Cher - If I Could Turn Back Time (1989年)~If I Could Turn Back Time~ もうすぐ9月…
そこで、今回は“9月2日に起こったある出来事”に関連して選曲してみました。
…ということで、クエスチョン!
この
“9月2日に起きたある出来事” とは、何でしょう?
シェールが結婚した日
シェールが離婚した日
日本が降伏文書に調印した日
正解は【
Epilogue 】にて~♪
~概要~ シェールは1965年に“ソニー&シェール”としてデビューし、ソロでも1998年に「Believe」を世界で大ヒットさせるなど人気の衰えを知らない希有な存在感を持った歌手です。
また、一方では1987年に映画『月の輝く夜に(Moonstruck)』でアカデミー・主演女優賞を受賞するなど女優としても著しい成功を収めた人であり、1980年代後半は彼女の長いキャリアの中でも最も脂の乗っていた時期といえるでしょう。
1989年6月、シェールは通算19枚目のアルバム
『Heart Of Stone』 を発表。
まず
ピーター・セテラ とデュエットした先行シングル「After All」が大ヒットを記録し、その2ndシングルとしてリリースされたのが「ターン・バック・タイム」で、
Billboard Hot 100では3位(2週/年間35位) まで上昇しました。
作者は
「When I See You Smile」 (バッド・イングリッシュ)、
「Because You Loved Me」 (セリーヌ・ディオン)、
「I Don't Wanna Miss a Thing」 (エアロスミス)など当ブログでも過去に紹介してきた“ロマンティック女王”
ダイアン・ウォーレン 。
ただし「If I Could Turn Back Time」はシェールのために書かれた作品ではなく、デモを聴いた当初シェールはこの曲を気に入らず、歌うつもりもありませんでした。
しかしダイアンはどうしてもシェールに歌って欲しかったようで、跪いて彼女の脚に縋り“あなたがyesと言うまでここを離れない!”と食い下がったため、シェールも“Fuck you, bitch!
(敢えて訳しません…) 自慢の美脚に傷がつくじゃない、わかったわ、歌うわよ”と了承したそうです。
楽曲自体、ちょっと切ない女心を歌ったロック・ナンバーとして魅力的ですが、当時大きな話題を呼んだのが史上最大級の戦艦であった
“戦艦ミズーリ”の甲板で撮影 されたド派手なPVです。
(第二次大戦中の1944年に就役したミズーリはこの時まだ現役で、この2年後の湾岸戦争でも活躍。トマホーク・ミサイルが発射される映像をご記憶の方も多いでしょう)
さらに、話題に拍車をかけたのがシェールのファッションで、彼女が纏った
“Tバック” …
…というか、よく見るとワンピース全体が“Vカット”のデザインになってるし!!《写真;【
Epilogue 】の項》
(曲を嫌々引き受けた割にはヤル気満々?
)
しかしあまりの大胆な衣装にMTVも当初この映像を放送禁止、後に夜9時以降に放送する措置が取られました。
当時43歳のシェールのセクシーさに、息子のような世代の若い水兵さんたちが大喜びしていますが、実はこの映像には
“本物のシェールの息子” も混じっています!
出演しているのはElijah Blue Allman、グレッグ・オールマン(1979年に離婚)との間に生まれた息子で当時12歳、サングラスとジミ・ヘンドリックスのTシャツを身につけギターを弾いており、途中で母・シェールに尻で小突かれているのが彼です。
(きれいなお母さんは誇らしいけれどこの格好、息子としてはどうなのだろう…。
)
VIDEO VIDEO ~Lyrics~ If I could reach the stars もしも星に手が届いたなら I'd give them all to you それを全部、あなたに摘んであげたかった …本当に持って来られても、もらった方も困ります!?
“夜空にきらめく星は美しいものだけれど、空ばかり見とれていると大事な「地上の星」を見落としてしまうよ。”
…って、誰か言ってませんでしたっけ?
でもこの場合、相手が本当に望んでいたものとは何だったのだろう…。
I don't know why I did the things I did どうしてあんなことをしてしまったのだろう I don't know why I said the things I said どうして、あんな言葉を口にしてしまったのか… きっとあなたも、こんな後悔をした覚えがおありでしょう…。
常日頃は相手に対する思いやりを込めた言動を心掛けている人でも、瞬間的に湧き上がった強い感情を抑えきれずそのままの勢いで相手にぶつけてしまうことってあるものです。
手紙でのやり取りなら冷静になって気持ちや言葉を考え直す時間的余裕もありますが、会話だと湧き上がった強い感情をコントロールする十分な暇もありません…。
Too strong to tell you I was sorry 意地から、“ごめんね”と言えず Too proud to tell you I was wrong プライドが“悪かった”と言わせなかった さらに追い打ちをかけるのが、【proud(自尊心)】という厄介な感情。
普段なら抵抗なく“ごめんね”と言えるのに、ケンカして相手に対する反感が心を支配してしまうと、たとえ自分に落ち度があったと認識できていても素直に謝ることができなかったり…。
“ごめん”はたったの一言ですが時期を逃してしまうともっと切り出しづらくなるもので、そのたった一言が言えないために“互いを繋ぐ一本の道”が再開できず人間関係が閉ざされてしまうケースも少なくありません。
~Epilogue~ 1945年9月2日 は、太平洋戦争を戦った日本と連合国との間で
休戦協定(日本が降伏文書に調印) が結ばれた日。
日本では一般に8月15日が『終戦の日』と認識されていますが同日は“天皇が玉音放送で日本の降伏を国民に告知した日”であり(連合国への降伏申し入れは前日8/14)、厳密には9月2日に両者の間で休戦協定を締結したことで正式に休戦(戦争の一時的な停止)が合意されました。
その休戦協定が結ばれた舞台となったのが東京湾上に停泊させたアメリカの“戦艦ミズーリ”《写真・左》であり、本作「ターン・バック・タイム」のPVの撮影舞台でもありました。
シェールが、戦艦ミズーリにこのような重い歴史があったことを知っていたかは定かではありませんが、この舞台を選んだ理由を敢えて見出すとすると、テーマは“ごめん”でしょうか…。
ナルホド、シェールの“Tバックはごめんの証”だったというワケか…。《写真・右》 ホントかなぁ…? If I could turn back time もしも時間を遡って If I could find a way 正しい道を見つけることができたなら 空想物語や漫画でお馴染みの“タイムマシン”…
ご存知のように、現実の世界では過去へと時間を遡ることは不可能とされています。
では、過ちを改め“道”を見出すことは妄想でしか叶わない夢なのでしょうか…。
もしもあなたが“道”を見つけたいと願うならそれは過去ではなく、
現在(いま)という時間軸に“想いの種”を蒔く ことです。
過去という時間軸には“想いの種”を植えるための土壌は存在しないし、種を蒔き、水をやり、雑草を除き…といった
想いの実現のために努力を実行できるのは、常に現在だけ なのですから。
たとえ未熟だった昨日が“不可能”だったとしても、今日は努力改善し、明日は“可能”になるかもしれない…
それこそが、“希望”【find a way】であるような気がします。
「ターン・バック・タイム」 VIDEO 続きはこちら >>
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1989年 ロック/ポップ せつない愛 ダイアン・ウォーレン