I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と詳しい解説でお届けします♪

「あなたに愛されたいの」マリリン・モンロー

2018.02.09

category : Soundtracks

Marilyn Monroe - I Wanna Be Loved By You1 Marilyn Monroe - I Wanna Be Loved By You2


Marilyn Monroe - I Wanna Be Loved By You (1959年)



~“恋多き女優”の生涯~

20世紀最大の“セックス・シンボル”マリリン・モンローといえば野球選手ジョー・ディマジオや劇作家アーサー・ミラーとの結婚、歌手フランク・シナトラや時の大統領ジョン・F・ケネディ兄弟との恋愛など“恋多き女”のイメージがあります。
反面、3度の離婚や何度もの流産、精神疾患や薬物中毒の問題、そして36歳という短い生涯を終えるに際しても自殺説や謀殺説が囁かれるなど、幸福な女性であったというイメージもありません。

果たしてこの稀代の女優マリリン・モンローとは、一体どんな人生だったのでしょう…。
ある一つの恋の物語から、紐解いてみたいと思います。



~概要~

「I Wanna Be Loved by You」は、1959年の映画『お熱いのがお好き(Some Like It Hot)』の劇中でマリリン・モンローが歌唱した曲です。
それから半世紀以上経った楽曲ですが、昨年サントリー・プレミアムモルツのCMに起用されていたのでお耳馴染みの方も多いでしょう(女性ver.のカバーはゴダイゴのトミー・スナイダーの娘シャンティ、男性ver.は不明)。
タイトルの日本語表記は「アイ・ウォナ・ビー・ラヴド・バイ・ユー」など英語のカタカナ表記のものが数種類あったり、映画の邦題「お熱いのがお好き」を用いたものなど統一されておらず、私は「あなたに愛されたいの」に馴染みがあるので本記事はそれで表記しています。

マリリン・モンローというと映画女優として著名である一方、1948年の『Ladies of the Chorus』以来8本の出演映画に於いて自ら歌唱する【歌手】であることも彼女の特筆であり、『お熱いのがお好き』でも「I Wanna Be Loved by You」を含め3曲を歌い、ゴールデングローブ主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)を獲得しました。
『お熱いのがお好き』はマリリンのキャリアを代表する作品であるだけでなく、2000年のアメリカ喜劇映画ベスト100(AFI's 100 Years...100 Laughs)の1位に選出された喜劇映画の傑作です。

どんな映画かというと、聖バレンタインデーの虐殺(1929年2月14日にシカゴで実際に起きた事件)の犯行を目撃してしまったジョー(トニー・カーティス)とジェリー(ジャック・レモン)がマフィアに追われ、身を隠すためにシュガー(マリリン)の在籍する【女性楽団】に【女装して】潜り込みます。
今回メイン動画とした「I Wanna Be Loved by You」の演奏シーンでは、歴史に残るマリリンの歌唱と共に、【女装した二人の男】が作品のコミカルな側面を演出しています。
このシーンの間奏部分でにこやかな顔をして手を振るのはオズグッド3世(ジョー・E・ブラウン)という大富豪で、実は【女装したジェリーに本気で恋をした】というのですから、その後の展開がワクワクするでしょ? 

でも、これも[synchronicity(意味のある偶然の一致)]というものなのか、先に触れたアメリカ喜劇映画ベスト100のランキングで、『お熱いのがお好き』に続いて第2位にランクされたのが【女装した男(ダスティン・ホフマン)が恋をする】映画『トッツィー』だというのも、興味深い結果です。
ちなみに、『トッツィー』の主題歌「君に想いを」(過去ログ)はとてもピュアで素敵な曲なので、そういうテイストがお好きな方は是非お聴きになってみてください。


 
右の動画は、1988年の映画『ロジャー・ラビット』より



~オリジナル歌手は“ベティちゃん”!?~

実は、「I Wanna Be Loved by You」は『お熱いのがお好き』の1959年よりもっと昔からある楽曲です。
今からちょうど90年遡った1928年のミュージカル『Good Boy』のために書かれた曲で、アメリカの歌手ヘレン・ケイン(Helen Kane)《写真・左》によって歌唱されました。
独特のベイビー・ヴォイスで歌われる本曲のスキャットによって彼女は人気者となり、【ブブッパドゥ・ガール (Boop-Boop-a-Doop Girl)】と呼ばれたそうです。

Marilyn Monroe - I Wanna Be Loved By You3

1930年にアニメーター、グリム・ナトウィックが【メスのフレンチ・プードルを擬人化《写真・中》】しベティ・ブープ(Betty Boop)を創作し、『Dizzy Dishes』という作品に初めて登場させました。
その2年後にベティは人間とする設定に改められ、お馴染みの【セクシーなおてんば娘《写真・右》】のキャラクターに生まれ変わりました。

ところがこの女性キャラクターの風貌や歌い方があまりにもヘレン・ケインの特徴と似ていたため、制作元であるフライシャー・スタジオはヘレンに訴えられてしまいます。
1930年以降ベティの声優を務めたのは『ポパイ』シリーズでオリーブの声を演じたメエ・ケステル(Mae Questel)ですが、声質はヘレン・ケインとよく似ており、とりわけ当時『ベティ・ブープ』シリーズの中でベティが歌う「I Wanna Be Loved by You」の映像で聴いてみても、私には区別がつかないほどヘレンの歌声と瓜二つです。
判決は、ヘレン側の敗訴だったようですが…。

 



~Epilogue~

映画『お熱いのがお好き』撮影時の1958年、マリリン・モンローは1956年に結婚した3人目の夫・劇作家アーサー・ミラーとの夫婦生活が破綻へと向かっていました(1961年に離婚)。
そうした影響からか、この頃マリリンは精神が不安定な状態であった上(境界性パーソナリティ障害ともいわれる)、そうした中で妊娠・流産が続き(子宮内膜症に苦しんでいた)、後年トニー・カーティスの告白によると映画で恋の相手を務めたトニーと撮影中不倫関係にあったそうです。

その後もジョン・F・ケネディらと浮名を流し、1962年8月5日に36歳の若さでこの世を去ったマリリン…
しかし、そんな彼女をずっと見守り、一途に愛し続けた一人の男性がいます。
元ニューヨーク・ヤンキースのスーパースターで、彼女の二人目の夫だったジョー・ディマジオです。

Marilyn Monroe - I Wanna Be Loved By You4

マリリンとジョーは1954年1月14日に結婚し新婚旅行で日本にやって来た《写真・右》ことは有名ですが、そのハネムーン中に諍(いさか)いが生じ僅か274日で離婚してしまいました。
しかし彼はその後もマリリンを一途に愛し続け、彼女が亡くなる数日前に二人は再婚の約束をしていたと、関係者による証言もあるそうです(それが本当だとすると、自殺説は…)。
事実、マリリンの葬儀を取り仕切ったのもジョーであり、彼女の遺体に“愛している”と何度も囁き涙を流したと伝えられています。

彼女の死後“マリリンとのことを話してくれたら5万ドル払う”との誘いに対し、ジョーは“世の中には金に換えられないものがある。それは愛の思い出だ”と即座に断ったとされ、その後20年に亘って週3回、彼女の墓に赤いバラ(アメリカン・ビューティー)を贈り続けたという逸話もあります。
その後生涯ほかの誰とも再婚することなく1999年、84歳となっていたジョーは“死んだらマリリンの所へ行ける”と言い残し、その数日後に彼女の下へと旅立ちました。

I wanna be loved by you, just you
あなたに愛されたい…あなただけ
And nobody else but you
あなた以外、誰でもない

遠回りして、死に際してようやく本当の愛に辿り着いた二人…



「あなたに愛されたいの」

“Lyrics&歌詞和訳”は下の“続きはこちら>>”をクリックして表示させてくださいね♪


Writer(s): Herbert Stothart and Harry Ruby, Bert Kalmar /訳:Beat Wolf


あなたに愛されたい…あなただけ
あなた以外、誰でもない
愛されたいの…あなた、ただ一人
Boo boo bee doo

あなたにキスされたい…あなただけ
あなた以外、誰でもない
キスされたいの…あなた、ただ一人

これ以上の高望みなんて
何もない
あなたを、私のものにと
熱く胸を火照らす以上のことなんて
Ba-dum-ba-dum-ba-doodly-dum-boo


~Let's Singin'~

最後までお読みいただき、ありがとうございました♪
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tags : 音楽 Lyrics 和訳 洋楽 映画 

コメント

おおミニマリリンモンロー!本物はケネディ大統領への♪ハピバースデー~ディア・プレジデントも映像や地下鉄で通気口のスカートが舞い上がるシーンも伝説映像ですね。

2018.02.10  ローリングウエスト  編集

ローリングウエストさん

そうですね。
本物はいろいろ、あちこちでナニがありました。
でも後から思うと、それが今も伝説的に残っているのですから
凄い人だったのだと思います。

2018.02.10  Beat Wolf  編集

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2018.02.12    編集

鍵コメさま

本当によかったですね。(笑)
私も安心いたしました。
新しい記事の「絵本」に、心ほっこりしましたよ♪

2018.02.12  Beat Wolf  編集

Beat Wolfさん
マリリンの死は不可解で、短い生涯で残念だった
のですね (´・_・`)
でもジョーが生涯愛を抱いたままで亡くなったのですか。
いろいろな女性が出現してきてもマリリンの個性は
色あせることがないのでしょうか~♪

2018.02.14  みすてぃ  編集

みすてぃさん

そうですね。
有名人に不可解な死は結構ありますが
マリリンやダイアナ元妃のように「政治家絡み」の人は
話のスケールが違いますよね?(汗)

確かにジョーは国民的スターで大金持ちなので
引く手数多だったでしょう。
でも逸話にある通り、マリリンがこの世を去っても
彼の心を占めていたのは、彼女だけだったのだと思います。(笑)

2018.02.14  Beat Wolf  編集

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ジャンルを問わず音楽が大好き♪
古い歌を“過去”として懐かしむだけでなく、『温故知新』…“今”に繋がる何かを探し求めます。



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