But when you talk about destruction だけど、君が破壊を語るというなら Don't you know that you can count me out 僕を数のうちから外しておいてくれ
一般論として破壊や暴力は明白な犯罪であり“悪”ですが、毛沢東によると革命の手段としてのそれは許されます。 ジョンは「Revolution」で破壊を拒否する姿勢を示していながら、一方で「Revolution 1」では同じラインを【you can count me out “in(入れてくれ)”】と肯定しています。 この矛盾についてジョン本人は、“物事はいつか良くなると思うし、暴力的な革命を憎んでもいた。でもだんだん、他に何ができる?…と、確信が持てなくなった”と語っていますが、世界で最も影響力のある人物の言葉としては何ともリスキー!
But if you want money for people with minds that hate だけど君が、それを嫌悪する人々のため金が必要というなら All I can tell you is brother you have to wait 僕に言えるのは、“待つより外はない”とだけ
毛沢東が行った“文化大革命”は、言葉を換えると“毛沢東思想を用いて若者を扇動し、自らの復権を企てた権力闘争劇”だったとも言えます。 革命の名の下に、その実行部隊として組織されたのが少年らを中心とする“紅衛兵”であり、彼らの暴走を含め革命による死者・行方不明者は数百万~数千万人ともいわれるそうです。 当初世界の人々はそうした実態を知らず毛沢東思想の光の部分だけが一人歩きし、ジョンも毛沢東のバッジを身に付けるほど影響を受けていました。 その実態が明らかになるにつれ人々の評価は変わり、1972年にはジョンも“毛沢東について引用すべきでなかった”と考えを改めています。 (ただし、同年のアルバム『Sometime in New York City』の「We're All Water(ヨーコの作品)」で“毛主席とニクソンも、裸にすれば大差はない”としてアルバム・ジャケットにも写真が反映されているし、1980年の作品「Woman」にも毛沢東の詩の引用が見られる)
~Epilogue~
You say you'll change the constitution(※) 憲法を変えると、君は言う You tell me it's the institution 君は、それこそあるべき法のかたちだと (※毛沢東を示唆しているとしたら、【constitution】は政体、【institution】は制度と捉えるのが適切だろう)
I disapprove of what you say, but I will defend to the death your right to say it.(※) 私はあなたの意見には反対だ。だがあなたがそれを主張する権利は命をかけて守る。 (※フランスの哲学者ヴォルテールの言葉として有名ですが、定かではないらしい)
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