Bananarama - Venus (1986年)~I'm your Venus!”~ 2015年のバレンタイン特集は、お色気ムンムンなお姉さま・バナナラマの「ヴィーナス」を選曲してみました♪
昨年は10代のデビー・ギブソンによる可愛らしい
「ワン・ハンド,ワン・ハート」 をお届けしましたが、今年は「ヴィーナス」の“肉食”ぶりをご堪能ください。
「ヴィーナス」がヒットしたころ日本は“第二次ディスコ・ブーム”で、ユーロビートの強烈なビートと共にバブルの階段を駆け上った時代でした…。
バブルを知らない若い方はノリノリなエネルギーを、自称ハタチの方は“若気の至り”をふり返りながら、どうぞ♪
~概要~ 「ヴィーナス」はバナナラマ1986年の3rdアルバム
『ヴィーナス(True Confessions)』 の収録曲で、1stシングルとしてイギリスで8位、そして彼女らにとってアメリカ
Billboard Hot 100初のNo.1(年間38位) 獲得作品であり、世界6カ国でNo.1を記録した彼女らの代表曲です。
作者はロビー・ファン・レーベン、プロデューサーには新たに
ストック/エイトキン/ウォーターマン(SAW) を迎え、洗練された明るいディスコ・サウンド“
ユーロビート ”を創り上げました。
また、SAW起用と共に作品の大ヒットに貢献したのがカレン/サラ/シヴォーンのセクシーさを存分にフィーチャーしたPVで、特徴的な手踊りと、女神やボッティチェッリの『ヴィーナスの誕生(La Nascita di Venere)』、小悪魔、吸血鬼に扮したメンバー3人の艶やかな映像はMTVでヘビー・ローテーションとなりました。
80年代を代表するイケイケなディスコ・ナンバーのイメージが強い「ヴィーナス」ですが“オリジナルは60年代の気だるいロック・ナンバー”で、バナナラマはこの曲を甚く気に入っており数年前からレパートリーとして歌い続けてきた作品でした。
彼女らはこの曲をダンス音楽としてアレンジし正式にレコーディングすることをデビュー以来のプロデューサー“Jolley & Swain”に要望しますが退けられ、アルバム『True Confessions』もほぼ完成に至ります。
諦めきれないバナナラマはこのアイデアをSAWの下に持ち込むものの“ダンス向きじゃない”と断られ、それでもメゲず交渉し続けた彼女らの熱意にSAWが根負けしてこの作品をプロデュースすることになったそうです。
そのオリジナルはオランダのロック・バンド“
ショッキング・ブルー(The Shocking Blue) ”が1969年7月に本国でリリースした作品で、
1970年2月にはBillboard Hot 100でNo.1(年間22位) に輝くなど世界9カ国でNo.1、750万枚以上のセールスを記録しました。
多くのカバーが生まれましたが、バナナラマがNo.1を達成したことでHot 100史上にも稀な
“オリジナル&カバーで1位に輝いた楽曲” となっています(他には「ロコ・モーション」など)。
日本でも尾崎紀世彦や山口百恵・荻野目洋子・hitomi・倖田來未など多くのカバーが見られ、中でもバナナラマ直後にリリースされた
長山洋子 (現在は演歌歌手)ver.はオリコン10位を記録し14.4万枚を売り上げました。
また、「ヴィーナス」の特徴でもある“リフ(繰り返されるコードやリズム)”については、アメリカのフォーク・グループ“
The Big 3 [ママス&パパスのキャス・エリオット(ママ・キャス)が在籍]”の1963年のシングル
「The Banjo Song」 にインスパイアされたともいわれ、丁度「ヴィーナス」と比較した動画もあるので、お確かめになると面白いでしょう。
ただ、似たようなリフといえば1999年のモーニング娘。
「LOVEマシーン」 にも“同じインスパイア” を感じるような…?
VIDEO VIDEO Shocking Blue Venus vs The Big 3 The Banjo Song / モーニング娘。「LOVEマシーン」 ~Lyrics~ Goddess on the mountain top 山の頂に立つ女神 Burning like a silver flame 銀色の炎のように燃えている PVでこのフレーズと重なっているカレンの頭上のピラピラが“銀色の炎”?
…でもこういう手作り感って、今見るとナンか愛おしいですネっ♪
Black as the dark night she was この世に唯一人の Got what no one else had 闇夜の冥黒… 【Black】は流れから“eyes”を形容してると思うのですが、【crystal】で【dark】な黒ってどんな瞳?
私が想像したのは夜というより宇宙の暗黒で、それを“冥(くら)い黒”と表現したのが冥黒です(そんな言葉はないかも?)
遠い宇宙の果てを眺めていると距離感が分からなくなり、吸い込まれそうになるあの感覚…
彼女の美しさは、端麗というより“魅惑”なのかもしれませんね。
Yeah, baby, she's got it 目映い美貌… 彼女は、何を持っているというのでしょう?
歌はこのフレーズのリフレインで終わっているので、1つに絞らず想定できる【beauty】【love】【crystal(dark) eyes】を挙げてみました。
~Epilogue~ 【
Venus 】(ラテン語では“ウェヌス”・英語だと“ヴィーナス”)は、ローマ神話に於ける
“愛と美の女神” 。
ヴィーナスはギリシア神話の“ΑΦΡΟΔΙΤΗ(
アプロディーテ )”と同一視され、その美しさゆえに同神話に於いて大きな戦乱を生んでもいます。
ある饗宴に招かれなかったことに怒ったエリス(不和と争いの女神)は、腹癒せにその宴席に乗り込み“最も美しい女神に与える”として黄金の林檎を投げ入れました。
これを争ったのがヘラ、アテナ、アプロディーテの3人の女神で、主神ゼウスはトロイアの王子パリスに裁定を委ねます(パリスの審判
)。
そのため3人の女神はパリスを買収しようと、ヘラは“世界を支配する力”、アテナは“戦争に勝利を得る力”を条件に提示しますが、結局パリスは“最も美しい女を与える”というアプロディーテの申し出を選び、この美人対決は一応のケリがつきました。
しかし、これに従ったパリスがスパルタ王妃ヘレネーを奪い去ると、ヘレネー奪還に燃えるスパルタと連合軍がトロイアに攻め込み10年以上も続く戦争(トロイア戦争)へと導かれてゆくことになるのです…。
『パリスの審判』 ルーベンス画 (1636年) I'm your fire 私こそ、貴方の心を焦がす炎 At your desire 貴方の欲望を射止めてあげる バレンタインデーというと、日本では“女性が男性にチョコレートを贈る日”ということになっていますが、“義理チョコ”の登場に始まり近年は“友チョコ”・“自分チョコ”…など、贈るべき対象が際限なく広がっていますね。
バレンタインに限らず、お歳暮や年賀状なども当初は“相手に対する心からの感謝や親愛を贈る”素敵な行為だったであろうはずなのに、それが世間一般の慣習として定着するにつれて“参加しないのは非常識”という義務・脅迫感が主な動機になってしまい、贈る側・贈られる側双方にとって嬉しくない“お付き合い”であることも少なくないでしょう。
でも、そこに真心が込められている限り、それは素敵なイベントに成り得ます。
たとえ、どんなに小さな贈りものであってたとしても…。
あなたも、大切な人に“真心”を贈ってみては?
I'm your Venus 私こそ、貴方のヴィーナス …の言葉を添えて!?
「ヴィーナス」 VIDEO Writer(s):Robbie van Leeuwen /訳:Beat Wolf * 山の頂に立つ女神 銀色の炎のように燃える 美と、愛の極致 女の名は、ヴィーナス ** 目映い美貌と そう…魅惑の愛を備え 私こそ貴方のヴィーナス、心を焦がす炎 貴方の欲望を射止めてあげる 武器はクリスタルの瞳 どんな男も擒にする この世に唯一人の 闇夜の冥黒… Wah! ** ** * ** 目映い美貌と そう…魅惑の愛を備え 私こそ貴方のヴィーナス、心を焦がす炎 貴方の欲望を射止めてあげる 目映い美貌… 魅惑の愛… 冥黒の瞳…最後までお読みいただき、ありがとうございました♪
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1986年 ユーロビート SAW 情熱の愛 名作MV
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