I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と詳しい解説でお届けします♪

「アンダー・プレッシャー」クイーン&デヴィッド・ボウイ

2018.04.20

category : Queen

Queen David Bowie - Under Pressure1 Queen David Bowie - Under Pressure2


Queen & David Bowie - Under Pressure (1981年)



~概要~

「アンダー・プレッシャー」はイギリスのロック・バンドのクイーンと、同シンガー・ソングライターのデヴィッド・ボウイにより1981年10月26日にリリースされたコラボレーション・シングルで、全英No.1/アメリカBillboard Hot 100で29位を記録、クイーンにとって1975年の「Bohemian Rhapsody」以来2曲目/デヴィッドは1980年の「Ashes to Ashes」以来3曲目の全英No.1でした。
アルバムはクイーンが1981年11月の『GREATEST HITS』(英国盤には未収録)と1982年の『Hot Space』、デヴィッドは1995年にリマスターした『Let's Dance』のボーナストラックに収録されています。

フレディ・マーキュリー&デヴィッド・ボウイという稀代のヴォーカリストによるデュエットは、2007年にBBC Radio 6 Musicで<BEST MUSICAL COLLABORATIONS 3位>に選ばれた名作です。
また、近年二人のヴォーカル・パートのみを抜き出したアカペラver.が話題を呼び、改めてその素晴らしさが見直されました。

「Under Pressure」でもう一つ特筆すべきといえばジョン・ディーコンによる“ベース・リフ”で、2011年のMusicradar.comの一般投票による<The 25 Best Basslines of All Timeで4位>にランクされました。
一度聴いたら頭にこびりつくこのベース・ラインについて、ジョン自身は“デヴィッド・ボウイの創造”と言い、そのデヴィッドは“僕が参加する前に書かれていた”と回顧しています。


奇跡のコラボレーションのきっかけはクイーンがスイス・モントルーにあるスタジオ『Mountain Studios』でレコーディングした際、近隣に自宅を構えていたデヴィッドがある夜クイーンを訪ねたことでした。
みんなで遊び半分に曲を演奏していたところ“一緒に曲を書こう”となって、本格的なセッションに発展していったそうです。

こうして始まったクイーンとデヴィッドによるジャム・セッションですが、ギタリストのブライアン・メイによると必ずしも和やかなレコーディングではなかったといいます。
ハードだったよ。だって、僕らはみんな生意気だしデヴィッドは強引なところがあって、フレディとデヴィッドは意見が衝突したんだ…”

このセッションでは他にも何曲かレコーディングされており、『Hot Space』に収録されることになる「Cool Cat」にもデヴィッドがバック・ヴォーカルに参加しましたが、その出来にデヴィッド自身満足できず、残念ながらこのバージョンのアルバム収録は見送られました。


「Under Pressure」はデュエットという性格上、両者によるライブでの共演は実現しておらず、クイーンのセットリストとして演奏されました。
一方デヴィッドは自身のライブでほとんど歌うことがありませんでしたが、1992年の『フレディ・マーキュリー追悼コンサート』(本項のはリハーサル映像)で遺されたクイーンのメンバーと、ユーリズミックスのアニー・レノックスとのコラボでパフォーマンスを披露しています。

元々偶発的に生まれたコラボレーションであるためか両者出演によるプロモーション・ビデオは制作されておらず、公式PVは『吸血鬼ノスフェラトゥ』や『戦艦ポチョムキン』など著作権切れ映画の映像が編集されています。
また、1990年に700万枚を売り上げ全米No.1に輝いたヴァニラ・アイスの「Ice Ice Baby」は、「Under Pressure」のベース・ラインをサンプリングした作品として有名です。


 
  



~Lyrics~

These are the days - it never rains but it pours
These are the days - どしゃ降りの日々
People on streets - people on streets
People on streets - 路上の人々

【it never rains but it pours】は“降れば必ずどしゃ降り”と訳され、“悪い事は続く”という広い意味合いのことわざとしても解されます。
【people on streets】は歌詞中に何度も使われており、日本語版wikiには“この曲の最初のタイトルは「People on Streets」であった”とありました(ただし、その根拠は付加されていない)。

一方、英語版wikiによると「Under Pressure」は元々ドラマーの“ロジャー・テイラーが書き始めた「Feel Like」が原曲”とされています。
デヴィッドとのセッションが始まった時点で「Feel Like」は未完成で、当初フレディ・マーキュリーが中心となってメンバー全員で創作が進められ、その後デヴィッドも歌詞面で重要な貢献があったようです。
ちなみにロジャーは1998年のソロ・アルバム『Electric Fire』で「People On Streets」という曲を発表しており、なかなか面白い作風となっています。

 


Under pressure that burns a building down
Under pressure! 建物は焼き尽くされ
Splits a family in two
家族は二つに裂かれ

【under pressure】は、“物理的または精神的に加圧・強制された状態”のことです。
【people on streets】といい、とても重苦しい言葉が並びますが、このラインからすると本作品は内戦か戦争を背景としているのでしょうか…
何れにしても、風や川がそうであるように、力の作用は“上から下へ”働きます。



~ Under Pressure ~

森友学園事件に於いて、「省庁の中の省庁」財務省が学園側に“トラック何千台も使ってごみを撤去したと説明していいか”と「反社会勢力まがいの口裏合わせ」を求め…

加計学園問題に於いて当時の柳瀬唯夫首相秘書官が、自身の「首相案件」発言の記録が次々と発見された後も“記憶の限り会っていない”と「無理筋な嘘」を押し通し…

日報隠ぺい事件に於いて、防衛省が「自衛隊員の命懸けの活動で積み上げた記録」である“日報を破棄した”という「ありえない自己存在否定の嘘」をつく…

官僚たちはなぜこんな【リスクに見合わない見え透いた嘘】をつかなければならないのでしょう?


これまで歴代首相は、政治とのあるべき中立性への配慮からそれぞれ人事権を抑制的に行使してきましたが、安倍首相はそれを取り払って自らの人事権を最大限まで拡大、“公僕”たる官僚人事をはじめ“法の番人”内閣法制局長官や“通貨の番人”日銀総裁、“憲法の番人”最高裁判事、“公共放送”NHK会長(直接的には会長を選任する経営委員)などに介入し大幅に支配力を強化しました。
私が特に懸念するのは【法の支配】の崩壊で、日本国憲法はこの“専断的な国家権力の支配を排し、権力を法で拘束するという基本的原理”が採用されていますが、これらの機関に政府の利害が含まれてしまうと専断的な国家権力を助長してしまうことになります。
2015年の『安全保障関連法案』は、まさに異例の内閣法制局長官人事(※)によって法制局の伝統的憲法解釈を強引に変更させて提出されたもので、憲法学者の85%が違憲と判断し、国民の大半が反対した中で強行採決によって成立させました(※内閣法制局は内閣の下で法案や法制についての審査・調査等を行う機関)。

安倍首相の政治力の最大の源は選挙の勝利であり、47%の得票で74%の議席を獲得できる“小選挙区マジック”による常勝を背景に、自民党内は安倍氏に異論さえ挟めず、弱小野党相手の国会はもはや議会の体を成していませんでした。
与党であり続けることは絶大な【立法権・行政権・国家予算の配分権を独占】することであり、必然的に安倍首相の下にその利権に与(あずか)ろうとする者があふれ返り、献金及び政権支援と引き換えに政権は【厚労省のデータを改ざん】してまで経団連の要望【裁量労働制】の実現を目指します。


また、安倍政権の本質は【友好・忠誠を誓う者に特別待遇】を与えることであり、安倍首相の腹心の友が経営する加計学園が特例的に認可と補助金を受けた事例が象徴的です。
その加計学園に認可を与えた【国家戦略特区制度】は従来の規制を大幅に緩め岩盤規制を打ち抜く突破口とするために安倍内閣が創設した制度ですが、それは“議長を務める安倍首相自らの予算配分特権を増やすための制度”であるともいえます。
こうした安倍首相による特別待遇は多くの“お友だち希望者(⇒安倍応援団)”を引き寄せ、森友学園の籠池理事長は加計学園への特別待遇に倣(なら)おうと昭恵夫人に近づいたといわれます。

一方で【敵対・不忠者に苛烈な仕打ち】を与えるのもこの政権の特徴であり、私的な会食で安倍首相を批判して更迭された外交官や、獣医学部新設に反対した前川喜平文科省前次官に対する読売新聞の作為的報道や文科省からの圧力問題をご記憶の方も多いでしょう。
こうした敵対・不忠者に対する苛烈な仕打ちを見せつけることで、政権に盾突いた者がどうなるかを官僚たちに理解させるというわけです。



~Epilogue~

安倍政権下で発生した森友学園事件や加計学園問題、自衛隊日報隠蔽事件…(以下、あり過ぎて省略)

そもそもの問題は、学校を新設または運営能力の不足するこれらの学校法人が前例ない特別待遇で認可されていたり、南スーダンPKO日報の一部に「戦闘」と記載されていた、個別の事案でした。
しかしこれらの問題が単なる各個の問題ではなく“一連性”と深刻さを感じてしまうのは、広く省庁に亘って官僚が組織的に【文書改ざん・破棄】【隠ぺい】【データ捏造】【虚偽答弁】…といった異常な手段を連発してまで事実を隠そうとする現象が見られたことです。

…何故?

何故なら、そこには安倍首相の縁故者が特別待遇を受けるという“我田引水”的事案であり、片やちょうどそのとき「南スーダンPKOの自衛隊部隊の派遣延長」や安全保障関連法に基づく新任務「駆け付け警護」の是非が国会で焦点となっていたため、事実を隠すことが政権の利益だった…のでしょう。


…何れにも共通するもう一つは、“間接証拠はたくさんあるのに直接証拠が出てこない”ことです。
ただ、安倍首相の系譜を辿ると“同じ匂い”のする言葉が残されています。

“政治資金は濾過機を通ったきれいなものを受け取らなければいけない。問題が起こったときは、その濾過機が事件となるのであって、受け取った政治家はきれいな水を飲んでいるのだから関わり合いにならない。政治資金で汚職問題を起こすのは濾過が不十分だからです”

安倍晋三首相の敬愛する祖父、岸信介元首相の有名な言葉です。
簡単に言うと“汚れた金は濾過機できれいにしてから使いなさい”という教訓ですが、岸氏自身満州のアへン密売で巨万の富を築きその後何度も汚職疑惑が浮上したものの、何れも結局シッポは掴ませませんでした。
私には、岸氏の孫である安倍首相の周辺で現在起こっていることとあまりに共通点があるように思えてならないのです。

“汚い仕事は部下に忖度で実行させれば、自分は汚れることはない。
汚れた濾過機は交換すればいい”
 (※安倍首相の周辺で起こっていることに対する個人的なイメージ表現です)


政治家や官僚は、【国民から預かった権力】を行使することが特別に許されています。
【公】とは“私有でないこと”であり、優秀な官僚に政治家の不徳の尻拭いのため“トラック何千台も使ってごみを撤去したと説明していいか”という情けない無理筋なつじつま合わせを考えさせたり、公文書という歴史の改ざんの片棒を担がせるのは止めてください。

「このままでは自分1人の責任にされてしまう」「冷たい」というメモ
を残して死んでいった近畿財務局職員…

「公務員」も「公文書」も国民全体の大切な財産であり、政権のための使い捨ての濾過機ではありません。
これらの問題を野放しにする事はこれから更に無理筋な嘘や改ざんを膨らませねばならない路であり、恐らくその終着は“破裂(国家破たん級の事態)”です。
その悪路を断ち切ることができるのは、当事責任者である与党と省庁が党益・省益を捨てて一致団結して自浄意思と能力を示す以外にありません。
国民の未来のために…。

Courage is grace under pressure
勇気とは、窮地に陥ったときにみせる、気品のことである  Ernest Miller Hemingway



「アンダー・プレッシャー」

“Lyrics&歌詞和訳”は下の“続きはこちら>>”をクリックして表示させてくださいね♪


Writer(s): Freddie Mercury Brian May Roger Taylor John Deacon David Bowie /訳:Beat Wolf


Pressure! 俺を押し倒し
あなたを抑えつける力…望む者などない
Under pressure! 建物は焼き尽くされ
家族は二つに裂かれ
路上に放置される人々


知ることの恐怖
この世界で何が起きているというのか…
よき友たちが悲鳴を上げている
“外へ出してくれ!”
よりよき明日とならんことを…
Pressure on people - 路上の人々

薄切りにされ、床に放置された知性
These are the days - どしゃ降りの日々
People on streets - 路上の人々



盲人の如く全てから目を背け
為すべきを為さず、ただフェンスの上に座っている
愛を掲げて傷つき、引き裂かれる
何故…?

Love...

狂気は、声を挙げて笑う…
抑圧の下、俺たちがひび割れ砕けゆくのを
あと一つ、自らにチャンスさえ与えないのか?
あと一つ、なぜ愛にチャンスを与えることができない?
互いの愛を与え合うことが give love...

…何故なら、愛は流行遅れの言葉
だけど愛は、訴えかける
夜の際に立つ人々への慈しみの心を
そして、訴えかけてくる
自惚れを改めるよう…
これは、俺たちのラスト・ダンス
最後のダンス
俺たち自身
抑圧の力の下
Under pressure
Pressure...


~Let's Singin'~

最後までお読みいただき、ありがとうございました♪
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tags : 音楽 Lyrics 和訳 洋楽 

コメント

2人にアカペラ✨
初めて聞きました、ゾクゾクしますね💕

解説が楽しみです!

2018.04.20  ☆dct☆  編集

☆dct☆さん

この曲、ご存知でしたか!(笑)
演奏アリもいいですが、アカペラだと
本当に二人のヴォーカルの魅力が伝わりますね。

2018.04.20  Beat Wolf  編集

デビッドボウイはミック・ジャガー、ルーリード、ブライアン・イーノなど大物とデュエットしてますね~!ミックと交流していた頃は一緒にベッドにいるところをミック奥さんアンジーに発見されたようですが、フレディマーキュリーもそんな感じだったかも・・そういえば皆中性的なメンバーだ!(笑)  下衆のカングリRW

2018.04.21  ローリングウエスト  編集

ローリングウエストさん

そうですね…
たくさんの人とデュエットしていますね。
やっぱり一緒に仕事するなら、気の合う方が楽しいですから。

でも、それがエルトン・ジョンじゃないのは何故でしょう?(笑)
やっぱりちょっと系列が違うような気がします。
そういう意味では、フレディもちょっと違うような…。

2018.04.21  Beat Wolf  編集

Beat Wolfさん、こんばんは
海浜幕張のFirstMESAです。

いいですよね、Under Pressure。
当時の、勢い盛んでまだやんちゃな感じのフレディと、それをたしなめる様なデビッドのスタイリッシュな感じ。
最期は"This is ourselves"に至るまでの、デビッドによる盛り上がり。 いい曲です。

でも、今や二人とも故人なんですよね。。。

2018.04.21  FirstMESA  編集

FirstMESAさん

FirstMESAさん、こんばんは。
フレディの声は元々線がハッキリしているので
演奏があっても関係なく存在感がありますが
デヴィッドは低音で、演奏ありだとややこもりがちに聴こえます。
でも、アカペラだと声がハッキリ聴こえて激カッコいいです。
それにしても、後半の二人の意地の張り合いのような絡みはたまりませんね!

2018.04.22  Beat Wolf  編集

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古い歌を“過去”として懐かしむだけでなく、『温故知新』…“今”に繋がる何かを探し求めます。



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