Cyndi Lauper - All Through the Night (1984年)~シンディ・ローパー・ソロ30周年ツアー~ シンディ・ローパーほど、日本に愛を傾けてくれた海外スターはいないのではないでしょうか?
1995年や2011年…2度の震災に際して彼女がくれた温かい支援は、本当に私たちを勇気づけてくれました。
そんなシンディの来日は15回目で、今回は彼女のソロ・デビュー・アルバム発表から30周年を記念した
『シーズ・ソー・アンユージュアル 30th アニバーサリー&グレイテスト・ ヒッツ ジャパン・ツアー2015』 として
1/11~1/20 の間に全国6都市6公演が予定されています。
「オール・スルー・ザ・ナイト」は昨年行われた同・北米ツアーのセットリスト曲ですが、ジャパン・ツアーのHPでは“ファンによるリクエスト投票”が行われており、1/11現在・上位5曲は以下のようになっていました。
1位;タイム・アフター・タイム
2位;ガールズ・ジャスト・ワナ・ハブ・ファン(「ハイスクールはダンステリア」)
3位;トゥルー・カラーズ
4位;オール・スルー・ザ・ナイト
5位;グーニーズはグッド・イナフ
上位4曲は既に北米ツアーのリストに入っていたので鉄板ですが、11日の大阪公演では「グーニーズ…」は歌われていないようです(※シンディはこの曲を嫌っている)。 当ブログではシンディの来日を記念し、次回も彼女の特集を予定していますのでお楽しみに♪
~概要~ 「オール・スルー・ザ・ナイト」は1983年のシンディのソロ・デビュー・アルバム
『シーズ・ソー・アンユージュアル She's So Unusual(発売当時;N.Y.ダンステリア)』 の収録曲で、当初
「魅惑のスルー・ザ・ナイト」という邦題 が付けられていましたが、後に原題をカタカナ表記したものに改められています。
[
後年、シンディに邦題への“お叱り”を受けた一連の結果と思われる。関連;
「ハイスクールはダンステリア」(過去ログ) へ]
4thシングルとして1984年9月にリリースされたものの、当時PVは制作されておらずMTVの後押しがないハンデを乗り越えて
Billboard Hot 100の5位(1985年の年間65位) を記録、更にはシンディ・ローパーの名を歴史に刻む記念すべき作品となりました。
これでシンディはアルバムの1stシングルから4枚連続で5位以内を達成したことになり、結果彼女は
“Billboard史上初めてデビュー・アルバムから4曲連続トップ5入りした女性ソロ歌手” となったからです!
(
その後、マライア・キャリーがデビュー・アルバムから4曲連続No.1という離れ業を実現させている)
「オール・スルー・ザ・ナイト」はシンディによる乙女チックなイメージが強い作品ですが作者は
Jules Shear という男性シンガー・ソングライターで、元々は彼が1983年に自身のアルバム『Watch Dog』で発表したフォーク・ロック・ソングでした(シンディのバージョンにもバッキング・ヴォーカルで参加)。
意外といえば、未発表ながらカーズ(The Cars)もこの曲をレコーディングしていたそうで、他にも80年代後半に“ロクセット (Roxette) ”で大ブレイクする前の
マリー・フレデリクソン が、1984年に
「Natt efter natt」 というスウェーデン語の作品としてカバーしています。
また、日本では
森川由加里 が1987年に大ヒットさせた「SHOW ME」のカップリング曲に
「眠らないままで」 というタイトルで日本語カバーをしています。
カバーというと2005年にシンディ自身がアルバム
『The Body Acoustic』 の中で、レゲエ歌手“
シャギー ”をフィーチャーし再レコーディングしています。
シンディは1983年当時もオリジナルのJules Shearのようなアコースティック・サウンドを当初目指していたとされますが、ここでは彼女自身アパラチアン・ダルシマー(Appalachian dulcimer)という弦楽器で独特の風合いを演出しました。
VIDEO VIDEO ~Lyrics~ All through the night 夜が明けるまで This precious time when time is new この大切な時間、時は生まれ変わる 【
is new 】は、上の【
with you 】と韻を踏ませる形。
二人は、そう頻繁には会えないのでしょうね。
この歌には、“その時間”の1秒をも愛おしむ気持ちが強く感じられます。
“
毎日、こんな風に会えたらいいのに …”
“長年、毎日顔を突き合わせている方”のご意見を、お待ちしております! …?
All through the night 夜が明けるまで Stray cat is crying so stray cat sings back はぐれ猫が啼いては、別の猫も歌うように返す “はぐれ猫”に“別の猫”とは、誰のこと?
彼らにとって、“日常”の暮らしは満たされたものではないのでしょう。
世の中には星の数ほど“別の猫”はいるのに、心地よく声を合わせられる相手とめぐり逢うのは容易いことではありません。
歌声だけでなく、心まで共鳴するような…。
And it goes running all through the night 一晩中、走り続けるから Until it ends there is no end 朝が来るまで、果てることなく… サビの最後のフレーズ。
特に歌のエンディングでの“
no end… ”の長伸ばしが印象的で、この季節の冷えて澄んだ夜空の果てまでも響き渡るようです。
これは、主人公の幸福感の絶頂を表しているのでしょうか…
それとも、“この瞬間がずっと続きますように…”という願い?
~Epilogue~ 冬は、どうして夜空が美しいの?
それは、空気中の水蒸気やチリ、光の乱反射が少なくなるから
人間関係も、それと同じなのかも
人と人の間に浮遊する雑念が多いほど、相手との距離感や心が見えなくなってしまう…
“
あなたは、どうですか? ”
We have no past, we won't reach back 過去なんていらない…それを遡ったりしない Keep with me forward all through the night ただ、朝までずっと私と前を見つめていてね 夜が明けると、二人はまた“退屈な日常”へと帰ってゆく
朝が動き出すと“あの夜”は、もう昨日
明日また“あの夜”に出会えるかは、手形のない不確かな希望
だから、今日あなたと共にあるこの一瞬を愛おしみ、心に刻もう…
「オール・スルー・ザ・ナイト」 VIDEO Writer(s):Jules Shear /訳:Beat Wolf 夜が明けるまで 眠らずに、あなたとずっといるの 夜が明けるまで この大切な時間、時は生まれ変わる あぁ…今夜は朝が来るまで 言葉ではなく、同じ時の中に互いを確かめ合えるのね * 過去なんていらない…それを遡ったりしない ただ、朝までずっと私と前を見つめていてね 一たび、メーターが音を立て回り始めたら 一晩中、走り続けるから 朝が来るまで、果てることなく… 夜が明けるまで はぐれ猫が啼いては、別の猫も歌うように返す 夜が明けるまで 満たされぬ昼を忘れ あぁ…白く照らされた街灯の下 ささやかな出会いのひと時が、そこにある * あぁ…あなたに見守られ、眠る幸せ どうかそこにいさせて、このまましばらく… * 過去なんていらない…それを遡ったりしない ただ、朝までずっと私と前を見つめていてね 一たび、メーターが音を立て回り始めたら 一晩中、走り続けるから 朝が来るまで、果てることなく…最後までお読みいただき、ありがとうございました♪
関連記事
スポンサーサイト
tags :
1984年 シンセポップ 安らかな愛
コメントを投稿