「伝説のヤングマン ~ウィー・アー・ヤング~」といえば、2012年にBillboard Hot 100でロック・バンドとしては2008年のコールドプレイ「Viva La Vida」以来のNo.1(6週連続・2012年間3位)を記録することとなったファン.の代表作ですが、その大ヒットの背景はドラマ『glee』無しには語れません。 ドラマでは、分裂していたニュー・ディレクションズが再び一つになるシーンを、本当に久しぶりに全員が声を合わせ歌います。 人と人が、心を合わせハーモニーを奏でることがどんなに素晴らしいかを教えてくれる彼らのパフォーマンスによって、この曲の魅力がテレビを通じて人々の心に響いたのでしょう…。
その後「We Are Young」でワーナー系列の“フュエルド・バイ・ラーメン(Fueled by Ramen)”からメジャー・デビューを果たしますがこのレーベルは弱小で、“ラーメンが燃料源”という名前は設立者が1996年の創業当時お金が無くて毎日ラーメンばかり食べていたことに由来する実話からも、その苦しい台所事情が伺い知れます。 デビューしたばかりで何の実績も無いファン.の「We Are Young」が当初不発に終わったというのも、そうした影響があるかもしれません…。
~作品の魅力~
とにかく、歌の内容を知らなくても音楽だけで十分に楽しめる作品です。 ちょっとトボけたような人を食った感のあるネイト・ルイスのヴォーカルに始まり、行進曲のように規則的に刻まれるリズムからスロー・ダウン…(私はこのアップ・ダウンが、とても気に入っています)。 そして、“Tonight…”から一気に“We Are Young”のエネルギーを爆発させるサビのフレーズは、一度耳にしたら瞬時にして頭に焼き付けられるインパクトがあります!
中間部の“Carry me home tonight…”に女性R&B歌手ジャネル・モネイをフューチャーしたのは1つのポイントとして、この男性の妄想を表現するためと解釈し私は訳しています。 それにしてもこの彼氏、立ち居振る舞いは決して二枚目のそれとは言えないですが、歌の終わりにも“もし君が具合が悪くなったら、僕が家まで送ってあげる”と小声で囁くアタリなんか憎めないと思うのは、同じ男性だけ?
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