I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と解説+エッセイでお届けします

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「ブロークン・ハート」ラヴァーボーイ

2020.08.14

category : Loverboy

Loverboy - Queen Of The Broken Hearts (1983年)

ラヴァーボーイとかけて、ボン・ジョヴィ、エアロスミスと解く。その心は…?

《解説記事を更新》いたしました。【続きはこちら>>】をクリックしてご閲覧ください。


~ Lyrics ~

Writer(s): Paul Dean, Mike Reno /訳:Beat Wolf

右も左も、争いばかり
お前は誰を選ぶべきかわからない
その真ん中で身動きできず
一方を失うこともできない

右も左も、言葉の応酬
お前はとうとう、光を見つけた
いつかきっと、全てうまく収まるだろう
でもそれは、今夜じゃない

[Bridge]
お前はその星の下に生まれ
今、それを手に入れた
自ら望んだ道
不安を抱いたりしない
お前を挫くものなど、何もない

お前はその星の下に生まれ
今、それを手に入れた
誇らしげにそれを示し
不安を抱いたりしない
お前を挫くものなど、何もない

[Chorus]
だけど、彼女はそんな類いじゃない
世界じゅうに伝えよう
あの娘は、生まれついての傷心の女王だと


彼女はお前に手紙を書くという
でもそれじゃ、顔を合わせられない
きっと電話番号をくれるだろう
でもそれは、彼女の自宅の番号じゃない...oh

彼女を待たせ続けちゃいけない
これまでお前は
鏡の中の自分を覗いてばかり
それじゃつまらない

[Bridge]
[Chorus]




~ 概要 ~

ラヴァーボーイは、1980年にデビューしたカナダのロック・バンドです。
アメリカでは1980年代に1st-4thアルバムまで全てが200万枚以上売り上げ、Top10;2曲/Top40;7曲のヒットを輩出した人気バンドでした。
ただし彼らの関連のうちで最も有名な作品は恐らく、メンバーのマイク・レノ(Mike Reno)がハートのアン・ウィルソンとデュエットした1984年の大ヒット映画『フットルース』サウンドトラック「パラダイス~愛のテーマ」(過去ログ)で、更に同曲は当時“金妻ブーム”を巻き起こしたドラマ・シリーズ『金曜日の妻たちへII 男たちよ、元気かい?』の主題歌にも使用されたため、日本で特にご存じの方も多いでしょう。


「ブロークン・ハート」はその前年、1983年に発表された3rdアルバム『ホット・ガールズ~ラヴァーボーイⅢ(Keep it Up)』からの2ndシングルで、Billboard Hot 100 で34位を記録したロック・ナンバーです。
かつて“セックス、ドラッグ、ロックン・ロール”という言葉があったように、70年代ごろまでは“享楽と破滅を併せ持つ危うさ”こそがロックの魅力とする風潮がありましたが、80年代はこれと対照的に陽性な概念を投影した作品が多くなり、「Queen Of The Broken Hearts」も“ハード&ホット”でありながら“スポーツのように健康的で爽快なテイスト”を魅力としています。

本曲PVの映像はそのイメージを強化しており、メンバーが灼熱の荒野を駆け辿り着いた岩肌で水を飲む場面は、まるで“某スポーツ・ドリンクのCMのよう”と感じたのは、私だけではないでしょう。
この映像は映画のロケ地として知られるロサンゼルスの観光名所 Bronson Canyon(ブロンソン渓谷)で撮影されていますが、これが意外に力作で、“美女が多数出演”していることといい、顔ぶれを換えれば“MTVの申し子”デュラン・デュランにも使えそうなクオリティです。


「Queen Of The Broken Hearts」及び『Keep it Up』のプロデューサーはブルース・フェアバーン(Bruce Fairbairn)、エンジニアはボブ・ロック(Bob Rock)です。
2人はラヴァーボーイの1stアルバムからのプロデューサー/エンジニアであり、バンドの成功の陰には彼らの貢献も大きいですが、ラヴァーボーイの成功は単に彼らだけの成功ではなく、“80年代アメリカHR/HMブームの火付け役”と形容してもよいでしょう。
そのサウンドづくりを担ったブルース・フェアバーンとボブ・ロックは、この成功を足掛かりにボン・ジョヴィの『Slippery When Wet/New Jersey ほか』やエアロスミス『Permanent Vacation/ Pump ほか』、モトリー・クルーDr. Feelgood/Motley Crue ほか』、メタリカ『Metallica/Load ほか』、ヴァン・ヘイレンBalance』…それ以外にも数多くのバンドを手掛けるなど、まさにアメリカHR/HM全盛期に多大な影響を与えました。


 



~ Story ~

Both sides are fightin'
右も左も、争いばかり
You don't know who to choose
お前は誰を選ぶべきかわからない

右を向いても 左を見ても
馬鹿と阿呆(あほう)の 絡み合い


なんだか凄く似てるでしょう?
下段は昭和の名優・鶴田浩二の“古い奴だとお思いでしょうが…”の語りで有名な1971年のレコード大賞曲「傷だらけの人生」です(藤田まさと作詞・吉田正作曲)。
古今東西、“人生”にはそういう部分もあるでしょう…。

まさかハード・ロックと演歌が同じようなテーマを扱っているとは想像しないかもしれませんが、ロックの原点の一つは“blues(悲しみ)”であり、そうした“悲しみを素直に表すか”、“増幅して表すか”、“皮肉で表すか”、“負けるもんかと表すか”によって作品のテイストも変わってきます。


Both sides are talkin'
右も左も、言葉の応酬
You've finally seen the light
お前はとうとう、光を見つけた

上の【fightin'】は“どの程度の戦いか”、【talkin'】も“どんな言葉のやり取りか”を想定するかによって解釈も相当開きが出るでしょう。
【You】は自分に関わる【fightin'】や【talkin'】に苦心しており、だからこそ【the light=She?】が必要です。
だけど二人の関係は思うように進展しておらず、【I】が【You】を励ましている…
そんなストーリーをイメージしました。

「ブロークン・ハート」の作者はリード・ギタリストのポール・ディーンとリード・ヴォーカリストのマイク・レノですが、ポールによると“6,7回も書き直した”そうです。
彼らは“僕たちが触れることができて、他の人にも触れることができる何かを見つけ出そうと。僕たちは誰にも関係ない曲は書きたくない。例えば、核物理学の話とか?”…といった言及を残しています。



「ブロークン・ハート」





~ Epilogue ~

今月、日本で『民主の女神』として有名な香港の民主活動家・周庭(アグネス・チョウ)氏ほか10人を香港警察が『香港国家安全維持法(国安法)』違反容疑で逮捕・保釈したことが、大きく報じられました。

『国安法』は中国・全国人民代表大会(全人代)常務委員会が「国家分裂」「政権転覆」「テロ活動」「外国勢力との結託」の4種類の活動を犯罪行為と定め7月1日から施行された法律で、違反者には最大で終身刑が科されます。
周氏によると、警察は「国安法施行後の7月以降にソーシャルメディアで外国勢力と結託した」旨を主張したとされますが、一方で「警察は(容疑事実として不可欠な)書き込み時期などの詳細を説明しなかった」そうです。
周氏とともに民主活動をしてきた黄之鋒氏は「(周庭は)国安法の施行前に政治団体『香港衆志(デモシスト)』を去り、ツイッターアカウントの運用を停止していたにも関わらず逮捕された」と言及しており、それが事実なら当局による法律の恣意的な適用がなかったか検証されるべきでしょう。


菅官房長官、香港の周庭氏ら逮捕に
「香港情勢について引き続き重大な懸念今後とも関係国と連携し、適切に対応していきたい

志位和夫・日本共産党委員長 香港警察が黎智英氏、周庭氏を逮捕したことに
強く抗議する。弾圧の即時中止、釈放を強く要求する。
 こうした暴圧は「社会主義」とは全く無縁の専制主義そのものだ。人権抑圧は国際問題であり、国際社会が暴挙を許さない声をあげることを訴える。


民主の旗を掲げる日本国を代表する安倍内閣の官房長官が「他人事」のように発言し、日本のメディアも「対岸の火事」のような報じ方をしていますが、果たして日本国民にとって『香港・民主制の危機』は「対岸の火事」でしょうか?

『民主制』は「国民多数の賛意に基づき為される政治」ですが、安倍政権下の日本では国民大多数が反対し憲法学者の97%が違憲(84)/違憲の疑い(13)を指摘する法案を強行採決した『安保法』をはじめ、
 関連過去ログ「レボリューション」ビートルズ
危惧したとおり政府に不都合な情報を何でも隠蔽する口実に利用された『特定秘密保護法』、実行しなくても罪に問える『共謀罪法(テロ等準備罪)』ほか、“民意多数の賛意を得ない法律”が数多く施行されてきました。
過去ログ「ルール・ザ・ワールド」ティアーズ・フォー・フィアーズ

このうち『共謀罪法』は、戦前日本が「政府・軍に異論を抱く個人や理念の異なる政党・団体の弾圧に利用」した『治安維持法』とも、規定を曖昧にして「時の政権に不都合な言動を恣意的に『犯罪』として取り締まる」ことのできる『香港国家安全維持法』とも酷似しているように見えます。
過去ログ「見つめていたい」ポリス
日本ではまだ広範な市民を対象に取り締まってはいませんが、既に不特定多数の国民を裁判所の令状も、本人の了解もなく様々な端末から個人情報を収集しています。
過去ログ「007 ゴールドフィンガー」シャーリー・バッシー


『国民のため』でなく、『私的利権確保のため』政治権力を悪用する権力者にとって“最大の敵”は「不正追及する人・団体」であり、その“最上の盾”こそ『言論封殺』です。
これまで安倍総裁は『選挙公認権』で自民議員に異論を許さず、最高裁・検察・官僚・NHKに対して『人事・予算配分』で忠誠を誓わせ、それでも加計学園の承認に抗った前川文科事務次官(当時)は官邸周辺からプライベートも監視され、退官後も執拗に圧力を受け、賛同者がいるとみられる文科省だけ何故か天下りが相次いで報じられ逆らうとどうなるかを見せしめることで省庁全体の絶対服従を強化しました。
また、安倍政権下では官邸周辺と縁故のある数々の犯罪容疑者が逮捕・起訴されなかったり、逆に仇なし不都合な存在である籠池夫妻やカルロス・ゴーン氏らは異常な長期拘留を行使するなど、司法にもその影響を感じさせる事例が幾つもありました。
過去ログ「言いだせなくて」イーグルス

安倍首相と関わりのない一般国民にそんな圧力は及ばないとお思いかもしれませんが、その最終目的こそ「国民全てを彼の応援団または『黙従の下僕』にしつけること」です。
2019年7月の参院選、札幌市での安倍首相の街頭演説では「増税反対!」と声を上げた女子大生や年金問題を指摘するプラカードを掲げようとした女性が警官に取り囲まれ強制移動させられたことも報じられました。

安倍首相の組織運営の特徴といえるのが「警察官僚・検察幹部の重用」で、彼らを身近に置くことで「逮捕・起訴を免れ」「捜査機関を私立探偵紛いに使い敵味方を統制」「異論は警察の強制力で排除」できます。
過去ログ「夜の囁き」フィル・コリンズ
森友事件の赤木さんが検察の捜査のやり方に恐怖と絶望を覚えたように、警察と検察の権力を恣意的に用いる権力を許したら、どんな犯罪も揉み消し、捏造して無実の人を陥れることも可能でしょう。


【HTBニュース】総理にヤジで”排除” 道警「トラブル防ぐため」札幌


有力者や集団の「空気を忖度」し、「同調圧力に弱い」日本人の言論統制にはその程度の脅しを見せるだけで十分であり、そうした情報をメディアを使って流すことで警察沙汰になりたくない少なからずの国民は黙従の下僕となるでしょう。

しかしそうした日本人の国民性こそ組織を弱体化させ、国力を衰退させると、私は考えています。
『組織論の道理』では「高い報酬を受け組織の上位にある人間ほど責任が重い」はずなのに、「日本では上位ほど公私を問わず甘え・わがまま・責任逃れが許されてしまう」ため、管理職・経営者が必要な能力・責任感が修養されず、必然的に組織全体も弱体化してゆくのです。

日本の組織では『体育会系』が好まれますが、私の考えでは「これが全ての元凶」で、国際競争に阻害でしかない「4年神様、3年貴族、2年平民、1年奴隷」の意識と稚拙な身分制度が、管理職・経営者の「上位は何をやっても許される」甘えを助長し、そんな彼らによって『道理と道義・科学的正しさ』より『総理のご意向(身分・地位)』が優越する前近代的政治体制が生み出されてしまうのでしょう。
『言論封殺』とは、そういう人たちを守るための「下々は黙って従え、罰を与えるぞ!」のルールなのです。


中国の野心は香港に止まらず、放置すればやがて“舞台”は太平洋や台湾、尖閣にも及ぶでしょう。
理不尽な支配を妨げる道理と道義を取り払い、『政府の力ずくで物事を決めよう』というのが警察力を用いた「言論封殺」であり、その延長線上にあるのが軍事力を用いた「戦争」なのです。
しかし、これを軍事力で解決しようとすれば戦火の最前線となるのは台湾や日本周辺であり、誰が勝利しようと再びこの地域から数多の犠牲者が出ることになります。

かつて、私たちは大きな過ちを犯しました。
日本は政府や軍への異論を封じ、情報を偽って国民を共犯にし、その思い上がりでアジアに大戦争をもたらし2000万人以上の人々を死に至らせてしまったのです。
しかし、その反省をもとに心を改め、75年の平和を保ちました。
それを実現した私たちだからこそ、かつての災禍を忘れかけた隣人に心からの助言ができるのではないでしょうか…

“いま君たちは、かつて僕らが君たちを苦しめ、自らも破滅した同じことをしているよ”と…。



「香港民主運動家、周庭さんが命をかけて日本人に伝えたいこと」

最後までお読みいただき、ありがとうございました ♪
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tags : 80's ロック   

コメント

ラヴァーボーイはあまり記憶にないのですが軽快でノリのいいロック名曲ですね。ボンジョビとエアロスミスと解かれたその心がわからない~!のちほどの解説を楽しみしております。

2020.08.15  ローリングウエスト  編集

ローリングウエストさん

「軽快でノリのいいロック」というのは半分当たりです。
これらのバンドに共通しますから。

2020.08.15  Beat Wolf  編集

それ行け、ウイークエンド が一番脳裏に残っています。

Danger Zone
I wanna dance with spmebody
Conga

あたりですかね?

ノリが良くて、元気が出る曲がいいです。

2020.08.15  トリトン  編集

Re: それ行け、ウイークエンド が一番脳裏に残っています。

「それ行け!ウィークエンド」って凄いインパクトの邦題ですね。
でも「Working for the Weekend」も日本でまず無いタイトルでしょう。(笑)
まさにノリが良くて元気が出る曲が彼らの持ち味ですね。

2020.08.16  Beat Wolf  編集

読み返したら不十分でしたね。

こんばんは。

先ほど自分のコメントを読んで赤面してしまいました。

タイトルと内容がアンバランスじゃないですか?

少し整理して再コメントします。

ラバーボーイの中では、邦題「それ行け、ウイークエンド」が耳に残っていますね。

Everybody working hard for the weekend

のフレイズが心地良く響きます。

邦題は覚えていましたが、原題は自信なかったので邦題の方で書きました。

ノリが良くて、元気が出ますね。

そのほかに、自分の中での最近のエールソングは以下の曲たちです。

Danger Zone
Sugar
I wanna dance with spmebody
Conga

です。

アーティストは、書かなくても Beatwolf さんなら分かりますよね。

Sugar以外は、懐かしい曲だと思います。

Congaは、夏になると聴きたくなりますね。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

前回、こんな内容で書きたかったのですが、かなり省略してしまったようです。

補足して、再コメントしてみました。

現在、岩手県K町の気温は20度です。
夜の気温が低いので助かります。

   ご自愛くださいませ。

2020.08.17  トリトン  編集

Re: 読み返したら不十分でしたね。

ご丁寧にありがとうございます。
このご時世からすると、邦題があった時代は贅沢ですね。
賛否はともかく「Working for the Weekend」じゃ
誰も興味を持ちません。
洋楽に興味を持ち始めた頃「さよならロンリー・ラブ」
の言葉の響きだけで引かれましたから。

20度って全国の人が「GoTo」したくなりますね。
私も涼しい所が好きです。(笑)

2020.08.18  Beat Wolf  編集

こんにちは。

このバンドは聞いたことがありませんでしたが、思わず「傷だらけの人生」を聴いてしまいました!笑)
Queen of the broken hearts=何度も何度も失恋ばかりする女王様・・・・「恋に恋する」ではなく「失恋に恋する」あるいは「恋するために失恋する」というイメージなんでしょうか?こういう時にheartが複数形になるんですね?

昭和の大スターもほとんどいなくなりました。もう吉永小百合さんに頑張ってもらうしかないですね。

2020.08.19  忠      編集

忠さん

意外なことに歌中に彼女の「the broken hearts」
について具体的に表していないので正体がわかりません。
その分、いろんな解釈ができると思います。

私の抱く昭和の大スターは私の親世代のスターのイメージですが
私の世代でそのレベルの大スターは思いつきません。
薬師丸ひろ子さんがそういうオーラを放っていましたが
いまや「普通のお〇さん」っぽくなった気がします。(笑)

2020.08.19  Beat Wolf  編集

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