I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と詳しい解説でお届けします♪

「コンガ」マイアミ・サウンド・マシーン

2018.07.30

category : Gloria Estefan

Miami Sound Machine - Conga1 Miami Sound Machine - Conga2


Gloria Estefan, Miami Sound Machine - Conga (1985年)

~概要~

マイアミ・サウンド・マシーンは、現在も世界的なキューバ系アメリカ人歌手として活躍を続けるグロリア・エステファンの出身母体となったバンドです。
このバンドは1987年に【Gloria Estefan and Miami Sound Machine】を名乗ることになりますが、本作発表時は【Miami Sound Machine】が正式名称でした(※以下、MSM)。

MSMはグロリアの夫となるエミリオ・エステファンがマイアミで結成したバンド【Miami Latin Boys】が前身で、デビューからの7年間で7作のスペイン語のアルバムを発表し、既にラテン・アメリカ圏で定評を獲得していました。
転機となったのは1984年、8thアルバム『Eyes of Innocence』で全曲英語に転進、「Dr. Beat」が全英6位をはじめヨーロッパで大ヒットとなり、これによってMSMから初めてメジャー・ヒットが生まれます。

続く1985年の9thアルバム『Primitive Love』も全曲英語で構成され、ここからの1stシングル「コンガ」を8月にリリースすると、実に半年をかけて全米チャートをゆっくり上昇、翌年2月にBillboard Hot 100で最高10位(1986年の年間40位)を記録、アメリカ国内だけで200万枚、カナダで100万枚という大ヒットとなりました。
この勢いのままの3月、MSMは『第15回東京音楽祭』に初参加、日本で既に著名だったシャカタクやアラベスク (Arabesque)のサンドラらを退け、「コンガ」で“グランプリ”を獲得しています。
(ちなみにこの時、小泉今日子が「なんてったってアイドル」で外国審査員団賞を受賞)

「コンガ」はお祭りにぴったりのラテン・ポップな作品で、1996年にアメリカで開催された『アトランタ・オリンピック』閉会式では、壮大なマスゲームを伴ってパフォーマンスされました。
1999年11月24日には、セリーヌ・ディオンが活動休止前の総決算として企画したライブ『All the Way... A Decade of Song』にグロリアがゲストとして招かれ、「コンガ」をはじめ「Here We Are」と「Because You Loved Me」(過去ログ)をデュエットしています。


 
 



~Lyrics~

Come on, shake your body baby, do the conga
さぁこっちに来て、コンガを楽しみましょう
I know you can't control yourself any longer
もうあなた自身、抑え切れないのはわかってる

殆んど前奏も無くいきなりたたみ掛けるこのフレーズは、こちらが驚いている間に有無を言わさず彼らの世界に引き込む勢い!
“押し”に弱い人は、コレだけで彼らの為すがまま?

東京音楽祭で「コンガ」がパフォーマンスされた際、その強烈なビートに会場の女性も体を揺らし何気に“リズムを取る”様子が一瞬映し出されましたが、その顔は“全くの無表情”…
これこそ、【Wink】が生まれた“日本独特の文化”なのだと再認識しました。 


Don't you worry if you can't dance;
踊れないかも…なんて、気にしちゃダメ
Let the music move your feet
音楽に、足の動きを任せればいい

“自分が楽しむ”より“他人にどう見られる”“下手だから恥ずかしい”が先に出てしまう、私たち日本人…
彼らが言うには自分の意思によって動かそうとするのではなく、“音楽に動かさせるイメージ”が大事みたいです。
誰もいない所でなら恥ずかしくないし、何もかも忘れ、ラテンのリズムに身を任せてみては?

“彼ら”みたいに!
(キミタチ、それぞれ“異なる音楽のニュアンス”をちゃんと判別できるのネッ!?) 




It's the rhythm of the island,
カリブの島のリズム
and like the sugar cane so sweet
サトウキビみたいに甘い

「ドクター・ビート」がヨーロッパでヒットして自分たちの音楽スタイルに確信を覚えたエミリオは、グロリアに“次はキューバの伝統的なコンガでいこう!”と持ち掛けました。
【conga】は“キューバの民族打楽器”で、同国発祥のルンバ(Rumba)やソン (son)、サルサ(Salsa music)、チャチャチャ(Chachachá)など“キューバ・リズムの源”であり、同時に、彼らの日常にある喜びや哀しみを表す“民俗舞踊”です。

彼らにとって日常を暮らすアメリカは“異郷”であり、そこに生きるほどに自らのアイデンティティとの違いを痛感し、その源である“故郷”に思いを寄せるものなのかもしれません。



~Epilogue~

グロリア・エステファンは革命最中の1957年にキューバのハバナで生まれ、生後わずか16ヶ月で家族と共にアメリカに亡命し、フロリダ州マイアミの貧民街へと移り住みました。
彼女のお父さんは革命前のキューバ大統領フルヘンシオ・バティスタのボディガードを勤める軍人で、1959年にカストロら社会主義革命軍によってバティスタ政権が打倒された背景を考えると、グロリアらの亡命も命懸けだったかもしれません。

80年代に人気を集めた刑事ドラマ『特捜刑事マイアミ・バイス』のOPでマイアミを“キューバ、カリブ、南米を望むアメリカ合衆国・南の玄関口”と紹介されていたように、2000年の統計によると市の人口の65.76%はヒスパニックまたはラテン系で、うちキューバ系が34.1%を占めています。
こうしたキューバからの移民は革命の影響によるものが多く、グロリア&エミリオ・エステファン夫妻をはじめとするMSMの多くのメンバーもこうした経緯の下に成育した若者たちでした。

そのことについてエミリオは“僕らはキューバで生まれ、アメリカの教育を受けて育った最初の世代で、これまでのヒスパニックとは違う人種なんだ”と説明しています(※こうした移民は特に[1.5世代]と呼ばれる)。
また、グロリアも“私は教育の全てを英語で受け、Top40を聴いて育ったの。話す言葉はスペイン語と英語交じりの[スパングリッシュ]、ルーツはラテンで、育った土壌はアメリカという新しい人種”と語っています。


エミリオが次はキューバの伝統的なコンガでいきたいと提案した際、レコード会社は“これじゃダメだ。英語マーケットにもラテン・マーケットにもアピールしないし、ラジオもかけない”と拒否されたものの、“これは自分たちの文化を代表するサウンドだから、チャンスをくれ”と必死に食い下がり、3ヶ月スタジオに籠って制作したのが「Conga」だったそうです。
こうして、【新しい人種】によってキューバの伝統的音楽とアメリカのロックやポップスを融合させて生み出された“新しい音楽”は彼ら自身の成功をもたらしただけでなく、その後の世代のラテン・アーティストたちにも多大な影響を与えました。

1999年に「Livin' la Vida Loca」で大ブレイクしたリッキー・マーティンは、『ビルボード・ラテン・ミュージック・アワード』ベスト・ポップ・アルバム受賞のスピーチで、会場にいたグロリアを指して次のような言葉を残しています。
彼女が最初にラテンのポップ・ヒットを出してくれたからこそ、自分やその他のラテン・アーティストたちが世界中のレコード・マーケットで予想もしなかったような大成功を収めることができた…


If you want to do the conga,
コンガを楽しみたいなら
you've got to listen to the beat
そのビートを意識して耳を傾けるの



8月、日本全国で【夏祭り】のお囃子がきこえてくる季節… 



「コンガ」


Writer(s): Enrique E. Garcia /訳:Beat Wolf


さぁこっちに来て、コンガを楽しみましょう
もうあなた自身、抑え切れないのはわかってる
さぁ体を揺らして、コンガを踊りましょう
心も体も、抑え切れなくなっているのはお見通し


さぁこっちに来て、コンガを楽しみましょう
もうあなた自身、抑え切れないのはわかってる
心に響く音楽のリズムがどんどん強くなって
コンガのビートを試すまで、悶々とするつもり?

みんな集まって…
まずは、その熱い興奮を体に感じさせるの
踊れないかも…なんて、気にしちゃダメ
音楽に、足の動きを任せればいい

サトウキビみたいに甘い、カリブの島のリズム…
コンガを楽しみたいなら、そのビートを意識して耳を傾けるの



デザイア(欲望)の炎を感じ、踊り明かしましょう
今夜はパーティー、夜明けを共に見届けるまで

心をしっかり、自分を見失わぬよう…
ひとたび全身に音楽を浴びたなら、もう止める術はないから




~Let's Singin'~

最後までお読みいただき、ありがとうございました♪
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tags : 音楽 Lyrics 和訳 洋楽 

コメント

ビーチボーイズといったら夏の砂浜ですね。とはいえ海水浴も行かなくなりました。7月も今日で終わりですが、西日本水害・最高気温の新記録・逆走台風・・、本当に異常気象の7月でした。あすから8月、まだまだ異常な夏は何か起こりそうな予感が・・。猛暑の中ですが安全健康第一で乗り切っていきましょう。

2018.07.31  ローリングウエスト  編集

ローリングウエストさん

夏の砂浜は一層暑いですからね。
特に40℃の時だと、裸足で歩いたら火傷するかもしれません。

今後は益々高温になってゆくと予測される中
2年後のちょうど今頃、オリンピックやろうというのです…。
異常なのは気象ばかりではありません。

2018.07.31  Beat Wolf  編集

夏✨ですね💕
リズムに乗って身体を動かす。

“下手だから”“人にどう見られるか”
私も純日本人、ソーッと身体を動かしてる部類です😊

リズムを感じて動かされる感じ、良いですよねえ(^^)

名古屋の気温40度越し(^_^;)
毎日、いつ干からびてしまうのか心配してます。

暑さ厳しい中、お仕事頑張ってください!

2018.08.06  ☆dct☆  編集

マイアミアサウンドマシーン、1980年代に爽やかな音楽を頂いた印象がありますが、まだ一度も取り上げていません。日本の蒸し暑い猛暑さを忘れてカラッとした西海岸の空気に入りたいです。今朝は久しぶりに過ごしやすい気温、雨も降っており久しぶりに30度を切る涼しさとなりそうですが、今度はまた大型台風が近づいており、まだまだ異常な夏は何か起こりそうな予感が・・。安全・健康第一で8月を乗り切っていきましょう。

2018.08.07  ローリングウエスト  編集

☆dct☆さん

おやっ、意外!!
☆dct☆さんはラテン系かと思っていました!(笑)
でもお部屋の中なら誰も見てないので安心です。
リズムに乗って身体を動かせば、心も体もほぐれますよ♪

…でも40度はキケンかも?
そちらは連日40度級で、心よりお見舞いいたします。
でも好物の「甘いもの」の摂り過ぎは
夏バテの原因にもなるのでお気をつけ下さいね?(笑)

2018.08.09  Beat Wolf  編集

ローリングウエストさん

ローリングウエストさんも
お聴きになったことがありましたか。

昔も蒸し暑いと言ってきましたが
近年は年々気温が上がってきていて、異常です。
今年の暑さを異常と言っていますが
数年後は「普通」になってしまうのかもしれません。

台風をご心配のようですが
温暖化が強まると台風も巨大・強力化するといわれています。
本当に恐ろしい時代になってしまいました。

2018.08.09  Beat Wolf  編集

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ジャンルを問わず音楽が大好き♪
古い歌の“温故”から、歳月を重ねた“知新(いま思う・いま考える)”を綴ります。



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