「Birthday」はビートルズとしてのライブ演奏はありませんが、ポールが1989年9月から行ったワールド・ツアー(通称ゲット・バック・ツアー)で披露され、それらを収録した1990年のライブ・アルバム『Tripping the Live Fantastic』に収録、本曲はシングル・カットされ全英シングル・チャートで最高29位を記録しています(この映像は本記事最後へ)。 2010年7月7日、ポールはリンゴの70歳の誕生日に行われたバースデー・ライブに飛び入り参加し、ジョー・ウォルシュほか豪華なメンバーと共にリンゴとの共演を披露しました。 ポールの70歳の誕生日である2012年6月18日、ポール・ウェラーのカバーした「Birthday」がその当日だけ配信され、UKシングルチャートで64位を記録しました。
日本では2015年の『Out There! Japan Tour』の追加公演、4月28日の日本武道館のアンコールで「Birthday」が演じられています(ドーム公演では演奏されなかった)。 またフジテレビ系『志村けんのバカ殿様』にも長年使用されていたので、国内では意外な層も本曲に耳馴染みがあるでしょう。
~ Story ~
Happy birthday to you 誕生日おめでとう!
【Happy birthday to you】のフレーズといえば、日本でも誕生日を祝う歌として英語のまま歌われる“あの歌”を思い浮かべるでしょう。 “あの歌”とは勿論、1893年にアメリカ人(ヒル姉妹)が作曲した「Good Morning to All」を替え歌した、“世界で一番歌われている(英語の)歌”としてギネス・ワールド・レコーズにも記された「Happy Birthday to You」です。
バリー マイルズ著『Many Years From Now』によると、「Birthday」作曲の理由の一つとしてポールは“クリスマスや誕生日にちなんだ曲があると、それがいい曲であればその日は引っ張りだこになるから曲の寿命も延びるし、そういう思いが少しあった”と告白しており、『二匹目のどじょう』の下心もあったようです。
Yes, we're going to a party, party そうさ、一緒にパーティーしよう…
ジョンがリード・ヴォーカルを執るブリッジは、恐らく彼の作詞作曲によるものでしょう。
パーティーが実際に行われたかはわかりませんが、「Birthday」のレコーディングが行われた1968年9月18日は、夜9時からメンバー全員の大好きな1956年のコメディ映画『女はそれを我慢できない(The Girl Can't Help It)』のテレビ放送予定があり、当日はいつもより早い午後5時からセッションを開始し8時半まで行い、みんなでポールの家に移動し映画を楽しんだ後、再びスタジオへ戻って作業を続ける…というスケジュールが立てられていました。
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