I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と詳しい解説でお届けします♪

「ユア・シックスティーン」リンゴ・スター

2018.01.05

category : Beatles & Solo

Ringo Starr - Youre Sixteen1 Ringo Starr - Youre Sixteen2


Ringo Starr - You're Sixteen (1973年)



~リンゴ・スターにナイト爵位~

12月29日イギリスで新年の叙勲名簿が発表され、元ビートルズのリンゴ・スター(77歳)にナイト(Knight Bachelor;下級勲爵士)が授与されることが明らかになりました(ビー・ジーズのバリー・ギブも同時に叙勲)。
リンゴ本人によると[音楽と慈善活動が認められた]とのことで、例によって“Peace and love”を添えて喜びのコメントをフェイスブックに発表しています。
ビートルズ・ファミリーとしてはこれまでポール・マッカートニーとジョージ・マーティンがナイトを授かっており、今回のリンゴで3人目。

翌日、早速ポールもリンゴとの2ショット写真をツイッターに投稿し、“Best drummer best pal(仲間)!”と祝福しました。
一方、亡きジョン・レノンの妻ヨーコ・オノのフェイスブックにも“love, hugs and kisses”の言葉と共に、やはり2ショット写真が投稿されています。

おめでとう、"sir" リンゴ♪ 



~概要~

「ユア・シックスティーン」はリンゴ・スター1973年の3rdアルバム『リンゴ(Ringo)』からの2ndシングルで、アメリカでは1973年12月にカットされてBillboard Hot 100のNo.1(1974年の年間31位)に輝いた作品で、本アルバムからは「想い出のフォトグラフ」に続いて2曲連続のNo.1となりました。

楽曲の作者はディズニー映画音楽の作曲者で、「小さな世界(It’s a small world)」の作者として知られるシャーマン兄弟(Sherman Brothers)です。
1960年にロカビリー歌手ジョニー・バーネット(Johnny Burnette)によって最初の発表がなされ、Hot 100の8位を記録しています。
1973年夏にジョージ・ルーカス監督・脚本の青春映画『アメリカン・グラフィティ』が大ヒット、そのサウンドトラックにはジョニー・バーネットver.の「You're Sixteen」が挿入されており、そうした背景もリンゴver.ヒットの一因だったかもしれません。
そうした縁からか、1978年にアメリカNBCで放送されたテレビ映画『Ringo』でリンゴの相手役として、前年大ヒットを記録した映画『スター・ウォーズ』から[レイア姫]キャリー・フィッシャーが抜擢されており、今回のメイン動画に掲げた「You're Sixteen」のMVもここから編集されたものです。

本アルバムはビートルズの元メンバー4人が(別個で)参加したアルバムとして大きな話題となりましたが、「You're Sixteen」に関与したのはポール・マッカートニーです。
ある日プロデューサーのリチャード・ペリー(Richard Perry)の元にポールからTVスペシャルの音楽監督の依頼があり、ちょうどリチャードがアルバム『リンゴ』のプロデュースに携わっていたことから、ポールの『リンゴ』への参加と楽曲提供が実現しました。
ポールが本曲で担当した楽器についてリチャードは“カズーみたいに聞こえるやつ(※)”と言及しており、それは“僕たちがそのトラックをやり直している時、ポールが自然にやった”と経緯を説明しています。
(※間奏から入ってくるサックスのような音がそれですが、ポールは口で擬音を出している可能性もある)

それ以外の参加ミュージシャンも錚々たる顔ぶれであり、本曲だけで「レボリューション」のニッキー・ホプキンス(key)、『リボルバー』ジャケットのクラウス・フォアマン(b)、「ウィザウト・ユー」のハリー・ニルソン(vo)他がリンゴをバックアップしています。
“錚々たる顔ぶれ”というとリンゴには【Ringo Starr & His All-Starr Band】があり、毎回変わる豪華な顔ぶれがリンゴならではの顔の広さで、本項で紹介する映像のツアーでもジョー・ウォルシュ、ティモシー・B・シュミット、トッド・ラングレン、シーラ・E、ハワード・ジョーンズほかが参加しました。

 
 



~Lyrics~

You come on like a dream, peaches and cream
君はまるで夢のように現れる、ピーチとクリームの頬
Lips like strawberry wine
ストロベリー・ワインの唇

…やっぱり16才って、こんなイメージ?

You're all ribbons and curls
巻き毛の髪にリボン

でも[16才でリボン]って、あんまり見たことがないような…?


You walked out of my dreams, into my arms
夢の中から抜け出し、この腕に舞い降りた人
Now you're my angel divine
神さまから授かった僕の天使

恋をした人の多くが、覚えのある感覚でしょう。
何気ないラインのように見えて【xx out of my dreams, into my xx】という形式から、新たなフレーズを創作した後世の歌手がいるのですが、それが誰の何という曲か思い当たる方はありませんか?

答えはビリー・オーシャン1988年の「Get Outta My Dreams, Get into My Car」で、そう言えば『ベストヒット USA』でビリーの作曲方法について“過去のヒット曲を参考にしている”といったような彼自身の言葉が紹介されていたのを思い出しました。


What shall we do with the drunken sailor?
…この酔いどれ水夫をどうしたらいい?

最後の一行にある歌詞です。
曲の末尾でリンゴ呟いていますが、フェードアウトしているので実際に聴いてこのラインを判別できないかもしれません。
実は、このフレーズは有名な[sea shanty](水夫たちの労働歌)の一つ「Drunken Sailor」から引用したものです。
【What shall we do with the drunken sailor?】と問い、それに解決策で応じる形式となっていますが、その答えの一つが【Shave his belly with a rusty razor】(※敢えて訳しません!)など、海の荒くれ男たちらしいジョーク(?)に思わず笑ってしまいます。

「You're Sixteen」の中で【drunken(酔っている)】のは…?



~Epilogue~

「You're Sixteen」のタイトルが示すように本作品のテーマは、【16才】です。
でも考えてみると、【16才】は歌曲のタイトルや歌詞に於いて非常に多く引用される年齢でもあります。

例えば、タイトルとして…
小泉今日子「私の16才」、村下孝蔵「16才」、佐野元春「SWEET 16」、シャネルズ「夢見る16歳」
ニール・セダカ「Happy Birthday Sweet Sixteen」、キッス「Christine Sixteen」…ほか

歌詞に於いて…
松本伊代「センチメンタル・ジャニー」、山下達郎「寒い夏」、中村あゆみ「翼の折れたエンジェル」
三田寛子「駈けてきた処女」、倉沢淳美「プロフィール」、浜田省吾「路地裏の少年」…ほか

“十五、十六、十七と私の人生暗かった”

そういえば、そんな16才もありました…。


日本で16歳の多くは高校生であり、自動二輪車の運転免許や女性が結婚可能となる年齢です。
しかし彼らにとってそれらは必ずしも現実的なことではなく、16歳という年齢が特に意識されることは少ないのでしょう。

一方アメリカでも16歳の多くは高校生であり、多くの州で自動車の運転免許や条件付きで結婚が可能となる年齢です。
しかし日本と異なるのは実際に運転免許を取得する人が多いことであり、それを親からの自立の第一歩として認め[16歳は大人の仲間入りする年齢]と見做す社会的慣習があることです(※法的成年は州によって18-21歳)。
とりわけ女の子の16歳は【sweet sixteen】と呼ばれ、誕生日には盛大なパーティーを開いてお祝いする慣習があるため、16歳という年齢は特別に意識されるのでしょう。

「You're Sixteen」のオリジナル歌手であるジョニー・バーネットver.を聴いているとエルヴィス・プレスリーばりのお色気ムンムンで、歌っている彼の表情からも“早速口説こう”としている歌のように見えます。
一方のリンゴver.は【概要】のライブ映像で、会場にいる16歳の女の子を舞台そばに呼んで祝福するなど“ほのぼの”させる雰囲気があり、それもまた彼らしくて魅力的です。
16歳をどんな風に受け止めるかは、人によってそれぞれ…? 


You're sixteen, you're beautiful
君は16才、とってもきれい
And you're mine. (mine, all mine)
…そして、僕のもの(全部、僕のもの)

遠い将来…
やがて70才になった時
誰かにそんな風に言ってもらえる
新たな魅力を備えたあなたでありますように。



「ユア・シックスティーン」

“Lyrics&歌詞和訳”は下の“続きはこちら>>”をクリックして表示させてくださいね♪


Writer(s): Robert B. Sherman, Richard M. Sherman /訳:Beat Wolf


君は、まるで夢のように現れる
ピーチとクリームの頬
ストロベリー・ワインの唇
君は16才、とってもきれい
…そして、僕のもの(全部、僕のもの)

巻き毛の髪にリボン
あぁ…なんて娘だろう
きらきら輝く瞳
君は16才、とってもきれい
…そして、僕のもの(全部、僕のもの)

[Chorus]
僕のベイビー、かわいい人
出逢ったその夜、二人は恋に落ちた
君が僕の手に触れると、この胸はポンと弾けた
あぁ…キスしたら、僕はもう抑えられなくなってしまった

[Bridge]
夢の中から抜け出し、この腕に舞い降りた人
神さまから授かった僕の天使
君は16才、とってもきれい
…そして、僕のもの

[Chorus]
[Bridge]

君は16才、とってもきれい
…そして、僕のもの
全部、僕のもの…

…この酔いどれ水夫をどうしたらいい?


~Let's Singin'~

最後までお読みいただき、ありがとうございました♪
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tags : 音楽 Lyrics 和訳 洋楽 

コメント

Beat Wolfさん
リンゴ・スターですね。
先日、話題になっていました。
この曲、調子のいいリズムで楽しく歌っていますが、
歌詞は可愛らしくて、16歳というのが
ポイントですか~♪

2018.01.06  みすてぃ  編集

みすてぃさん

リンゴの話題、お耳に入ってたのですね!

楽しくて、可愛らしい歌でしょう♪
それがリンゴの魅力です。
でも、彼が歌っているからこそ
訳もそれが似合う表現を心掛けました。

何しろ、「16歳」ですから?(笑)

2018.01.06  Beat Wolf  編集

ビリー・アイドルのSweet Sixteenは

絶対に色っぽい歌詞なんでしょうね。
(静かに弾き語る感じですが・・・)

そういえば引用されているビリー・オーシャンの歌も「街で女の子をからかう(ナンパ?)のに使われるのでは?」と一瞬問題になったらしいですね。
翻訳したセリフでナンパしたら「心中相手」探してるみたい…

2018.01.10  地味JAM尊  編集

Beat Wolfさん
リンゴにナイトが授与されることになってよかったです。
ポールとヨーコも祝福に写真が投稿されたのですね。
音楽と慈善活動が認められてこれもよかったです。

曲の「16歳」は、あまり自我も大人に向かうという
意識もない無邪気さの10代だったような。。。。

2018.01.10  みすてぃ  編集

Re: ビリー・アイドルのSweet Sixteenは

おぉ、ビリー・アイドルもありましたね。
コワモテな彼が「sweet sixteen」に戻りたいと、少しセンチメンタル…
(意外にも?(笑)

ビリー・オーシャンのは、好きですね。
まさにナンパですが、所詮ただの歌ですから。(笑)
でも国によって違うのでしょうが実際
海外で女の子が気軽に見知らぬ男の車に乗るかなぁ…と思います。

2018.01.10  Beat Wolf  編集

みすてぃさん

ビートルズの中ではリンゴが一番
貧しい家庭の出身だったので、特に感慨深いです。
ポールも本当に喜んでいると思いますが
ヨーコは最近健康不安が囁かれていたので
元気そうでちょっと安心しました。

そうですね。
16歳の頃は無邪気だったと思います。
それだけに集中力が凄いですよね?(笑)

2018.01.10  Beat Wolf  編集

1970年(ビートルズ解散の年)・・、スタンダード曲を集めた初の単独作品「センチメンタル・ジャーニー」でしたね~!1970年はまさに小生が洋楽に目覚めハマった時期であり、思い出深い曲の数々が脳裏に浮かんできます。翌年は米国ヒットチャートで「明日への願い」や「バックオブルガルー」など魅力的なナンバーが上位に連続登場し、嬉しく思い毎日ラジオに耳を傾けていたものです。ビートルズ時代での名曲といえば「イエローサブマリン」「アクトナチュラリー」「オクトパスガーデン」等くらいしか頭に浮かびませんが、解散後ソロ時代になってからは数々の素晴らしいヒット曲を連発!こんな実力があったというのに、ビートル時代はポールとジョンに遠慮していたのかな?

2018.01.11  ローリングウエスト  編集

ローリングウエストさん

1970年が出発点だったのですね。
リンゴもこの頃絶好調で
他のメンバーにも劣らぬ活躍でした。

ジョージはジョンやポールに追いつこうという
意識があったと思いますが、リンゴは自分でも
そこまで想定してなかったのではないでしょうか…。
でも、他のメンバーでは出せない味を持っていて
この曲はまさにそれだと思います。

2018.01.11  Beat Wolf  編集

嫁をSweer Sixteenに戻したい・・・

書いてる途中で嫁にコメ見られて
「あんたもSixteenに戻りなよ、そうすれば・・・」と
老朽化した我が風貌についてボコボコに言われました~トホホ。
まあ、お互い様なんですけどね。

2018.01.12  地味JAM尊  編集

77歳〝sir〟リンゴ✨
嬉しいですね😊
自分が歩んで来た道が認められる時。

リンゴの歌はあまり聞かなかったような・・・?
良い感じの声とリズム💖

70歳になっても新たな魅力を持って。
・・・言われたいですね(笑)

2018.01.12  ☆dct☆  編集

Re: 嫁をSweer Sixteenに戻したい・・・

あちゃ~!!
でももし奥さまがこのブログをご覧でしたら、申し上げたい!
地味JAM尊さんのコメントにはしばしば奥さまが引き合いに出され
その分照れ隠しで冗談も入りますが、常に奥さまへの愛が感じられ
その愛妻家ぶりに、私はいつも当てられっぱなしです。

…なので、ご安心なさって
地味JAM尊さんに気晴らしさせてあげてくださいね。(笑)

2018.01.12  Beat Wolf  編集

☆dct☆さん

77歳
更に言うと、リンゴの誕生日は7/7です!(笑)
でも自分の生涯をかけてやってきた道が認められるって
本当にうれしいでしょう。

70年代前半に聴く機会がなかったら
あまり耳にしないかもしれません。
私も後追い組みなので偉そうなことは言えませんが…。

物理的美しさは若さに敵いませんが
人間的美しさは、オーラとなって表れると思います。(笑)

2018.01.12  Beat Wolf  編集

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