I Wish~洋楽歌詞和訳&解説

80年代の洋楽ロック・ポップス&ビートルズを中心に、歌詞の和訳と解説+エッセイでお届けします

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「レインボー・コネクション」カーミット・ザ・フロッグ

2021.05.20

category : Soundtracks

Kermit the Frog - Rainbow Connection (1979年)

“Rainbow Connection”…雨の季節、水辺で歌う“彼”には人知れず抱く大きな夢があるのです ♪

《解説記事を更新》いたしました。【続きはこちら>>】をクリックしてご閲覧ください。


~ Lyrics ~

Writer(s): Paul Williams, Kenneth Ascher /訳:Beat Wolf

どうして虹の歌はこんなにたくさんある?
その向こう側には何が?
虹は夢のように美しいけれど、ただの幻
隠すものだって何もない…
そう教えられ、それを信じる人もいる
だけどそれは間違っている、見ててごらん
いつかきっと見つけよう…虹との繋がり方を 
愛し合う人、夢みる人、そして僕で

夜明けの星にお祈りすると
どんな願いも聞き届けてもらえるって、誰が言った?
誰かがそれを想像し、誰かが信じたからで
これまでのことを振り返ってみろよ…
だけど、星を眺め空想にふけることがそんなに驚くべきこと?
空を仰ぎ希望を抱くことについて、どう思う?
いつかきっと見つけよう…虹との繋がり方を 
愛し合う人、夢みる人、そして僕で

ボクらにはみんな呪文がかかっている
きっと、魔法のようなもの…

キミは寝ぼけて
“声”を聴いたことある?
ボクは、ボクの名を呼ぶ声を聴いたよ
これが若い船乗りを呼ぶという甘い音?
あの声は、それと全く同じかもしれない
知らんぷりできないくらい何度も聴いたのさ
それは、ボクがやらなきゃならない何かなんだ
いつかきっと見つけよう…虹との繋がり方を 
愛し合う人、夢みる人、そして僕で
La, la la, La, la la la, La Laa, la la, La, La la laaaaaaa




~ 概要 ~

「レインボー・コネクション」は、1979年に公開された映画『マペットの夢みるハリウッド(The Muppet Movie)』の劇中でカエルのキャラクターであるカーミット(Kermit the Frog)が歌唱した歌です。
シングルとして同年6月にリリースされ Billboard Hot 100 の25位を記録、第52回・アカデミー歌曲賞にノミネートされました(受賞は『ノーマ・レイ』の「It Goes Like It Goes」ジェニファー・ウォーンズ)。
2004年に『AFI アメリカ映画主題歌ベスト100』74位に選出、2021年には“文化的、歴史的、もしくは芸術的に重要”としてアメリカ議会図書館(Library of Congress)への永久保存が発表され、カーミットは“リストに載った最初のカエルとなれたことに感激している”とコメントしたそうです。

本曲の作者ポール・ウィリアムズ(作詞)/ケニー・アスチャー(作曲)は「スター誕生・愛のテーマ」でゴールデングローブ主題歌賞を受賞したコンビであり、ポール・ウィリアムズは「愛のプレリュード」「雨の日と月曜日は」ほかカーペンターズの楽曲でも有名です。
また、“カエル”として本曲を歌唱したのはアメリカのテレビ番組『セサミストリート』や『マペット・ショー』、映画『ラビリンス/魔王の迷宮』など次々と個性的なマペット・キャラクターを生み出してきた操り人形師ジム・ヘンソン(Jim Henson)で、ちなみに映画『マペットの夢みるハリウッド』でカーミットの日本語吹き替えを務めたのは『ルパン三世』の山田康雄でした。
「Rainbow Connection」は映画本編のオープニング/クロージング・ナンバーであり、後者では多数のマペット・キャラクターにより歌唱されています。

2011年には映画『マペット』シリーズの7作目となる『ザ・マペッツ(The Muppets)』が公開、シリーズ最高の興行成績を収め、ジェイソン・シーゲルらが歌唱する「Man or Muppet」がアカデミー歌曲賞を受賞しました。
「Rainbow Connection」もフォジーベアver.とカーミット&ミス・ピギーver.が再録音されていますが、ジム・ヘンソンは1990年に逝去しているため、カーミットはスティーヴ・ホイットマイアが演じています。

 
 



~ Story ~

Who said that every wish would be heard and answered
夜明けの星にお祈りすると
when wished on the morning star?
どんな願いも聞き届けてもらえるって、誰が言った?

その言説を象徴するといえば、真っ先に思い浮かぶのが1940年のディズニー映画『ピノキオ』の主題歌「星に願いを」でしょう。
また、「Rainbow Connection」は「星に願いを」からインスピレーションを得て創作されたともいわれます。

【the morning star】は“日の出前の空に見える明るい星”で、通例;金星(明けの明星)を指します。
【金星】は地球上で太陽・月に次いで明るく見える星であり、ローマ神話(Venus)/北欧神話(Freja)/ギリシャ神話(Aphrodite)で“美と愛/戦いの女神”、キリスト教では“イエスや全天使の長ルシファー(後に堕天使)”、仏教は“虚空蔵菩薩”、日本書紀でも“天津甕星(あまつみかぼし)”など、その神秘的な明るい輝きが古来より世界的に“神やそれに近い存在”として崇められてきました。

もちろん金星が“神”であるとか“願いが叶う”などはスピリチュアルな世界での言説であり、それが科学の世界でも真実であるかは別のことですが…。


I've heard them calling my name.
ボクは、ボクの名を呼ぶ声を聴いたよ
Is this the sweet sound that calls the young sailors?
これが若い船乗りを呼ぶという甘い音?

ここはきっと、『ギリシア神話』に登場する海の怪物“セイレーン(Seirḗn)”を連想する方もあるでしょう。
上半身が人間の女性で下半身が鳥(または魚)の姿をした怪物で、海の岩礁から美しい歌声で航行中の人を魅惑し遭難させ喰い殺すとされます。

ただしこれは本曲とは無関係で、作詞者ポール・ウィリアムズはこの部分の歌詞について“僕はいつも海に魅了されていて、冒険への呼び掛けのメタファーなんだ。声は僕たちの心の中にある何かで、君には無限の可能性がある、偉大なる神秘に包まれた世界へ飛び出そうという…ね”。



~ カーミットはスターたちのアイドル ~

「レインボー・コネクション」はジュディ・コリンズやケニー・ロギンス、ウィリー・ネルソン、サラ・マクラクランほか多数の名だたる歌手にカバーされた名曲ですが、ここでは敢えてそれを外して、“スターとカーミットとの共演”を特集しましょう。

最初はロック・バンド、ブロンディのヴォーカリスト、デボラ・ハリー
人気絶頂にあった1981年に『マペットショー』にゲスト出演した際の映像です。

お次はエド・シーランと2015年の“レッド・ノーズ・デー(Red Nose Day)”での共演。
カーミットはバンジョーを持たず、エドのアコギ一本による弾き語りです。

3つ目は2014年、女性ラッパーのクィーン・ラティファ、ソウル歌手ジョン・レジェンド、ミス・ピギーver.。
ピアノを囲んでアットホームな雰囲気、思わず一緒に歌いたくなるでしょう。

最後は、“とうとうカーミットが独りぼっち!?”バージョン。
これまでの賑やかな雰囲気から一転、“人混みを避ける”かのように森からたった独りで映像を提供しています。
この映像は2020年4月…そう、コロナ禍の最中に世界の人々を励ますために撮影されたものでした。


 
 



~ Epilogue ~

作詞者ポール・ウィリアムズは「レインボー・コネクション」について、次のように語っています。

カーミットはジミー・スチュワート(※)のような存在だ。だから彼が‘内省的な魂'と‘よき本質'を持ち併せていることをどうやって示すかを考えた。彼の住む環境には水と空気、光があり、そこから彼が虹を見て精神的な道や人生の意味を探求していることを表現しようとしたんだ
(※James Stewart;誠実な人柄と、日々の生活で困難に立ち向かう“平均的な中流階級のアメリカ人”を多く演じ、“アメリカの良心”と呼ばれた俳優)

虹や星は美しく、一般に好意的なイメージが浸透している一方、これらが神や超自然的な力を有しているか科学で証明することは困難であり、その真実性を疑う人もあるでしょう。
ポール・ウィリアムズはこうした懐疑を敢えて歌詞に取り入れ、カーミットの名を借りてそれを打ち消そうとしたのだと、私は考えます。
何故なら、多くの人が虹や星を眺めて心が救われるのは厳然たる事実であり、そうした科学では証明しきれない“不確かなもの”を頭から否定することは、私たちが生きる上でより大切な“愛”や“夢”という希望を失うことに繋がるからです。

もちろん言うまでもなく、大気光学現象に過ぎない虹を、イメージの世界のように現実の人間が渡れるはずなどありません。
“事実を無視して欲望を遂げようとすることはむしろ命取り”であり、カーミットが探求しようとしている“Rainbow Connection”とはそうした類いのものではなく、“虹などの現象を心のエネルギーに換えて夢を実現させる極意”のようなものなのではないでしょうか…。
人生は未来の幸福が約束されていない“不確かなもの”であり、だからこそ、より小さく“不確かな”存在であるカエルがそれを見出そうとしている姿に私たちは励まされるのです。


最後にご紹介するのは、きっと日本人に最も愛されている「Rainbow Connection」のカバー作、カーペンターズver.です。
カーペンターズは1981年のアルバム『Made in America』のころ本曲のレコーディングを行っていましたが同アルバムには選曲されず、2001年7月からのTBS系ドラマ『恋がしたい恋がしたい恋がしたい』の主題歌に採用、本曲のシングル化及び日本独自の未発表音源集『レインボウ・コネクション〜アズ・タイム・ゴーズ・バイ』が発売されるなど、話題を呼びました。

世界が愛したカレンの歌声と、リチャードの素敵なアレンジをお楽しみください。



The Rainbow Connection (Outtake) · The Carpenters

最後までお読みいただき、ありがとうございました ♪
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tags : 1979年 ポップ 雨/虹 希望/夢 映画70's ディズニー ドラマ 偉大な曲 

コメント

こんにちは。

偶然は、偶然に起きない。
すべては必然なんて言うつもりはない。だけど偶然は、あしたを変える(カエル?笑)力になるよ。だれかとなにかと偶然であう仕組みがすき。神様そこんとこ、どうぞよろしく。(earth music&ecology)

今日買い物に出たら↑のキャッチコピーがお店に張ってありました。なかなか洒落たコピーだと感心しました。女性のかわいい洋服を売ってるお店でした。
「この服を着ると、きっとあの虹と繋がることが叶うよ」というメッセージなんでしょうね。

カレン・カーペンターも歌っていたんですか。カレンの歌声は世界の宝です。

2021.05.25  忠      編集

忠さん

「偶然は、偶然に起きない」のですね、素敵なキャッチコピーです。
確かに、どこかの店から好きな曲が流れてきたら、思わずフラフラっと引き寄せられて入ってしまうかもしれません。(笑)
でも女性が「素敵な服を着ると、きっとあの虹と繋がることが叶う」と思うのはごく自然だと思います。
それは、男性が「かっこいい車に乗ると、きっとあの虹と繋がることが叶う」と思うのと同じですから。(笑)

2021.05.25  Beat Wolf  編集

レインボーコレクションのかえるの歌って初めて知りましたねぇ!まだまだ勉強が足りない自分を自覚いたしました。かえるの歌のロックソングと言えばやはりThree Dog Night喜びの世界!蛙のジェレマイアがテーマになっていましたね。もしかしえ世代的に知らないかも・・?

2021.05.27  ローリングウエスト  編集

ローリングウエストさん

名あるロックバンドでもなければ、大ヒット曲でもありませんから。
ただ、有名な曲ではあります。
有名といえば、「ジョイ・トゥ・ザ・ワールド」でしょう。
まさに大ヒット曲であり、多くのメディアやCMでも使われましたから。
ただジェレマイアがカエルだとは知りませんでした。

2021.05.28  Beat Wolf  編集

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