I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

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「恋することのもどかしさ」ポール・マッカートニー

2017.04.21

category : Beatles & Solo

Paul McCartney - Maybe Im Amazed1 Paul McCartney - Maybe Im Amazed2


Paul McCartney - Maybe I'm Amazed (1970年)



~ポール・マッカートニー ワン・オン・ワン ジャパン・ツアー2017~

23日(日)19:09、ポール・マッカートニーが羽田空港に到着、いよいよ25日からポールの来日公演が始まります!
今回は日本武道館と東京ドームでの4公演のみの予定ですが、愛妻家の彼らしくナンシー夫人を同行し、いつもの元気な笑顔をみせてくれました。

ワン・オン・ワン ジャパン・ツアーについてはポール本人から日本のみなさんにたくさんのメッセージが届けられているので、ご本人にご紹介いただきましょう♪
(…それにしてもただのプロモ動画なのに、いちいち演出が派手!?

 



~概要~

「恋することのもどかしさ」はポール・マッカートニーが1970年4月17日に発表した1stソロ・アルバム『ポール・マッカートニー(McCartney)』の収録曲です。
当時のシングル・カットはありませんでしたが、その後ポールが結成したウイングス(Wings)のワールド・ツアーで演奏され、そのアメリカ公演の模様を記録した1976年のライブ・アルバム『Wings Over America』から「Maybe I'm Amazed」のライブver.がシングルとしてリリース、US Billboard Hot 100で10位を記録しました。
(このバージョンは日本でもシングル・カットされましたが、それには「ハートのささやき」という1970年と異なる邦題が付けられていました…《写真》)

『McCartney』は、1970年4月10日のポールの“ビートルズ脱退表明”以前に制作されたものであり、収録曲は何れも彼がビートルズ在籍時に創作したものです。
しかしレコーディングの多くは音楽スタジオでさえないポール所有の別荘で、しかも楽器演奏とプロデュースを殆んど彼一人で行った荒削りなサウンドであったため、アルバム自体は当時の評論家から酷評されました。

一方「Maybe I'm Amazed」はロッド・スチュワートが在籍したフェイセズが1971年にカバーするなど評価が高く、ローリング・ストーン誌も“The 500 Greatest Songs of All Timeの338位”と、極めて高い評価を与えています(ビートルズ以外でランクインするポールの唯一の曲)。
ポール自身も“このアルバムで最高の作品”と認めているお気に入りで、ウイングス時代から彼のツアーの殆んどで演奏されてきたセット・リストの常連曲です。

時代を超えて愛され続ける要因には、ビートルズ時代に培った「The Long And Winding Road」の“哀愁”と、「Helter Skelter」の“熱情”を一つの作品の中で両立する至難を具現させていることにあるといえるのでしょう…。
こうした至難は、その対極にあるテイストを難なく歌いこなすポールのヴォーカリストとしての表現力の豊かさがあって初めて成立するものであり、それこそが甘いだけのバラードにはないこの曲の魅力となっているのです。

 
 



~Lyrics~

Baby, I'm amazed at the way
驚いてる
you love me all the time
どんなときも、僕を愛してくれる君に

“驚かせる”というと【surprise】が一般的ですがこれは特に“予期しないことで驚かせる”ことを意味し、辞書によると【amaze】は相手がおろおろしたり途方に暮れたりするくらいの驚きを与える“びっくり仰天させる”と定義されています。

「All My Loving」や「And I Love Her」ほか、ビートルズ時代のポールによる数々のラブ・ソングが捧げられた女優ジェーン・アッシャーとは1967年のクリスマスに婚約まで至っているものの、それから僅か約7ヶ月後には婚約破棄という結果に終わってしまいました。
たぶんポールがリンダを生涯の伴侶に選んだ最大の要因はこの【you love me all the time】で、それに対しジェーンはポールの妻であることより女優である自分に価値を置いていたといわれます。
(もっとも、ジェーンの側からすると別れた原因はポールの浮気 


Who's in the middle of something
もやもやした何かの中で
That he doesn't really understand.
“答え”を見出せず、彷徨っているだけの

1967年末~1970年頃、ポールに“もやもや”を与えていたのはジェーンとの破局だけではありませんでした。

『サージェント・ペパーズ~』で“史上最高”の評価を得るもののそれは同時に次作以降への重荷を背負うことであり、ますますバンドとしての結束を必要としていた時にマネージャーのブライアン・エプスタインを亡くし、これによりそれまで彼が担ってきたメンバー間の調整やビジネス経営、著作権の管理など、実に多岐に亘る問題を彼ら自身が突き付けられることとなります。

しかし、その何れも上手く回ってはゆかず…。


you pulled me out of time,
君が、時間の外へと連れ出し
You hung me on the line
境界線にいる僕を見守り続けてくれたこと

そんな内憂外患な【time】から逃れるためにポールはこの時期“浮き名”を流すようなことも重ねていたようですが、所詮それらは一時凌ぎにしかなりませんでした。
何故なら、【on the line】にいる人を一時的に【pulled me out of time(時間の外へと引き出す)】ことはできても、最後まで【hang on(手放すことなくじっと見守る)】ことは誰にでもできることではないからです。

しかし、とうとうポールはその相手を見つけました…。 



~Epilogue~


ポールの苦悩…
それは1969年9月20日、ビートルズの長年の相棒ジョン・レノンの一言に極まりました。
この日ビートルズの4人はキャピトル・レコードとの契約更新のサインのためアップル社で会していますが、その席上で“小規模なギグからコンサートを再開したい”というポールの提案に対し、ジョンはこう言い放ちました…

お前はアホか?…もうたくさんだ、俺は辞める!

ジョンによる“脱退宣言”は契約違反のため公にはされなかったものの、これ以降彼がビートルズとしてスタジオに戻ることはありませんでした。
この事件によって、誰よりもビートルズ存続を強く願い続けてきたポールの希望は完全に断たれ、そのあまりのショックに彼はスコットランド・キンタイア岬にある自宅農場に3カ月もの間引きこもり、外部との関係を閉ざしてしまいました(このことが都市伝説“ポール死亡説”の一因となる)

僕は不安になり、偏執症になっていた。
役立たずに思え、何をしたらよいかもわからなくなってしまっていた。
夜は眠れず朝はいつまでも起きず、ひげも剃らず、ウィスキーに手を伸ばしただぼーっとしていたんだ…



Paul McCartney - Maybe Im Amazed31

そんなポールを救ったのは、1969年3月12日に結婚式を挙げたばかりの新妻リンダでした。
本来なら大スターの妻として都会で華やかな生活を送るべきところ、彼女に待っていたのは絶望に沈む夫との慣れない田舎暮らしで、ネズミは出てもお湯は出ない掘っ立て小屋での隠遁生活だったのです。

しかしリンダは衣服を着飾ったり立身出世よりも自然や動物と接することを愛し、自由で自然なスタイルの生き方を望み、家族のために世話をすることを厭わない人で、この時の田舎暮らしも“家族にとって、最良の時だった”と語っているそうです。
そんなリンダがそばで見守っていてくれたからこそポールは安心して“落ち込みに専念”し、そして立ち上がることができたのでしょう。

Baby, I'm a man,
…そうさ、僕はただ一人ぼっちの男
And maybe you're the only woman who could ever help me.
そして君は、それを救い得るただ一人の女


 ありがとうリンダ、君と出逢えて本当によかった…

…あなたにも、ポールの声が聞こえてきませんか?
(※リンダ・マッカートニーは1998年4月17日、乳癌のため天国へと旅立ちました…)



「恋することのもどかしさ」


Writer(s): Paul McCartney /訳:Beat Wolf


驚いてる
どんなときも、僕を愛してくれる君に
…でも怖いんだ
こんなにも、君を愛してしまう自分が

驚いてる
君が、時間の外へと連れ出し
境界線にいる僕を見守り続けてくれたこと
…驚いてる
こんなにも、心から君を求めているなんて


ねぇ…
僕は、ただの孤独な男
もやもやした何かの中で
“答え”を見出せず、彷徨っているだけの

**
…そうさ、僕はただ一人ぼっちの男
そして君は、それを救い得るただ一人の女
あぁ…どうか、“答え”を見出す助けとなっておくれ
Ooh-ooh-ooh-ooh-ooh-ooh


**

驚いてる
どんなときも、僕と共にいてくれる君に
…でも怖いんだ
離れ離れになってしまうんじゃないかって

驚いてる
君が、僕の歌を支え
過ちを正しく導いてくれること
…驚いてる
あぁ…こんなにも、心から君を求めているなんて


最後までお読みいただき、ありがとうございました♪
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tags : バラード/Rock 情熱の愛 偉大な曲 ポール・マッカートニー 

コメント

Beat Wolfさんへ。
「恋することのもどかしさ」ですか。
楽曲って曲として聴いている時と詞を読むとかなり切々と
思っている以上に心模様を綴っているのを知ると驚くことがあります。

♪あぁ..答えを見出す助けになっておくれ
心から君を求めているなんて♪ ポールとリンダ

2017.04.21  みすてぃむーん  編集

みすてぃむーんさん

この曲は歌詞と曲調が合っているのでまだいいですが
曲は楽しいのに歌詞は切ないってことって、ありますよね!
ポールの曲はメロディーが優しいのでみんなラブソングに聴こえますが
そうでないことも多く、そういう意味でこの曲はどこから聴いてもラブソングです♪

でもこの曲の場合、歌詞と曲調より邦題がズレているような…。(笑)

2017.04.21  Beat Wolf  編集

初めまして

ポール、大好きです。この曲も美しいメロディと、ダイナミックなアレンジがポールらしい。
いよいよまたポール、来日しますね。私はこれで3回目の参戦。この曲も演奏してくれることを期待してます。

2017.04.22  240  編集

Re: 初めまして

初めまして

実は、この曲は「One on One」ツアーのセットリスト曲に入っているので今回選曲しました。
…なので、たぶん日本でも演奏されるのではないでしょうか。
3回目の参戦、とにかくポールが公演を無事遂げてくれることを祈っています。

2017.04.22  Beat Wolf  編集

ポールまた来日しましたね!昨年は武道館コンサートだったしここ数年が恒例行事のようになりましたが、ミック同様に本当にお元気で何よりなことです。

2017.04.25  ローリングウエスト  編集

Beat Wolfさんへ。
ポールが奥さんと羽田に到着のニュースをみましたよ。
ポールは自宅農場に3カ月も引きこもり新妻リンダはネズミは
出てもお湯は出ない掘っ立て小屋生活を送る羽目になったのですか。

「恋することのもどかしさ」
♪僕はただ一人ぼっちの男 君は、それを救い得るただ一人の女♪
リンダ、君と出逢えてよかった・・・・

武道館と東京ドームライブは熱く盛り上がるのでしょうね(^_^)v

2017.04.25  みすてぃむーん  編集

ローリングウエストさん

現在ニューアルバム制作中なので、リリースしたらまた来ますよ!?
でも70過ぎてもあれだけ元気でいられるというのは
私たちにとっても励みになります。

2017.04.25  Beat Wolf  編集

みすてぃむーんさん

ニュース、ご覧になりましたか♪
相変わらずのファン・サービスですよね。
でもそんなポールが3カ月も引きこもったなんて、信じられます?
…そして、耐えられます?
そんな「新婚生活」!(笑)

「恋することのもどかしさ」
もちろん、熱く盛り上がります♪
現在もポールは「リンダのため」と言って
この曲を歌っています。
現在の奥さまの前でも!?(笑)

2017.04.25  Beat Wolf  編集

ポール行ってきました!

こんばんは!
27日、ドームに参戦。やっぱり歌ってくれましたよ!
あと目新しいところでは「You Want See Me」を、こんな感じで作ったんだよと、アコギでイントロを弾き始めてくれました。
「Ob-La-Di, Ob-La-Da」「Hey Jude」での合唱、「Band On The Run」「Back In The USSR」でのノリも良かったけど、やっぱり相変わらず007のテーマ「Live And Let Die」の花火の爆音にも感動。

2017.04.29  240  編集

Re: ポール行ってきました!

おつかれさまでした。
「You Won't See Me」、大好きな曲です。

でも「Hey Jude」、合唱しちゃいましたか!
今回HPのファンのコメントで「みんな合唱しないでくれ」というのがありましたが
「聴きたいのはみんなの歌声じゃない!(2度と聴けないかもしれないポールの声を、ちゃんと聴いておきたい)」
という気持ちは、同じファンとしてよくわかります。

2017.04.29  Beat Wolf  編集

誰かを思って作った歌、ずるいですよね。
だって、歌うたびに思い出すんですよね。
誰かが自分だったら、最高でしょうけど、自分とは違う誰かを思って歌う。(亡くなっているから許せるけど)
現在の奥様はリンダを超えることは一生できないですね。
この曲以上の歌を作って貰えば良いですね💖
もう作ったのかな?

2017.05.01  ☆dct☆  編集

☆dct☆さん

エリック・クラプトンの元奥さんは
彼が彼女に捧げたラブ・ソングは最高だったけれど
別れた後は辛かったと言っています。(笑)

でも現在のナンシー夫人も
「今ポールが最も愛しているのは私」と、自信があるのでしょうね。
お二人の間にも、後世に残る名曲が生まれますように…。

2017.05.03  Beat Wolf  編集

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