの共作)。
1972年に自身が歌手としてデビューし、イーグルスと共にアメリカ“ウェスト・コースト・ロック”の代表格に数えられる地位を築きますが特に歌詞が秀逸で、ローリングストーン誌は彼を“1970年代で最も完成された作詞家”と評しました。

「プリテンダー」は1976年の4thアルバム『The Pretender』のタイトル曲で、2ndシングルとしてBillboard Hot 100で58位を記録しました。
レコーディングにはTOTO以前のジェフ・ポーカロなど名うてのミュージシャンがサポートしていますが、実は冒頭で紹介したCS&Nのデヴィッド・クロスビーとグラハム・ナッシュもバック・コーラスに参加しています。
また、同曲は1995年のハリウッド映画『陽のあたる教室(Mr. Holland's Opus)』にも起用されました。

プロデュースはブルース・スプリングスティーンのアルバム『Born to Run』のジョン・ランドーが手掛け(「Born to Run」曲単体のプロデュースはマイク・アペル)、ジャクソンにとって初のBillboard 200でTop10入り(5位)を果たした名作で、ローリング・ストーン誌“the 500 greatest albums of all time”の391位にランクインしています。

この作品が完成に至る過程に於いてジャクソンは“痛恨の悲劇”に襲われていますが、その詳細については次項にて…



~Lyrics~

時代を代表すると評されただけあって実に多くの“スポット”が埋め込まれていて、ごく一部しか触れられないのが残念なほど味わい深い歌詞です。
タイトルが「The Pretender」のせいか、【tender】【fender】【vendor】【spender】【contender】など同じ韻に拘った創りが試みられており、言葉選びの一つから丁寧に練られていった苦心を窺わせます。


Caught between the longing for love
愛への憧れと
And the struggle for the legal tender
カネにあくせくする現実の狭間に生きる

アルバム『The Pretender』は1976年11月に発表されましたが、実は同年3月にジャクソンは妻フィリス(Philis Major)を亡くしています
2人は前年12月に入籍したばかりだったもののジャクソンはアルバム制作に掛かりきりになってしまい、一緒の時間が十分取れぬまま、その間にフィリスは薬物による狂言自殺から誤って命を落としてしまったのです。
その事件がこの作品に影響を及ぼしたか否かは定かではありませんが、彼の“もっと時間を割いてあげていたら…”の悔恨にも思えてしまいます…。


I'm gonna find myself a girl
きっと素敵な娘を見つけよう
Who can show me what laughter means
笑うことの意味を教えてくれる人

“なんとなく満たされていない日常”を抱かせる本作品ですが、ここは大いに希望を語っています。
彼は自分を含め何気ない日常の風景を冷静に観察し本質を見抜く知性があり、それ故に何事も楽観できず心から笑うことも少ない日々を送っているのではないでしょうか…。
だからこそ、“自分にない価値観を教えてくれる誰か”を求めている。
知性ではなく、直感によって得られる悦びを…。


And when the morning light comes streaming in
…やがて、朝陽が射し込む頃
We'll get up and do it again
起きて、君と僕はまた愛し合う
Get it up again(※)

歌中で何度か登場する数少ないフレーズです。
do it again】は、他では淡々と繰り返される時の流れを映し出しているのに対し、ここは前後から肯定的なニュアンスを感じさせます。
そのせいか、非常にマジメな作品に於いて唯一暴走気味!
Get it up】は“起こす”のは言葉の通りですがスラングで、愛し合うために“男はitを起こさねばならない”
つまり、“下ネタ”になっておりまして…!?(訳は自粛) 

今回私を一番悩ませたのが、すぐ上の
And then we'll put our dark glasses on
で、“愛し合うのに何故【サングラスを掛ける】?”という疑問でした。
でも、それに続くこの部分で【朝陽が射し込む頃】なのに【do it again(もう1ラウンド?)】挑もうとするタダならぬ執着心に気づき、“朝になろうと、サングラスを掛ければ二人の夜は終わらない!”なのだという解釈に至ったのです。



~Epilogue~

作品のテーマであるpretenderは、“偽りの見せかけをする人・ふりをする人”といった意味です。
知ってるふり、持ってるふり、強いふり… 知らないふり、見ないふり、“か弱いふり”…
…あなたにも、覚えがあるでしょう? 

ところで、写真の昆虫は何だかわかりますか?

Jackson Browne - The Pretender3

…えっ、“ハチ”?
期待通りの模範解答、ありがとうございます♪
実はこの虫、“蛾”です!(スカシバガ科の一種)
“ボクにちょっかい出したら、刺すゾ~”?
彼の気持ちを想像すると、“ふり”もカワイイでしょ♪
(ただし、実際に刺したりはしないらしい)


この作品に於いて“The Pretender”とは、どんな“ふり”を指しているのでしょうか?
ジャクソンによると、それは“夢の代わりに物質的なライフスタイルを受け入れた人たち”と定義しているようです。
夢は至難が伴う大きな目標であるが故に、叶わぬことが多いもの。
夢破れて現実を見回した時、私たちの世界には余りにも魅力的なモノが溢れています。
気が付くと“アレが欲しい、コレはみんなが持っているから”と、いつの間にか必要不可欠なモノが増えて“先立つもの”がもっと必要になってしまう…。
それで現在の豊かな経済社会が回っているといえばその通りですが、一方で“何か本質的にもっと大切なものに手が届いていない”ような気がする方も多いのではないでしょうか?

皮肉なことに、ジャクソンにとってそれは愛妻の死によって宣告されることとなってしまいました。
“仕事と私、どっちが大事?”
その問いに対する答えは、二人にとって取り返しのつかない最悪の結末へと導かれてしまったからです。

Strolls the Pretender
ただ、宛てもなく歩くのさ…
He knows that all his hopes and dreams
夢も、希望もすべて
Begin and end there
そこに始まり、終わると知っているような顔をして

物質的価値か、精神的価値か…
明らかなのは、物質的価値は日進月歩で豊かになっているはずなのに、私たちはそれ程までに幸福を実感できていないということ。
“全ての人にとっての究極的な夢は幸せになること”と仮定するなら、私たちが築いてきた価値観は何かがズレているのではないでしょうか?
物質的に豊かになることと精神的に豊かになることは別モノであり、それぞれバランス良く豊かさを分け与える必要があるのかもしれません。

まずは“ふり”を止めて、あなたと大切な人の心に訊いてみてはいかが?
“何が幸せ?”と…。



「プリテンダー」


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tags : 1976年 ロック 希望 味わい深い 

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