I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

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「ハロー・グッドバイ」ビートルズ

2021.03.19

category : Beatles & Solo

The Beatles - Hello, Goodbye (1967年)

一方が“hello”で他方が“goodbye”ならどうなる?平易な言葉で紡がれた詩は、意外に奥が深い

《解説記事を更新》いたしました。【続きはこちら>>】をクリックしてご閲覧ください。


~ Lyrics ~

Writer(s): Lennon–McCartney /訳:Beat Wolf

君が“yes”と言い
僕は“no”と言う
君が“stop”で
僕は“go go go”
oh no

[Chorus]
君が“goodbye”で
僕は“hello”
Hello, hello
どうして“goodbye”って言うの?
僕は“hello”と言ってるのに
Hello, hello
どうして“goodbye”?
僕は“hello”なのに

僕が“high”で
君は“low”
君が“why”で
僕は“I don't know”
oh no

[Chorus]

[Bridge]
Why why why why why why
どうして“goodbye”って言うの?
Goodbye, bye bye bye bye
Oh no

[Chorus]

君が“yes”で(僕も“yes”)
僕は“no”(でも“no”の意味かも)
君が“stop”で(僕は留まることもできる)
僕は“go go go”(行く時間までは)
Oh, oh no

[Chorus]

[Outro]
Hela, heba helloa...



~ 概要 ~

「ハロー・グッドバイ」は1967年11月24日にイギリスで発売(パーロフォン)されたビートルズ16枚目のシングルで(B面は「I Am the Walrus」)、1963年の「She Loves You」(過去ログ)と並ぶ最長・全英7週No.1に輝いた作品です。
アメリカでは同年11月27日にキャピトル・レコードから同シングルが発売され100万枚以上のセールスを挙げ、 Billboard Hot 100 で3週連続No.1を記録しました。
(パーロフォン盤のタイトルは「Hello, Goodbye」、キャピトル盤は「Hello Goodbye」)

本曲はテレビ映画『マジカル・ミステリー・ツアー(Magical Mystery Tour)』のセッション最終盤の1967年10月2日~11月2日にレコーディングが行われたため映画ではエンド・クレジットでアウトロの一部が使用されただけで、1967年12月8日にイギリスで発売された2枚組サウンドトラックEPには収録されず、米キャピトル・レコードが同サウンドトラック(アナログA面)+シングル既発売5曲(アナログB面)を編集したアルバム『マジカル・ミステリー・ツアー』B面に収録されました。

むしろ“映画宣伝/クリスマス・シーズン用シングル”として制作された作品であり、『サージェント・ペパーズ』で話題となったカラフルな衣装で撮影したプロモーション・フィルム記事最下の動画)も制作されています。
“リンゴのドラムスがやたら小さかったり大きくなる”このPFはアメリカ『エド・サリヴァン・ショー』などで放送されたものの、本国イギリス『トップ・オブ・ザ・ポップス』では“口パク”が法(マイム禁止法)に触れるということで放送禁止となり、急遽「ハロー・グッドバイ」の音源に映画『ハード・デイズ・ナイト』の映像を編集して放送されました。
映像はこの他にもメンバーが普段着の服で演奏したものや、オフショットを交えた(ツイストを踊る)映像もあり、これらは2015年発売の『ザ・ビートルズ1』DVD・Blu-rayに収録されています。


本曲はワーキング・タイトル「Hello Hello」として、1967年10月2日にピアノ(ポール)、ハモンドオルガン(ジョン)、ドラムス(リンゴ)という編成で第1~14テイクのベーシック・トラックを録音し、最良だった第14テイクをリダクション、更にタンバリン、コンガ、ボンゴをオーバー・ダビングして第15、第16テイクを作成しました(第1テイク)。

2回目のレコーディングは10月19日、ポールのリード・ヴォーカル&メンバーによるバック・ヴォーカル、ジョージのリード・ギターなどを録音し第16テイクにオーバー・ダビングしたものが、1996年に発売された『ザ・ビートルズ・アンソロジー2』に収録されています。
この「アンソロジー2 ver.」はマスター ver.に比べジョージ・ハリスンのリード・ギターが印象的といえるサウンドとなっていますが、その後の編集過程でこのギター・パートが大幅に削除されており、ポールとジョージの不和の一因となったともいわれているそうです。

本曲はビートルズとしてのライブ演奏はありませんが、2002年の『Driving World Tour』以降のポールのコンサートの多くで披露されているので、実際ご覧になった方も多いでしょう。


 
 



~ Story ~

You say yes,
君が“yes”と言い
I say no
僕は“no”と言う

「ハロー・グッドバイ」の作者は、ポール・マッカートニー
きっかけはビートルズのマネージャー、ブライアン・エプスタインの秘書だったアリステア・テイラーに作曲法を問われ、ハーモニウムを演奏しながらポールの発した言葉に対する反対語を、“black – white, yes – no, stop - go, hello - goodbye”と応答させたことでした。

ポールは本曲について、1967年に『Disc magazine』のインタビューで次のように語っています。
これは‘everything’と‘nothing’についての歌なんだ…もしあなたが黒を持つなら、白も持たなければならない。それが人生の素晴らしいところ

…言ってる意味が理解できました?

これは私個人の解釈ですが、『黒』は“光の反射率が0の状態”、『白』は“全ての波長の可視光線を(ほぼ)100%乱反射した状態”です。
これらは異なる概念ではなく、互いが一つの軸の対極を成す『双対(そうつい)』の関係にあり、双方が存在して初めて無限の無彩色が生まれます。
『喜び』と『悲しみ』もこれと同じで、悲しみがあるからこそ喜びが増幅し、『本当の喜び』を味わうことができるのでしょう。
悲しみは辛いことだけれど、それをバネにして、『本当の喜び』を導く
それが、“人生の素晴らしいところ”なのだと。


Hela, heba helloa...

一旦終わったと思わせて始まるコーダのフレーズはポールもジョンもお気に入りで、映画『マジカル・ミステリー・ツアー』に使われたのがこの部分です。
また、1989年からの『The Paul McCartney World Tour』でポールは、「Put It There」のエンディングに取り入れました。

この部分は録音の際、自然発生的に生まれた即興でメンバーは『Maori Finale』と呼んでいましたが(『マオリ』はニュージーランドの先住民族)、ハワイのあいさつが混じった【Hela,hey,aloha】とも、特に意味はない、ともいわれています。
そういえばPFに登場する女性はハワイ風(踊っているのはロンドンの女性)を感じさせるのに対し、同じポリネシアでもマオリはハワイとかなり文化が違うような…。

「ハロー・グッドバイ」を録り終えたときポールはサウンドに何か物足りなさを感じ、エンジニアのジェフ・エメリックにリンゴのタムタムに重いエコーを加えさせ、これが抜群の効果をもたらしました。

 



~ Epilogue ~

I don't know why you say goodbye,
どうして“goodbye”って言うの?
I say hello
僕は“hello”と言ってるのに

本曲は「Hello, Goodbye」という『双対(そうつい)』をテーマとした作品ですが、このフレーズで真っ先に思い浮かべてしまうのが当時ポールが交際していた恋人ジェーン・アッシャーとの関係です。
1965年のポールの作品「恋を抱きしめよう」(過去ログ)で既に「Hello, Goodbye」と似た二人のすれ違いが描かれており、1968年に“goodbye(婚約破棄)”を発表したのはジェーンの側でした。

一方、「Hello, Goodbye」はジョンとポールの関係も連想させます。
ビートルズ中期以降乖離してゆく一方の二人の作風は、皮肉にもシングル「A. Hello, Goodbye / B. I Am the Walrus」や「A. Hey Jude / B. Revolution(過去ログ)」が象徴的です。
この変化は単に作風の違いに止まらず、「Hello, Goodbye」以降解散までのシングルA面7曲中ポール5曲/ジョン2曲と、セールス面での中心がポールへ移ることにつながり、バンド内外に対するそれぞれの影響力や二人の間の関係をも急速に変化させ、ビートルズ解散の一因となりました。


Hello, hello

本曲の当初のタイトルは「Hello Hello」
恐らくこれが本曲の最も重要なメッセージであり、歌詞の中で【hello】が何度も使用され、殆どのラインに韻を踏んだ単語が配置されています。

本曲が彼らへのメッセージだったかはわかりませんが、ポールは実際に“goodbye”しようとしていたジェーンやジョンに対し“hello”を呼び掛けていました。
一度心が離れてしまった相手に“hello”を呼び掛けても回復は極めて難しいものですが、ポールは歳月をかけて“hello”を呼び掛け続け、ジョンとジョージとの仲直り(過去ログ「This One」)を果たしています(ジョージはジョンと生涯仲直りできなかった)。

人間、誰しも欠点はあるものだけれど、間違いなくポールの長所の一つは“Hello Hello”でしょう。


「ハロー・グッバイ」柏原よしえ(1981年 作詞;喜多条忠 / 作曲;小泉まさみ)


3月-4月は“goodbye”と“hello”の時節…
あなたが“goodbye”を乗り越え、素敵な“hello”と出逢えますよう。


「ハロー・グッドバイ」ビートルズ

最後までお読みいただき、ありがとうございました ♪
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tags : -60's サイケデリック マジカル・ミステリー・ツアー 

コメント

こんにちは。

この歌詞にはどう理解していいのかお手上げですね。
ビートルズ、イギリス・・・・と連想して閃いたのが「不思議の国のアリス」。またまた大外れかもしれませんが・・・・笑)

僕はビートルズのギターの音が好きではないのですがこの曲は素直に聴くことができます。

2021.03.20  忠      編集

忠さん

「不思議の国のアリス」は良い線です。
実は録音過程ではギターがもっと前面に出ていたのですが、カットされてしまいました。
追加記事ではそのバージョンも掲載予定です。

2021.03.20  Beat Wolf  編集

サイケでPOPな中期時代のビートルズが一番好きです。「ハロー・グッドバイ」は中後期ビートルズの中で大人気の軽快なナンバーですね!「あなたがYESと言えば私は NO、あなたがグッドバイと言えば私はハロー」、反対言葉の応酬はツンデレ愛の裏返し?歌詞・コード進行は中学生レベルの単純ナンバーでありながらもビートルズらしいPOPな音楽性が溢れ出ていると思います。

2021.03.21  ローリングウエスト  編集

ローリングウエストさん

2年ぐらい続いたサイケ期のシングルとして最後の曲でした。
「アイ・アム・ザ・ウォルラス」との組み合わせが最高です。
これによって、ビートルズのアイドル性に惹かれていたファンも、サイケが好きなファンも買いたくなりますから。笑)
でもこんな簡単な言葉で、よくこんな歌が作れたと思います。
反対言葉のアイデアが成功の要因でしょう。

2021.03.21  Beat Wolf  編集

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